本大会はSMBC日本シリーズ2019出場権をかけたプレーオフトーナメント。4年ぶりに全試合が関東地方で開催された。
レギュラーシーズン2位の横浜DeNAベイスターズと3位の阪神タイガースが3戦2勝先取制で争い、勝者がファイナルステージに進出する。今シリーズは、横浜市に本社を置く家電量販店・ノジマが冠協賛社となり「2019ノジマ クライマックスシリーズ・セ ファーストステージ」[1]として行われる。
横浜スタジアムでCSが行われるのは初めてのことであり、これでNPB全12球団の本拠地がクライマックスシリーズ開催経験をもつことになった。
- 会期:10月5日から10月7日
- 球場:横浜スタジアム
- 試合開始時間[1]:
- 10月5日(第1戦)・10月6日(第2戦):14:00
- 10月7日(第3戦):18:00
レギュラーシーズン1位︵1勝分のアドバンテージが与えられる︶の読売ジャイアンツとファーストステージ勝者の阪神タイガースが6戦4勝先取制で争い、勝者がSMBC日本シリーズ2019への出場権を得る。今シリーズは、新宿に本社を置く警備会社・セノンが冠協賛社となり﹁2019セノン クライマックスシリーズ・セ ファイナルステージ﹂[2]として行われる。
東京ドームでの開催は2016年ファーストステージ以来3年ぶり。ファイナルステージの開催は2014年以来5年ぶりとなる。
なお、10月12日は令和元年東日本台風︵台風19号︶接近の影響による観客の安全面を考慮し、中止順延となった[3]。さらに、13日は東日本台風の影響で午前中、各交通機関で運転が見合わせとなるため、観客の安全を考慮し、試合開始時間を14時から15時30分に変更した[4]。
- 会期:10月9日から10月13日
- 球場:東京ドーム
- 試合開始時間[5]:
- 10月9日(第1戦)・10月10日(第2戦)・10月11日(第3戦):18:00
- 10月13日(第4戦):15:30
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1stステージ(準決勝)
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ファイナルステージ(決勝)
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(6戦4勝制) 東京ドーム
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巨人(セ優勝)
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☆○○●○
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(3戦2勝制) 横浜スタジアム
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阪神
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★●●○●
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DeNA(セ2位)
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●○●
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阪神(セ3位)
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○●○
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- ☆・★=ファイナルステージのアドバンテージによる1勝・1敗分
2019 ノジマ クライマックスシリーズ セ ファーストステージ
日付 |
試合 |
ビジター球団(先攻) |
スコア |
ホーム球団(後攻) |
開催球場
|
10月5日(土) |
第1戦 |
阪神タイガース |
8 - 7 |
横浜DeNAベイスターズ |
横浜スタジアム
|
10月6日(日) |
第2戦 |
阪神タイガース |
4 - 6x |
横浜DeNAベイスターズ
|
10月7日(月) |
第3戦 |
阪神タイガース |
