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「アッティラ (ヴェルディ)」の版間の差分

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2012年5月24日 (木) 11:14時点における版


 (Attila) 39


作曲の経緯

『アルツィラ』失敗から作曲の着手へ


1845Friedrich Ludwig Zacharias Werner ,1768-1823[1]

作曲の難航と完成


18453[2]18451846

2

初演


184631721850

6

原作と台本


:1808

:

登場人物

人物名 声域 初演時のキャスト
(1846年3月17日)
アッティラ バス フン族の王 イグナツィオ・マリーニ
(Ignazio Marini)
エツィオ バリトン ローマ軍の将軍 ナターレ・コンスタンティーニ
(Natale Costantini)
オダベッラ ソプラノ アクイレイアの領主の娘 ゾフィー・レーヴェ
(Sophie Loewe)
フォレスト テノール アクイレイアの騎士 カルロ・グアスコ
(Carlo Guasco)
ウルディーノ テノール ブルターニュ人の青年、アッティラの奴隷 エットーレ・プロフィーリ
(Ettore Profili)
レオーネ バス ローマの老人 ジュゼッペ・ロマネッリ
(Giuseppe Romanelli)

その他(合唱):首領たち、王たち、フン族、ヘルル族、東ゴート族、テューリンゲン族、グァディ族、ゲピッド人、ドルイド教の僧たち、巫女たち、隠者たち、奴隷たち

あらすじ

時と場所:紀元前5世紀の中頃。イタリアアクイレイアアドリア海に臨む海岸とローマ近郊。

前奏曲

前奏曲(ラルゴ、ハ短調、4分の4拍子)はわずか40小節であるが、アッティラの悲劇を簡潔に象徴する。

プロローグ(アクイレイアの広場)




使退西

2

第1幕(各2場)

第1場 アッティラの陣営に近い森の中

プロローグから数週間が経ったある夜の森の中、オダベッラは恋人フォレストと再会する。フォレストはオダベッラがアッティラの愛妾になったと思い込み、怒りを露わにするが、オダベッラはアッティラにわざと媚を売っているのは祖国と父の復讐の機会を狙っているためであると必死に弁明する。フォレストの怒りは沈んで和解し、熱い抱擁に浸る。

第2場 天幕の中

ある晩に横たえていたアッティラは、夢に魘されて突然飛び起きる。夢の中で一人の老人が「お前は神の土地ローマに踏み入ることは許されない」と告げられた事を底知れぬ恐怖を抱く。我に戻ったアッティラは、気を取り直してローマを征服する決意を固める。部下や神官たちを招集して出陣の命令を下すが、白衣の老人レオーネを先頭に、女たちや子供らの民衆が平和を祈りながら行進する。レオーネが、先に夢に出てきた老人と同じ言葉を口にするのを聞いたアッティラは恐れ慄いて戦意を喪失し、その場で跪く。

行列の中にいたフォレスト、レオーネとオダベッラたちはこの姿を目撃し、祖国の勝利を改めて確信する。

第2幕(各2場)

第1場 エツィオの陣営

アッティラとの休戦協定を結んだローマ皇帝ヴァレンティニアンの撤収命令を読みつつ、エツィオは不満と怒りを押さえつけられないでいた。そこに兵士らに導かれて入って来たアッティラの奴隷たちが、エツィオを招待したいというアッティラの伝言を持ってくる。使者の中に紛れていたフォレストは人目を偲んで、エツィオにアッティラへの復讐の計画を打ち明け、賛同を得る。エツィオは復讐を決意する(一同の退場の後、エツィオは『わが運命の賽は投げられた』を勇壮に歌い上げる)。

第2場 アッティラの陣営の祝宴の場




3

第3幕 アッティラの陣営に近い森の中

第1幕第1場と同じ場所。アッティラとオダベッラの婚礼の日の朝。オダベッラが再び裏切ったことに怒りに堪えるフォレストはウルディーノと待ち合わせて、アッティラの天幕を襲撃しようと待機している。やがて式の最中に、婚礼の喜びの合唱が聞こえるや、フォレストの怒りは頂点に達する。そこにオダベッラが天幕から飛び出し、フォレストに対して必死に弁明するも、一向に信じようとしないフォレスト。その背後に苛立つエツィオ。そこへ彼女を追ってきたアッティラは3人が一緒にいるのを見て、裏切り者を罵り激昂する。その背後(舞台裏)からローマ軍の鬨の声が聞こえ、今や復讐の時が来たと悟り、フォレストを先に越して、オダベッラは短剣でアッティラを刺し殺して父の仇を取る。不意を突かれたアッティラはその場で息絶える。勝利の凱歌のうちに幕が下りる。

脚注

  1. ^ 当時ピアーヴェは多忙で手が回らなかったためとも言われる。
  2. ^ 同時にソレーラが計画した大規模な合唱のフィナーレを無視する形で変更し、登場人物がそれぞれ集中するように指示した。

参考資料