「坂部恵」の版間の差分
編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
1行目: | 1行目: | ||
'''坂部 恵'''︵さかべ めぐみ、男性<ref>名前により、女性と間違われる事が多く、雑誌﹃[[ダカーポ (雑誌)|ダ・カーポ]]﹄で﹁活躍している女性学者﹂にも、名をあげられたこともある。</ref>、[[1936年]][[2月11日]] - [[2009年]][[6月3日]]︶は、日本の[[哲学者]]。[[東大]]名誉教授。[[九条の会]]賛同人<ref>[https://www.9-jo.jp/message.html ﹁九条の会﹂賛同者・賛同メッセージ] ﹁九条の会﹂オフィシャルサイト</ref>。
|
'''坂部 恵'''︵さかべ めぐみ、男性<ref>名前により、女性と間違われる事が多く、雑誌﹃[[ダカーポ (雑誌)|ダ・カーポ]]﹄で﹁活躍している女性学者﹂にも、名をあげられたこともある。</ref>、[[1936年]][[2月11日]] - [[2009年]][[6月3日]]︶は、日本の[[哲学者]]。[[東京大学]][[名誉教授]]。[[九条の会]]賛同人<ref>[https://www.9-jo.jp/message.html ﹁九条の会﹂賛同者・賛同メッセージ] ﹁九条の会﹂オフィシャルサイト</ref>。
|
||
==来歴・人物== |
==来歴・人物== |
||
7行目: | 6行目: | ||
[[成蹊小学校]]、[[成蹊中学校・高等学校]]卒業。<ref>[http://www.seikei-alumnet.jp/obituary/h21/20090603-01.html 坂部恵氏 逝去] 一般社団法人成蹊会</ref> |
[[成蹊小学校]]、[[成蹊中学校・高等学校]]卒業。<ref>[http://www.seikei-alumnet.jp/obituary/h21/20090603-01.html 坂部恵氏 逝去] 一般社団法人成蹊会</ref> |
||
1959年、[[東京大学]]文学部哲学科卒業。1965年、[[東京大学大学院]]人文科学研究科博士課程満期退学。<ref>[http://www.kawai-juku.ac.jp/bunkyo/6-5-4.html 第4回 河合臨床哲学シンポジウム] 河合塾・河合文化教育研究所</ref> |
1959年、[[東京大学]][[東京大学大学院人文社会系研究科・文学部|文学部]]哲学科卒業。1965年、[[東京大学]][[大学院]][[東京大学大学院人文社会系研究科・文学部|人文科学研究科]]博士課程満期退学。<ref>[http://www.kawai-juku.ac.jp/bunkyo/6-5-4.html 第4回 河合臨床哲学シンポジウム] 河合塾・河合文化教育研究所</ref>
|
||
1965年より[[國學院大學]]専任講師、ついで[[東京都立大学]]助教授、東大文学部哲学科助教授、教授。1997年の定年退官後は[[桜美林大学]]教授を務めた。 |
1965年より[[國學院大學]]専任講師、ついで[[東京都立大学]]助教授、東大文学部哲学科助教授、教授。1997年の定年退官後は[[桜美林大学]]教授を務めた。 |
||
18行目: | 17行目: | ||
追悼出版に『坂部恵 精神史の水脈を汲む 別冊水声通信』([[水声社]]、2011年6月)がある。 |
追悼出版に『坂部恵 精神史の水脈を汲む 別冊水声通信』([[水声社]]、2011年6月)がある。 |
||
==著書== |
== 著書 == |
||
=== 単著 === |
|||
*仮面の解釈学 |
*『仮面の解釈学』、東京大学出版会、1976年。 |
||
*理性の不安 |
*『理性の不安――カント哲学の生成と構造』、勁草書房、1976年。 |
||
*カント |
*『カント』、講談社(人類の知的遺産)、1979年/[[講談社学術文庫]]、2001年。 |
||
*「ふれる」ことの哲学 |
