Information Technology Infrastructure Library


Information Technology Infrastructure LibraryITILIT1989CCTA[1]ITILIT[2][3]

2021ITILITIL4 

概要

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ITILITIT[4]IT

ITILIT[5]ITILITBS 15000[6] BS 15000ISO/IEC 20000JISJIS Q 20000-1 1, JIS Q 20000-2 2

ITIL3P processpeopleproducts 3便使ITIL partners 4PITIL3

ITIL成立の背景

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1980ITIT調1986ITIL1989CCTAITILOGCTSO[7]20072itSMF320076[8]

23

ITIL普及のための活動

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ITILの導入・促進のための団体としてはitSMF[9]が各国に存在し、日本でも2003年に日本HP、富士通、マイクロソフト、NTTコム、日立製作所、NEC、P&G、プロシードなど8社の情報通信技術企業により、NPO法人として itSMF Japan が設立されており、書籍の翻訳やセミナーを通じてITILの普及活動が行われている。

ITIL V2

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ITILのフレームワーク

ITILバージョン2としての改版作業は2000年から2001年にかけて実施され[10]、2007年、ITIL V3が登場した現在もITサービスの現場においては主流となっており、一般的にITILと呼称する場合はITIL V2の「サービスサポート」および「サービスデリバリ」の書籍を指す[11]

ITIL V2を構成する書籍群

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具体的には以下の7つの書籍群から成り立っている[12]

No 書籍名 概要
1 サービスサポート
service support
通称「青本」と呼ばれ[13]、IT利用者が適切に利用できるようサポートするためのマネジメントについて説明している。
2 サービスデリバリ
service delivery
通称「赤本」と呼ばれ[13]、ITをビジネスで利用している利用者のサービス要求に関するマネジメントについて説明している。
3 サービスマネジメント導入計画立案
planning to implement service management
通称「緑本」と呼ばれ[13]、目標設定から導入後の初期診断と継続的な改善を組み込むための方法論を解説している。
4 ビジネスの観点
e-business perspective
ビジネス環境における課題、事業継続性管理、パートナーシップ、アウトソーシング、変化への柔軟な対応などについて書かれている。
5 アプリケーション管理
application management
アプリケーションの実装から廃棄までのシステム開発ライフサイクルに関連する課題について書かれている。
6 ICTインフラストラクチャー管理
I.C.T. infrastructure management
情報通信インフラの管理について技術的側面から説明している。
7 セキュリティ管理
security management
セキュリティへのインパクトに関する評価やデータの安全性・機密性を確実にするための課題について説明している。

ITIL V2の特徴

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プロセスアプローチによる業務効率化

ITIL V2の大きな特徴として「プロセスアプローチ」と「ベストプラクティス」が挙げられる。プロセスアプローチは、業務をプロセスという単位にわけ、横断的に管理し、プロセスごとの役割と責任を明確に示している。元来業務単位、サービス単位で実施されていた作業をプロセス単位で横断的に管理する事で組織の活動に対して均一化をはかることを提唱している。もうひとつはベストプラクティスであること、つまり既に実在の企業に適用され、効果のあった事例について紹介がなされている。企業がITILを選択する上で大きな判断材料となる。

ITIL V2の内容

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ITサービスマネジメント

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ITIL101



5151IT





5ITIT5IT


サービスマネジメント導入計画立案

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IT



ITITITCSIP[14]綿調



ITITIL[15]6



CSIP



ITIL



CSF[16]KPI[17]CSS調



CSIPITITIL

ビジネスの観点

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ITPart1Part22



沿IT(ISG)調ISGIT(TCO)ITISG



ITILITCIOIT使ITITCOBIT[18]IT

アプリケーション管理

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ITIL



IT6ITITIL2



ITILIT

ICTインフラストラクチャー管理

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ICTインフラストラクチャー管理(以下ICTIM)[19]では、企業が所有する戦略上の重要なリソースを十二分に活用する為に必要不可欠となる企業のインフラについて、どのように管理し、活用すべきかについて説明がなされている。

セキュリティ管理

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ITIL

ITIL V3

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ITIL320042007530ITILITIL V3ITITIT[20] 2011ITIL2011(ITILv3/2011)[21]

ITIL V3を構成する書籍群

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ITIL V3は、以下のサービスストラテジから継続的サービス改善までの5冊のコアブックと、その他の補完的な書籍から成り立っている。

No 書籍名 英名 概要
1 Introduction to ITIL 3 Service Lifecycle ITIL V3の全体的な概要とライフサイクル・アプローチの概念について解説している。
2 サービスストラテジ Service Strategy 事業目標に準じたITの役割と要件について解説している。ITIL V2の「ITサービス財務管理」プロセス(サービスデリバリ)を包含している。
3 サービスデザイン Service Design 効果的で費用対効果の高い戦略に即したプロセスの導入について解説している。ITIL V2の「可用性管理」プロセス、「キャパシティ管理」プロセス、「ITサービス継続性管理」プロセス(サービスデリバリ)を包含している。
4 サービストランジション Service Transition アジリティテスト、リスク緩和、ビジネスニーズへの迅速な対応(チェンジ・マネジメント)に関するガイダンス。ITIL V2の「変更管理」プロセス、「リリース管理」プロセス、「構成管理」プロセス(サービスマネジメント)を包含している。
5 サービスオペレーション Service Operation 効果的なプロセスの開発と管理手法について解説している。ITIL V2の「サービスデスク」機能、「インシデント管理」プロセス、「問題管理」プロセスを包含している。
6 継続的サービス改善 Continual Service Improvement ITサービスのコストと品質の測定手法について解説している。ITIL V2の「サービスレベル管理」プロセス(サービスデリバリ)を包含している。

