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「テーブルタップ」の版間の差分

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[[画像:TableTap.jpg|thumb|200px|テーブルタップ]]

[[画像:TableTap.jpg|thumb|200px|テーブルタップ([[日本]]国内の一般的なタイプ)]]

[[Image:Extensioncord.jpg|thumb|200px|イギリスのテーブルタップ(個々のコンセントにスイッチとパイロットランプがついている)]]

[[Image:Extensioncord.jpg|thumb|200px|イギリスのテーブルタップ(個々のコンセントにスイッチと[[パイロットランプ]]がついている)]]

'''テーブルタップ'''は、[[配線用差込接続器|コンセント]]から離れた場所の、あるいは複数の電気器具に電源を供給するための電気器具。英語では[[:en:Power strip|Power strip]]といいテーブルタップは[[和製英語]]である。

'''テーブルタップ'''は、[[壁]]等に設置された[[配線用差込接続器|コンセント]]から離れた場所の、あるいは複数の電気器具に電源を供給するための電気器具。英語では[[:en:Power strip|Power strip]]といいテーブルタップは[[和製英語]]である。「電源タップ」などの呼び名もある。



電気用品安全法の特定電気用品に区分される。

[[日本]]では[[電気用品安全法]]の特定電気用品に区分される。



通常はコードがあり片側に[[コネクタ|プラグ]]、反対側にコンセントがついており延長コード ([[:en:Extension cable|Extension cord, extension lead]]) ともいう。コードがなくその場で複数に分岐するものは'''コーナータップ'''、'''トリプルタップ''' ([[:en:Adapter|3way socket adaptors]]) という。

通常は[[コード]]があり片側に[[コネクタ|プラグ]]、反対側にコンセントがついており延長コード ([[:en:Extension cable|Extension cord, extension lead]]) ともいう。コードがなくその場で複数に分岐するものは'''コーナータップ'''、'''トリプルタップ''' ([[:en:Adapter|3way socket adaptors]]) という。



自身も電気器具だが単なる配線であるので理論上電力消費はない。(後述のパイロットランプでは微な電力を消費する)

自身も電気器具だが単なる配線であるので、電線等材質の[[抵抗]]損失以外、理論上は[[電力]]消費はない。(後述のパイロットランプ付きでは微な電力を消費する)



コンセントの口数がつで単純に延長するだけのものもあるが、一般的なものは複数の口数がある。家庭用のものとしては容量が125V15A1500Wで3口付のものコードは数メートルのものがよく使われる。目的により口数の多もの、[[接地|アース]]端子のついたものなどもある。


1125V15A1500W10cm20m


== 付加的機能 ==

== 付加的機能 ==

付加的な機能として次のようなものがある。

付加的な機能として次のようなものがある。(注:すべての製品に必ず付いている機能ではない。)

; 抜け防止

; プラグ抜け防止機構

: プラグを差し込み、ややひねるとロックがかかり抜けないようにするもの。プラグ先端に開られている穴を利用する

: プラグを差し込み、ひねるとコンセント内部でロックがかかり抜けにくくするもの<ref>[https://www.buffalo.jp/product/detail/bstapms3430wh.html 抜防止機構の例]</ref>

; [[スイッチ]]

; [[スイッチ]]


: ONOFF使[[]]0W<ref>[http://www.sanwa.co.jp/product/syohin_photo.asp?code=TAP-S4-3&number=1 ]</ref><ref>[http://www.sanwa.co.jp/product/syohin_photo.asp?code=TAP-3811NFSWN&number=0 ]</ref>ONOFF使ONOFF使

: 全体に対するものと個々のコンセントに付いている場合がある。こまめにオンオフができることから[[待機電力]]の削減に有効。

; [[パイロットランプ]]

; [[パイロットランプ]]

: 前述のスイッチがONになっている場合に点灯して、通電していることを視認させる場合と、タップ自体に通電していることを視認させる場合がある。[[2013年]]現在では、ほとんど[[発光ダイオード|LED]]が使われている。スイッチの通電表示の場合、近年では物理的にONの時に「入」表示、OFFの時に「切」表示になる印刷マークをつけているものもあり、パイロットランプを無くし、消費電力を更に抑えた製品も登場してきている<ref>[http://panasonic.jp/tap/tap_z/recommend/ ランプレススイッチの例]</ref>。

