三十七道品
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三十七道品︵さんじゅうしちどうぽん︶とは,大般涅槃経、中阿含経などに説かれた、仏教で、悟りに至るための三十七の修行法のこと。﹁道品﹂とは修行項目のことで﹁菩提分法﹂︵ぼだいぶんぽう、巴: bodhipakkhiyā dhammā, ボーディパッキヤー・ダンマー︶とも言う。
四念住・四正断・四神足・五根・五力・七覚支・八正道の七科に分かれるので、七科三十七道品︵しちか -︶とも言う。
概要
三十七道品とは言うものの、各々別々に説かれた内容︵七科︶をひとまとめにし、その各項目を合計して総称しただけのものなので、内容的には重複している部分も多く、特に後の五科は概ね同じ内容を表している。 しかし、例えばパーリ語経典長部の﹃大般涅槃経﹄では、死期が迫っていることをアーナンダに告げた釈迦が、ヴェーサーリー周辺の修行僧たちを講堂に集めさせ、﹁清浄な行いが長く続くため、多くの人々の利益・幸福のため、多くの人々を憐れむため、人々と神々の幸福・利益のため﹂に、自分が知って説示してきた、そして、今後もよく保ち、実践・実修すべき﹁法﹂として、この七科三十七道品を︵いわば遺言として︶挙げた[1]。内容
四念住(四念処)
詳細は「四念処」を参照
四種の観想
- 身念住(体をあるがままに観察する)
- 受念住(受をあるがままに観察する)
- 心念住(心をあるがままに観察する)
- 法念住(法をあるがままに観察する)
四正断(四正勤)
詳細は「四正勤」を参照
四つの努力[2]。
- 已生悪断(すでに生じた悪は除くように)
- 未生悪令不生(いまだ生じてない悪は生じないように)
- 未生善令生(いまだ生じていない善は生ずるように)
- 已生善令増長(すでに生じた善は増すように)
四神足(四如意足)
詳細は「四神足」を参照
四つの自在力
- 欲(すぐれた瞑想を得ようと願う)
- 精進(すぐれた瞑想を得ようと努力する)
- 念(すぐれた瞑想を得ようと心を集中する)
- 思惟(すぐれた瞑想を得ようと智慧をもって思惟観察する)
五根
詳細は「五根」を参照
五つの能力
- 信根
- 精進根
- 念根
- 定根
- 慧根
五力
詳細は「五力」を参照
五つの行動力
- 信力
- 精進力
- 念力
- 定力
- 慧力
七覚支
詳細は「七覚支」を参照
七つの悟りを構成するもの[3]。
- 念(身・受・心・法の状態を観察、気をつけていること)
- 択法(法を調べること)
- 精進(努力)
- 喜(修行を実践することで生まれる喜び)
- 軽安(心身の軽やかさ)
- 定(心を集中して乱さない)
- 捨(対象への執着がない状態)
八正道
詳細は「八正道」を参照
八つの正しい行い
- 正見(正しい見解)
- 正思惟(正しい考え)
- 正語(正しい言葉)
- 正業(正しい行為)
- 正命(正しい生業)
- 正精進(正しい努力)
- 正念(正しい念慮、気づき)
- 正定(正しい集中)