機動戦士Ζガンダムのソースを表示

{{半保護}}
{{出典の明記|date=2015年<span class="ltr">3</span>月}}
{{Infobox animanga/Header
|タイトル= 機動戦士Ζガンダム
|ジャンル= [[ロボットアニメ|ロボット]]
}}
{{Infobox animanga/TVAnime
| 原作 = [[富野由悠季]]
| 総監督 = 富野由悠季
| キャラクターデザイン = [[安彦良和]]
| メカニックデザイン = [[大河原邦男]]、[[藤田一己]]
| 音楽 = [[三枝成彰|三枝成章]]
| 製作 = [[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]<br />[[創通|創通エージェンシー]]<br />[[サンライズ (アニメ制作ブランド)|日本サンライズ]]
| 放送局 = 名古屋テレビ
| 放送開始 = [[1985年]][[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">2</span>日]]
| 放送終了 = [[1986年]][[<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">22</span>日]]
| 話数 = 全<span class="ltr">50</span>話
|原案=[[矢立肇]]}}
{{Infobox animanga/Movie
|タイトル=機動戦士Ζガンダム A New Translation<br />-星を継ぐ者-
|監督=富野由悠季
|制作=サンライズ
|封切日=2005年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">28</span>日
|上映時間=95分
|配給=[[松竹]]}}
{{Infobox animanga/Movie
|タイトル=機動戦士ΖガンダムII A New Translation<br />-恋人たち-
|監督=富野由悠季
|制作=サンライズ
|封切日=2005年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">29</span>日
|上映時間=98分
|配給=松竹}}
{{Infobox animanga/Movie
|タイトル=機動戦士ΖガンダムIII A New Translation<br />-星の鼓動は愛-
|監督=富野由悠季
|制作=サンライズ
|封切日=2006年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">4</span>日
|上映時間=99分
|配給=松竹}}
{{Infobox animanga/Other
|タイトル= シリーズ作品
|コンテンツ=
* [[ガンダムシリーズ一覧]]
}}
{{Infobox animanga/Footer
|ウィキプロジェクト=[[プロジェクト:アニメ|アニメ]]
|ウィキポータル=[[Portal:アニメ|アニメ]]
}}
『'''機動戦士Ζガンダム'''』（きどうせんしゼータガンダム、''MOBILE SUIT Ζ GUNDAM''）は、[[サンライズ (アニメ制作ブランド)|日本サンライズ]]が制作した『[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]』の[[テレビアニメ]]。

[[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]を制作局として、[[オールニッポン・ニュースネットワーク|テレビ朝日系列]]で1985年（昭和<span class="ltr">60</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">2</span>日から1986年（昭和<span class="ltr">61</span>年）<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">22</span>日まで、土曜<span class="ltr">17</span>時<span class="ltr">30</span>分 - 18時<span class="ltr">00</span>分の時間帯にて全<span class="ltr">50</span>話が放送された。物語は1979年 - 1980年に放送された『[[機動戦士ガンダム]]』の続編にあたるが、設定はその劇場映画版<span class="ltr">3</span>部作から連なるものとなっている。略称は「'''Ζ'''（'''ゼータ'''）」。

本項では2005年（平成<span class="ltr">17</span>年）から2006年（平成<span class="ltr">18</span>年）にかけて[[松竹]]系劇場にて全国公開された、劇場用映画三部作『'''[[#劇場版|機動戦士Ζガンダム A New Translation]]'''』シリーズについても記述する。

== 作品解説 ==
前作の[[一年戦争]]から<span class="ltr">7</span>年後の[[宇宙世紀]]0087年に起きた[[グリプス戦役]]を描く。「[[スペースノイドとアースノイド]]の対立」という軸は変わらないが、前作の[[地球連邦]]対[[ジオン公国]]の戦争という明快な図式に対して、本作は[[ティターンズ]]と[[エゥーゴ]]という地球連邦軍から発生した二つの勢力による抗争<ref>テレビ版『機動戦士Ζガンダム』第<span class="ltr">13</span>話より。</ref>を中心に、中盤以降ではジオン残党最大勢力である[[アクシズ]]が介入し、三勢力間の同盟・決裂、指導者の暗殺など、権謀術数が相まみえる構図となる。のちに製作されたOVA『[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]』では、この情勢に至る経緯（ジオン残党の抵抗と地球至上主義の台頭）に触れている。

登場人物は主人公[[カミーユ・ビダン]]ら次世代の若者が登場し、年齢を重ねた前作の登場人物たちと絡む展開になる。[[アムロ・レイ]]と[[シャア・アズナブル]]（本作では「クワトロ・バジーナ」）という前作の好敵手同士が、カミーユの仲間としてエゥーゴで一時的に共闘する。カミーユと[[フォウ・ムラサメ]]の悲恋など、[[ニュータイプ]]と[[強化人間]]の関係、可能性と悲劇が重層的に描かれる。

メカに関しては、移動形態へ変形する[[可変モビルスーツ]]が多数登場し、主役機も前作の発展型（[[ガンダムMk-II]]）から物語後半では可変タイプ（[[Ζガンダム]]）へと交代する。また、ガンダムMk-IIが敵から強奪した機体だったり、旧ジオン系の兵器が地球連邦軍で再利用されるなど、前作の設定をアレンジしている。

ナレーションは劇中で[[ヘンケン・ベッケナー]]を演じる[[小杉十郎太]]が担当した{{efn2|キャスト欄での小杉のクレジット表記は登場人物のヘンケンではなく、ナレーターである。}}。前作のように戦況を解説するナレーションは少なく、主に本編冒頭のモノローグ、前回のダイジェスト、次回予告が中心であった。次回予告は毎回「'''君は、刻'''（'''とき'''）'''の涙を見る'''」というキャッチフレーズで締めくくられた。

「ゼータ」に当てられる文字として読みの上で正しいのは[[ギリシャ文字]]の"[[Ζ]]"であるが、入力の容易さ・形状の類似からラテン文字の"[[<span class="ltr">Z</span>]]"（ゼット）が代用されることが多い{{efn2|富野は「ガンダムはこれで終わりにする」という意味を込めたとインタビューで答えている{{要出典|date=2014-08-14}}。さらにファーストガンダム続編としての数字の"[[<span class="ltr">2</span>]]"の字形にも似ていることが指摘されている。}}。

準備稿時点での作品タイトルは『'''逆襲のシャア'''』であった（後述の[[#小説|小説版]]を参照）。

== 製作 ==
=== 企画の経緯 ===
企画開始当時、番組スポンサーの[[バンダイ]]が玩具としてライバル視していたのは「[[戦え<span class="ltr">!</span>超ロボット生命体トランスフォーマー]]」に登場する[[トランスフォーマー]]だった{{sfn|GMG2018S|p=12}}。その時点で『ガンダム』の爆発的ヒットを支えたロボットアニメにおける[[ミリタリー]]・ブームは過去のものとなりつつあり、プラモデルも1983年をピークに縮小傾向に転換していた{{sfn|GMG2018S|p=12}}{{sfn|GMG2018S|pp=21-23}}。そのため、終了する模型のオリジナル企画[[モビルスーツバリエーション|MSV]]の後続企画のMS-Xではなく、新たな商品展開が求められていた{{sfn|GMG2018S|p=12}}{{sfn|GMG2018S|pp=21-23}}。そこで浮上したのが、前年作の「[[重戦機エルガイム]]」からメカニック的なギミックやアイデアなどを取り入れつつ、可変<span class="ltr">MS</span>などのより攻めたメカニックデザインを追求したガンダム本編の続編の制作だった{{sfn|GMG2018S|p=12}}。

それまでに『[[戦闘メカ ザブングル]]』、『[[聖戦士ダンバイン]]』、『[[銀河漂流バイファム]]』、『重戦機エルガイム』と立て続けに制作されてきたバンダイと[[サンライズ (アニメ制作ブランド)|サンライズ]]のタッグによるロボットアニメは、商業的にはガンダムを上回ることはなかった<ref name="GSΖ">猪俣謙次『ガンダム神話Ζ』<span class="ltr">50</span>ページより。</ref>。その一方で、ガンダム自体も『[[模型情報]]』や『[[コミックボンボン]]』などの雑誌で展開していたものの、劇場版三部作が公開されていた当時よりも売上が落ち込んでいたことから、バンダイ{{efn2|なお、前作のメインスポンサーであり、玩具を商品化したクローバーはすでに倒産していたため、バンダイはプラモデルだけでなく玩具も担当している。}}により企画された。

企画自体はそれ以前の『ダンバイン』の放映時、[[クローバー (玩具メーカー)|クローバー]]の倒産によるスポンサー撤退直後から始まっており、続編の制作は『重戦機エルガイム』が始まった時にはほぼ決まっていた<ref name="historica">{{Cite Book |和書 |author = |title = 機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダムヒストリカ 第<span class="ltr">09</span>巻 OFFICIAL FILE MAGAZINE |publisher = 講談社 |year = 2005 |month = 11 |page = 29|isbn = 9784063671919}}</ref>。既に『ダンバイン』の後番組は『エルガイム』に決定していたが、{{要出典|範囲=バンダイがクローバーの代わりにメインスポンサーを務める条件の一つが、ガンダムのテレビシリーズの復活であった|date=2018年<span class="ltr">3</span>月}}。

実際に富野監督がガンダムの続編の構想をスタートさせたのは1984年<span class="ltr">2</span>月{{sfn|GMG2018W|p=92}}。<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">20</span>日付の最初期のメモには「不足しているのは何か?/本当にやりたい事は何か<span class="ltr">?</span>」というテーマ設定や「<span class="ltr">5</span>年後のスタッフの発見」といったスタッフワークに関するものがあった{{sfn|GMG2018W|p=92}}。<span class="ltr">2</span>月から<span class="ltr">5</span>月までは試行錯誤の時期にあたり、U.C.0111（トリプルワン）という未来を舞台にした「ゼーター・ガンダム」案、U.C.0045という過去を舞台にした「モビルスーツ アルファ・ガンダム」案が書かれている{{sfn|GMG2018W|p=92}}。「ゼーター・ガンダム」案の方には、他人との精神的な同一状態を得る「ギャザー・スタイム」というニュータイプを超えるアイデアが書かれており、「ゼーター・ガンダムはギャザー・スタイムという機能を具有するのではないだろうか<span class="ltr">?</span>」と書かれていた{{sfn|GMG2018W|p=92}}。<span class="ltr">6</span>月上旬頃に現在の形に近いストーリーラインがまとまり始め、それ以降、それをベースに推敲が重ねられた{{sfn|GMG2018W|p=92}}。<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">20</span>日に「シチュエーション あれから<span class="ltr">7</span>年後……。」と題した基本的な背景と<span class="ltr">1</span>クール分のプロットのメモが完成する{{sfn|GMG2018W|p=92}}。1984年<span class="ltr">11</span>月、正式に企画が発表された{{sfn|GMG2018W|p=92}}。

テレビアニメとしてはかなりの準備期間があったにもかかわらず、主役機の[[Ζガンダム]]はその複雑なデザインや変形機構のため、デザイン決定や商品化が遅れた。複数のデザイナーが参加したこともあって実際のデザイン作業には予想外に時間がかかり、番組への登場は後半開始の<span class="ltr">3</span>クール目にまでずれ込んでしまった{{sfn|GMG2018S|pp=23-34}}。そのため、Ζガンダム登場までの間の前半<span class="ltr">2</span>クールの主役機を担うガンダムの必要性が生じ、[[ガンダムMk-II ]]の登場が決まった{{sfn|GMG2018S|pp=23-34}}。バンダイからの「Mk-IIはMSVの流れを汲んだもの」というオーダーの下、RX-78から[[FSWS計画#フルアーマーガンダム|フルアーマーガンダム]]と[[FSWS計画#ヘビーガンダム|ヘビーガンダム]]への流れの下流にあり、「可動」にも配慮がなされたデザインがなされた{{sfn|GMG2020W|p=30}}{{R|GREAT MECHANICS}}。

またバンダイからの「主力のΖガンダムが<span class="ltr">20</span>話過ぎまで登場しないのだから、そのつなぎとしてMSVは出して欲しい」というオファーで、それまでプラモデルのみで展開していたMSVの本編への登場も決まった{{sfn|GMG2018W|p=93}}。そもそもMSVは、サンライズがなかなかガンダムの続編を作ろうとしないためにバンダイが独自に展開していたものだったので、これを機に「自分たちは本気で作っている」ということをアニメ制作者側に認知してもらうという狙いもあった{{sfn|GMG2018W|p=93}}。