*『「ふれる」ことの哲学――人称的世界とその根底』、岩波書店、1983年。 |
||
*和辻哲郎 岩波書店(20世紀思想家文庫) 1986年 |
|||
* |
*『和辻哲郎』、岩波書店(20世紀思想家文庫) 1986年。 |
||
**『[[和辻哲郎]]――異文化共生の形』、[[岩波現代文庫]]、2000年。 |
|||
*鏡のなかの日本語 |
*『鏡のなかの日本語』、筑摩書房〈ちくまライブラリー22〉、1989年。 |
||
*ペルソナの詩学 |
*『ペルソナの詩学――かたり ふるまい こころ』、岩波書店、1989年。 |
||
*不在の歌 |
*『不在の歌――[[九鬼周造]]の世界』、TBSブリタニカ、1990年。 |
||
*かたり 弘文堂[思想選書] 1990年 |
|||
* |
*『かたり』、弘文堂[思想選書]、1990年。 |
||
**『かたり――物語の文法』、[[ちくま学芸文庫]]、2008年。 |
|||
*〈ふるまい〉の詩学 |
*『〈ふるまい〉の詩学』、岩波書店、1997年。 |
||
*ヨーロッパ[[精神史]]入門 |
*『ヨーロッパ[[精神史]]入門――[[カロリング・ルネサンス]]の残光』、岩波書店、1997年。 |
||
*モデルニテ・バロック |
*『モデルニテ・バロック――現代精神史序説』、哲学書房、2005年。 |
||
*坂部恵集(全5巻) |
*『坂部恵集』(全5巻)、岩波書店、2006年~2007年。 |
||
**1 生成するカント像 |
**1 生成するカント像 |
||
**2 思想史の余白に |
**2 思想史の余白に |
||
40行目: | 40行目: | ||
**5〈日本〉への視線,思考の文体 |
**5〈日本〉への視線,思考の文体 |
||
==編著== |
=== 編著 === |
||
*ときをとく 時をめぐる宴 |
*『ときをとく 時をめぐる宴』、[[川田順造]]共編、リブロポート、1987年 。 |
||
*命題コレクション哲学 |
*﹃命題コレクション哲学﹄、[[加藤尚武]]共編、筑摩書房、1990年/ちくま学芸文庫、2008年。
|
||
*和辻哲郎随筆集 |
*『和辻哲郎随筆集』、編・解説、岩波文庫、1995年。 |
||
*[[九鬼周造]]の世界 |
*『[[九鬼周造]]の世界』、藤田正勝・[[鷲田清一]]共編、ミネルヴァ書房、2002年。 |
||
*カント哲学のアクチュアリティー |
*『カント哲学のアクチュアリティー――哲学の原点を求めて』、[[佐藤康邦]]共編、ナカニシヤ出版、2008年。 |
||
==翻訳== |
=== 翻訳 === |
||
* |
*[[ウヴェ・シュルツ|U.シュルツ]]著、『カント』、理想社、1982年。 |
||
* |
*[[ポール・リクール|P.リクール]]著、﹃現代の哲学2﹄、岩波書店、1982年。
|
||
*[[実践理性批判]] |
*[[イマヌエル・カント]]著、﹃[[実践理性批判]]﹄、伊古田理共訳、﹃カント全集7巻﹄、岩波書店、2000年。
|
||
== 脚注 == |
== 脚注 == |
||
57行目: | 57行目: | ||
{{DEFAULTSORT:さかへ めくみ}} |
{{DEFAULTSORT:さかへ めくみ}} |
||
[[Category:日本の哲学者]] |
[[Category:日本の哲学者]] |
||
[[Category:20世紀の哲学者]] |
|||
[[Category:21世紀の哲学者]] |
|||
[[Category:形而上学者]] |
|||
[[Category:思想史家]] |
|||
[[Category:紫綬褒章受章者]] |
[[Category:紫綬褒章受章者]] |
||
[[Category:東京大学の教員]] |
[[Category:東京大学の教員]] |
||
[[Category:桜美林大学の教員]] |
[[Category:桜美林大学の教員]] |
||
[[Category:東京都立大学の教員]] |