: テーブルタップ自体に電源が来ているかを示す。かつては[[ネオン管]]、近年では[[発光ダイオード|LED]]が使われることが多い。前項のスイッチとの連動となっている場合も多い。

;

; [[シャッー]]

: コンセントの差込口にシャッターを付け、プラグが差し込まれていない未使用時に、中の電気接点部分にホコリや虫が入るのを防ぎ、[[トラッキング現象]]による発火の発生率を下げる。また左右両方のプラグが同時に差されないと、シャッターが開かないタイプもある。シャッターがない場合は、未使用のコンセントに刺すプラグ型の蓋も、安価な商品として販売されているが、1年程度での交換が必要である<ref>[http://buffalo.jp/products/catalog/supply/power/tap/2pin/bsta26h/ シャッター付きコンセントの例]</ref>。

: 中の接点部分にホコリや虫が入るのを防ぎ、トラッキング現象による火災の危険([[#使用上の注意点|後述]])を軽減する。

; 簡易防水コンセント

; 保護回路

:プラグが差されている時に、絶縁ゴムのカバーでプラグを覆い、防水(ただし水滴がかかる程度)機能を持たせたものもある<ref>[http://ctlg.panasonic.jp/product/image.do?pg=10&vhb=WHA25144WP&ghj=1 防水カバー付きコンセントの例]</ref>。

: [[雷サージ]]のような過大電流が流れたときに回路を切断する[[配線用遮断器|ブレーカー]]機能として、また繋がっている機器からの[[ノイズ]]を防ぐものがある。

; [[雷サージ]]防御

; プラグ側にもコンセントがついているタイプ

: [[落雷]]により、製品および接続機器の耐性を超える電圧および電流が流れたときに、電柱→宅内ブレーカー(このブレーカーの遮断反応が早かった場合、被害を免れる事もある)→壁等のコンセントから侵入する雷による過電圧・過電流を、内蔵の[[配線用遮断器|ブレーカー]]の反応により遮断するか、[[バリスタ (電子部品)|バリスタ]]等のサージ防護素子に逃がして、接続されている機器を過電圧・過電流から守る。しかし、[[雷]]のエネルギーはもともと、電圧は1億V、電流は1000A - 20万Aに達するものであり<ref>{{PDFlink|[http://criepi.denken.or.jp/research/pamphlet/light.pdf 一般財団法人電力中央研究所発行 雷の不思議 5P]}}</ref>、避雷の設備がない建物への直撃雷や、ブレーカーの耐性を超えた[[誘導雷]]に対しては、相手のエネルギーが大きく勝り、まったく無力である。

: 元のコンセント位置での分岐が可能。


: 

; マグネット

; [[遮断器|サーキットブレーカー]]

: 鉄製の机やロッカー類に付けるためのものである。

: 定格電力を超えて使用すると、部品が過熱し、発火につながる危険性があるため、製品に過電流ブレーカーを内蔵し、定格電力を超えた時に作動し、電気を遮断する<ref>[http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=TAP-S4-3&cate=1 サーキットブレーカー内蔵の商品例]</ref>。この場合は雷サージとは比較にならない低ダメージのため、ブレーカーをリセットすれば、再使用できる。


; [[接地|アース]]線・接地極付きコンセント

アースや上記機能のいくつかが付いて4口程度以上のものはOAタップと称することもある。OAタップにはコンセント部分以外にアース線をつなぐ端子を持つものもある。


: [[#B|3P]]

; [[ノイズフィルター]]

[[ACアダプタ]]を接続するには通常のテーブルタップではコンセントの間の幅が狭すぎることが多いため、ACアダプタ向けに一部または全部の幅を広げた製品もある。

: 接続機器からの[[ノイズ]]をコンセント側に伝えないフィルターを装備している。家庭内の電線ネットワークを利用した家庭内LANの一形態である[[電力線搬送通信|PLC]]を使用する場合、電線にノイズが混じると、通信速度が低下するため、ノイズを除去することは通信速度の低下阻止に有効である。しかし、大抵の家庭内には複数のコンセントがあり、一つのコンセントからのノイズ侵入を防いでも、すべての電線は結局ブレーカーボックスで外部からの供給電線につながっているため、すべてのコンセントに対して対策を施さなければならない欠点がある<ref>[http://www.iodata.jp/product/lan/plcadapter/plc-optp5/feature.htm#0 ノイズフィルター装備の商品例]</ref>。また通信手段に[[ADSL]]を使用している場合は、ADSL機器への電源供給に対してノイズが減ることになり、ADSLの通信速度が電源からのノイズによって低下することが少なくなることがある。