スタッフは、富野監督の「ガンダムの殻を破りたい」というリクエストと課題の一つに挙げていた若手育成のために、結果的に前作の世界観を担ったキャラクターの[[安彦良和]]とメカの[[大河原邦男]]には参加してもらいつつもその周囲を若手が固めるという体制となった{{sfn|GMG2018W|p=92}}。

サンライズ作品では初めてメカニカル作画監督が設けられ、[[内田順久]]が採用されて番組内でクレジットされた{{sfn|GMG2018W|p=92}}。

=== デザイン ===
キャラクターデザインは、前作のデザイナーであった安彦良和が担当した。1984年<span class="ltr">9</span>月から作業に入り、監督の富野由悠季から届けられた[[プロット (物語)|プロット]]と[[メモ]]の文章を基にイメージ優先でデザインしたという{{sfn|GMG2018W|p=92}}。しかし、この方法には行き違いが多く、デザイン完成後にその役割に合わせて描き直したものもあった{{sfn|GMG2018W|p=92}}。後年、安彦は前作で富野とは「同志」とも言える関係であったが、本作では様変わりしてしまい嫌な思いしかないと述べており、直接会って打ち合わせができたのはアポなしで富野の仕事部屋に上がり込んだ<span class="ltr">1</span>度きりだったという<ref>{{Cite web|和書|url=https://febri.jp/topics/series-amuro-7-3/ |title=「アムロ・レイの演じ方〜古谷徹の演技・人物論〜」第<span class="ltr">7</span>回（後編） |website=Febri |accessdate=2022-12-21 }} {{Wayback|url=https://febri.jp/topics/series-amuro-7-3/ |date=20221222004014 }}</ref>。また安彦はデザインのみで作画を手掛けないことも決定事項にあり、実際の作画の柱となったのは[[ニュアンス]]がある柔らかい絵柄の安彦とは対照的な、立体的で[[デッサン]]的に固い絵柄の[[湖川友謙]]に影響を受けた[[北爪宏幸]]であった{{sfn|GMG2018W|p=92}}。

メカニックデザインに関しては、クレジット上で名前があるのは[[大河原邦男]]と[[藤田一己]]で、それに加えてデザインワークスとして[[永野護]]が載っている{{sfn|GMG2018W|p=93}}。しかし実際にはこの<span class="ltr">3</span>人以外にも、[[小林誠 (イラストレーター)|小林誠]]、[[近藤和久]]、[[明貴美加]]、[[岡本英郎]]、[[大畑晃一]]、[[羽原信義|はばらのぶよし]]、林裕樹、[[佐山善則]]、[[村上克司]]、[[小田雅弘]]、スタジオけむ、ビシャルデザインなど、数多くのデザイナーや[[モデラー (模型)|モデラー]]、[[漫画家]]、[[アニメーター]]が携わっている{{sfn|GMG2018W|p=93}}<ref name="msdaizukan">{{Cite Book |和書 |title = 機動戦士ガンダム<span class="ltr">MS</span>大全集 |publisher = [[バンダイ]] |year = 1988|page = 24 |isbn = 9784891893361}}</ref>。前作で登場したデザインの系譜を受け継ぎ、なおかつ新しいものを生み出すという意図のもと、若い世代のデザイナーを多数登用している。当時は今よりもメカデザイナーの数が少なかったので、デザイナーを発掘して育てていく作業と作品のためのデザイナーを決めるということを同時にやっていた{{efn2|Ζガンダムのメカデザインの複雑さは、それに加えて一つのメカが完成するまでに複数のデザイナーが関与していることが多いことにも原因がある{{sfn|GMG2018W|p=93}}。}}{{sfn|GMG2018W|p=93}}。

当初、富野監督の指名により、メインデザイナーには、前番組『重戦機エルガイム』に[[ムーバブルフレーム]]というアイデアを持ち込み、初めて設定上「齟齬なく動く」多重関節のアニメロボットをデザインした永野護が抜擢された{{sfn|GMG2020W|p=30}}。富野監督からは「キャラクター以外のビジュアルイメージを出してデザインに専念して欲しい」と言われ、富野と<span class="ltr">SF</span>設定考証担当の[[永瀬唯]]との<span class="ltr">3</span>人で<span class="ltr">MS</span>や[[スペースコロニー]]や宇宙船などの設定も考えた<ref name="historica"/>。メカニックデザインではなく「デザインワークス」とクレジットされているのは、『Ζガンダム』およびその続編に出てくるムーバブルフレーム{{efn2|Ζガンダムではムーバブル・フレームが採用されているが、これは外装と内部フレームが別の部品となるものであり、ファーストガンダムの[[モノコック]]構造とは逆の構造といえる{{sfn|GMG2019A|p=38}}。}}や多重関節の<span class="ltr">MS</span>、[[全天周囲モニター・リニアシート|全天周囲モニターおよびリニアシート]]{{efn2|コックピットには前作『重戦機エルガイム』に続き、それまでのボックス型コックピットに代わって富野のアイデアでデザインした全天周囲モニターと、新たにデザインされたリニアシートを採用。以後、この組み合わせがほとんどの富野作品で採用されている{{sfn|GMG2018S|p=14}}{{sfn|GMG2019S|p=23}}。}}といったメカニックの基本デザインを行なったためである<ref name="historica"/>{{sfn|GMG2020W|p=30}}。また、永野はメカニックデザイン以外にも制服や[[ノーマルスーツ]]などの衣装や[[拳銃]]などの小物類のデザインも担当しており、[[ヤザン・ゲーブル]]の設定画は永野がオリジナルを描いている{{efn2|ヤザン用の服をデザインしたところ、その絵を面白がった安彦が顔だけを描き直して決定稿とした。}}<ref name="historica"/>。

永野は<span class="ltr">MS</span>のデザイン作業も進めていたが、彼が最初に提出した[[リック・ディアス]]と[[ガルバルディ#ガルバルディβ|ガルバルディβ]]に対するサンライズ上層部やバンダイの評価が芳しくなかったため、番組放送前に降板することになった<ref name="zga">{{Cite Book |和書 |title = ZGUNDAM　A (ゼータガンダムエース) |publisher = 角川書店|year = 2005 |month = 7 |pages = 82-85|isbn = }}</ref>。代わって、前作のデザイナーである大河原邦男が急遽招聘され、それに加えて当時<span class="ltr">21</span>歳だった新人の藤田一己の参加も決まり、永野、大河原のアイデアを藤田がまとめるという方式で作業が進められた。例えば[[ハイザック]]や[[アッシマー]]は大河原の案を、[[百式 (ガンダムシリーズ)|百式]]は永野の案を、[[ガンダムMk-II]]は大河原・永野の案を、Ζガンダムは大河原・永野に加え近藤和久・小田雅弘らのデザインや変形案を、すべて藤田が[[クリンナップ]]してまとめている{{sfn|GMG2018S|p=21}}。

最初に登場する数点の<span class="ltr">MS</span>のデザインが終了した後、しばらく藤田が一人でデザインを担当することとなったが、さらに多くの可能性を探るため、終盤にかけて後に[[ΖΖガンダム]]をデザインすることになるイラストレーターでモデラーの小林誠を筆頭に、漫画家の近藤和久、アニメーターの大畑晃一、はばらのぶよし、デザイナーの佐山善則、岡本英郎など多くの人材を登用した。また一度は降板した永野にも富野の声掛けで再度発注が行われ、[[キュベレイ]]と[[ティターンズの機動兵器#ハンブラビ|ハンブラビ]]を描いている<ref name="historica"/>。

戦艦は永野と藤田が担当し、永野は[[アーガマ (ガンダムシリーズ)|アーガマ]]と[[グワジン#グワンバン|グワンバン]]と[[ムサイ#エンドラ|エンドラ]]、それ以外を藤田がデザインしている。

=== 音楽 ===
BGMは三枝成章（現：[[三枝成彰]]）が担当し<ref>{{Cite web|和書|author=ライター:馬波レイ/カメラマン:増田雄介|date=2019-12-28|url=https://www.4gamer.net/games/000/G000000/20191223040/|title=作曲家・三枝成彰氏が語る,「逆襲のシャア」「動乱」を作曲していた<span class="ltr">80</span>年代当時の記憶（コンサート:サエグサシゲアキ1980s）|website=[[4Gamer.net]]|publisher=[[デジタルハーツホールディングス|Aetas株式会社]]|accessdate=2020-12-31}} {{Wayback|url=https://www.4gamer.net/games/000/G000000/20191223040/ |date=20210116001252 }}</ref>、アメリカの人気歌手・作曲家の[[ニール・セダカ]]にテーマ曲を依頼した。[[鮎川麻弥]]が歌う前期<span class="ltr">OP</span>テーマ「Ζ・刻を越えて{{efn2|原曲は1972年のアルバム「Solitaire」に収録されている「Better Days Are Coming」。後に[[10cc]]となるメンバーが全員参加している。「Solitaire」は永年<span class="ltr">CD</span>化されていなかったが、「Emergence/Solitaire」として2008年<span class="ltr">10</span>月にオリジナルの形で<span class="ltr">CD</span>化された。}}」と<span class="ltr">ED</span>テーマ「星空のBelieve{{efn2|原曲は1976年のアルバム「Steppin'Out」に収録されている「Bad And Beautiful」。}}」は、過去のセダカのアルバム収録曲に新たな詞とアレンジがついたものであるが、[[森口博子]]が歌う後期<span class="ltr">OP</span>テーマ「[[水の星へ愛をこめて]]」は新規に提供されたものである{{efn2|ただし、完全な新規書き下ろしではなく、「For Us to Decide」というセダカ自身の未発表曲を基にしている。}}。当初は「星空のBelieve」の方がオープニングテーマになる予定であったが、富野により変更された{{R|サッとわかる}}。また、永野がテレビ放送当時に参加したイベントの席上で発言したところによると、当初主題歌については[[ヴァン・ヘイレン]]に未使用曲を譲ってもらおうという案も出ていた{{要出典|date=2018年<span class="ltr">4</span>月}}。

[[間嶋里美]]の歌う「ハッシャバイ」は元々『[[無敵鋼人ダイターン<span class="ltr">3</span>]]』のイメージソングとして録音された楽曲である。間嶋の夫・[[古谷徹]]が演じるアムロ・レイの登場シーンに劇中歌として使用された（小説版の同シーンにおいても使用されている）。

[[アーケードゲーム]]『[[機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ]]』およびそのバージョンアップ版の『[[機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズDX|同<span class="ltr">DX</span>]]』には「星空〜」を除く上記<span class="ltr">3</span>曲は収録されているものの{{efn2|PS2版『エゥーゴvs.ティターンズ』のみ、ミッションモードクリア後のエンディングテーマとして『星空のBelieve』が収録されている。}}、そのコンシューマ機移植版であるPS2・<span class="ltr">GC</span>用『[[機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム]]』では収録されていない。VS.シリーズ第<span class="ltr">7</span>作の『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム]]』では、登場作品中唯一主題歌が収録されていない{{efn2|厳密にいえば、隠し要素として登場した『[[機動戦士ガンダム<span class="ltr">00</span>]]』も主題歌が収録されていない。劇中のBGMによる代用もない。}}。第<span class="ltr">8</span>作となる『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT|NEXT]]』でも、劇中のBGMでの代用となっている{{efn2|『ガンダム<span class="ltr">00</span>』についてはファーストシーズン後期の主題歌が収録されており、主題歌が収録されていない作品はΖのみとなっている。ただしROMによっては『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』の主題歌が収録されていないことがある（その場合はΖの劇中BGMで代用される）。}} 。しかし、『[[機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト]]』では、劇場用主題歌 「[[Metamorphoze 〜メタモルフォーゼ〜]]」が収録されている。

== 反響・評価 ==
関東地区の平均視聴率6.4%、最高視聴率は11.7%、キー局である中京圏の名古屋テレビでは、関東地区よりも高い平均視聴率12.3%、最高視聴率は17.7%を記録。

人物およびメカキャラクターの刷新、作中に次々と登場する専用機や[[可変モビルスーツ|可変<span class="ltr">MS</span>]]、難解な内容などのために、前作のファンからは不評を買ったが、新しいファンには受け入れられた<ref name="GS">『機動戦士Ζガンダム大事典』より{{要ページ番号|date=2014-08-14}}。</ref>。本作は放映当時こそ賛否両論あったものの、<span class="ltr">20</span>世紀末以降の若いファンにはスタンダードな作品になっている<ref name="GSΖ" />。

