針 (生物)
生物における針︵はり︶は、体の一部が変形した、細く鋭い棒状の突起物を指す。主に動物体に見られる。英語では "stinger" および "sting" の一種ということになるが、日本語の用法とは差異があり、産卵管も含む︵語自体も﹁針﹂と同じく本義では非生物に用いられる︶。
ハチの毒針と、その先端から沁み出す毒液
シナイデザートスコーピオン/サソリは湾曲した尾の先端に毒針を具える。
アカエイの毒針(毒棘)
棘との違い
編集「棘 (植物)」も参照
毒針
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針構造のなかで、刺した対象に毒を注入または滴下するものを特に毒針と言い、専門用語︵生物学分野等︶で﹁どくしん﹂、一般用語では﹁どくばり﹂と呼ぶ。
ハチ目の昆虫が持つ毒針は産卵管が変形した器官である。このため同じハチ目であっても雄蜂には毒針がない。針の中に細い溝があり、刺して流し込む構造になっている。それほど固くない樋状の毒針︵器官系の毒針のなかにある器官なので、器官系の毒針と混同しないよう注意︶の下面が毒針鞘︵どくしんしょう︶と呼ばれる外骨格の延長に包まれている。毒針鞘は対象を刺すための器官である。毒腺という器官で作られた液体の毒が一時毒嚢に蓄えられ、毒針の中を進んで送り出される。
刺胞は、刺胞動物が具える毒針である。攻撃性︵捕食用の攻撃性︶と防御性はともに高く、その数はおびただしい。
体に毒性の具える魚類の毒魚のなかで、毒針や毒棘で刺すものを刺毒魚︵しどくぎょ︶と言い、比較的よく知られているものは、エイ類︵例‥アカエイ︶、ゴンズイ科、フカカサゴ科︵例‥フカカサゴ、ミノカサゴ、オニオコゼ︶、ハオコゼ科︵例‥ハオコゼ︶、アイゴ科︵例‥アイゴ︶などに見られる。
ギャラリー
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