; [[磁石|マグネット]]

: 鉄製の机やロッカー類にテーブルタップを付けて使用することができる。当然、磁石が効かない木製の机・壁には全く意味がない。

; 通電連動装置([[2013年]]現在、パソコンおよびその周辺機器専用)

: タップに複数のコンセントを装備し、そのコンセントの一つをパソコン接続専用とし、パソコンの電源が入ったときに、その電流変化を検知して、他のコンセントにも電源を供給開始する連動装置を装備している。またパソコンの[[ユニバーサル・シリアル・バス|USB]]端子にタップを接続して、パソコンの電源が入ったときに、USB端子にも電源が供給されることを利用して、他のコンセントを連動させて、電源供給するタイプもある。また非連動の常時通電コンセントも同じタップに装備し、パソコン使用開始時に、電源供給を連動させたいモニター等は、連動コンセントに接続し、非連動のコンセントには、FAXなどのパソコンとの連動が必要ない機器を接続し、常時電源を供給する。逆にパソコンの電源が切られたときは、消費電力が一定レベルまで下がったこと(USB方式であれば、USB端子に電源が供給されなくなったこと)を検知し、連動コンセントへの電源供給を停止して、先ほどの例で言えば逆にモニターの電源を切る。ただし、非連動コンセントにはそのまま電源が供給されるため、FAXの送受信に支障がないように停止することがない仕組みになっている<ref>[http://www.sanwa.co.jp/product/oatap/rendo.html 連動タップの例]</ref>。

; 電気量表示装置

: 電流量 (A) や消費電力 (W)、換算した電気料金等を測定する装置が一体化したもの。簡易的なものであるが、接続した機器の電気使用状況やコストの把握ができる。一部では[[二酸化炭素|CO<sub>2</sub>]]排出量などを表示するものもある。ただし、装置自体に[[節電]]効果は当然無い。あくまで使用者に情報を伝えるのみの機能である。また現在、どれくらい電力を使用し、定格電力まであとどれくらい使用できるかを判別できる<ref>[http://www.tmy2000.com/Product_av_around/EMPT6.html 消費電力表示タップの例]</ref>。

; [[ACアダプタ]]対応

: ACアダプタは、幅が広いため、テーブルタップに差すと、隣のコンセントに干渉してしまう。そのため、コンセントの間隔を広げて、その干渉が少なくなるように工夫された製品もある。またACアダプタ用に、普通のコンセントと違う位置(横など)に間隔をあけてコンセントを設けたものもある<ref>[http://buffalo.jp/products/catalog/supply/power/tap/2-3pin/bstac5b/ ACアダプタ対応タップの例]</ref>。

; [[ユニバーサル・シリアル・バス#USB給電|USB給電]]対応

: [[スマートフォン]]・[[タブレット (コンピュータ)|タブレット]]など情報機器の充電を目的とした、充電用USB端子を備えるものもある。USB規格の定格電流である5V 500mA (2.5W) の電源供給が可能なもののほか、大きいものでは 5V 2A (10W) に対応したり、9Vや12Vなど高い電圧での電源供給が可能な規格に対応したものが発売されている。



== 特殊なもの ==

== 特殊なもの ==

; 巻き取り型

; 巻き取り型


: ''''''''''''[[]]使使

: ''''''''''''[[]]使使使3

: 後者は家庭用テーブルタップの巻き取り型を指すことが多い。

: 後者は家庭用テーブルタップの巻き取り型を指すことが多い。

; [[OAフロア]]用

; [[OAフロア]]用(企業向け)