=== 商業効果 ===
本作は放映された年の[[ガンプラ]]の売上を倍増させるなど、商業面では好調であったが<ref>{{Cite journal|和書 |editor=上野五郎 |title=ジャーナル特集 プラモからホビーへ！ Vol.1 転換の時を迎えた模型業界 ホビーの視点から新需要の開拓を！|journal=[[トイジャーナル]]|issue=1985年<span class="ltr">4</span>月号 |pages=17 |publisher=東京玩具人形問屋協同組合 |date=1985-04-01}}</ref>、[[川口克己]]は「バンダイ側の売り上げの期待値を達成できなかった」と述べている<ref name="bandai">[[柿沼秀樹]]、加藤智「ガンプラシーン回顧対談 1980〜2007 川口克己×柿沼秀樹」『バンダイ キャラクタープラモ年代記 鉄人からヤマト、ガンダムまで』[[学研ホールディングス|学習研究社]]、2007年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">3</span>日、ISBN 978-4-05-403282-8、156-157頁。</ref>。[[松本悟]]によると、デザインの複雑化によるコストアップのための商品価格の高騰が原因としている<ref>松本悟・仲吉昭治「SCENE10 ―ロングヒットへ―　■『Ζガンダム』の登場とグレードアップ」『俺たちのガンダム・ビジネス』[[日本経済新聞出版社]]、2007年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">19</span>日、ISBN 978-4-532-16598-7、161頁。</ref>。また川口は、「コンテンツとしてのガンダムが魅力的な存在であることは間違いないので、期待値を満たすことはできなかったけど、『Ζ』のあともガンダムを<span class="ltr">TV</span>アニメで続けて欲しいということになった」とも述べている<ref name="bandai"/>。

1994年にバンダイビジュアルから発売されたLD-BOXはPart1、<span class="ltr">2</span>ともに<span class="ltr">3</span>万<span class="ltr">5</span>千セットのヒットとなった。これは当時のバンダイビジュアルの売上の<span class="ltr">2</span>割に相当した<ref>日経<span class="ltr">BP</span>社技術研究部編「第三章 ビジネスの仕組みが変わる 二.ケーススタディー―ガンダム・ビジネス ●LD史上に残るファースト・ガンダム」『アニメ・ビジネスが変わる―アニメとキャラクター・ビジネスの真実』[[日経<span class="ltr">BP</span>社]]、1999年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">17</span>日、ISBN 4-8222-2550-X、109頁。</ref>。またオリコン<span class="ltr">LD</span>チャートではPart1が<span class="ltr">2</span>位、Part2が<span class="ltr">1</span>位を記録。2001年にDVD-BOXが発売され、こちらは単品換算<span class="ltr">95</span>万枚のヒットになった<ref>日経キャラクターズ<span class="ltr">!</span>編「機動戦士Ζガンダム ビジネス検証」『大人のガンダム HISTORY & BUSINESS』日経<span class="ltr">BP</span>社〈日経<span class="ltr">BP</span>ムック〉、2004年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">1</span>日、ISBN 4-8222-1705-1、<span class="ltr">31</span>頁。</ref>。前述のLD-BOXを単品換算すると<span class="ltr">45</span>万<span class="ltr">5</span>千枚なので売上枚数が大きく伸びている{{efn2|DVDは<span class="ltr">LD</span>より普及率が高いので、このようなことは珍しいことではないが、オリコン調べによると『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』はDVD-BOXがLD-BOXを下回っており、本作と明暗が別れた。}}。DVD-BOXと同時に発売された単品DVDと後のレンタルDVDを加えると128万枚に達している。

=== 楽曲 ===
[[日本音楽著作権協会]]（JASRAC）は2005年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">18</span>日、2004年度の[[著作物]]使用料に基づく分配額のランキングを発表。このランキングの第<span class="ltr">10</span>位に「機動戦士Ζガンダム [[背景音楽|BGM]]（作曲:[[三枝成彰|三枝成章]]）」が入った。『スーパーロボット大戦』などの関連ゲームのみならず、テレビのニュース、ワイドショー、バラエティ番組で同サウンドトラック音源が使用される機会が多い。

後期主題歌「[[水の星へ愛をこめて]]」を歌った[[森口博子]]は、この曲で歌手デビューしている。その後も長きにわたりこの曲を様々な場で歌い続けており、2018年にNHKが<span class="ltr">BS</span>プレミアムで放送した『[[発表<span class="ltr">!</span>全ガンダム大投票|全ガンダム大投票 40th]]』の企画として実施した、当時の歴代ガンダムアニメシリーズ歌唱曲ファン投票ランキング「ガンダムソング」部門では同曲が第<span class="ltr">1</span>位を獲得している<ref>[https://www.nhk.or.jp/anime/gundam/ranking/ 全ガンダム大投票 40th 結果発表 (「ガンダムソングス」のタグをクリック）NHK] {{Wayback|url=https://www.nhk.or.jp/anime/gundam/ranking/ |date=20200928101136 }}</ref>。

== 物語 ==
{{main2|物語における大状況の詳細については「[[グリプス戦役]]」を}}

[[一年戦争]]が終結し、<span class="ltr">7</span>年の月日が流れた[[宇宙世紀]]0087年。[[ジオン公国]]軍に実質的勝利{{efn2|あくまで休戦協定締結であって絶対的勝利ではない。}}を収めた[[地球連邦軍]]だったが、依然としてジオン公国軍残党による連邦軍への抵抗は続いていた。連邦軍の'''[[ジャミトフ・ハイマン]]'''准将（のち大将）は、ジオン残党の脅威を大義名分として、連邦軍内部にジオン残党狩りを目的とする特殊部隊「'''[[ティターンズ]]'''」を結成する。ティターンズはジオン残党のみならず、[[スペースコロニー|コロニー]]の反地球連邦運動に対しても強硬策を採り、ティターンズの'''[[バスク・オム]]'''大佐は、反連邦集会を行っていたサイド<span class="ltr">1</span>の<span class="ltr">30</span>バンチコロニーに対して毒ガス使用による住民虐殺（'''[[グリプス戦役#30バンチ事件|30バンチ事件]]'''）を行い、情報統制により事実を隠蔽する。こうした動きに対し、連邦軍の'''[[機動戦士Ζガンダムの登場人物#ブレックス・フォーラ|ブレックス・フォーラ]]'''准将は、ティターンズに反感を抱く連邦軍士官や兵士を中心に反地球連邦組織「'''[[エゥーゴ]]'''」を結成。'''[[アナハイムエレクトロニクス]]'''社を中心とする月面都市'''[[フォン・ブラウン市|フォン・ブラウン]]'''の軍事産業から新造戦艦'''[[アーガマ (ガンダムシリーズ)|アーガマ]]'''を提供されるなど資金と物資面での援助を受ける。

'''小惑星アクシズ'''から地球圏偵察のため帰還し、連邦軍籍を得て潜入中の'''[[シャア・アズナブル]]'''は'''クワトロ・バジーナ'''大尉を詐称しエゥーゴに参加していた。

ティターンズはコロニー再建化計画において新たに整備されたサイド7'''グリーン・ノア'''を軍事拠点化しようと目論み、連邦軍の象徴たるガンダムの後継機開発計画を極秘に行っていた。かつて'''[[アムロ・レイ]]'''ら[[ホワイトベース]]隊のメンバーたちが暮らしていたコロニーはグリーン・ノア1'''グリーン・オアシス'''として再建されていた。そこに本作の主人公となる'''[[カミーユ・ビダン]]'''が幼馴染みの'''[[ファ・ユイリィ]]'''と共に暮らしていた。カミーユの両親は新型ガンダム開発計画に技術者として参加していたが、カミーユは父の不倫と、仕事にかまけて夫の素行を見て見ぬふりをする母に悩む鬱屈した少年だった。カミーユは尊敬する'''[[ブライト・ノア]]'''に会うためファと共に宇宙港を訪れるがそこでティターンズの新米士官'''[[ジェリド・メサ]]'''と遭遇。名前を馬鹿にされ激高したカミーユはジェリドへの暴行容疑で逮捕されるが、飛行訓練中だった'''[[ガンダムMk-II]]'''の墜落を機に基地を抜け出す。一方、軍事基地偵察の任務を負ったシャアは因縁深きコロニーに単身潜入を試みる。Mk-IIの存在を知ったシャアは機体の奪取を決意、部下<span class="ltr">2</span>人とともに'''[[リック・ディアス]]'''で再び侵入する。混乱に乗じたカミーユはブライトとティターンズの女性士官'''[[エマ・シーン]]'''の制止を振り切り、高圧的な[[<span class="ltr">MP</span>]]への意趣返しのためMk-IIを奪取。さらにジェリドを心配した[[機動戦士Ζガンダムの登場人物#カクリコン・カクーラー|カクリコン・カクーラー]]の機体をも組み伏せる。Mk-IIのパイロットが自分たちと敵対する意志がないと判断したシャアはカミーユと二機のMk-IIを手土産にグリーンオアシスを脱出。こうして、'''ガンダム強奪事件'''を皮切りにエゥーゴとティターンズは全面抗争に突入するのだった。

Mk-II奪還のため卑劣な策を弄するバスクによりカミーユは両親を喪い、ティターンズへの反感と敵意を強めたカミーユは自らの意志でMk-IIの専任パイロットとなる。Mk-II奪還作戦に関わったエマはティターンズの非道に憤りエゥーゴへ離反。民間船[[地球連邦軍の艦船およびその他の兵器#テンプテーション|テンプテーション]]の艦長という閑職に甘んじていたブライトもアーガマ隊に窮地を救われてエゥーゴに参加し、ヘンケンからの禅譲によりアーガマ艦長に就任。シャアは月で受領した新型機'''[[百式 (ガンダムシリーズ)|百式]]'''に乗り換え、'''ジャブロー降下作戦'''の指揮を任せられる。

一方、木星帰りの男・'''[[パプテマス・シロッコ]]'''は降下作戦妨害の功でティターンズに参加。ジャミトフに忠誠を誓い一翼を担うようになっていく。また、小惑星アクシズと共に地球圏に帰還を果たした'''[[ハマーン・カーン]]'''は'''[[ザビ家#ミネバ・ラオ・ザビ|ミネバ・ザビ]]'''を傀儡に据え、彼女の摂政として辣腕を振るう。エゥーゴとティターンズの抗争に第三極として介入し、両陣営を手玉に取る。

こうして、自身の名声と過去との因縁に何度となく辛酸を舐め、凶弾に斃れたブレックスの後継者として自らの出自を明かし一軍の長となり苦悩を深めるシャア、人造ニュータイプである'''[[強化人間]]'''たちとの出会いや数々の悲劇を通じてニュータイプとして覚醒を遂げ、新型機'''[[Ζガンダム]]'''を与えられたカミーユ、謀略の数々により着々と手駒を増やし、やがてジャミトフの暗殺によってティターンズを掌握するシロッコ、シャアへの失恋を糧にジオン再興を目論むハマーンの<span class="ltr">4</span>人を軸とし、[[コロニーレーザー]]・'''[[グリプス<span class="ltr">2</span>]]'''をめぐりエゥーゴ、ティターンズ、アクシズ三つ巴の死闘が展開されるのだった。

== 登場人物 ==
{{Main2|主要人物はそれぞれの項、それ以外は「[[機動戦士Ζガンダムの登場人物]]」を}}

; [[エゥーゴ]]&[[カラバ]]
* [[カミーユ・ビダン]]（声 - [[飛田展男]]）
* [[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]（声 - [[池田秀一]]）{{efn2|エンディングの役名テロップでは「シャア・アズナブル」名義。}}
* [[アムロ・レイ]]（声 - [[古谷徹]]）
* [[ブライト・ノア]]（声 - [[鈴置洋孝]]）
* [[エマ・シーン]]（声 - [[岡本麻弥]]）
* [[ファ・ユイリィ]]（声 - [[松岡ミユキ]]）
* [[カツ・ハウィン|カツ・コバヤシ]]（声 - [[難波圭一]]）
* [[アストナージ・メドッソ]]（声 - [[森しん|広森信吾]]）
* [[ベルトーチカ・イルマ]]（声 - [[川村万梨阿]]）
* [[ヘンケン・ベッケナー]]、ナレーション（声 - [[小杉十郎太]]）
; [[ティターンズ]]
* [[パプテマス・シロッコ]]（声 - [[島田敏]]）
* [[ジェリド・メサ]]（声 - [[井上和彦 (声優)|井上和彦]]）
* [[レコア・ロンド]]（声 - [[勝生真沙子]]）
* [[ヤザン・ゲーブル]]（声 - [[大塚芳忠]]）
* [[サラ・ザビアロフ]]（声 - [[水谷優子]]）
* [[ジャミトフ・ハイマン]]（声 - [[西村知道]]）
* [[バスク・オム]]（声 - [[郷里大輔]]）
; [[地球連邦軍]]（連邦軍のうち、上記組織に所属していない者）
* [[ライラ・ミラ・ライラ]]（声 - [[佐脇君枝]]）
* [[ロザミア・バダム]]（声 - [[藤井佳代子]]）
* [[フォウ・ムラサメ]]（声 - [[島津冴子]]）
; [[アクシズ]]
* [[ハマーン・カーン]]（声 - [[榊原良子]]）

