FMRシリーズ
FMRシリーズ(エフエムアールシリーズ) は、富士通が販売していた独自仕様のビジネス向けパーソナルコンピューター(パソコン)のシリーズ名である。
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![]() FMR-50HL1 | |
開発元 | 富士通 |
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種別 | パーソナルコンピュータ |
発売日 |
1987年2月[1] 最終版: 1998年4月[2] |
OS | MS-DOS、OS/2、Microsoft Windows 3.x (FMR-280にはWindows 95も) |
CPU | x86 |
前世代ハード | FM-16β |
次世代ハード | FMV |
概要
編集シリーズ
編集各シリーズ間の互換性はハードウェアではなくOSのシステムコール(FBIOS)によって吸収できるようになっていた。一部機種については松下電器(現パナソニック)へOEMされた。
FMR-30系
編集液晶ディスプレイ一体型の省スペースデスクトップの系列。
640×400ドット モノクロ2階調の表示性能を基本とする。
FMR-30BX以降はキーボードの一体化収納が可能な構造となり、キャリングハンドル(移動用の取っ手)が付いていたが、デスクからデスクへの移動といった目的のためのものでありバッテリー駆動が可能な機種は存在しない。
機種
編集FMR-50系
編集640×400ドットのグラフィック表示機能を持つ、FMRシリーズの中核となる系列。
当初のデスクトップから、ラップトップ機やノート機、派生形である超軽量ノートFMR-CARD系が発売されたほか、コンシューマー市場向けのマルチメディアパソコンFM TOWNSシリーズもテキストVRAM等をソフトウェアでエミュレーションするという形で本系列との互換性を持っていた。
デスクトップ機
編集ラップトップ機
編集ノートブック型の台頭により比較的短命であったが、デスクトップ型FMRシリーズより小型化された拡張カード規格は、ノートブック機のI/O拡張ユニットや、汎用拡張スロットを持つFM TOWNSシリーズにも継承された(FM TOWNSでは純正オプションの「LTカード接続アダプタ」経由)。
- FMR-50LT
- 単色16階調表示プラズマディスプレイ採用したラップトップ機。CPUは80286(8MHz)。標準で1MB(MAX 3MB)のRAM搭載。本体内に拡張スロットを2つ持つ。3.5インチFDD(1MB)x2のLT2とFDDx1+20MBHDDのLT5、各々JISと親指シフトのキーボードA,Bタイプあり。
トランスポータブル機
編集液晶ディスプレイ一体型の省スペース・可搬型デスクトップ機で、液晶ディスプレイ前面にキーボードの収納が可能な箱形筐体を持つ。拡張カード類はラップトップ機と共通。
- FMR-50TX
ノートブック機
編集FMR-60/70/80系
編集1120×750ドットのグラフィック解像度を持つハイレゾリューション機の系列。
文字キャラクターが24×24ドットで構成されるため、当時は24ドット機とも呼ばれた。
そのままではFMR-50系との互換性を持たないが、オプションの16ドット表示カードを搭載する事によりFMR-50系列との互換性を持つことができるようになっていた。
FMR-50系列がCPUが変更されてもシリーズ名を踏襲していたのと対照的に、本系列では基本アーキテクチャは同一ながらもCPUが80386,80486と変更される度にFMR-60→70→80とシリーズ名が変更された。
機種
編集機種 | FMR-70HX1
model 20 |
FMR-70HX1
model 40 |
FMR-70HX2S
model 40 |
FMR-70HX2S
model 75 |
FMR-70HX2
model 40 |
FMR-70HX2
model 75 |
FMR-70HX3
model 85 |
FMR-70HX3
model 170 | |
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型名 | FMR70HX1M2 | FMR70HX1M4 | FMR70HX2S4 | FMR70HX2S7 | FMR70HX2M4 | FMR70HX2M7 | FMR70HX3M8 | FMR70HX3A7 | |
CPU | 386 (16MHz) | 386 (20MHz) | 386 (25MHz 0 Wait※)
※但し、リード時はキャッシュヒット時 | ||||||
数値演算プロセッサ | 387(オプション) | ||||||||
ROM | 16KB | ||||||||