2 - 1 |
横浜DeNAベイスターズ
|
勝者:阪神タイガース
|
2019 セノン クライマックスシリーズ セ ファイナルステージ
日付 |
試合 |
ビジター球団(先攻) |
スコア |
ホーム球団(後攻) |
開催球場
|
アドバンテージ |
阪神タイガース |
|
読売ジャイアンツ |
|
10月9日(水) |
第1戦 |
阪神タイガース |
2 - 5 |
読売ジャイアンツ |
東京ドーム
|
10月10日(木) |
第2戦 |
阪神タイガース |
0 - 6 |
読売ジャイアンツ
|
10月11日(金) |
第3戦 |
阪神タイガース |
7 - 6 |
読売ジャイアンツ
|
10月12日(土) |
第4戦 |
令和元年東日本台風(台風19号)のため中止
|
10月13日(日) |
阪神タイガース |
1 - 4 |
読売ジャイアンツ
|
勝者:読売ジャイアンツ
|
2019 ノジマ クライマックスシリーズ セ ファーストステージ
日付 |
試合 |
ビジター球団(先攻) |
スコア |
ホーム球団(後攻) |
開催球場
|
10月5日(土) |
第1戦 |
阪神タイガース |
8 - 7 |
横浜DeNAベイスターズ |
横浜スタジアム
|
10月6日(日) |
第2戦 |
阪神タイガース |
4 - 6x |
横浜DeNAベイスターズ
|
10月7日(月) |
第3戦 |
阪神タイガース |
2 - 1 |
横浜DeNAベイスターズ
|
勝者:阪神タイガース
|
10月5日 横浜 31,832人
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
4 |
3 |
0 |
8 |
12 |
0 |
DeNA
| 3 |
0 |
0 |
0 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
7 |
14 |
0 |
- 神:西(0回)、守屋(1回)、ガルシア(3回)、島本(1回)、能見(1回)、○ドリス(1回)、H岩崎(1回)、S藤川(1回) - 梅野
- De:石田(4回)、H今永(2回)、バリオス(0回1/3)、●エスコバー(1回1/3)、国吉(1回1/3) - 伊藤光
- 勝利:ドリス(1勝)
- セーブ:藤川(1S)
- 敗戦:エスコバー(1敗)
- 本塁打
神:北條1号(7回3ラン・エスコバー)
De:筒香1号(1回3ラン・西) - 審判
[球審]石山
[塁審]土山(1B)、笠原(2B)、名幸(3B)
[外審]西本(LL)、吉本(RL) - 開始:14時02分 試合時間:3時間57分[6]
初のクライマックスシリーズ︵以下、CS︶本拠地開催となったDeNAの先発は石田、阪神の先発は西。
DeNAは1回裏、筒香の3点本塁打で先制する。さらに無死1塁とすると、続く宮﨑の打球が阪神先発・西を直撃し、阪神は投手を西から守屋に交代[7]。先発・西は1つもアウトを取れずに降板となった。その後阪神は4回表、梅野の犠飛で1点を返すも、5回裏にDeNAが阪神の4番手・島本を攻め、筒香、ロペス、柴田の適時打で4点を追加し、7-1と6点をリードした。それでも阪神は7回表、DeNAの3番手・バリオスを攻め1死2塁とし、木浪の適時打で1点を返す。さらに、4番手・エスコバーから近本が遊安打を放ち1死1,2塁とすると、北條の3点本塁打で、7-5の2点差とした。続く8回表には、続投したエスコバーから木浪が適時打を放ち1点差とする。さらに近本の安打と盗塁で2死2,3塁とすると、北條が5番手・国吉から2点適時打を放ち、7-8と逆転に成功した。阪神は6回以降、能見、ドリス、岩崎が無失点で繋ぐと、最後は藤川が9回裏を無失点で抑えて、阪神が8-7で勝利し、ファイナルステージ進出に王手をかけた[8]。
CS[注1]で6点差を逆転し勝利を収めるのは史上初[7]。また、阪神の北條は5打点を記録したが、CSでの1試合5打点以上は前年のパ・リーグファイナルステージ第3戦の上林誠知以来、史上12人目︵14度目︶、セ・リーグでは2012年第2ステージ第2戦の小笠原道大以来、史上2人目[7]。
10月6日 横浜 31,818人
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
1 |
0 |
0 |
1 |
4 |
10 |
0 |
DeNA