ITIL V2との違い

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現在の主流であるITIL V2との違いとして最も大きな点はITIL V2がプロセス個々に着目して解説していたのに比べ、ITIL V3ではライフサイクルに着目した解説を行っている点である。その他大きく改善された点として以下のようなものが挙げられる。

  • ビジネスとITの統合
  • バリュー・ネットワークの概念
  • 記述項目と記述レベルの統一
  • 用語の定義の徹底
  • Appendix(ドキュメントやレコード項目などのサンプル)の充実
  • プロセスの増加

5.サービス運用(Service Operation)について

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 - FAX

IT - 

 - 



 - Ver.2

 - 

 - (Service Request Fulfilment)V2V3

 - 

6.サービス移行(Service Transition)について

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新規に作成した、又は変更したサービスの本番環境への移行を無事に行うことを目的とする。配下の主なプロセスは以下の通り。

  • 変更管理 -
  • サービス資産管理・構成管理 -
  • ナレッジ管理 -
  • 移行の計画・立案及びサポート -
  • リリース管理・展開管理 -
  • サービスの妥当性確認及びテスト -
  • 変更又はサービスの評価 -

ITIL 4

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2019年2月28日に正式リリースされた。[22]当該バージョンからVが消えた表記となる。

4次元モデル

ITIL 4の重要なコンポーネントは、4次元モデルです。 4つの次元は、ITILの以前の4つのポイント(人、製品、パートナー、プロセス)を反映しています。 ITILサービスバリューシステムの各コンポーネントは、次の4つの側面を考慮する必要があります。 [23]

  • 組織と人々
  • 情報と技術
  • パートナーとサプライヤー
  • バリューストリームとプロセス

認定資格

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ITIL認定資格バッジ

V3ではエントリー資格のITIL Foundation 、中級資格のITIL Intermediate、上級資格のITIL Expert、ITIL Masterが存在する。

2021年現在はAXELOS及びPeopleCertがITIL V3資格及びITIL 4の資格の認定を実施しており、以下のITIL 4の資格体系が整備されている。[24]

  • ITIL Foundation
  • ITIL Managing Professional (MP)
    • ITIL Specialist : Create, Deliver & Support
    • ITIL Specialist : Drive Stakeholder Value
    • ITIL Specialist : High Velocity IT
    • ITIL Strategist : Direct, Plan & Improve
  • ITIL Strategic Leader (SL)
    • ITIL Strategist : Direct, Plan & Improve
    • ITIL Leader : Digital & IT Strategy
  • ITIL Master

脚注

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(一)^ Cental Computer and Telecommunication AgencyOGC Office of Government Commerce

(二)^ ThinkIT-ITIL

(三)^ 2018101IT

(四)^ IT

(五)^ ITIL(PDF)

(六)^ ITmediaITIL

(七)^ The Stationary Office

(八)^ ITIL ver3

(九)^ : I.T. service management forum

(十)^ EnterpriseWatch-ITIL V3

(11)^ HP-HP Services

(12)^ 5

(13)^ abc@IT (2004411). ITIL. ITmedia . 20211116

(14)^ Continuous Service Improvement Program

(15)^ 

(16)^ Critical Success Factor

(17)^ Key Performance Indicators

(18)^ COBITITIL

(19)^ ICTInformation and Communications Technology

(20)^ ComputerWorld

(21)^  (2019612). DXITSM1ITILITILv3/2011. . 20211116

(22)^ AXELOS launches ITIL 4 Foundation. AXELOS. 2021212

(23)^ ITIL Foundation: 4th edition. AXELOS. (2019). ISBN 9780113316076. https://itil.press/ 

(24)^ Transition to ITIL 4. AXELOS. 2021212

関連項目

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参考文献

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  • 『強い会社はこうして作られる! ITIL実践の鉄則』- 久納信之(2007/6, ISBN 4-7741-3125-3)
  • 『ITIL教科書』- 青柳雅之、北尾一彦、木村祐、吉田俊雄(2006/8, ISBN 978-4-87268-566-4)
  • 『会社を守るITIL -経営者・ビジネスマネージャーのためのIT活用術-』- 久納信之、加藤寛二、吉田俊雄(2006/3, ISBN 4-87268-530-X)
  • 『ITIL導入のためのBS15000/ISO20000入門』- 尾崎雅彦(2006/1, ISBN 978-4-7973-3294-0)
  • 『ITIL大全』- 日経コンピュータ編(2004/12, ISBN 4-8222-0794-3)
  • 『ITIL入門』- 株式会社プロシード/ITAMグループ(2004/11, ISBN 4-8201-1800-5)

外部リンク

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