キャッシュメモリ | ー | 32KB | |||||||
R
A M |
メインRAM | 標準2MB 最大16MB | 標準4MB 最大16MB | ||||||
グラフィックVRAM | 512KB | ||||||||
漢字VRAM | 4KB | ||||||||
テキストVRAM | 4KB | ||||||||
キャラクタ表示 | 表示文字数:2000文字 | ||||||||
グラフィックス表示 | 1120×750ドット、色指定は4096色中16色 | ||||||||
日本語表示 | 40桁×25行(24ドット×24ドット)、(FM-OASYSでは46桁表示) | ||||||||
漢字ROM | JIS第一水準 / JIS第二水準 、JIS非漢字 、ユーザ登録188種 | ||||||||
補助記憶
装置 |
フロッピィ | 5インチ2ドライブ(1MB/640KB兼用型) | 3.5インチ2ドライブ(1MB/640KB兼用型) | 5インチ2ドライブ(1MB/640KB兼用型) | |||||
ハードディスク | 20MB | 40MB | 40MB | 75MB | 40MB | 75MB | 85MB | 170MB | |
キーボード | ①JISキーボード ②JISキーボード(エミュレータ対応)③親指シフトキーボード ④親指シフトキーボード(エミュレータ対応)
以上より選択。 | ||||||||
標準
I/M |
CRT | カラー内臓(アナログRGBセパレート)、白黒内臓(アナログセパレート) | |||||||
RS-232C | 1ポート | ||||||||
プリンタ | 1ポート(セントロニクス準拠) | ||||||||
SCSI | 1ポート | ||||||||
FDD | 1ポート(8/5/3.5 各インチ増設可能) | 1ポート(5/3.5 各インチ増設可能) | 1ポート(8/5/3.5 各インチ増設可能) | ||||||
拡張スロット | I/O用:3スロット、メモリ専用:2スロット | I/O用:4スロット、メモリ専用:2スロット | |||||||
マウスインターフェイス | キーボードに内臓 | ||||||||
サービスコンセント | 2個(プラグは3P) 主電源と連動 | ||||||||
外形寸法(mm) | 470(W)×385(D)×125(H)(背面カバー装着時は本体奥行=470mm) | ||||||||
重量 | 約14kg | 約18kg | |||||||
消費電力 | 約70W(最大100W) | 約180W |
FMR-CARD系
編集機種
編集FMR-250系
編集FMR-50系列に、Windows対応強化としてグラフィックアクセラレーターを搭載した系列[6]。
機種
編集- FMR-250L
- FMR-250L2
- FMR-250L3
- FMR-250L4
FMR-280系
編集FMR-250系同様、FMR-60/70/80系列にグラフィックアクセラレーターを搭載した系列[6]。
機種
編集- FMR-280H
- FMR-280H2
- FMR-280M
- FMR-280E
- FMR-280L
- FMR-280L2
- FMR-280L3
- FMR-280L4
- FMR-280P
- FMR-280P2
- FMR-280P3
- FMR-280P4
- FMR-280A
- FMR-280A2
- FMR-280A3
- FMR-280A4
FMサーバ
編集FMR-340SV/FMR-360SV
編集開発元 | 富士通 |
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種別 | PCサーバ |
発売日 | 1992年7月 |
販売終了日 | 1993年10月[7] |
OS | OS/2 Lan Manager、Novell NetWare |
CPU | 486SX/486DX |
次世代ハード | FMR-360SV |
機種
編集- FMR-340SV モデル20
- FMR-340SV モデル30
FM-360SV
編集開発元 | 富士通 |
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種別 | PCサーバ |
発売日 | 1994年6月 |
販売終了日 | 1995年6月[7] |
OS | Windows NT |
CPU | 486DX2, Pentium |
次世代ハード | GRANPOWER 5000 |
機種
編集- FM-360SVII モデル566E
- FM-360SV モデル466E
- FM-360SV モデル566E
- FM-360SV モデル599E