== 登場兵器 ==
[[モビルスーツ]]や[[モビルアーマー]]など機動兵器に分類されるものは
{{See|宇宙世紀の登場機動兵器一覧#機動戦士Ζガンダム}}

それ以外のものについては
{{See|ガンダムシリーズの登場艦船及びその他の兵器一覧#機動戦士Ζガンダム}}

== スタッフ ==
（オープニングクレジットより）
* [[企画]] - [[サンライズ (アニメ制作ブランド)|日本サンライズ]]
* [[原案]] - [[矢立肇]]
* [[原作]] - [[富野由悠季]]
* [[キャラクターデザイン]] - [[安彦良和]]
* [[メカニックデザイン|メカニカルデザイン]] - [[大河原邦男]]、[[藤田一己]]
* [[美術]] - [[東潤一]]
* [[デザインワークス]] - [[永野護]]
* [[劇伴|音楽]] - [[三枝成彰|三枝成章]]
* メカニカル[[作画監督]] - [[内田順久]]
* [[撮影監督]] - 斎藤秋男
* [[音響監督]] - [[藤野貞義]]
* 音響制作 - 千田啓子
* [[プロデューサー]] - 森山涇（[[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]）、大西邦明（[[創通|創通エージェンシー]]）、[[内田健二]]（日本サンライズ）
* [[アニメ監督|総監督]] - [[富野由悠季]]
* [[制作]] - 名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ

== 主題歌・挿入歌 ==
; オープニングテーマ
:; 「Ζ・刻をこえて」(原題：''BETTER DAYS ARE COMING'')（第<span class="ltr">1</span>話 - 第<span class="ltr">23</span>話）
:: 原作詞{{efn2|name="neil"|アメリカでは作詞と作曲が分割されずに著作権登録されることもあり、ここでのセダカの原曲作品も作詞・作曲が分割されずに登録されているため、ここではレコードなどでのクレジットによらず実際の登録でのクレジットによる。}}・作曲 - [[ニール・セダカ]] / 日本語版作詞 - [[富野由悠季|井荻麟]] / 編曲 - [[渡辺博也]] / 歌 - [[鮎川麻弥]]
:: ※[[オリコンチャート|オリコン]]週間シングルチャート
:: 20位（1985年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">4</span>日付）、<span class="ltr">17</span>位（<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">11</span>日・<span class="ltr">18</span>日付）、<span class="ltr">15</span>位（<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">25</span>日付）、<span class="ltr">20</span>位（<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日付）
:; 「[[水の星へ愛をこめて]]」(英題：''FOR US TO DECIDE'')（第<span class="ltr">24</span>話 - 第<span class="ltr">50</span>話）
:: 作詞 - [[売野雅勇]] / 作曲 - ニール・セダカ / 編曲 - [[馬飼野康二]] / 歌 - [[森口博子]]
:: ※[[オリコンチャート|オリコン]]週間シングルチャート
:: 16位（1985年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">19</span>日付）、<span class="ltr">17</span>位（<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">26</span>日付）、<span class="ltr">18</span>位（<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">2</span>日付）
:
; エンディングテーマ
:; 「星空のBelieve」（原題：''BAD AND BEAUTIFUL''）
:: 原作詞{{efn2|name="neil"}}・作曲 - ニール・セダカ、フィリップ・コーディ / 日本語版作詞 - [[竜真知子]] / 編曲 - 渡辺博也 / 歌 - 鮎川麻弥
:
; 挿入歌
:; 「ハッシャバイ」（第<span class="ltr">13</span>話）
:: 作詞 - [[富野由悠季|井荻麟]] / 作曲 - [[井上大輔|井上忠夫]] / 編曲 - [[宮川泰]] / 歌 - [[間嶋里美]]
:; 「銀色ドレス」（第<span class="ltr">20</span>話）
:: 作詞 - 井荻麟 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 森口博子

=== 差し替え事例 ===
現在、日本国内で発売されている映像ソフトにおけるオープニング・エンディングパートは、上記に記載したテレビ放映時と同じ楽曲が使用されているが、一部のオンライン配信サイトおよび海外版映像ソフトでは、映像はそのままだが、楽曲のみサウンドトラック収録のBGM（オープニング曲は前期後期共に「Ζ GUNDAM」、エンディング曲は「新たな世界」）に差し替えられている事例がある（オープニング映像には、差し替えられたBGMに新たな効果音が追加されている）。これについてサンライズは「配信の『機動戦士Ζガンダム』オープニングとエンディングの楽曲がテレビ放送版と異なるのは、オンディマンド配信する際の権利上の理由によります。ご了承ください。現在の映像は富野監督に楽曲を監修いただき、インターネット配信の正式版として配信しております」と回答していた<ref>{{Twitter status|hoshi_sun|765129217738612736}}</ref>{{efn2|2007年<span class="ltr">2</span>月上旬から<span class="ltr">3</span>月上旬までにおいて「バンダイチャンネル＠[[Rakuten TV|ShowTime]]」で配信された<span class="ltr">5</span>話限定無料視聴ラリーにおいて本来の形で視聴できていた。}}。なお、2017年<span class="ltr">12</span>月より、「元の主題歌で配信できるようになった」との報告が公式発表されている<ref>{{Twitter status|Gundam_FanC|941631398724517888}}</ref>。

== 各話リスト ==
{| class="wikitable" style="font-size:small"
|-
!話数<span class="ltr">!!</span>放送日<span class="ltr">!!</span>サブタイトル<span class="ltr">!!</span>脚本<span class="ltr">!!</span>コンテ<span class="ltr">!!</span>演出<span class="ltr">!!</span>作画監督
|-
|第<span class="ltr">1</span>話||'''1985年'''<br />3月<span class="ltr">2</span>日||黒いガンダム||[[大野木寛]]<br />[[富野由悠季|斧谷稔]]||colspan="2" style="text-align:center"|[[今川泰宏]]||[[北爪宏幸]]
|-
|第<span class="ltr">2</span>話||3月<span class="ltr">9</span>日||旅立ち||鈴木裕美子<br />斧谷稔||[[滝沢敏文]]||関田修||[[小林利充]]
|-
|第<span class="ltr">3</span>話||3月<span class="ltr">16</span>日||カプセルの中||川崎知子<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|横山広行||兵頭敬
|-
|第<span class="ltr">4</span>話||3月<span class="ltr">23</span>日||エマの脱走||[[丸尾みほ]]<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|[[川瀬敏文]]||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">5</span>話||3月<span class="ltr">30</span>日||父と子と…||大野木寛<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|[[杉島邦久]] ||[[金山明博]]
|-
|第<span class="ltr">6</span>話||4月<span class="ltr">6</span>日||地球圏へ||鈴木裕美子<br />斧谷稔||[[井内秀治]]||関田修||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">7</span>話||4月<span class="ltr">13</span>日||サイド<span class="ltr">1</span>の脱出||丸尾みほ<br />斧谷稔||[[知吹愛弓]]||横山広行||小林利充
|-
|第<span class="ltr">8</span>話||4月<span class="ltr">20</span>日||月の裏側||大野木寛<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||兵頭敬
|-
|第<span class="ltr">9</span>話||4月<span class="ltr">27</span>日||新しい絆||丸尾みほ<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|杉島邦久||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">10</span>話||5月<span class="ltr">4</span>日||再会||大野木寛<br />斧谷稔||今川泰宏||関田修||金山明博
|-
|第<span class="ltr">11</span>話||5月<span class="ltr">11</span>日||大気圏突入||鈴木裕美子<br />斧谷稔||[[アミノテツロー|網野哲郎]]||横山広行||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">12</span>話||5月<span class="ltr">25</span>日||ジャブローの風||[[平野靖士]]<br />斧谷稔||知吹愛弓<br />斧谷稔||川瀬敏文||小林利充
|-
|第<span class="ltr">13</span>話||6月<span class="ltr">1</span>日||シャトル発進||大野木寛<br />斧谷稔||杉島邦久<br />斧谷稔||杉島邦久||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">14</span>話||6月<span class="ltr">8</span>日||アムロ再び||鈴木裕美子<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|今川泰宏||金山明博
|-
|第<span class="ltr">15</span>話||6月<span class="ltr">15</span>日||カツの出撃||丸尾みほ<br />斧谷稔||横山広行||関田修||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">16</span>話||6月<span class="ltr">22</span>日||白い闇を抜けて||鈴木裕美子<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|本橋鷹王||小林利充
|-
|第<span class="ltr">17</span>話||6月<span class="ltr">29</span>日||ホンコン・シティ||[[遠藤明範|遠藤明吾]]||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">18</span>話||7月<span class="ltr">6</span>日||とらわれたミライ||鈴木裕美子<br />斧谷稔||杉島邦久<br />横山広行||杉島邦久||金山明博
|-
|第<span class="ltr">19</span>話||7月<span class="ltr">13</span>日||シンデレラ・フォウ||rowspan="2"|遠藤明吾||[[佐藤順一|甚目喜一]]||平林淳||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">20</span>話||7月<span class="ltr">20</span>日||灼熱の脱出||colspan="2" style="text-align:center"|関田修||小林利充
|-
|第<span class="ltr">21</span>話||7月<span class="ltr">27</span>日||ゼータの鼓動||大野木寛<br />斧谷稔||本橋鷹王<br />斧谷稔||本橋鷹王||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">22</span>話||8月<span class="ltr">3</span>日||シロッコの眼||丸尾みほ<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||金山明博
|-
|第<span class="ltr">23</span>話||8月<span class="ltr">10</span>日||ムーン・アタック||鈴木裕美子<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|杉島邦久||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">24</span>話||8月<span class="ltr">17</span>日||反撃||遠藤明吾||横山広行||関田修||小林利充<br />照日四郎
|-
|第<span class="ltr">25</span>話||8月<span class="ltr">24</span>日||コロニーが落ちる日{{efn2|第<span class="ltr">24</span>回終了時の予告編では「コロニー'''の'''落ちる日」と紹介されている。}}||鈴木裕美子||斧谷稔||平林淳||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">26</span>話||8月<span class="ltr">31</span>日||ジオンの亡霊||遠藤明吾||井内秀治||本橋鷹王||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">27</span>話||9月<span class="ltr">7</span>日||シャアの帰還||鈴木裕美子<br />斧谷稔||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||金山明博
|-
|第<span class="ltr">28</span>話||9月<span class="ltr">14</span>日||ジュピトリス潜入||遠藤明吾||森一浩||関田修||小林利充
|-
|第<span class="ltr">29</span>話||9月<span class="ltr">21</span>日||サイド<span class="ltr">2</span>の危機||鈴木裕美子||[[渡部英雄|世良邦男]]<br />杉島邦久||杉島邦久||[[大森英敏]]
|-
|第<span class="ltr">30</span>話||9月<span class="ltr">28</span>日||ジェリド特攻||遠藤明吾||横山広行||平林淳||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">31</span>話||10月<span class="ltr">5</span>日||ハーフムーン・ラブ||鈴木裕美子<br />斧谷稔||森一浩<br />斧谷稔||[[高松信司|妻方仁]]||瀬尾康博
|-
|第<span class="ltr">32</span>話||10月<span class="ltr">12</span>日||謎のモビルスーツ||rowspan="2"|遠藤明吾||井内秀治||本橋鷹王||金山明博
|-
|第<span class="ltr">33</span>話||10月<span class="ltr">19</span>日||アクシズからの使者||甚目喜一||関田修||小林利充
|-
|第<span class="ltr">34</span>話||10月<span class="ltr">26</span>日||宇宙が呼ぶ声{{efn2|name="GS r"|「宇宙」のルビは「そら」であり、「うちゅう」ではない。}}||rowspan="2"|鈴木裕美子||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">35</span>話||11月<span class="ltr">2</span>日{{efn2|一部の地方では<span class="ltr">11</span>月<span class="ltr">1</span>日の17:00に先行放送された。}}||キリマンジャロの嵐||森一浩||平林淳||瀬尾康博
|-
|第<span class="ltr">36</span>話||11月<span class="ltr">9</span>日||永遠のフォウ||遠藤明吾||colspan="2" style="text-align:center"|杉島邦久||北爪宏幸
|-
|第<span class="ltr">37</span>話||11月<span class="ltr">16</span>日||ダカールの日||鈴木裕美子||colspan="2" style="text-align:center"|横山広行||金山明博
|-
|第<span class="ltr">38</span>話||11月<span class="ltr">23</span>日||レコアの気配||遠藤明吾||世良邦男<br />斧谷稔||関田修||小林利充
|-
|第<span class="ltr">39</span>話||11月<span class="ltr">30</span>日||湖畔||鈴木裕美子||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">40</span>話||12月<span class="ltr">7</span>日||グリプス始動||遠藤明吾||森一浩<br />斧谷稔||平林淳||寺東克己
|-
|第<span class="ltr">41</span>話||12月<span class="ltr">14</span>日||目覚め||鈴木裕美子||colspan="2" style="text-align:center"|杉島邦久||瀬尾康博
|-
|第<span class="ltr">42</span>話||12月<span class="ltr">21</span>日||さよならロザミィ||rowspan="2"|遠藤明吾||colspan="2" style="text-align:center"|横山広行||[[恩田尚之]]
|-
|第<span class="ltr">43</span>話||'''1986年'''<br />1月<span class="ltr">4</span>日||ハマーンの嘲笑||世良邦男||関田修||金山明博
|-
|第<span class="ltr">44</span>話||1月<span class="ltr">11</span>日||ゼダンの門||鈴木裕美子||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文 ||小林利充
|-
|第<span class="ltr">45</span>話||1月<span class="ltr">18</span>日||天から来るもの||遠藤明吾||森一浩||平林淳||山田きさらか
|-
|第<span class="ltr">46</span>話||1月<span class="ltr">25</span>日||シロッコ立つ||鈴木裕美子||川瀬敏文<br />杉島邦久||杉島邦久||瀬尾康博
|-
|第<span class="ltr">47</span>話||2月<span class="ltr">1</span>日||宇宙の渦{{efn2|name="GS r"}}||遠藤明吾||colspan="2" style="text-align:center"|横山広行||恩田尚之
|-
|第<span class="ltr">48</span>話||2月<span class="ltr">8</span>日||ロザミアの中で||鈴木裕美子||滝沢敏文||関田修||金山明博
|-
|第<span class="ltr">49</span>話||2月<span class="ltr">15</span>日||生命散って||rowspan="2"|遠藤明吾||世良邦男||平林淳||敷島博英
|-
|第<span class="ltr">50</span>話||2月<span class="ltr">22</span>日||宇宙を駆ける{{efn2|name="GS r"}}||colspan="2" style="text-align:center"|川瀬敏文||小林利充
|}