| 2 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
2× |
6 |
11 |
1 |
- 神:青柳(4回)、守屋(1回)、ガルシア(1回)、ドリス(1回)、●岩崎(1回1/3) - 梅野
- De:濵口(4回2/3)、H三嶋(0回1/3)今永(1回)、Hパットン(0回1/3)、Hエスコバー(0回2/3)、○山﨑(2回) - 戸柱、嶺井
- 勝利:山﨑(1勝)
- 敗戦:岩崎(1敗)
- 本塁打
神:福留1号(9回ソロ・山﨑)
De:ロペス1号(1回2ラン・青柳)、筒香2号(3回ソロ・青柳)、乙坂1号(9回2ラン・岩崎) - 審判
[球審]名幸
[塁審]笠原(1B)、西本(2B)、吉本(3B)
[外審]芦原(LL)、土山(RL) - 開始:14時00分 試合時間:3時間50分[9]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 近本 |
2 | [遊] | 北條 |
| 走遊 | 植田 |
| 打遊 | 木浪 |
3 | [左] | 福留 |
4 | [一] | マルテ |
5 | [三] | 大山 |
| 投 | 守屋 |
| 投 | ガルシア |
| 打 | 原口 |
| 投 | ドリス |
| 投 | 岩崎 |
6 | [二三] | 糸原 |
7 | [捕] | 梅野 |
8 | [右] | 中谷 |
| 打右 | 髙山 |
9 | [投] | 青柳 |
| 打二 | 上本 |
|
DeNA |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中右] | 神里 |
2 | [右] | ソト |
| 走右 | 桑原 |
3 | [左] | 筒香 |
4 | [一] | ロペス |
5 | [三] | 宮﨑 |
6 | [捕] | 戸柱 |
| 打 | 梶谷 |
| 投 | 山﨑 |
| 打 | 乙坂 |
7 | [二] | 柴田 |
8 | [遊] | 大和 |
9 | [投] | 濵口 |
| 投 | 三嶋 |
| 投 | 今永 |
| 打 | 中井 |
| 投 | パットン |
| 投 | エスコバー |
| 打 | 嶺井 |
|
DeNAの先発は濵口、阪神の先発は青柳。
DeNAは1回裏、ロペスの2点本塁打で先制すると、3回裏には筒香がソロ本塁打を放ち、1点を追加し、3点をリードした。一方の阪神は5回表、北條の左線適時二塁打と、続く福留の右前適時打で2点を返し1点差とすると、さらに6回表には上本が左前適時打を放ち、同点に追いついた。対するDeNAは直後の6回裏、神里が阪神の3番手・ガルシアから左前適時打を放ち、DeNAが再び1点をリードした。しかし9回表、DeNAは8回表から登板していたクローザー・山﨑を続投させるも、2死から福留にソロ本塁打を浴び、同点に追いついかれた。それでも直後の9回裏、8回裏から登板していた阪神の5番手・岩崎から、代打・乙坂が右越2点本塁打を放ち、DeNAがサヨナラ勝ちを決め、ファイナルステージ進出へ逆王手をかけた[10]。
CSでのサヨナラ勝ちは、2015年ファイナルステージ第1戦のソフトバンク以来11度目で[11]、セ・リーグでは2012年ファイナルステージ第5戦︵石井義人のサヨナラ安打︶以来。また、サヨナラ本塁打は2009年第2ステージ第1戦のターメル・スレッジ以来、CS史上3本目で、セ・リーグでは史上初[11]。代打サヨナラ本塁打は両リーグ通じてCS史上初であり、日本シリーズを含めても1992年の杉浦亨以来、史上2本目[11]。
また、乙坂は2017年ファーストステージ第2戦でも代打本塁打を放っており、CSで代打本塁打を2本記録したのは史上初[11]。
10月7日 横浜 31,807人
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
2 |
9 |
1 |
DeNA
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
4 |
1 |
- 神:髙橋遥(3回)、H島本(2回)、岩崎(1回1/3)、○ドリス(0回2/3)、S藤川(2回) - 梅野
- De:平良(3回2/3)、H石田(0回1/3)、国吉(2回)- 上茶谷(1回)、●エスコバー(0回2/3)、三嶋(0回1/3)、山﨑(1回) - 伊藤光
