パディントン (映画)
表示
パディントン | |
---|---|
Paddington | |
![]() 第28回東京国際映画祭に登壇したパディントンのキャラクター(2015年) | |
監督 | ポール・キング |
脚本 | ポール・キング |
原案 |
ポール・キング ヘイミッシュ・マッコール |
原作 |
マイケル・ボンド 『くまのパディントン』 |
製作 | デヴィッド・ハイマン |
製作総指揮 |
ロージー・アリソン ジェフリー・クリフォード オリヴィエ・クルソン ロン・ハルパーン ボブ・ワインスタイン ハーヴェイ・ワインスタイン |
出演者 |
ベン・ウィショー ヒュー・ボネヴィル サリー・ホーキンス ジュリー・ウォルターズ ジム・ブロードベント ニコール・キッドマン |
音楽 | ニック・ウラタ |
撮影 | エリック・ウィルソン |
編集 | マーク・エヴァソン |
製作会社 |
ヘイデイ・フィルムズ スタジオカナル |
配給 |
![]() ![]() ![]() |
公開 |
![]() ![]() |
上映時間 | 95分 |
製作国 |
![]() ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $55,000,000[1] |
興行収入 |
![]() ![]() |
次作 | パディントン2 |
﹃パディントン﹄︵原題‥Paddington︶は、イギリス・フランス共同製作による2014年のファミリー映画作品である。ストーリーはマイケル・ボンドの児童文学作品﹃くまのパディントン﹄を元にしている。
登場人物
クマ
パディントン 声 - ベン・ウィショー、日本語吹替 - 松坂桃李[3] 叔父のパストゥーゾ、叔母のルーシーと共に暗黒の地ペルーのジャングルに住んでいたクマ。地震でパストゥーゾが亡くなったことをきっかけに、ルーシーにロンドンで家族を見つけるようにと送り出される。パディントン駅でブラウン一家と出会い、メアリーに﹁パディントン﹂と名付けられる︵一応名前はあったが、クマ語は人間には発音不能だった︶。 ルーシー叔母さん 声 - イメルダ・スタウントン、日本語吹替 - 堀越真己 パディントンの叔母で夫の死と甥のロンドン行きを見届けて"老クマホーム"に入る。 パストゥーゾ叔父さん 声 - マイケル・ガンボン、日本語吹替 - 宝亀克寿 パディントンの叔父で地震の際、自宅が崩壊するのを見て絶望するかのごとく呆然としたまま立ち尽くし、絶命する。ブラウン一家とその知人
ヘンリー・ブラウン 演 - ヒュー・ボネヴィル、日本語吹替 - 古田新太[4] ブラウン家の大黒柱。メアリーの夫で、ジュディとジョナサンの父。リスク管理の仕事をしている。心配性で、パディントンの真似をして階段の手すりを滑り降りようとしたジョナサンを注意したり、パディントンを﹁危険だ﹂と言って煙たがるため、ジョナサンから﹁石頭﹂と呼ばれている。バードさん曰く、昔はかなりワイルドだったらしい。 メアリー・ブラウン 演 - サリー・ホーキンス、日本語吹替 - 斉藤由貴[4] ヘンリーの妻で、ジュディとジョナサンの母。冒険物語の挿絵画家。パディントン駅で出会った初対面のパディントンに自宅に泊まっていくよう薦める優しい性格。娘のジュディに﹁ココナッツちゃん﹂や﹁キャンディちゃん﹂などとニックネームをつけるが、ジュディからは嫌がられている。 ジュディ・ブラウン 演 - マデリン・ハリス、日本語吹替 - 三戸なつめ[4] ブラウン家の長女で、ジョナサンの姉。年頃な年齢で﹁キモい﹂が口癖で、パディントンからは﹁キモい病﹂と言われている。最初はパディントンのことをキモいと言って煙たがっていたが、後に打ち解けていく。中国語を勉強していて、起業するのが目標。トニーというボーイフレンドがいる。 ジョナサン・ブラウン 演 - サミュエル・ジョスリン、日本語吹替 - 西田光貴 ブラウン家の長男で、ジュディの弟。好奇心旺盛な性格で、自室には改造したおもちゃが並んでいる。自分で改造したおもちゃが原因で怪我をしてしまったことがあり、それ以来ヘンリーからは危険な遊びをしないよう言われている。 バード夫人 演 - ジュリー・ウォルターズ、日本語吹替 - 定岡小百合 ブラウン家の親戚。住み込みの家政婦。亡夫は水兵だった。膝の調子があまり良くないが、膝の調子でパディントンが起こすアクシデントを予知できる。お酒好き。隙があれば掃除をしており、掃除機をコレクションしている。 カリー氏 演 - ピーター・カパルディ、日本語吹替 - 佐々木睦 ブラウン家の皮肉屋の隣人。気難しい性格。偶然出会ったミリセントに魅了され、パディントンを捕らえようとする彼女に協力する。 サミュエル・グルーバー 演 - ジム・ブロードベント、日本語吹替 - 小山武宏 骨董品屋でメアリーの友人。苦労をしてロンドンにやってきた移民だったので、パディントンにも協力的。クライド家
ミリセント・クライド 演 - ニコール・キッドマン、日本語吹替 - 木村佳乃[4] ロンドンの自然史博物館で剥製部長を務める女性。ある理由で長年に渡りあるクマを追い続けている。パディントンがロンドンにいることを知り、執拗に追い回す。 モンゴメリー・クライド 演 - ティム・ダウニー、日本語吹替 - 多田野曜平 探検家で地理学者協会の会員でミリセントの父。 アガサ・クライド 演 - マデリン・ウォーラル、日本語吹替 - まつだ志緒理 モンゴメリーの妻でミリセントの母。その他