== 放送局 ==
※系列は放送当時、放送日時は1985年<span class="ltr">12</span>月中旬 - 1986年<span class="ltr">1</span>月上旬時点（石川テレビについては本放送終了後に放送された日時）のものとする<ref>{{Cite journal |和書 |journal=[[アニメディア]] |issue=1986年<span class="ltr">1</span>月号 |publisher=[[学研ホールディングス|学研]] |title=テレビ局ネットーワーク |pages=78 - 80}}</ref>。
{| class="wikitable" style="font-size:small"
!放送地域<span class="ltr">!!</span>放送局<span class="ltr">!!</span>系列<span class="ltr">!!</span>放送日時<span class="ltr">!!</span>備考
|-
|[[広域放送|中京広域圏]]||[[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]||rowspan="11"|テレビ朝日系列||rowspan="11"|土曜 17:30 - 18:00||'''制作局'''
|-
|[[北海道]]||[[北海道テレビ放送|北海道テレビ]]||
|-
|[[宮城県]]||[[東日本放送]]||
|-
|[[福島県]]||[[福島放送]]||
|-
|関東広域圏||[[テレビ朝日]]||
|-
|[[新潟県]]||[[新潟テレビ<span class="ltr">21</span>]]||
|-
|[[静岡県]]||[[静岡朝日テレビ|静岡けんみんテレビ]]||現・静岡朝日テレビ。
|-
|[[広島県]]||[[広島ホームテレビ]]||
|-
||[[香川県]]・[[岡山県]]||[[瀬戸内海放送]]||
|-
|[[福岡県]]||[[九州朝日放送]]||
|-
|[[鹿児島県]]||[[鹿児島放送]]||
|-
|[[青森県]]||[[青森テレビ]]||rowspan="2"|[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|TBS系列]]||土曜 17:00 - 17:30||
|-
|[[岩手県]]||[[IBC岩手放送|岩手放送]]||日曜 6:00 - 6:30||現・IBC岩手放送。
|-
|[[秋田県]]||[[秋田テレビ]]||[[フジネットワーク|フジテレビ系列]]<br />テレビ朝日系列||水曜 17:30 - 18:00||
|-
|[[山形県]]||[[山形放送]]||日本テレビ系列<br />テレビ朝日系列||火曜 17:00 - 17:30||
|-
|[[山梨県]]||[[山梨放送]]||日本テレビ系列||水曜 17:00 - 17:30||
|-
|[[長野県]]||[[テレビ信州]]||[[日本テレビネットワーク協議会|日本テレビ系列]]<br />テレビ朝日系列||土曜 17:00 - 17:30||
|-
|[[富山県]]||[[富山テレビ放送|富山テレビ]]||rowspan="3"|フジテレビ系列||月曜 17:20 - 17:50<br />→月曜 17:30 - 18:00（最終回時点）||1985年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">11</span>日から1986年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">10</span>日に放送<ref>『北國新聞』1985年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">11</span>日付 - 1986年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">10</span>日付各朝刊、テレビ欄。</ref>。
|-
|[[石川県]]||[[石川テレビ放送|石川テレビ]]||月曜 - 金曜 17:32 - 18:00||本放送終了後、1987年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">7</span>日 - 4月<span class="ltr">15</span>日に放送<ref>北国新聞縮刷版。金曜日の放送は<span class="ltr">4</span>月のみ。</ref>。
|-
|[[福井県]]||[[福井テレビジョン放送|福井テレビ]]||月曜 16:30 - 17:00||
|-
|近畿広域圏||[[朝日放送テレビ|朝日放送]]||テレビ朝日系列||金曜 17:00 - 17:30||現・朝日放送テレビ。<br>制作局より<span class="ltr">1</span>日早い先行放送。
|-
|[[島根県]]・[[鳥取県]]||[[山陰放送]]||TBS系列||土曜 17:00 - 17:30||
|-
|[[山口県]]||[[山口放送]]||日本テレビ系列<br />テレビ朝日系列||火曜 17:15 - 17:45||1985年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">7</span>日から放送<ref name="amg8505">{{Cite journal |和書 |journal=[[アニメージュ]] |issue=1985年<span class="ltr">5</span>月号 |publisher=[[徳間書店]] |title=全国放映リスト |pages=125}}</ref>
|-
|[[愛媛県]]||[[南海放送]]||日本テレビ系列||金曜 16:55 - 17:25||
|-
|[[高知県]]||[[テレビ高知]]||rowspan="6"|TBS系列||金曜 16:30 - 17:00||1985年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">3</span>日から放送<ref name="amg8505" />
|-
|[[長崎県]]||[[長崎放送]]||金曜 16:50 - 17:20||
|-
|[[熊本県]]||[[熊本放送]]||木曜 17:30 - 18:00||
|-
|[[大分県]]||[[大分放送]]||水曜 17:20 - 17:50||
|-
|[[宮崎県]]||[[宮崎放送]]||火曜 17:30 - 18:00||
|-
|[[沖縄県]]||[[琉球放送]]||水曜 17:15 - 17:45||
|}

== 劇場版 ==
劇場用映画三部作『'''機動戦士Ζガンダム A New Translation'''』（- ア・ニュー・トランスレーション）シリーズは、テレビシリーズ『機動戦士Ζガンダム』<span class="ltr">20</span>周年を記念して全国[[松竹]]系劇場にて公開された映画作品<ref>{{Cite web|和書|url=https://sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=205|title=機動戦士Ｚガンダム<span class="ltr">I</span>星を継ぐ者|accessdate=2020/8/12|publisher=SUNRISE}} {{Wayback|url=https://sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=205 |date=20200805010904 }}</ref>。2005年（平成<span class="ltr">17</span>年）から2006年（平成<span class="ltr">18</span>年）にかけてシリーズ展開された。公開に先立ち、[[東京国際ファンタスティック映画祭]]2004において、『星を継ぐ者』が2004年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">17</span>日に先行上映された。

テレビシリーズの既存映像を用いつつも、新作映像も追加してテレビシリーズ全体を三部作の映画に再構成した作品。「A New Translation（新訳）」を謳って製作されており、物語の結末が異なるなど変更点も多い。

『[[∀ガンダム#映画|劇場版∀ガンダム<span class="ltr">I</span>地球光]]』と『劇場版∀ガンダム<span class="ltr">II</span>月光蝶』以来<span class="ltr">3</span>年ぶりの[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]の劇場アニメでもある。

機動戦士ガンダム<span class="ltr">40</span>周年プロジェクト『ガンダム映像新体験TOUR』として劇場版<span class="ltr">3</span>部作がTCX（[[TOHOシネマズ]]独自規格ラージスクリーン）で劇場上映。第<span class="ltr">1</span>作が2020年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">7</span>日より、第<span class="ltr">2</span>作が2020年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">12</span>日より、第<span class="ltr">3</span>作が2020年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">16</span>日より上映<ref>[https://www.gundam.info/news/event/news_event_20191112_03.html 「ガンダム映像新体験TOUR」TCXで実施決定！DOLBY CINEMAでの上映日も公開！] {{Wayback|url=https://www.gundam.info/news/event/news_event_20191112_03.html |date=20191221102530 }}2019年<span class="ltr">11</span>月<span class="ltr">14</span>日 機動戦士ガンダム<span class="ltr">40</span>周年プロジェクト</ref>。

[[キャッチコピー]]は「'''再会は躍動する魂。とき放て、"Ζ"!!'''」（<span class="ltr">I</span>）、「'''キスの記憶…'''」（<span class="ltr">II</span>）、「'''誰も知らないラスト…新訳Ζ完結編。'''」「'''人は虚無の宇宙にぬくもりを見つけられるか！'''」（III）。

=== シリーズ概要（劇場版） ===
* '''第一部『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』（2005年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">28</span>日公開）''' - 興行収入：<span class="ltr">8</span>億6200万円<ref name="kinejun2006">{{Cite journal|和書 |year = 2006|title = 2005年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて |journal = [[キネマ旬報]] |issue = [[2006年]]（[[平成]]18年）[[<span class="ltr">2</span>月]]下旬号 |pages = 178 |publisher = [[キネマ旬報社]]}}</ref>
* '''第二部『機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-』（2005年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">29</span>日公開）''' - 興行収入：<span class="ltr">6</span>億円<ref name="kinejun2006" />
* '''第三部『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』（2006年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">4</span>日公開）''' - 興行収入：<span class="ltr">4</span>億9200万円<ref>{{Cite journal|和書 |year = 2007|title = 2006年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて |journal = [[キネマ旬報]] |issue = [[2007年]]（[[平成]]19年）[[<span class="ltr">2</span>月]]下旬号 |pages = 184 |publisher = [[キネマ旬報社]]}}</ref>