- 勝利:ドリス(2勝)
- セーブ:藤川(2S)
- 敗戦:エスコバー(2敗)
- 審判
[球審]吉本
[塁審]西本(1B)、芦原(2B)、土山(3B)
[外審]石山(LL)、笠原(RL) - 開始:18時00分 試合時間:3時間57分[12]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 近本 |
2 | [三] | 北條 |
| 投 | 藤川 |
3 | [左] | 福留 |
4 | [一] | マルテ |
| 一 | 大山 |
5 | [二三] | 糸原 |
6 | [右] | 髙山 |
| 走二 | 植田 |
7 | [捕] | 梅野 |
8 | [遊] | 木浪 |
9 | [投] | 髙橋遥 |
| 打 | 鳥谷 |
| 投 | 島本 |
| 打 | 陽川 |
| 投 | 岩崎 |
| 投 | ドリス |
| 打 | 原口 |
| 右 | 江越 |
|
DeNA |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 神里 |
2 | [右二] | ソト |
3 | [左] | 筒香 |
4 | [一] | ロペス |
| 走 | 中井 |
5 | [三] | 宮﨑 |
6 | [捕] | 伊藤光 |
| 打 | 乙坂 |
7 | [二遊] | 柴田 |
8 | [遊] | 大和 |
| 打右 | 佐野 |
9 | [投] | 平良 |
| 投 | 石田 |
| 投 | 国吉 |
| 打 | 桑原 |
| 投 | 上茶谷 |
| 投 | エスコバー |
| 投 | 三嶋 |
| 打 | 梶谷 |
| 投 | 山﨑 |
|
DeNAの先発は平良、阪神の先発は髙橋遥。
阪神は4回表、2死1,2塁のチャンスを作ると、3回まで1安打無失点の好投を見せていた先発・髙橋遥に代えて代打・鳥谷を送る。すると、DeNAも先発・平良に代わって、第1戦に先発した石田が登板。鳥谷には四球で出塁を許したが、近本は一ゴロに抑え、無失点で切り抜けた。その後阪神は6回表、1死3塁のチャンスを作ると、5回表から登板していたDeNAの3番手・国吉の暴投で1点を先制する。一方のDeNAは7回裏、6回裏から登板していた阪神の3番手・岩崎を攻め1死満塁のチャンスを作ると、伊藤光の三ゴロを三塁手・北條がファンブルする間に1点を入れ、同点に追いついた。ここで阪神は投手を岩崎からドリスに交代。なおも1死満塁という状況だったが、柴田を空振り三振、代打・佐野を中飛に抑え、同点のまま7回裏を終えた。すると阪神は直後の8回表、DeNAの5番手・エスコバーから髙山が死球で出塁すると、代走・植田が二盗に成功。さらにエスコバーの暴投で1死3塁とすると、梅野が中犠飛を放ち、阪神が1点を勝ち越した。阪神は8回裏からクローザー・藤川が登板し、そのまま9回裏まで続投。最後は代打・乙坂を投ゴロに抑え、阪神が2-1で勝利し、5年ぶり2度目となるファイナルステージ進出を決めた[13][14]。
これにより、セ・リーグのCSでは、2016年から4年連続で3位チームがファイナルステージに進出することとなった[15]。
なおDeNAの筒香はシーズン終了後にメジャーリーグ挑戦を表明。翌2020年にタンパベイ・レイズへ移籍したため、2021年現在この試合が日本での最後の出場試合となっている。
2019 セノン クライマックスシリーズ セ ファイナルステージ
日付 |
試合 |
ビジター球団(先攻) |
スコア |
ホーム球団(後攻) |
開催球場
|
アドバンテージ |
阪神タイガース |
|
読売ジャイアンツ |
|
10月9日(水) |
第1戦 |
阪神タイガース |
2 - 5 |
読売ジャイアンツ |
東京ドーム
|
10月10日(木) |
第2戦 |
阪神タイガース |
0 - 6 |
読売ジャイアンツ
|
10月11日(金) |
第3戦 |
阪神タイガース |
7 - 6 |
読売ジャイアンツ
|
10月12日(土) |
第4戦 |
令和元年東日本台風(台風19号)のため中止
|
10月13日(日) |
阪神タイガース |
1 - 4 |
読売ジャイアンツ
|
勝者:読売ジャイアンツ
|
10月9日 東京ドーム 45,277人
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
2 |
6 |
