出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
|
3行目: |
3行目: |
|
|
|
|
|
== エンジン・車両法・機械 == |
|
== エンジン・車両法・機械 == |
|
[[機械]]の中には[[熱機関]]のように自分自身の動作により[[熱|発熱]]するものがあり、それ以外の[[装置]]でも、構成[[部品]]が[[運動]]する際、[[摩擦|褶動]][[抗力|抵抗]]により発熱が起こる。その結果、部品に用いられている[[素材|部材]]([[金属]]・[[ゴム]]・[[樹脂]])の適正温度を上回る可能性がある。 |
|
[[機械]]の中には[[熱機関]]のように自分自身の動作により[[熱|発熱]]するものがあり、それ以外の[[装置]]でも、構成[[部品]]が[[運動 (物理学)|運動]]する際、[[摩擦|褶動]][[抗力|抵抗]]により発熱が起こる。その結果、部品に用いられている[[素材|部材]]︵[[金属]]・[[ゴム]]・[[樹脂]]︶の適正温度を上回る可能性がある。
|
|
|
|
|
|
これを回避するため、中には[[空冷]]、[[水冷]]([[液冷]])、[[潤滑油]]等による[[冷却]]機構を持っているものがあるが、過[[負荷]]や冷却システムの能力不足・異常等により、冷却が間に合わなくなった場合、適正温度を上回り、オーバーヒート状態に陥る。 |
|
これを回避するため、中には[[空冷]]、[[水冷]]([[液冷]])、[[潤滑油]]等による[[冷却]]機構を持っているものがあるが、過[[負荷]]や冷却システムの能力不足・異常等により、冷却が間に合わなくなった場合、適正温度を上回り、オーバーヒート状態に陥る。 |
2016年2月17日 (水) 06:28時点における版
オーバーヒート ︵overheat︶とは、熱し過ぎること︵過熱︶、またその熱し過ぎた状態を表す言葉である。熱し過ぎた結果動作不良を起こした場合をオーバーヒートと呼ぶことが多い。
エンジン・車両法・機械
機械の中には熱機関のように自分自身の動作により発熱するものがあり、それ以外の装置でも、構成部品が運動する際、褶動抵抗により発熱が起こる。その結果、部品に用いられている部材︵金属・ゴム・樹脂︶の適正温度を上回る可能性がある。
これを回避するため、中には空冷、水冷︵液冷︶、潤滑油等による冷却機構を持っているものがあるが、過負荷や冷却システムの能力不足・異常等により、冷却が間に合わなくなった場合、適正温度を上回り、オーバーヒート状態に陥る。
これは結果的にその機械の動作に支障をきたす。例えば、エンジンであれば性能低下︵熱ダレ︶にはじまり、各部に一層の熱変形や潤滑切れが進み、ガスケット抜け、カジリ、焼きつきを起こすほか、火災に至ることもある。また、重度のオーバーヒートで発生した物理的なダメージは、冷却後に冷却液や潤滑油を交換したとしても回復することはない。
コンピュータ
パソコン等のコンピュータにおいて、高負荷を与え続けた結果、内部の温度が高まり、ソフトウェアの異常動作や異常終了、最悪の場合OSのハングアップ︵フリーズ︶や再起動を引き起こす場合がある。この状態をオーバーヒート、または熱暴走︵ねつぼうそう︶と呼ぶ。
銃砲
銃や大砲のような火器においては、銃砲身が運用上想定されている範囲を超えて高温になった際に用いられる用語である。
銃や大砲は射撃に際し火薬を使うので、ある程度の熱を発生させるものであるが、通常は射撃間隔を設定し過熱を防止している。また自動火器の場合、連続して射撃が行われるため砲身冷却システムを持っている。何らかの理由でこれが守られなかったりうまく機能しなかったりすると過熱に至ることがある。
過熱した銃砲身は人が触れれば危険であることはもちろん、強度低下や熱膨張により射撃精度が下がり、さらに内部の摩耗が速くなる。そして最悪の場合は砲身内で砲弾が爆発する腔発や、自動火器の場合射撃が止まらなくなるコックオフを起こすこともある。
腔発はただちに銃砲の使用不能を意味し、コックオフも弾の供給がある限りは完全に壊れるまで止められないため、そうなる前に弾切れしない限りさらに過熱が進んで結局二度と使えなくなるおそれがある。エンジンの場合と同様、重大な過熱で発生した物理的ダメージは回復不能に至ることもあり、こうなれば砲身交換等の修理すら不可能になる。
関連項目