=== スタッフ（劇場版） ===
* 製作 - 吉井孝幸
* 企画 - 内田健二
* 原案 - 矢立肇
* 原作・脚本・絵コンテ - 富野由悠季
* キャラクターデザイン - 安彦良和
* メカニカルデザイン - 大河原邦男、藤田一己
* キャラクター作画監督<ref group="注" name="movie1,3">『I -星を継ぐ者-』『III -星の鼓動は愛-』</ref> - 恩田尚之
* メカニカル作画監督<ref group="注" name="movie1,3"/> - 仲盛文
* 作画監督<ref group="注">『II -恋人たち-』のみ。</ref> - 重田敦司、中島利洋、中谷誠一、仲盛文、恩田尚之
* 美術監督 - 東潤一<ref name="movie1" group="注">『I -星を継ぐ者-』のみ。</ref>、甲斐政俊
* デジタル色彩設計 - すずきたかこ
* 撮影監督 - 木部さおり
* 編集 - 山森重之<ref group="注" name="movie1" />、坂本久美子<ref group="注">『II -恋人たち-』から。</ref>
* スタジオ演出 - [[松尾衡]]
* 音響監督 - 藤野貞義
* 音楽 - 三枝成彰
* テーマ曲 - [[Gackt]]
* 配給 - [[松竹]]
* プロデューサー - 松村圭一（サンライズ）、久保聡（バンダイビジュアル）
* 企画・製作 - サンライズ
* 総監督 - 富野由悠季

=== 主題歌・BGM（劇場版） ===
主題歌は富野の友人であり、熱烈なガンダムファンでもある[[Gackt]]が担当した。BGMはテレビ版と同じく[[三枝成彰]]が担当{{efn2|テレビ版で使用されていたものと、展開に合わせて新たに編曲された、あるいは新規に作曲されて録音されたものもある。}}。テレビシリーズのBGMを引き継いでいるほか、映画用の新規の楽曲も使用されている。

また、<span class="ltr">MS</span>の動作音をはじめとする<span class="ltr">SE</span>の音源が[[E&<span class="ltr">M</span>プランニングセンター]]（後の[[サウンド・リング]]）から[[フィズサウンドクリエイション]]のものに変更されており、結果的に『[[機動戦士ガンダム]]』や『[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]』との統一が計られることとなった{{efn2|E&<span class="ltr">M</span>プランニングセンターは1995年に活動を終結している。}}。

; オープニングテーマ
:; 『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』
::; 「[[Metamorphoze 〜メタモルフォーゼ〜]]」
:
; エンディングテーマ
: 全て、作詞・作曲 - [[Gackt|Gackt.C]] / 歌 - Gackt（レーベル - [[日本クラウン]]{{efn2|『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』に限り、クラウンレコードと表記されていた。}}）
:; 『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』
::; 「君が待っているから（Remix ver.）」
::
:; 『機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-』
::; 「mind forest」
::
:; 『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』
::; 「[[Love Letter (GACKTの曲)|Love Letter]]」
::; 「Dybbuk」
:
; 挿入歌
:; 『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』
::; 「ハッシャバイ」
::: 作詞 - 井荻麟 / 作曲 - [[井上大輔|井上忠夫]]{{efn2|ただし、[[クレジットタイトル|スタッフロール]]においてのクレジット上では「井上大輔」と表記。}} / 編曲 - [[宮川泰]] / 歌 - [[間嶋里美]]

=== 製作（劇場版） ===
企画当初は『機動戦士ガンダム』や『∀ガンダム』と同様にテレビ版の再編集作品だったが、富野は殺伐さと悲劇しかなかった原典の物語を、新たな解釈と異なる視点を加えることで健やかな物語に再構成するというテーマのもと、自ら全三部作への再編集（監督・脚本・絵コンテ）を行った{{efn2|富野は本作のため、新たに[[Final Cut Pro]]による[[ノンリニア編集]]を習得している（[[Apple Japan]]「[http://www.apple.com/jp/pro/filmvideo/tomino/ 映画監督 富野由悠季]」）}}。当時の放送局であった名古屋テレビも製作協力として制作に関わっている。

劇場版のフィルムは、テレビ版カット（以降、旧作画）に同じフレーム内で劇場版カット（以降、新作画）を加えるという特殊な方法で編集され、旧作画部分と新作画部分の質感を近づける「エイジング」（「経年変化」の意）処理が行われた{{efn2|旧作画は映像内の塵やホコリの除去や色、ズレの修正。新作画はワザと汚したりしたりするなどを行う処理法のこと、[[手塚治虫]]の実験映画『おんぼろフィルム』など特殊な例を除き、長丁場の映像作品としては本作で初めて行われた。}}。公開当時、富野は完全に新作にしてしまうと『Ζガンダム』ではなくなってしまうため、あえてこの形式をとった旨を発言している。旧作画はトリミングされ、スタンダードサイズからビスタサイズに変更された<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.gundam.info/special-series/gundam-works/special-series_gundam-works_20161208_1770p.html|title=機動戦士Ζガンダム A New Translation 星を継ぐ者|accessdate=2020/8/12|publisher=GUNDAM.INFO}} {{Wayback|url=https://www.gundam.info/special-series/gundam-works/special-series_gundam-works_20161208_1770p.html |date=20200714160745 }}</ref>。また、カットによっては旧作画のフレーム内の一部（コクピット内のコンソール表示など）を部分的に追加・修正するといった加工もされている。

新作画部分には、テレビ版の後に製作された[[OVA]]『[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]』に登場する[[ジム・キャノン#ジム・キャノンII|ジム・キャノン<span class="ltr">II</span>]]、[[ジム・カスタム]]、[[ジム・カスタム#ジム・クゥエル|ジム・クゥエル]]や『[[ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに]]』の[[ガンダムTR-1#ガンダムTR-1［ヘイズル］|ガンダムTR-1［ヘイズル］]]などの<span class="ltr">MS</span>が[[カメオ出演]]している。

なお、『星の鼓動は愛』の初期題名は「'''三つ巴'''」だった。

=== 物語（劇場版） ===
大まかなストーリーの流れはテレビ版と同じだが、シャアのダカール演説やフォウの再登場などいくつかのエピソードがカットされた他、健やかな物語として再構成するためにテレビ版では反抗的だったカミーユの性格が素直でやや穏和になり、「修正」シーンや悲劇的な結末も回避された。ほかにもテレビ版のセリフの多くが変化・割愛されているなどの変更点がある。

=== 出演声優（劇場版） ===
映画化に際しては<span class="ltr">20</span>名以上に上る大幅なキャストの変更が行われた。富野はカミーユ役の飛田展男にオーディションをしており、飛田は富野に「当日にキャスト変更もありうる」と言われたという<ref>『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第<span class="ltr">02</span>巻、<span class="ltr">31</span>頁。</ref>。また、[[ファ・ユイリィ]]役の[[松岡ミユキ]]のようにテレビ版の声優の引退に伴う変更もあった。劇場版公開後に発売された『Ζガンダム』関係のほとんど各種ゲームでも、劇場版の声優が起用されている。

[[フォウ・ムラサメ]]役が[[島津冴子]]から[[ゆかな]]に変更されたことに関して、島津は「映画出演のオファーがなかった」と明かした<ref name="zeta">{{Cite web |author= |date= |url=http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_1.shtml |title=Saeko Shimazu Official Web Site 'Angel Voice' -Four/Zeta- |work=Angel Voice |publisher= |archiveurl=https://web.archive.org/web/20060111172749/http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_1.shtml |archivedate=2006-11-01 |accessdate=2014-05-17 }} {{Wayback|url=http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_1.shtml |date=20060111172749 }}</ref>。また、島津が公開した手記の中で、島津に問いただされた際に総監督の[[富野由悠季]]は「音響監督に騙された」「フォウは冴子にしかできない」「予め残すオリジナルキャストが決まっていて、その中にフォウも入っていた」と発言していたとされたが<ref name="zeta"/><ref>{{Cite web |author= |date= |url=http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_3.shtml |title=Saeko Shimazu Official Web Site 'Angel Voice' -Four/Zeta- |work=Angel Voice |publisher= |archiveurl=https://web.archive.org/web/20060117071510/http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_3.shtml |archivedate=2006-11-01 |accessdate=2014-05-17 }} {{Wayback|url=http://www.saeko.gr.jp/four_zeta_3.shtml |date=20060117071510 }}</ref>、『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』の公開を前にしたインタビューで「『Ζ』を新訳にするにあたり、復刻映画にするつもりは全くなく、主人公[[カミーユ・ビダン]]役の[[飛田展男]]でさえオーディションで改めて選び直した」「当初はアムロやシャアも含めたキャスティングの総入れ替えも検討していた」「フォウ・ムラサメのようなゲスト的なキャラクターに関して言えば、新人を起用するという考え方は初期段階からあった。ファースト以来のキャラクターとのバランスを考え懐かし映画にしないためフォウやサラには若い声が必要だった」「全体のバランスを音響監督と総合的に検討して考えた上で、今回のキャスティングに固めた」と前述の島津の手記の発言を否定する内容の説明が富野自身から語られた<ref>{{Cite web|和書|author= |date= |url=http://www.z-gundam.net/z2/special/index.html |title=ΖガンダムⅡ |work=機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち- |publisher= |accessdate=2014-05-17 }} {{Wayback|url=http://www.z-gundam.net/z2/special/index.html |date=20200220222157 }}</ref>。一方で[[機動戦士Ζガンダムの登場人物#ガディ・キンゼー|ガディ・キンゼー]]のように、<span class="ltr">I</span>では別人が演じていたが、<span class="ltr">II</span>やIIIでオリジナルキャストに戻った例もある。

テレビ版の声優のクレジットはシャア・アズナブルが先頭だったが、劇場版『恋人たち』からはカミーユ・ビダンが先頭になっている。

なお、劇場版制作時点ではすでに故人だった[[井上瑤]]（[[セイラ・マス]]役）は『星の鼓動は愛』に『めぐりあい宇宙編』の音声を編集して出演（ライブラリ出演）している<ref>『パーフェクト・アーカイブ・シリーズ<span class="ltr">7</span>機動戦士Ζガンダム 劇場版』竹書房、<span class="ltr">22</span>頁。</ref>。また、[[鈴置洋孝]]（ブライト・ノア役）と[[戸谷公次]]（カクリコン・カクーラー、グワダン・キャプテン役）は『星の鼓動は愛』収録後に逝去し、当作品が遺作になった。

=== 劇場版の結末と他作品の関係 ===
* 劇場版は結末そのものがテレビ版から大きく変更され、主人公カミーユは精神破綻を来さず、ガンダムMk-IIは大破に留まらず完全に粉砕されて喪失、アクシズは地球圏制圧に乗り出さず撤退、となった。このため、カミーユから[[ジュドー・アーシタ]]がΖガンダムを譲り受ける形でアクシズ（[[ネオ・ジオン]]）と戦うテレビ版続編『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』のシナリオにつながらなくなっている。富野は『劇場版Ζ』の後に続く物語の製作については否定的なコメントを残している<ref>『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第<span class="ltr">12</span>巻、<span class="ltr">32</span>頁。<!--「～コメントを残している」という内容が出典内にあるような記述になっていますが、万一出典内に”コメントそのもの”が記述されている場合は一部を引用するなど、本文と出典の関係がわかるようにしてください。--></ref>。また、『ファースト劇場版三部作』との<span class="ltr">6</span>作をもって『六部作』、『逆襲のシャア』を含めて『七部作』とする旨の発言もしている<ref>『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第<span class="ltr">12</span>巻、31-33頁。</ref>。
* テレビ版にはないセイラ・マスとカイ・シデンの会話や、車で移動するミライ親子のシーンが追加されており、『逆襲のシャア』を予感させるものとなっている。
* テレビ版と劇場版、どちらが正史であるかについては、公式な見解は出されていないが、制作サイド外の人物による評伝ではテレビ版を前提とし、劇場版は異説として扱う見解をとるものが見られる{{efn2|[[皆河有伽|皆川ゆか]]著『評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡』では、テレビシリーズの描写を優先し、劇場版を「異説」としたスタンスで執筆している。}}。<!--データガンダム、GPFもそれに近い。探せば他にもあると思います-->
* 2009年に各地で開かれた『ガンダム<span class="ltr">30</span>周年記念上映』の際に販売された公式パンフレット『ガンダム<span class="ltr">30</span>周年記念上映 メモリアル・プログラム』に掲載された宇宙世紀年表では『Ζガンダム』に関連する箇所において、劇場版に存在しない出来事の省略と、メールシュトローム作戦の日付が<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">20</span>日に変更された記述がなされている{{efn2|ただし、従来は<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">2</span>日とされているメールシュトローム作戦の日付が<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">20</span>日となっている年表は、劇場版以前の1999年発行の『機動戦士ガンダム エピソードガイド vol.3 ネオ・ジオン編』の<span class="ltr">5</span>頁に存在している。}}。この『メモリアル・プログラム』の年表には『ガンダムΖΖ』の内容も記載されており、この部分の内容は既存のものと変更がない。
* 劇場版の関連作品として、公開時期に平行して連載されていた[[ことぶきつかさ]]の漫画『[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―]]』があるが、本作は映画の結末後については『ΖΖ』との関係を曖昧なかたちとしている<ref>『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』<span class="ltr">2</span>巻、182頁。</ref>。