0 |
巨人
| 2 |
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
× |
5 |
6 |
0 |
- 神:●望月(2回)、岩貞(2回)、能見(2回)、守屋(2回) - 梅野
- 巨:○山口(7回1/3)、中川(0回2/3)、デラロサ(0回2/3)、S田口(0回1/3) - 小林
- 勝利:山口(1勝)
- セーブ:田口(1S)
- 敗戦:望月(1敗)
- 本塁打
巨:丸1号(1回ソロ・望月)、岡本1号(1回ソロ・望月) - 審判
[球審]眞鍋
[塁審]川口(1B)、嶋田(2B)、深谷(3B)
[外審]小林(LL)、牧田(RL) - 開始:18時00分 試合時間:3時間13分[16]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [遊] | 木浪 |
2 | [中] | 近本 |
3 | [左] | 福留 |
4 | [一] | マルテ |
5 | [二] | 糸原 |
6 | [右] | 髙山 |
7 | [三] | 大山 |
| 投 | 守屋 |
| 打 | 原口 |
8 | [捕] | 梅野 |
9 | [投] | 望月 |
| 打 | 陽川 |
| 投 | 岩貞 |
| 打 | 鳥谷 |
| 投 | 能見 |
| 三 | 北條 |
| 走 | 植田 |
|
|
巨人の先発は山口、阪神の先発は望月。
巨人は1回裏、丸と岡本の2者連続本塁打で2点を先制すると、続く2回裏には2死1,2塁から亀井、坂本勇の連続適時打で3点を追加し、2回までに5点をリードした。対する阪神は4回表、2死満塁から髙山の打席で巨人の先発・山口が暴投し、1点を返す。さらに髙山が四球で出塁し、再び2死満塁とするも、大山が中飛に倒れた。阪神の先発・望月は2回5失点で降板するも、3回以降は岩貞、能見、守屋が2回ずつ投げ無失点に抑える好投を見せた。しかし、対する巨人の先発・山口は8回1/3まで4回表の暴投による1失点に抑える好投を見せる。9回表に登板した3番手・デラロサが2安打と四球で2死満塁のピンチを作り、押し出し四球で1点を与えるも、最後は木浪を三ゴロに抑え、巨人が5-2で勝利。アドバンテージを含め2勝0敗とした[17]。
阪神は前回のファイナルステージ進出時︵2014年︶は4勝1敗︵相手のアドバンテージ含む︶での突破であったため[18]、ファイナルステージでは初の敗戦となった。
10月10日 東京ドーム 45,168人
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
1 |
巨人
| 1 |
0 |
0 |
2 |
2 |
0 |
0 |
1 |
× |
6 |
11 |
1 |
- 神:●髙橋遥(2回)、ガルシア(2回)、島本(1回)、岩貞(2回)、守屋(1回) - 梅野
- 巨:○メルセデス(7回)、大竹(1回)、デラロサ(1回) - 大城、炭谷
- 勝利:メルセデス(1勝)
- 敗戦:髙橋遥(1敗)
- 本塁打
巨:ゲレーロ1号(4回2ラン・ガルシア) - 審判
[球審]深谷
[塁審]嶋田(1B)、小林(2B)、牧田(3B)
[外審]原(LL)、川口(RL) - 開始:18時00分 試合時間:2時間43分[19]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 近本 |
2 | [三] | 北條 |
3 | [左] | 福留 |
| 走 | 江越 |
4 | [一] | マルテ |
5 | [二] | 糸原 |
6 | [右] | 髙山 |
7 | [捕] | 梅野 |
8 | [遊] | 木浪 |
9 | [投] | 髙橋遥 |
| 打 | 上本 |
| 投 | ガルシア |
| 打 | 陽川 |
| 投 | 島本 |
| 投 | 岩貞 |
| 打 | 鳥谷 |
| 走 | 守屋 |
|
巨人 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [右] | 亀井 |
| 投 | 大竹 |
| 投 | デラロサ |
2 | [遊] | 坂本勇 |
3 | [中] | 丸 |
4 | 一 | 岡本 |
5 | [左] | ゲレーロ |
| 打 | 阿部 |
| 走右 | 陽 |
6 | [捕] | 大城 |
| 右左 | 重信 |
