野村 正峰(のむら せいほう、本名:野村 穣、1927年昭和2年)3月25日 - 2011年平成23年)10月22日[1])は、愛知県名古屋市生まれの作曲家箏曲家である。生田流

家族

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略歴

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1927 -        

1939 - 12

1940 - 1344姿姿

1944 - 1759

1945 - 18

1948 - 21 宿

1950 - 24

1951 - 25

1953 - 28

1958 - 33

1959 - 34196119631964退

1962 - 37200434NHK調

1964 - 39NHK

1965 - 40使

1967 - 42退

1968 - 43 

1969 - 44

1971 - 462011CD269

1972 - 471976

1976 - 51200使4197919811984使19861976197819805001985

1978 - 5319使

1983 - 561970197419761979西

1989 - 64沿15520

2011 - [1]

受賞歴

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  • 1987年 - 愛知県芸術選奨文化賞(正絃社)
  • 2003年 - 名古屋市芸術特賞(正峰)

受賞者概要 野村正峰 伝統芸能(箏曲・作曲)処女作品「長城の賦」を昭和39年に発表以来、「旅路」「篝火」など次々に新作を発表して、箏曲、尺八界に多大な影響を与え、一躍全国的に野村正峰作品の愛好者が広まった。その作品数は300を越え、その殆どが流派を問わず全国各地の邦楽舞台で愛用されているほか、テレビ番組の音楽や、ホテル、料亭、レストランに至るまで、街中に流れる箏曲のBGM にも 数多く使用されている。邦楽(ことに箏曲、三絃、尺八の分野における)作品創作については、音階、調性、奏法などは伝統音楽の基本的な姿勢を貫くことに比重をかけている。また古典の歌謡は、古来歴史文学とのかかわりを重んじて創作されてきたことに鑑み、歌曲であると器楽曲であるとを問わず、古事記、万葉集以来の文学的素材、時には唐詩選や地誌にちなんだ素材などから、叙情性にあふれ、人の心に訴える多数の作品を作曲し、これらの作品は発表以来全国各地において好んで演奏されている。加えて、箏曲のメソッドを網羅した練習曲集の内容は、箏曲界の要望に大きく応えるものとして喜ばれている。

  • 2006年 - 愛知県教育表彰(正峰)

正絃社

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  • 1965年 箏曲演奏者の育成と伝統音楽の継承のため、野村正峰が家元となる。既成の箏曲演奏団体では、免状や演奏会に出演するための料金が不明瞭なうえ、一般庶民には高額だと考えた正峰は、料金を安価に設定し、明示した。助教以上の職格者で、弟子を育成する意志の有る者は、教授会に入り、教授法などを学ぶ。教授としての心得など、明文化されているので、所属する教授は同水準で弟子の教育に当たることができることを目標とした。
  • 2017年 名古屋市民芸術祭2017「名古屋市民芸術祭賞」伝統芸能部門受賞 「箏曲正絃社 野村正峰生誕90周年記念“創造”のDNA-和楽の響き」(11月11日三井住友海上 しらかわホール)[2]

正絃社幹部会

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1971 宿198220022008

1971 

8

邦楽教育

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50 使 1970

邦楽教育(箏)の例

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西西1983581944- 20055西2020122421

1986 102005

2009 148姿45 姿20111420131367

201224613

20132561

2014266133314

201527292022

1調西

西20052022

邦楽教育の問題点

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2012調調調調2012



沿

便

作品の特徴

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演奏形態

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使用楽器(楽曲の例)

  • 箏独奏(桜桃の歌)
  • 箏独奏、高低2部、十七絃、尺八、合唱、打楽器(阿蘇賛歌)
  • 箏独奏、高低2部、十七絃、尺八、歌(長城の賦)
  • 箏、尺八(旅路)
  • 箏、尺八、歌(ふるさとの街にて)
  • 箏、十七絃、尺八(乙女椿)
  • 箏、十七絃、尺八、歌(きさらぎ)
  • 箏、三絃、尺八(梅かおる城下町)
  • 箏、三絃、尺八、歌(秋の七種)
  • 箏同調2部(秋のうた)
  • 箏同調2部、ピアノ(かわいい踊り子)
  • 箏同調2部、尺八またはフルート(篝火)
  • 箏同調2部、尺八(あけぼの)
  • 箏同調2部、尺八、歌(船泊て)
  • 箏同調2部、三絃、尺八(屋形船)
  • 箏同調2部、十七絃(箱根八里変奏曲)
  • 箏同調2部、十七絃、三絃、尺八(絵日傘に寄せて)
  • 箏同調2部、十七絃、尺八(編曲きたぐに)
  • 箏同調2部、十七絃、鉄琴(回転木馬)
  • 箏高低2部(微笑み)
  • 箏高低2部、三絃、尺八(編曲長唄京鹿の子娘道成寺)
  • 箏高低2部、尺八(湖の笛)
  • 箏高低2部、尺八、歌(宮城野)
  • 箏高低2部、尺八、歌2部(葡萄の樹のかげ)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八(会津の残照)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八、歌(熟田津)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八または笙(夏草の賦)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八、笙、打楽器(弥勒)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八2部(さくら三重奏)
  • 箏高低2部、十七絃、尺八、打楽器、歌(五丈原)
  • 箏高低2部、十七絃、三絃、尺八(秋の歳時記)
  • 箏高低2部、十七絃、三絃2部、尺八(夏の歳時記)
  • 箏高低2部、十七絃、三絃、尺八、歌(月の船)
  • 箏高低2部、十七絃、三絃2部、尺八(縁)
  • 箏高低3部、十七絃、尺八、鈴(初春の調べ)
  • 三絃2部(河童百態)
  • 三絃2部、尺八(春景八章)
  • 三絃3部、尺八(大河)
  • 尺八3部(滄溟)