=== 本作品の影響 ===
『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』は上映映画館がそれほど多くなく、日本全国で<span class="ltr">83</span>か所だったが、週間映画ランキングで<span class="ltr">3</span>位にランクイン。上映してから<span class="ltr">5</span>週間、ベスト<span class="ltr">10</span>入りしている<ref>上映館の数については [http://www.bandainamco.co.jp/releases/images/3/28072.pdf バンダイビジュアルの資料] {{Wayback|url=http://www.bandainamco.co.jp/releases/images/3/28072.pdf |date=20201029230729 }} より抜粋。</ref>。また、『第<span class="ltr">5</span>回[[東京アニメアワード]]』において劇場映画部門優秀作品賞をも受賞している。

『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』の上映は104か所、『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』では最終的に106館だった。同時期に各メディアで『機動戦士Ζガンダム』が再評価された。

=== DVD / Blu-ray（劇場版） ===
発売・販売元は[[バンダイビジュアル]]。

==== DVD（第<span class="ltr">1</span>作） ====
2005年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">28</span>日発売。
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- DVD通常版（<span class="ltr">1</span>枚組）
** 映像特典
*** 特報・劇場予告編
** 封入特典
*** ライナーノート（8P）
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- DVD初回限定版（<span class="ltr">2</span>枚組）
** ディスク<span class="ltr">1</span>：本編DVD（通常版と同様）
** ディスク<span class="ltr">2</span>：特典DVD
*** メイキング オブ Ζガンダム -星を継ぐ者-編
*** [[GACKT|Gackt]]「Metamorphoze 〜メタモルフォーゼ〜」ミュージックビデオ
*** 「星を継ぐ者」ギャラリー
** 封入特典（通常版と同様）
** 特製アウターケース付き

==== DVD（第<span class="ltr">2</span>作） ====
2006年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">24</span>日発売。
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation II -恋人たち- DVD通常版（<span class="ltr">1</span>枚組）
** 映像特典
*** 特報・劇場予告編
** 封入特典
*** ライナーノート（8P）
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation II  -恋人たち- DVD初回限定版（<span class="ltr">2</span>枚組）
** ディスク<span class="ltr">1</span>：本編DVD（通常版と同様）
** ディスク<span class="ltr">2</span>：特典DVD
*** メイキング オブ Ζガンダム -恋人たち-編
*** VOICE MAGIC -声を操る者たち-
*** 「恋人たち」ギャラリー
** 封入特典（通常版と同様）
** 特製アウターケース付き

==== DVD（最終作） ====
2006年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">25</span>日発売。
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- DVD通常版（<span class="ltr">1</span>枚組）
** 映像特典
*** 特報・劇場予告編
** 封入特典
*** ライナーノート（8P）
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- DVD初回限定版（<span class="ltr">2</span>枚組）
** ディスク<span class="ltr">1</span>：本編DVD（通常版と同様）
** ディスク<span class="ltr">2</span>：特典DVD
*** メイキング オブ Ζガンダム -星の鼓動は愛-編
*** スペシャル対談 富野由悠季×Gackt
*** 「星の鼓動は愛」ギャラリー
** 封入特典（通常版と同様）
** 特製アウターケース付き

==== Blu-ray ====
2012年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">25</span>日発売。<span class="ltr">3</span>作とも映像特典として特報と劇場予告編が収録され、<span class="ltr">16</span>ページの解説書が封入されている。BOX版には劇場パンフレットの縮小版とポストカードが追加されている。

* 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- Blu-ray（<span class="ltr">1</span>枚組）
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation II -恋人たち- Blu-ray（<span class="ltr">1</span>枚組）
* 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- Blu-ray（<span class="ltr">1</span>枚組）
*機動戦士Ζガンダム A New Translation 劇場版Blu-ray BOX（<span class="ltr">3</span>枚組、期間限定生産）
** 恩田尚之&仲盛文描き下ろし特製アウターケース付き<span class="ltr">3</span>枚組ブルーレイケース仕様

== 関連作品 ==
=== 映像作品 ===
==== GUNDAM EVOLVE ====
フル[[コンピュータグラフィックス|3DCG]]による短編映像作品『[[GUNDAM EVOLVE|GUNDAM EVOLVE（ガンダムイボルブ）]]』でも本作をモチーフとしたものが数編作られた。<!--各話の説明は、リンク先に統合-->
* 第<span class="ltr">2</span>作「GUNDAM EVOLVE II RX-178 GUNDAM Mk-II」
* 第<span class="ltr">9</span>作「EVOLVE../9 MSZ-006 Ζ-GUNDAM」
* 第<span class="ltr">12</span>作「EVOLVE../12 RMS-099 RICK-DIAS」
* 第<span class="ltr">13</span>作「EVOLVE../13 RMS-108 MARASAI」

==== Competition of NEW GUNDAM -RED or WHITE- ====
『'''Competition of NEW GUNDAM -RED or WHITE-'''』は、2015年<span class="ltr">11</span>月<span class="ltr">7</span>日よりガンダムフロント東京・DOME-Gで公開のイベント上映作品。アナハイム・エレクトロニクス社のプレゼンテーションとして、赤いカラーの[[百式 (ガンダムシリーズ)#デルタガンダム弐号機|デルタガンダム弐号機]]と、グレーカラーの[[Ζガンダム#Ζガンダム<span class="ltr">3</span>号機（初期検証型）|Ζガンダム<span class="ltr">3</span>号機（初期検証型）]]が登場する。
* 監督 - 河田成人

=== 漫画 ===
==== コミカライズ ====
===== 機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム =====
富野由悠季（原作）、近藤和久 (作画)、全<span class="ltr">3</span>冊。
*テレビ版放映当時、[[近藤和久]]による漫画版が、漫画雑誌「[[コミックボンボン]]」にて連載された。基本的にはアニメ版のストーリーをなぞっているが、漫画独自の人物や<span class="ltr">MS</span>がいくつか登場する一方で、アニメ版の重要人物や<span class="ltr">MS</span>が一部登場しない、アニメ版とは異なるオリジナルの展開をする部分があるなど、独自要素の強い作品となっている。後にメディアワークスの電撃コミックスに復刻された。
電撃コミックス版
* 『機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム VOL.1』、1994年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">24</span>日発行<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020102/|title=機動戦士ＺガンダムＶＯＬ．１|accessdate=2021/1/23|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020102/ |date=20210130192008 }}</ref>、{{ISBN2|9784840201025}}
* 『機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム VOL.2』、1994年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">9</span>日発行<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020120/|title=機動戦士ＺガンダムＶＯＬ．２|accessdate=2021/1/23|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020120/ |date=20210130222421 }}</ref>、{{ISBN2| 9784840201209}}
* 『機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム VOL.3』、1994年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">27</span>日発行<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020135/|title=機動戦士ＺガンダムＶＯＬ．３|accessdate=2021/1/23|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/199978020135/ |date=20210131045649 }}</ref>、{{ISBN2| 9784840201353}}

===== 機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム (星を継ぐ者/恋人たち/星の鼓動は愛) =====
*劇場版公開時、漫画雑誌「[[ガンダムエース]]」に劇場版のコミカライゼーションが連載された{{efn2|各話の第<span class="ltr">1</span>話は「ガンダムエース増刊 Ζガンダムエース」に掲載。}}。各作品の担当作家はそれぞれ異なっている。単行本はKADOKAWAより発売。全<span class="ltr">3</span>巻。
*# 『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』田巻久雄
*# 『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』[[白石琴似]]
*# 『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』[[津島直人]]
富野由悠季（原作）、矢立肇 (原案)、KADOKAWA ([[角川コミックス・エース]])、全<span class="ltr">3</span>冊。
*『機動戦士Ｚガンダム　星を継ぐ者』、2006年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">23</span>日発行、ISBN 9784047137868<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200509000300/|title=機動戦士Ｚガンダム　星を継ぐ者|accessdate=2021/1/2|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200509000300/ |date=20200929052142 }}</ref>
*『機動戦士Ｚガンダム<span class="ltr">II</span>恋人たち』、2006年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">23</span>日発行、ISBN 9784047137943<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200511000096/|title=機動戦士Ｚガンダム　ＩＩ　恋人たち|accessdate=2021/1/2|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200511000096/ |date=20210619032535 }}</ref>
*『機動戦士ＺガンダムIII 星の鼓動は愛』、2006年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">24</span>日発行、ISBN 9784047138537<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200606000242/|title=機動戦士ＺガンダムＩＩＩ　星の鼓動は愛|accessdate=2021/1/2|publisher=KADOKAWA}} {{Wayback|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/200606000242/ |date=20210619031639 }}</ref>

===== 機動戦士Ζガンダム Define =====
{{Main|機動戦士Ζガンダム Define}}
* 「ガンダムエース」において、本作で作画監督を務めた北爪宏幸による『機動戦士Ζガンダム Define』が2011年から連載中<ref>{{Cite web|和書|url=https://web-ace.jp/gundamace/contents/122/|title=機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム Define|accessdate=2021/1/2|publisher=月刊ガンダムエース}} {{Wayback|url=https://web-ace.jp/gundamace/contents/122/ |date=20201230121726 }}</ref>。これは同作者の漫画『[[機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像]]』の設定を引き継ぎ、シャア（クワトロ）視点で描かれたコミカライゼーションとなっている。単行本は既刊<span class="ltr">17</span>巻。<!--リンク先の記述と重複する記述は、できるだけ統合-->

==== 独自作品 ====
* テレビ版のコミカライズを担当した近藤の手による、本作を元にしたパラレルワールド作品『サイドストーリーオブガンダムΖ』が模型雑誌「[[模型情報]]」、および「[[B-CLUB (模型雑誌)|B-CLUB]]」にて掲載された。バスクに妹セイラを人質に取られたシャア（クワトロ）はティターンズに所属、エゥーゴはジオンの残党、カミーユは元ジオン市民、主役<span class="ltr">MS</span>の名前は「Ζグスタフ」などの独自設定で描かれたが、未完のまま終了している。
* ガンダムエースにて劇場版の外伝作品『[[機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―]]』を連載{{efn2|「Ζガンダムエース」と「ガンダムエース」で読みきり掲載後に連載。}}。

==== フィルムコミック ====
テレビ版放映当時、[[近代映画社]]よりジ・アニメフィルムコミックスとして本作のフィルムを使用して漫画仕立てにしたものが刊行された。<span class="ltr">1</span>巻につき<span class="ltr">5</span>話収録の全<span class="ltr">10</span>巻。カバー・セル原画は作画監督として参加した瀬尾康博が担当。編集者による大幅なセリフの変更・割愛が目立つものとなっている。2009年には、近代映画社より完全復刻版が刊行された。
# 『機動戦士Ζガンダムフィルムコミックス[完全復刻版]BOX-1』 ISBN 978-4764822573（2009年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">15</span>日発行）
# 『機動戦士Ζガンダムフィルムコミックス[完全復刻版]BOX-2』 ISBN 978-4764822641（2009年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">10</span>日発行）

=== 小説 ===
アニメの放映当時、富野由悠季による小説版全<span class="ltr">5</span>巻が[[講談社]]から、後に[[角川スニーカー文庫|角川書店]]から刊行されている。基本的にはアニメ版のストーリーをなぞっているが、若干展開が異なっている。また終盤にアムロやハヤトが戦死した小説版『機動戦士ガンダム』とはストーリーがつながっていない。

もともとテレビ版放映開始前の1984年頃、『逆襲のシャア』のタイトルで「ガンダム」の続編小説が企画されており、テレビ版製作決定と共にその小説版にシフトしたという経緯がある。

講談社版のカバーイラストは永野護が担当し、アニメとは異なるディテールのメカやキャラクター、コスチュームが描かれていた。特にメカニックについては当初「永野版」的扱いだったのが、模型雑誌[[モデルグラフィックス]]によって設定を付加され、後に『[[ガンダム・センチネル]]』の設定上の骨子となった「[[Ζ計画#アナハイム・ガンダム|アナハイム・ガンダム]]」の先駆ともなった。