7 | [三] | 若林 |
8 | [二] | 田中俊 |
9 | [投] | メルセデス |
| 捕 | 炭谷 |
|
巨人の先発はメルセデス、阪神の先発はファーストステージ第3戦から中2日での登板となる髙橋遥[20]。
巨人は1回裏、亀井の右二塁打、坂本勇の右前安打で無死1,3塁のチャンスを作ると、続く丸の遊撃併殺打の間に先制する。さらに4回裏には、3回裏から登板していた阪神の2番手・ガルシアから、ゲレーロが2点本塁打を放ち3-0とする。続く5回裏には3番手・島本から亀井が右中間二塁打、坂本勇が四球で出塁し、さらにダブルスチールで1死2,3塁とすると、丸の左犠飛、岡本の右前適時打で2点を追加し、リードを5点に広げた。巨人はその後、8回裏には若林の中前適時打で1点を追加し、ダメ押しに成功。投手陣では、先発・メルセデスが7回3安打無失点と好投すると、8回は大竹、9回はデラロサがそれぞれ無失点に抑え、阪神打線に三塁を踏ませることなく巨人が6-0で完封勝ち。アドバンテージを含む3勝0敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。一方の阪神は、投打ともに振るわず、後がなくなった[21]。
10月11日 東京ドーム 45,677人
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
0 |
1 |
0 |
5 |
0 |
0 |
0 |
1 |
7 |
12 |
0 |
巨人
| 0 |
0 |
3 |
1 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
6 |
11 |
1 |
- 神:青柳(2回1/3)、ガルシア(0回2/3)、島本(1回)、ドリス(1回1/3)、H岩崎(1回2/3)、○藤川(2回) - 梅野
- 巨:戸郷(3回)、桜井(1回0/3)、高木(0回2/3)、澤村(0回2/3)、H大竹(1回2/3)、●中川(2回) - 炭谷、小林
- 勝利:藤川(1勝)
- 敗戦:中川(1敗)
- 本塁打
神:梅野1号(3回ソロ・戸郷)、大山1号(9回ソロ・中川)
巨:陽1号(4回ソロ・島本)、岡本2号(5回2ラン・ドリス) - 審判
[球審]牧田
[塁審]小林(1B)、原(2B)、川口(3B)
[外審]眞鍋(LL)、嶋田(RL) - 開始:18時00分 試合時間:4時間32分[22]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 近本 |
2 | [遊] | 北條 |
| 二 | 植田 |
3 | [左] | 福留 |
4 | [一] | マルテ |
5 | [二] | 糸原 |
| 投 | 岩崎 |
| 打 | 上本 |
| 投 | 藤川 |
6 | [右] | 髙山 |
7 | [三] | 大山 |
8 | [捕] | 梅野 |
9 | [投] | 青柳 |
| 投 | ガルシア |
| 打 | 陽川 |
| 投 | 島本 |
| 打 | 原口 |
| 投 | ドリス |
| 二遊 | 木浪 |
|
巨人 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [右左] | 亀井 |
2 | [遊] | 坂本勇 |
3 | [中] | 丸 |
4 | [三] | 岡本 |
5 | [一] | 阿部 |
6 | [左] | 重信 |
| 打 | 石川 |
| 投 | 桜井 |
| 投 | 高木 |
| 投 | 澤村 |
| 捕 | 小林 |
7 | [二] | 田中俊 |
| 投 | 中川 |
8 | [捕] | 炭谷 |
| 投 | 大竹 |
| 二 | 山本 |
9 | [投] | 戸郷 |
| 打 | 若林 |
| 走右 | 陽 |
|
巨人の先発は戸郷、阪神の先発は青柳。