トニー 演 - ジュード・ライト、日本語吹替 - 花倉洸幸 ジュディのボーイフレンド。彼女の家に行ったことが無い。 ジョー 演 - マット・ルーカス、日本語吹替 - 間宮康弘 タクシー運転手。パディントン駅でブラウン一家を乗せる。 グラント 演 - ケイヴァン・ノヴァク、日本語吹替 - 乃村健次 自然史博物館の警備員。港でパディントンを見かける。 バリー 演 - サイモン・ファーナビー、日本語吹替 - 梅津秀行 地理学者協会の警備員。軽薄な態度をとる。 アンドレ 演 - マット・キング、日本語吹替 - 烏丸祐一 スリ。サミュエルの骨董品屋でたくさんの財布を盗む。 紳士 演 - マイケル・ボンド製作
2007年9月にプロデューサーのデヴィッド・ハイマンはパディントンの実写映画化を発表した[5]。当初は製作をワーナー・ブラザース、脚本は﹃Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!﹄のヘイミッシュ・マッコールが担当するとされていたが、後にフランスの映画製作会社スタジオカナルとにより製作されることが発表された[6]。撮影は2013年9月に開始され、ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンスを含む主演俳優陣が発表された[7]。この時、パディントンの声優は当初コリン・ファースが務める予定であったが[7]、2014年6月17日に降板が発表され[8]、最終的にベン・ウィショーが務めることになった[9]。また、映画では原作者であるマイケル・ボンドが紳士役でカメオ出演している。 劇中でパディントンが登場するシーンでは、CGとアニマトロニクスによってパディントンが作られている[10]。エピソード
製作を務めたデヴィッド・ハイマンは、﹃ハリー・ポッター﹄シリーズを手掛けたことでも知られている。今作にも、シリーズの俳優が何人か起用されている︵ジュリー・ウォルターズやジム・ブロードベントなど︶。 ミリセントを演じたニコール・キッドマンは﹃くまのパディントン﹄の大ファンであった。キッドマンが演じたのは悪役であったが、﹁オファーをいただいてとても感激しました。自分の大好きな作品に関われてとてもハッピーです﹂と語った。キッドマン自身が脚本や衣装のアイデアを出すなど、演技だけではなく様々な面から映画を支えた。封切り
日本公開にあたっては、AIの﹁ハピネス﹂がイメージソングとして起用され、予告編などに採用された[11]。興行収入
2014年11月28日にイギリスで公開された本作は[12]、公開初週末に800万ドル︵510万ポンド︶を稼ぎ出し、2週連続でトップとなった。本国では、ファミリー向けの映画作品としては﹃LEGO® ムービー﹄に次ぐ興行成績である[13]。またフランスでも、週終わりの同年12月9日に興行収入でトップを記録した[14]。アメリカでは2015年1月16日に公開され[15]、初週末で1920万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキングで3位となった[16]。批評
映画批評集積サイトRotten Tomatoesには119件のレビューが寄せられ、支持率は98%と本作に肯定的な評価を下している。同サイトでは批評家の意見の要約として﹁︵主人公である︶パディントンの本質的な魅力を犠牲にすることなく、たまらなく可愛いらしいファミリー向けの冒険物語を描いている﹂と述べている[17]。また、Metacriticでも好意的なレビューが38件も寄せられており、加重平均値は77/100となっている[18]。なお、アメリカの映画市場調査会社シネマスコアによると、A+からFまでの評価グレードのうち、本作に与えられた評価は"A"となっている[19]。受賞
賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
---|---|---|---|
英国アカデミー賞 | 英国作品賞 | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | ノミネート |
脚本賞 | ポール・キング | ノミネート | |
作品賞(キッズ部門) | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | 受賞 | |
声優賞(キッズ部門) | パディントン | ノミネート | |
エンパイア賞 | 英国作品賞 | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | ノミネート |
作品賞(コメディ部門) | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | 受賞 | |
サターン賞 | 作品賞(ファンタジー部門) | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | ノミネート |
大人のための映画賞 | 大人になりきれない人のための作品賞 | デヴィッド・ハイマン、ポール・キング | 受賞 |
テレビ放送
回数 | テレビ局 | 放送日 | 放送時間 | 放送分数 | 吹き替え版 | 視聴率 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | テレビ東京 | 2017年12月25日 | 13:35 - 15:40 | 125分 | 劇場公開版 | 2.1% | 「パディントン2」公開記念X’masスペシャルとして放送。 |
●視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。