題材

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  • 初級用の教本(筝曲入門曲集)
  • 日本の風習の美しさを愛で、作詞作曲したもの(春の七草)
  • 祝歌の作詞作曲(晴れの日に)
  • 追悼曲(弥勒)
  • 愛の心を表現したもの(微笑み)
  • 戦争経験など心の苦しみへの共感から創作したもの(曠野にて)
  • 童謡・唱歌・民謡を箏曲譜にアレンジしたもの(森の小人、秋のうた、つくしの旅)
  • 一般に親しまれている歌謡曲の編曲(ポピュラーシリーズ)
  • 日本の古典文学や詩歌を素材にしたもの(熟田津)
  • 島崎藤村の詩を素材にしたもの(眠れる春)
  • 日本の景色を愛でた旅行記的なもの(花咲く峠道)
  • 中国の古典に題材を求めたもの(楊柳の曲)
  • テレビ放映のためのもの(初春の調べ)
  • 長唄を題材にした器楽曲(編曲長唄越後獅子)

他に古典譜の刊行にも関わる。

楽譜

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見やすく、演奏しやすい縦譜をめざし、その見やすさには定評がある。

作品

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  • 1964年 長城の賦、花かげ変奏曲
  • 1965年 眠れる春、宮城野、秋のうた、日本のわらべ唄 編曲長唄京鹿の子娘道成寺
  • 1966年 葡萄の樹のかげ、花と少女、虫の音の手事
  • 1967年 旅路、箱根八里変奏曲、夕やけ小やけ変奏曲
  • 1968年 鯱の城、みちのくの旅、つくしの旅、日本名歌集第1編
  • 1969年 五丈原、紫の幻想、岬の灯台、白樺の林にて、春のうた
  • 1970年 葦火、錦秋、白い渚、春景八章
  • 1971年 春愁、たまゆら、こきりこの里
  • 1972年 組曲きたぐに、舞扇、美吉野、かわいい踊り子、日本名歌集第2編
  • 1973年 流離の詩、もみじば、編曲長唄越後獅子、滄溟(そうめい)
  • 1974年 回転木馬、逝く春、風雪、砂丘の詩、夏草の賦、風韻
  • 1975年 胡笳の歌、弥勤、初春の調べ、断想、幻想曲まりと殿様、幼き日の思い出
  • 1976年 楊柳の曲、秋の盤覗歌、雪の夜の物語、さくら三重奏、冬のうた、大河、桜桃の歌、七夕の宵、夏のうた
  • 1977年 炎(ほむら)、月の船、船泊て、わだつみ
  • 1978年 双調七章、深山の春、雅びの調べ、阿蘇讃歌、ふるさとの街にて
  • 1979年 八重垣、きさらぎ、夢幻
  • 1980年 春の七草、晴れの日に、虹の舞曲、遥かなりみちのく路、桔梗の詩、高麗民謡による幻想曲、望郷、流星
  • 1981年 春の歳時記、湖の笛
  • 1982年 やまなみ、乙女椿、森の都、屋形船、白峰
  • 1983年 観音の里、古戦場を彷徨いて
  • 1984年 秋の歳時記、微笑み、見果てぬ夢
  • 1985年 曠野にて、熱田津、古都の秋
  • 1986年 秋の七種、琴の精、縁(えにし)、千樹万葉
  • 1987年 編曲長唄老松、長沙暮春賦
  • 1988年 河童百態、会津の残照
  • 1989年 五月雨の夜に、梅かおる城下町、花咲く峠道、北の古都、水郷のうた、慕歌(ぽか)
  • 1990年 あけぼの、弁才天めぐり、夏の歳時記、晩鐘
  • 1991年 幾星霜、想い出のわらぺうた
  • 1992年 編曲長唄小鍛冶
  • 1993年 幻想の北前船
  • 1994年 夜光杯
  • 1995年 竜飛崎へ、編曲六段、絵日傘に寄せて
  • 1996年 宮城の祝い唄
  • 1998年 松の双葉に、万葉越中の春、岐山頒
  • 1999年 冬の歳時記、かぐや姫の帰還
  • 2000年 桃李の郷、新編地歌万歳
  • 2002年 遊びをせんとや、月やあらぬ
  • 2006年 柳花の苑、東京都大島町立つばき小学校校歌[3] 
  • 2009年 富士之国(共作)

参考文献等

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  • 「日本伝統音楽演奏家名鑑 2006」(日本伝統文化振興財団)2006年
  • CD「美吉野/野村正峰作品集 第二集」VZCG-166(日本伝統文化振興財団)2002年
  • CD「胡笳の歌/野村正峰作品集 第三集」VZCG-167(日本伝統文化振興財団)2002年
  • 「うたまくら 第295号」(正絃社事務局)2011年
  • 「生徒文化を拓くーいきいき中学生物語ー」愛知県西尾市立西尾中学校著(明治図書)1995年2月
  • 「正絃社規定 正絃社家元」野村正峰著(正絃社)1998年1月
  • 「平成25年度 花ノ木小学校の教育」愛知県西尾市立花ノ木小学校 2013年4月
  • 「全校茶会」リーフレット 愛知県西尾市立西尾中学校2014年6月

脚注

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[2]

  1. ^ a b 『現代物故者事典2009~2011』(日外アソシエーツ、2012年)p.474
  2. ^ a b 主催 公益財団法人名古屋市文化振興事業団 担当 名古屋市観光文化交流局文化歴史まちづくり部文化振興室企画事業係
  3. ^ 「うたまくら」第317号8ページ 平成29年 正絃社事務局