阪神は3回表、梅野のソロ本塁打で先制に成功する。その後、近本の内野安打と2つの四球で2死満塁とするも、糸原が三邪飛に倒れた。すると直後の3回裏、巨人は先発・戸郷に代打・若林を送ると、死球で出塁。その後、亀井の右前安打などで1死1,3塁となると、阪神は先発・青柳に代わってガルシアが登板する。しかし、丸に四球を与え満塁とすると、岡本、阿部が連続適時打を放ち、3点を入れ巨人が逆転した。さらに続く4回裏には陽が3番手・島本からソロ本塁打を放ち1点を追加し、3点をリードする。それでも阪神は直後の5回表、巨人の2番手・桜井から3四死球で無死満塁のチャンスを作る。ここで巨人は投手を高木に交代。しかし、髙山が右前適時打、1死後に梅野が左前適時打、2死後に近本が右線適時三塁打を放ち、5点を入れ6-4と逆転に成功した。しかし直後の5回裏、岡本が4番手・ドリスから2点本塁打を放ち、巨人が6-6の同点に追いついた。その後阪神は9回表、先頭の大山が8回表から登板していた6番手・中川からソロ本塁打を放ち勝ち越しに成功。9回裏は、8回裏から登板していた抑えの藤川が2回連続で三者凡退に抑え、阪神が7-6で勝利。阪神が、巨人のアドバンテージを含む1勝3敗とした[23]。
試合時間の4時間32分は2004年のプレーオフ第1ステージ第3戦を1分上回り、9回で終了した現行制度のCSとしては最長となった[注2]。
10月13日 東京ドーム 45,931人
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
阪神
| 0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
2 |
0 |
巨人
| 0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
2 |
0 |
× |
4 |
7 |
1 |
- 神:●西(6回)、岩崎(1回)、藤川(1回)
- 巨:髙橋(5回0/3)、○大竹(1回)、H田口(1回)、H中川(1回)、Sデラロサ(1回)
- 勝利:大竹(1勝)
- セーブ:デラロサ(1S)
- 敗戦:西(1敗)
- 本塁打
巨:岡本3号(5回ソロ・西)、ゲレーロ2号(7回2ラン・岩崎) - 審判
[球審]川口
[塁審]原(1B)、眞鍋(2B)、嶋田(3B)
[外審]深谷(LL)、小林(RL) - 開始:15時30分 試合時間:2時間58分[24]
阪神 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [中] | 近本 |
2 | [遊] | 北條 |
| 走遊 | 植田 |
| 投 | 藤川 |
3 | [右] | 福留 |
4 | [一] | マルテ |
5 | [三] | 大山 |
6 | [捕] | 梅野 |
| 打 | 鳥谷 |
7 | [二] | 糸原 |
8 | [左] | 陽川 |
9 | [投] | 西 |
| 打 | 上本 |
| 投 | 岩崎 |
| 遊 | 木浪 |
|
巨人 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [右左] | 亀井 |
2 | [遊] | 坂本勇 |
3 | [中] | 丸 |
4 | [三一] | 岡本 |
5 | [一] | 阿部 |
| 投 | 中川 |
| 打 | 重信 |
| 投 | デラロサ |
6 | [捕] | 大城 |
| 走二 | 増田大 |
7 | [左] | ゲレーロ |
| 捕 | 小林 |
8 | [二] | 田中俊 |
| 投 | 大竹 |
| 投 | 田口 |
| 打右 | 陽 |
9 | [投] | 髙橋 |
| 二三 | 山本 |
|
巨人の先発は髙橋、阪神の先発は西。
当初、第4戦は前日である10月12日の14時00分開始予定であったが、台風19号の影響で中止となり、同13日に延期となった[25]。また、試合開始時間は1時間半繰り下げとなる15時30分となった[25]。ドーム球場の試合が中止となるのは、セ・リーグのCS史上初[26]。
阪神は2回表、大山の左中間二塁打、梅野の一犠打で1死3塁のチャンスを作ると、糸原の左犠飛で1点を先制する。阪神の先発・西は4回1死まで完全投球を続けるも、5回裏に岡本にソロ本塁打を浴び、同点に追いつかれる。さらに続く6回裏、先頭打者の山本が左二塁打を放ち、2死3塁となってから丸がセーフティバントを試みると、西の送球が逸れ、巨人が1点を勝ち越した。7回表、西は代打を出され、6回2失点で交代し、7回裏は2番手に岩崎が登板。巨人はその岩崎から、ゲレーロが2点本塁打を放ち、リードを3点に広げた。投手陣では、巨人の先発・髙橋が5回0/3を2安打1失点に抑えると、大竹、田口、中川、デラロサがそれぞれ無安打無四球に抑え、巨人が4-1で勝利。これで対戦成績をアドバンテージを含めて4勝1敗とし、2013年以来6年ぶりとなる日本シリーズ進出を決めた。
