出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
海禅寺︵かいぜんじ︶は、東京都台東区松が谷三丁目にある臨済宗系の単立寺院。
かつては、臨済宗妙心寺派に属する禅宗寺院で、大雄山と号し、寛永元年︵1624年︶神田明神の北、妻恋に草創。江戸における妙心寺派触頭のひとつであった。振袖火事の後、現在の浅草に移る。蜂須賀家の庇護あつく、世に﹁阿波様寺﹂と呼ばれた。
関東大震災で大被害、また東京大空襲では時の住職以下九名が死亡した。
本尊・釈迦如来、開山・覚印周嘉、開基・曽我主計頭尚祐。海禅寺の称は、下総・相馬郡に平将門が創建したとされる同名の寺にちなむという︵開山・覚印が同地の出身であった伝えられる︶。梅田雲浜の墓があることでも知られる。
塔頭
●霊梅軒︵開基は蜂須賀阿波守。霊梅寺と改称し現地に所在︶
●泊船軒︵開基は近藤織部正。先住の隠居所であった荒川区荒川へ移転︶
●寒窓軒︵開基は加藤遠江守。廃寺︶
●瑞光庵︵開基は松平下総守。廃寺︶
江戸時代の主な檀家
大名
●蜂須賀家︵阿波・徳島藩25.7万石。菩提寺に準じた︶
●小笠原家︵豊前・小倉藩15万石︶
●土屋家︵常陸・土浦藩9.5万石。老中や奏者番を務める︶
●加藤家︵伊予・大洲藩6万石︶
旗本
●曽我家︵開基︶
●生駒家︵出羽・矢島陣屋8千石。交代寄合︶
●池田家︵3千石。もと播磨・新宮藩1万石︶
●土屋家
●篠崎家︵奥医師︶
町人
●三谷三九郎︵豪商︶
関係する著名人
●寺沢堅高
●竹中重義
●池田頼方︵播磨守、浦賀奉行・町奉行などを歴任︶
●武田斐三郎
●梅田雲浜
●写楽︵真偽は不明だが、関東大震災まで墓碑が存在したという。蜂須賀家との関係によるものと推定される︶
交通アクセス
●各線浅草駅から徒歩15~20分
近隣情報
●合羽橋道具街︵プロ向の厨房器材が豊富︶
●台東区立中央図書館︵池波正太郎記念文庫、郷土・資料調査室など︶
外部リンク
●国立科学博物館地震資料室ホームページ関東地震→上野・浅草方面→海禅寺墓地の画像あり
Template:Buddhism stub