U-PRESS
U-PRESS (ゆーぷれす) とは共同通信社が独自に策定した文字コード(文字符号化方式および文字セット)。Unicode2.1をベースに基本多言語面 (BMP) の私用領域に新聞独特の外字を配置したもので、総収録文字数は15,269文字である[1]。
概要
編集各種文字コードとの対応
編集
(一)JIS X 0201[2]…全文字を収録している。
(二)JIS X 0208[2]…全文字を収録している。ただし字体は印刷標準字体に準じる。
(三)JIS X 0212[2]…全文字を収録している。
(四)JIS X 0213[2]…BMPに収録されているものはそのまま収録。それ以外のものは私用領域に収録。
(五)ラテ欄記号や縦書き専用文字、連数字などの独自文字を私用領域に収録している。符号化方式にはUTF-16が使われているため、BMPの範囲内においてはUnicodeと互換性がある。
(六)上記にないUCSの一部非漢字[2]
U-PRESSは一般的に使われているIBM拡張文字、古い新聞社用文字コードのK-JIS、ラテ欄︵特にBSデジタル︶に使われているARIB外字などの一部の文字が含まれておらず[3]、イワタはU-PRESSにそれらとの互換性を持たせるめの独自の拡張文字セット︵848文字︶を規定している[3]。
またAdobe-Japan1-6ではU-PRESSの独自文字が追加されているが、例えばモリサワのフォントではU-PRESSとAdobe-Japan1-6との間に字体の違いが存在する[4]。
対応システム・フォント
編集入力用のIMEとしてジャストシステムよりATOKの「for U-PRESS」バージョンが開発・販売されている。
U-PRESS対応フォントには例えば以下が存在する:
問題点
編集JIS X 0213:2004制定前に策定されたあくまで私的な規格であり、サロゲートペア(代用対)に対応していないなどUnicodeとの互換性も不完全であるため、今後、既存コードとの衝突を起こす可能性も危惧される。
関連項目
編集脚注
編集- ^ 株式会社イワタ 製品情報 - イワタU-PRESS
- ^ a b c d e 今さら聞けない文字コードのはなし p.45 イワタ 2019年11月19日
- ^ a b 拡張文字セット イワタ U-PRESS Ver.2.1 イワタ
- ^ U-PRESS に関して モリサワ
- ^ イワタ新聞書体について イワタ
- ^ OpenTypeにも種類があるのですか? - よくあるご質問 - サポート モリサワ
- ^ ユニバーサルデザインに対応したヒラギノフォントの新書体が販売開始 マイナビ 2012年11月6日