既に退団が決まっていた鳥谷は9回表2死に梅野の代打として出場し、二ゴロに倒れて最後の打者になった[27]。
- MVP
- 岡本和真(巨人)
- ファイナルステージ4試合で3本塁打7打点を挙げる活躍を見せ、セ・リーグ史上最年少となる23歳でMVPを獲得した[28]。
- 第1戦(10月5日)
- 第2戦(10月6日)
- テレビ神奈川 ≪地上波、神奈川県ローカル≫
- BS-TBS・BS-TBS 4K[33]
- 放送時間:14:00 - 18:09(延長75分)
- TBSチャンネル2 ≪有料CS≫
- 第3戦(10月7日)
- テレビ神奈川 ≪地上波、神奈川県ローカル≫
- 放送時間:18:00 - 22:15(18:00 - 18:15及び21:30 - 22:15は、サブチャンネル<032ch>で放送)
- BS-TBS・BS-TBS 4K[31]
- 放送時間:18:00 - 22:18(延長84分)
- TBSチャンネル2 ≪有料CS≫
第1戦︵10月9日︶
●日本テレビ系列 ≪地上波≫[注3][34]
●放送時間‥19:00 - 20:54
●BS日テレ・BS日テレ 4K[34]
●放送時間‥18:00 - 19:00︵地上波トップ中継︶、20:52 - 21:24︵地上波リレー中継、142chで放送。︶
●日テレジータス≪有料CS≫[34]
●放送時間‥17:45 - (22:00)
第2戦︵10月10日︶
●読売テレビ ≪地上波、日本テレビ系列、関西ローカル≫[35]
●放送時間‥19:00 - 20:54
●BS日テレ・BS日テレ 4K
●放送時間: 18:00 - 20:54
●日テレジータス≪有料CS≫
●放送時間‥17:45 - (22:00)
第3戦︵10月11日︶
●日本テレビ系列 ≪地上波≫[注4]
●放送時間‥19:00 - 22:34[注5]︵100分延長︶[注6]
●BS日テレ・BS日テレ 4K
●放送時間‥18:00 - 19:00
●日テレジータス≪有料CS≫
●放送時間‥17:45 - 23:00︵延長60分︶
第4戦︵10月13日︶
●NHK総合[36]
●放送時間‥15:25 - 18:00[注7]︵マルチ編成実施無し︶・18:00 - 18:45︵マルチ編成を実施し、サブチャンネルにて放送︶
●日テレジータス≪有料CS≫
●放送時間‥15:15 - (18:00)[注8]
※台風による第4戦以降の順延がなければ、第4戦は順延決定後の第5戦の各放送局において放送予定であった。
打ち切りとなった試合
第5戦︵10月14日︶、第6戦︵10月15日︶が実施された場合には、日本テレビ系列 ≪地上波≫、BS日テレ・BS日テレ 4K、日テレジータス≪有料CS≫にて試合終了まで放送予定であった。
- ニッポン放送≪ネット局:東海ラジオ※第3戦まで、毎日放送≫、朝日放送ラジオで放送。
- NHKラジオ第一[注 9]、ラジオ日本[注 10] は第1戦 - 第3戦を放送。
(一)^ プレーオフを含む。以下で用いる﹁CS﹂も、指定がない限り同様。
(二)^ 前期後期制時代のプレーオフを含めると、1981年のプレーオフ第2戦の5時間17分が史上最長。
(三)^ フジテレビ系列とのクロスネット局テレビ宮崎︵UMK︶を除く
(四)^ ただし、福岡放送ではCSパファイナルステージ埼玉西武VS福岡ソフトバンク第3戦に差し替え。フジテレビ系列とのクロスネット局テレビ大分︵TOS︶は放送せず。
(五)^ 22:34 - 22:44に事後枠﹃ダッグアウト﹄も別途放送。
(六)^ 巨人の日本シリーズ進出決定戦の為、試合終了まで延長。巨人の日本シリーズ進出決定戦でなかった場合は延長無しで、20:54までを予定していた。20:52以降プロ野球中継継続かつ地上波で延長しない場合は、BS日テレ142chで放送し、最大延長21:54の予定であった。
(七)^ 当初は、14時試合開始予定であったため、13:55放送開始予定であった。
(八)^ 当初は、14時試合開始予定であったため、13:45放送開始予定であった。
(九)^ 東日本台風の影響によりセ・リーグ第4戦の試合開始が15:30からに繰り下げられたため、同日14:00に試合開始だったパ・リーグ第4戦に変更。
(十)^ 競馬中継︵当日は秋華賞<京都競馬場>がメイン。東京競馬場は東日本台風の影響で開催中止︶優先のため。