角川文庫版はカバーイラストを[[美樹本晴彦]]が担当。アニメに準拠したキャラクターやメカで描かれていた。一方、口絵の<span class="ltr">MS</span>のイラストは[[藤田一己]]により、アニメに準拠したものではなく、大きくデザインが変更された{{efn2|こちらは通称「藤田版」として知られており、ガンダムMk-IIやΖガンダムはガレージキット化もされている。}}。

1986年、[[遠藤明範|遠藤明吾]]著で『機動戦士Ζガンダム フォウ・ストーリー そして、戦士に…』が[[アニメージュ]]2月号付録として発表された。これは、[[フォウ・ムラサメ]]の本編登場以前の過去を書いた物で、『[[機動戦士ガンダム]]』のあるキャラクターも主要人物として登場している。2001年<span class="ltr">9</span>月に加筆再構成の上、角川スニーカー文庫で刊行された。なお、カバーイラスト・口絵イラスト・キャラクター紹介イラストは北爪宏幸が1986年当時に描いた物がそのまま使用されている。
* 遠藤明範 『機動戦士Ζガンダム フォウ・ストーリー そして、戦士に…』 ISBN 978-4044119065（2001年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">1</span>日発行）

=== ゲーム ===
「[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」を筆頭に本作が登場するゲーム作品は無数にあるため、ここでは本作を題材に単独商品化された作品のみ記述する。

* LSI GAME 機動戦士Ζガンダム　グリプスの攻防
* 機動戦士Ζガンダム（1985年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">10</span>日発売/[[バンダイ]]、[[PC-8800シリーズ|PC-8801]]・[[FM-7]]・[[X1 (コンピュータ)|X1]]用）
** 任意スクロールの2Dシューティングゲーム。自機は[[Ζガンダム]]で、ウェイブライダーに変形可能。全体的なゲームの雰囲気が『[[テグザー]]』に酷似している。<br />登場する敵モビルスーツは[[ハイザック]]・[[ガルバルディ#ガルバルディβ|ガルバルディβ]]・[[マラサイ]]・[[ギャプラン]]・[[ティターンズの機動兵器#ハンブラビ|ハンブラビ]]など。
* [[機動戦士Ζガンダム・ホットスクランブル]]（バンダイ、[[ファミリーコンピュータ]]用）
* [[機動戦士Ζガンダム AWAY TO THE NEWTYPE]]（[[スーパーファミコン]]用）3.3万本
* 機動戦士Ζガンダム前編 Ζの鼓動（[[セガサターン]]用）<span class="ltr">8</span>万本
** ガンダムMk-IIを操作し、[[ティターンズの機動兵器#ガブスレイ|ガブスレイ]]戦までを戦うアクションゲーム。敵がステージ上のみならず画面手前や奥にも出現するため、これらを攻撃するには専用のアクションが必要になる。仲間を呼び出して援護してもらうことができるが、仲間が倒した敵は得点にならない。
* 機動戦士Ζガンダム後編 宇宙を駆ける（セガサターン用）1.6万本
** Ζガンダムを操作し、原作最後まで戦う。基本的操作は前編を引き継ぐが、Ζガンダムがジャンプせず流れるように移動し、ウェイブライダーへの変形とハイメガランチャーの溜め撃ちが可能。ボス戦では<span class="ltr">1</span>対<span class="ltr">1</span>になり格闘ゲームのような雰囲気になる。前編のセーブデータがあればクワトロの百式を操作できるステージが出現する。
* [[機動戦士Ζガンダム (PlayStation)|機動戦士Ζガンダム]]（[[PlayStation (ゲーム機)|PlayStation]]用）
** 3Dアクションゲーム。シャアとカミーユの視点で展開されるゲーム内容をプレイできるのが特徴であり、「シャアモード」「カミーユモード」として、それぞれ<span class="ltr">1</span>枚のCD-ROMに収められている。<span class="ltr">40</span>分以上の新規作成アニメーションを収録し、アニメパートのスタッフは、演出に[[高松信司]]、作画は[[スタジオダブ]]、作画監督は[[西村誠芳]]、音響監督は[[藤野貞義]]が各自担当。
* [[機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ]]（[[アーケードゲーム]]・[[PlayStation 2]]用）
* [[機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ<span class="ltr">DX</span>]]（アーケードゲーム）
** [[機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム]]（PlayStation 2・[[ニンテンドーゲームキューブ]]用）
* 機動戦士Ζガンダム バトルタイピングゲーム（[[サンライズインタラクティブ]]、[[Microsoft Windows]]用）

=== ゲームブック ===
* 機動戦士Ζガンダム Vol.1 グリーン・ノアの決断
* 機動戦士Ζガンダム Vol.2 パレオロガス漂流
** [[ホビージャパン]]より刊行された上記二冊は本編同様にカミーユが主人公（PC＝プレイヤー・キャラクター）。Vol.1はアニメ冒頭をベースとしたもので、プレイヤーの選択によってはカミーユがティターンズと共にエゥーゴを撃退するという展開にもなる。Vol.2はゲームブックオリジナルストーリーで、一部の登場人物は同じくホビージャパン発行のΖΖゲームブック<span class="ltr">3</span>部作にも重要な立場で登場する。
* 機動戦士ガンダム0087 ジェリド出撃命令
** [[ジェリド・メサ]]が<span class="ltr">PC</span>。アラスカでのティターンズ訓練生時代を描いたゲームブックオリジナルストーリー。[[勁文社|ケイブンシャ]]、バンダイ文庫からそれぞれ刊行された。

=== パチンコ ===
; パチンコ
* CRフィーバー機動戦士Ζガンダム（2017年、[[三共 (パチンコ)|SANKYO]]）

=== その他 ===
[[岡山県]]にある[[道の駅久米の里]]には、個人が制作した約1/3スケールのΖガンダムの模型が存在する。デザインは角川スニーカー文庫版『機動戦士Ζガンダム』の挿絵などに描かれている、いわゆる「藤田一己版」。脚部には油圧シリンダーなどを組み込んでおり、動かすことも可能{{efn2|当初は要望により動かしていたが、2014年現在では動かしていない。そのかわりに年に数回だが、コクピットに乗せてもらえる機会がある。<ref>[http://michinoeki-kumenosato.com/ 道の駅 久米の里ホームページ] {{Wayback|url=http://michinoeki-kumenosato.com/ |date=20050408232605 }}</ref>}}（[[Ζガンダム#備考|Ζガンダム]]も参照）。

== 参考文献 ==
* {{Cite Book
 |和書
 |title = グレートメカニックG 2018 SUMMER
 |publisher = [[双葉社]]
 |year = 2018
 |month = 6
 |isbn = 9784575465099
 |ref = {{SfnRef|GMG2018S}}
}}
* {{Cite Book
 |和書
 |title = グレートメカニックG 2018 WINTER
 |publisher = [[双葉社]]
 |year = 2018
 |month = 12
 |isbn = 978-4575465136
 |ref = {{SfnRef|GMG2018W}}
}}
* {{Cite Book
 |和書
 |title = グレートメカニックG 2019 SUMMER
 |publisher = [[双葉社]]
 |year = 2019
 |month = 6
 |isbn = 978-4575465167
 |ref = {{SfnRef|GMG2019S}}
}}
* {{Cite Book
 |和書
 |title = グレートメカニックG 2019 AUTUMN
 |publisher = [[双葉社]]
 |year = 2019
 |month = 9
 |isbn = 978-4575465174
 |ref = {{SfnRef|GMG2019A}}
}}
* {{Cite Book
 |和書
 |title = グレートメカニックG 2020 WINTER
 |publisher = [[双葉社]]
 |year = 2020
 |month = 12
 |isbn = 978-4575465259
 |ref = {{SfnRef|GMG2020W}}
}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{notelist2|2}}
=== 出典 ===
{{reflist|2
|refs=
<ref name="GREAT MECHANICS">{{Cite book |和書 |chapter= G計画 PROJECT GUNDAM〜ガンダムができるまで〜機動戦士<span class="ltr">Z</span>ガンダム編 |date=2002-07-15 |editor=吉岡哲臣 |isbn = 4-575-46408-2 |pages=66-67 |publisher= [[双葉社]] |title=GREAT MECHANICS 5}}</ref>
<ref name="サッとわかる">{{Cite book |和書 |chapter=インタビュー 鮎川麻弥 |date=2014-01-01 |editor=松森敦史 |isbn = 978-4-86391-817-7 |page=20 |publisher= [[晋遊舎]] |title=サッとわかる機動戦士ガンダム}}</ref>
}}

== 外部リンク ==
* テレビアニメ
** [http://www.z-gundam.net/ 機動戦士Ζガンダム 公式サイト]
** [https://www.sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=62 サンライズ公式Web]
** [https://www.b-ch.com/titles/107/ バンダイチャンネル]
** {{YouTube|YMQrCvkxw10|第<span class="ltr">1</span>話｜Ζガンダム【ガンチャン】}}
* 劇場版
** 劇場版<span class="ltr">3</span>部作 公式サイト
*** [http://www.z-gundam.net/z1/ 星を継ぐ者]
*** [http://www.z-gundam.net/z2/ 恋人たち]
*** [http://www.z-gundam.net/z3/ 星の鼓動は愛]
** {{Allcinema title|321239|機動戦士Ζガンダム-星を継ぐ者-}}
** {{Kinejun title|36631|機動戦士Ζガンダム-星を継ぐ者-}}
** {{Movie Walker|mv34788|機動戦士Ζガンダム-星を継ぐ者-}}
** {{映画.com title|41365|機動戦士Ζガンダム-星を継ぐ者-}}
** {{Allcinema title|322599|機動戦士ΖガンダムII-恋人たち-}}
** {{Kinejun title|36788|機動戦士ΖガンダムII-恋人たち-}}
** {{Movie Walker|mv34945|機動戦士ΖガンダムII-恋人たち-}}
** {{映画.com title|41253|機動戦士ΖガンダムII-恋人たち-}}
** {{Allcinema title|323675|機動戦士ΖガンダムIII-星の鼓動は愛-}}
** {{Kinejun title|37522|機動戦士ΖガンダムIII-星の鼓動は愛-}}
** {{Movie Walker|mv35664|機動戦士ΖガンダムIII-星の鼓動は愛-}}
** {{映画.com title|55697|機動戦士ΖガンダムIII-星の鼓動は愛-}}

{{前後番組
|放送局=[[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]制作・[[オールニッポン・ニュースネットワーク|テレビ朝日系列]]
|放送枠=[[名古屋テレビ制作土曜夕方<span class="ltr">5</span>時<span class="ltr">30</span>分枠のアニメ|土曜17:30 - 18:00枠]]
|番組名= 機動戦士Ζガンダム<br />（1985年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">2</span>日 ‐ 1986年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">22</span>日）
|前番組= [[重戦機エルガイム]]<br />（1984年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">4</span>日 ‐ 1985年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">23</span>日）
|次番組= [[機動戦士ガンダムΖΖ]]<br />（1986年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">1</span>日 ‐ 1987年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">31</span>日）
}}

{{宇宙世紀|作品}}
{{ガンダムシリーズ}}
{{富野由悠季}}
{{サンライズ}}
{{デフォルトソート:きとうせんしせえたかんたむ}}
[[Category:ガンダムシリーズのテレビアニメ|Ζ]]
[[Category:宇宙世紀|*きとうせんしせえたかんたむ]]
[[Category:アニメ作品 き|とうせんしせえたかんたむ]]
[[Category:1985年のテレビアニメ]]
[[Category:名古屋テレビのアニメ]]
[[Category:平野靖士のシナリオ作品]]
[[Category:漫画作品 き|とうせんしせえたかんたむ]]
[[Category:1985年の漫画]]
[[Category:コミックボンボン]]
[[Category:月刊コミック電撃大王の漫画作品]]
[[Category:月刊ガンダムエースの漫画作品]]
[[Category:ガンダムシリーズのアニメ映画|Ζ]]
[[Category:日本のオリジナルテレビアニメの劇場版]]
[[Category:2005年のアニメ映画]]
[[Category:2006年のアニメ映画]]
[[Category:松竹のアニメ映画]]
[[Category:富野由悠季の監督映画]]
[[Category:三枝成彰の作曲映画]]
[[Category:スーパーロボット大戦シリーズの参戦作品]]
[[Category:富野由悠季の小説]]
[[Category:トランスヒューマニズムを題材にした作品]]