[[Category:東京都立大学の教員]] |
||
[[Category:國學院大學の教員]] |
[[Category:國學院大學の教員]] |
||
[[Category:東京大学出身の人物]] |
|||
[[Category:神奈川県出身の人物]] |
[[Category:神奈川県出身の人物]] |
||
[[Category:1936年生]] |
[[Category:1936年生]] |
2016年5月13日 (金) 05:55時点における版
来歴・人物
神奈川県生まれ。 成蹊小学校、成蹊中学校・高等学校卒業。[3] 1959年、東京大学文学部哲学科卒業。1965年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。[4] 1965年より國學院大學専任講師、ついで東京都立大学助教授、東大文学部哲学科助教授、教授。1997年の定年退官後は桜美林大学教授を務めた。 イマヌエル・カント、和辻哲郎、九鬼周造を研究対象とし、1976年、和辻の﹁面とペルソナ﹂を出発点とした﹃仮面の解釈学﹄で哲学奨励山崎賞受賞。1986年、﹃和辻哲郎﹄でサントリー学芸賞受賞。 2002年、紫綬褒章受章。岩波書店版﹃カント全集﹄の監修を行った。晩年に﹃坂部恵集﹄が出版された。[5] 2009年6月3日、神経膠芽腫︵悪性の脳腫瘍︶により死去。[6] 追悼出版に﹃坂部恵 精神史の水脈を汲む 別冊水声通信﹄︵水声社、2011年6月︶がある。著書
単著
●﹃仮面の解釈学﹄、東京大学出版会、1976年。 ●﹃理性の不安――カント哲学の生成と構造﹄、勁草書房、1976年。 ●﹃カント﹄、講談社︵人類の知的遺産︶、1979年/講談社学術文庫、2001年。 ●﹃﹁ふれる﹂ことの哲学――人称的世界とその根底﹄、岩波書店、1983年。 ●﹃和辻哲郎﹄、岩波書店︵20世紀思想家文庫︶ 1986年。 ●﹃和辻哲郎――異文化共生の形﹄、岩波現代文庫、2000年。 ●﹃鏡のなかの日本語﹄、筑摩書房︿ちくまライブラリー22﹀、1989年。 ●﹃ペルソナの詩学――かたり ふるまい こころ﹄、岩波書店、1989年。 ●﹃不在の歌――九鬼周造の世界﹄、TBSブリタニカ、1990年。 ●﹃かたり﹄、弘文堂[思想選書]、1990年。 ●﹃かたり――物語の文法﹄、ちくま学芸文庫、2008年。 ●﹃︿ふるまい﹀の詩学﹄、岩波書店、1997年。 ●﹃ヨーロッパ精神史入門――カロリング・ルネサンスの残光﹄、岩波書店、1997年。 ●﹃モデルニテ・バロック――現代精神史序説﹄、哲学書房、2005年。 ●﹃坂部恵集﹄︵全5巻︶、岩波書店、2006年~2007年。 ●1生成するカント像 ●2思想史の余白に ●3共存・あわいのポエジー ●4︿しるし﹀︿かたり﹀︿ふるまい﹀ ●5︿日本﹀への視線,思考の文体編著
●﹃ときをとく 時をめぐる宴﹄、川田順造共編、リブロポート、1987年 。 ●﹃命題コレクション哲学﹄、加藤尚武共編、筑摩書房、1990年/ちくま学芸文庫、2008年。 ●﹃和辻哲郎随筆集﹄、編・解説、岩波文庫、1995年。 ●﹃九鬼周造の世界﹄、藤田正勝・鷲田清一共編、ミネルヴァ書房、2002年。 ●﹃カント哲学のアクチュアリティー――哲学の原点を求めて﹄、佐藤康邦共編、ナカニシヤ出版、2008年。翻訳
●U.シュルツ著、﹃カント﹄、理想社、1982年。 ●P.リクール著、﹃現代の哲学2﹄、岩波書店、1982年。 ●イマヌエル・カント著、﹃実践理性批判﹄、伊古田理共訳、﹃カント全集7巻﹄、岩波書店、2000年。脚注
- ^ 名前により、女性と間違われる事が多く、雑誌『ダ・カーポ』で「活躍している女性学者」にも、名をあげられたこともある。
- ^ 「九条の会」賛同者・賛同メッセージ 「九条の会」オフィシャルサイト
- ^ 坂部恵氏 逝去 一般社団法人成蹊会
- ^ 第4回 河合臨床哲学シンポジウム 河合塾・河合文化教育研究所
- ^ 坂部恵 プロフィール 筑摩書房
- ^ 坂部恵氏死去 東大名誉教授 共同通信(2009年6月3日配信)