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天臂城 (てんぴじょう、Devdaha︵英語版︶、Dev Daha、デーヴァダハ、देवदह) は、古代インドの拘利国︵英語版︶の首都。現在のネパールのルンビニ州、ルパンデヒ郡、デーヴァダハにあった、仏教の聖地。釈迦の母、摩耶夫人、養母、摩訶波闍波提の出身地。
名称
サンスクリット語では、デーヴァは神を意味し、ダハは池を意味している。したがって、デーヴァダハの意味は﹁神の池﹂である。この池には、神々や女神、聖人が沐浴していたと考えられている。この水は現在でも、デーヴァダハ市に供給されている。
仏教の聖地として
この天臂城出身の善覚長者の長女、摩耶は、釈迦の母である。釈迦の父、釈迦国、カピラ城の王、浄飯王は、この摩耶を妃に迎えた。摩耶夫人は、釈迦を身ごもり、実家の天臂城に向かう途中、ルンビニ園で生まれた。摩耶夫人は、釈迦が誕生して七日目に亡くなったが、摩耶夫人の妹、摩訶波闍波提が養母となり釈迦を育てた。
現在、天臂城跡は、デーヴァダハ公園として整備されている。この公園は、天臂城の東の正門にあたり、広大な庭園と塔がある。そこには、大きな仏像と舎利弗の金色の像がある。以前は、場所は特定されていなかったが、ネパールのパラス・ビール・ビクラム・シャハ・デーブ元皇太子により発足した、デーヴァダハ保護アカデミーにより公園として管理されている。
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