: 近年オフィスビルなどでは多数のコンピュータなどの配線を容易にするため床に空間を持たせている場合が多い。そういった場所用のタップの場合プラグが通常ものではなく専用のコネクタるいは大元の電源ケーブルに直結する場合もある。


: LANOAOA使 (EPS) 

; [[19インチラック]]用

; [[19インチラック]]用

: 容量、コンセントの数も多く、ラックに半固定して用いる。コンセントバーと呼ばれる。アース、抜け防止付で10口以上あるのが普通である。


: 10使<ref>[http://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/110500091230/ ]</ref>

<!--  --->


== 使用上の注意点 ==

== 使用上の注意点 ==

容量を超えた使用はもちろん御法度である。多段に使用して大量の電気器具を繋ぐことを俗に'''[[たこ足配線]]'''とい危険である。


* 使使'''[[]]'''

* タップの一つのコンセントに、大消費電力の機器をつなぐと、そのコンセントの耐久の限界を超え、合計が定格以下でも、異常発熱が起こることがある。そのため、テーブルタップに、エアコン・アイロン・ドライヤー・電気ポット・電気炊飯器・電子レンジ・電気ストーブなどをつなぐことは発火の恐れがある。また、日本の電気用品安全法に基づく表示(PSEマーク)がついていない商品は、コストを削減するため、中に規格外の部品が使われている事もあり、異常発熱から発火にいたる危険性が高い<ref>{{PDFlink|[http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20070606_4.pdf 独立行政法人 国民生活センター発行 スイッチ付きテーブルタップの発煙に注意! 平成19年6月6日発行]}}</ref>。


* 10

* '''[[#|]]'''


== 寿命 ==

またコードを束ねるこも熱をもつでよとされる。特に年月が経過した製品は部分的な断線を起こことがあり、束ねると温度が上がりやすいため火の危険がある。

テーブルタップの取り替えが推奨される目安は、その使用の仕方や環境に左右されるが、3年から5年とする企業もある<ref>{{PDFlink|[http://www2.panasonic.biz/es/catalog/detail/pdf/densetsu/WWCT1M191.pdf パナソニック 配線器具の点検・お取り替えのおすすめ]}}</ref>。ただし配線の被膜破れ、タップとコードの接続部分の亀裂、コンセント接続部分の熱変形、焦げ等がある場合は、そのまま使用すると非常に危険なため、ただちに交換を要する。大抵のものは、コードに製造年が記載されている。



== 脚注 ==


[[]]'''[[#|]]'''使

{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}


== その他 ==

コードとプラグ、コンセントが組み立て式のものあるが、現代では樹脂封止のものが多く一般の人がコードだけ延長したり修理するのは困難となっている。



== 関連項目 ==

== 関連項目 ==

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[[Category:電気機器]]

[[Category:電気機器]]

[[Category:和製英語]]

[[Category:和製英語]]

[[Category:電気配線]]


[[ca:Endoll múltiple]]

[[cs:Prodlužovací kabel]]

[[de:Mehrfachsteckdose]]

[[en:Power strip]]

[[es:Múltiple]]

[[fa:سیم‌سیار]]

[[pl:Złodziejka]]

[[pt:Benjamim (acessório elétrico)]]

[[ru:Удлинитель электросети]]

[[sv:Grenuttag]]


2024年4月3日 (水) 09:30時点における最新版

テーブルタップ(日本国内の一般的なタイプ)
イギリスのテーブルタップ(個々のコンセントにスイッチとパイロットランプがついている)

Power strip



 (Extension cord, extension lead)  (3way socket adaptors) 



1125V15A1500W10cm20m

[]


:



[1]



ONOFF使0W[2][3]ONOFF使ONOFF使



ON2013LED使ONOFF[4]



使使1[5]



[6]



1V1000A - 20A[7]





使[8]使



3P



LANPLC使[9]ADSL使ADSLADSL



使

2013

USBUSB使FAXUSBUSBFAX[10]



 (A)  (W)使CO2使使使[11]

AC

ACAC[12]

USB

USBUSB5V 500mA (2.5W)  5V 2A (10W) 9V12V

[]




使使使3



OA

LANOAOA使 (EPS) 

19

10使[13]

使[]


使使

PSE使[14]

10


寿[]


使35[15]使

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]