超時空シリーズのソースを表示

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{{超時空シリーズ}}
「'''超時空シリーズ'''」（ちょうじくうシリーズ）は、[[1982年]]10月から[[1984年]]9月まで、[[広告代理店]][[ビックウエスト]]が中心となって製作し、[[毎日放送]]（MBS）を製作局として[[TBSテレビ|TBS]][[ジャパン・ニュース・ネットワーク|系列]]で放映された[[テレビアニメ]]シリーズの総称である。

== 概要 ==
日曜<span class="ltr">13</span>時<span class="ltr">30</span>分からの<span class="ltr">1</span>時間枠「サンデーアニメプレゼント」の後半番組としてスタートした。<span class="ltr">3</span>作品のタイトル内に、「'''超時空'''」の冠が付いていることからこう呼ばれているが、物語や作品世界はそれぞれ独立しており、極一部の例外を除いて相互の関連性はほとんどない。制作体制も各作品ごとに異なり、共通するのは「毎日放送とビックウエストが手がけた[[サイエンス・フィクション|SF]]戦争アニメ」、「毎週日曜日午後<span class="ltr">2</span>時からの<span class="ltr">30</span>分枠で放送された」、<!--「玩具・模型スポンサーが同じ（後述）」、-->「変形[[ロボット]]兵器が主役メカニック」、「各話サブタイトルのほとんどが英語題の片仮名表記」という点である。{{要出典範囲|主役メカが[[ガウォーク]]と呼ばれる中間形態をもつことから、「ガウォークシリーズ」という俗称もある|date=2020年<span class="ltr">12</span>月}}。

『マクロス』は[[スタジオぬえ]]（協力[[アートランド]]）のオリジナル企画を毎日放送とビックウエストが採用し、[[タツノコプロ]]（[[アニメフレンド]]）が制作した。好評を博したことから、制作会社を[[トムス・エンタテインメント|東京ムービー新社]]に変更して後番組『オーガス』が放送された。この<span class="ltr">2</span>作品はメインスタッフの多くが続けて参加しており、イメージ的にシリーズとして語られる事も少なくない。

『オーガス』は、前作から一転、異世界風メカをメインに据えたものの、そのリアル路線からかけ離れたデザインは玩具購買層には受け入れられず、人気は得られなかった。その後、『[[超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか]]』制作のためスタジオぬえ（アートランド）が撤退した。

なお、『マクロス』、『オーガス』にはそれぞれ続編が存在するが、それらは「[[マクロスシリーズ]]」「オーガスシリーズ」（後者はシリーズとは言っても<span class="ltr">2</span>作品のみ）と呼称するべきで、「超時空シリーズ」には含まない。<span class="ltr">3</span>作目の『[[超時空騎団サザンクロス]]』はスタッフ総入れ替えで再びタツノコプロ（アニメフレンド）が制作したが、人気はさらに低迷。第<span class="ltr">2</span>クール途中で打ち切られ、「超時空シリーズ」も<span class="ltr">2</span>年で途絶えることになった。

== 『メガゾーン<span class="ltr">23</span>』との関連 ==
[[OVA|オリジナル・ビデオ・アニメーション]] (OVA) 『[[メガゾーン<span class="ltr">23</span>]]』の第<span class="ltr">1</span>作（以下、『PART I』）は、企画時（仮称）タイトルは「オメガシティ<span class="ltr">23</span>」、その後「バニティ・シティ」という題名の二・四半期（<span class="ltr">2</span>クール）のテレビシリーズとして企画されていた。同作品（『PART I』）の総監督、[[石黒昇]]はこの作品を当初、第<span class="ltr">4</span>作目の「超時空シリーズ」として提案したという。その後スポンサー難からこの企画はテレビシリーズとしては立ち消えになり、改めてOVAとして企画発売媒体の変更がなされた際「オメガゾーン<span class="ltr">23</span>」のタイトルに変更されたが、「オメガ」（[[Ω]]）が[[商標権]]の関係で[[スイス]]の高級腕時計メーカー、[[オメガ]]と名称が[[意匠権]]的に衝突することで改称し、同作品は『メガゾーン<span class="ltr">23</span>』として発売された<ref>「石黒昇<span class="ltr">23</span>周年スペシャルインタビュー<span class="ltr">!!</span>」『フェスティバル・タイムズ<span class="ltr">23</span>周年特別強行創刊号』（発行：時祭組。ただし『メガゾーン』世界の架空の出版書籍の奥付としては「夢叶メディア・プロジェクト」）</ref><ref>Harmony Gold USA. {{cite web| url = http://mysite.verizon.net/rtcompanion/section3.html | title = Unreleased, Incomplete, and Canceled Projects by Harmony Gold | accessdate = 2007-09-03 | work = Robotech Companion}}</ref>。

== ネットしていた局 ==
※系列は現在の系列。
{| class="wikitable" style="font-size:small;"
!放送地域<span class="ltr">!!</span>放送局<span class="ltr">!!</span>放送系列<span class="ltr">!!</span>備考
|-
|[[広域放送|近畿広域圏]]
|[[毎日放送]]（MBS）
|rowspan="5"|[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|TBS系列]]
|'''製作局'''
|-
|[[北海道]]
|[[北海道放送]]（HBC）
|
|-
|[[青森県]]
|[[青森テレビ]]（ATV）
|
|-
|[[岩手県]]
|[[IBC岩手放送|岩手放送]]（IBC）
|
|-
|[[宮城県]]
|[[東北放送]]（TBC）
|
|-
|[[秋田県]]
|[[秋田放送]]（ABS）
|[[日本テレビネットワーク協議会|日本テレビ系列]]
|『マクロス』のみ放送
|-
|[[山形県]]
|[[山形テレビ]]（YTS）
|[[オールニッポン・ニュースネットワーク|テレビ朝日系列]]
|『マクロス』と『サザンクロス』を放送
|-
|rowspan=2|[[福島県]]
|[[福島テレビ]]（FTV）
|[[フジネットワーク|フジテレビ系列]]
|『マクロス』全話及び『オーガス』第<span class="ltr">12</span>話まで<ref>『福島民報』1983年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">18</span>日付朝刊、テレビ欄。</ref><br />1983年<span class="ltr">3</span>月まではTBS系列とのクロスネット局
|-
|[[テレビユー福島]]（TUF）
|rowspan="5"|TBS系列
|『オーガス』の第<span class="ltr">19</span>話より<ref>『福島民報』1983年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">4</span>日付朝刊、テレビ欄。</ref>
|-
|[[広域放送|関東広域圏]]
|[[TBSテレビ|東京放送]]（TBS）
|
|-
|[[新潟県]]
|[[新潟放送]]（BSN）
|
|-
|[[長野県]]
|[[信越放送]]（SBC）
|
|-
|[[山梨県]]
|[[テレビ山梨]]（UTY）
|
|-
|[[富山県]]
|[[富山テレビ放送|富山テレビ]]（BBT）
|フジテレビ系列
|『マクロス』のみ放送
|-
|[[石川県]]
|[[北陸放送]]（MRO）
|TBS系列
|
|-
|[[福井県]]
|[[福井テレビジョン放送|福井テレビ]]（FTB）
|フジテレビ系列
|『マクロス』と『オーガス』を放送
|-
|[[静岡県]]
|[[静岡放送]]（SBS）
|rowspan="6"|TBS系列
|
|-
|[[広域放送|中京広域圏]]
|[[CBCテレビ|中部日本放送]]（CBC）
|
|-
|[[島根県]]<br />[[鳥取県]]
|[[山陰放送]]（BSS）
|
|-
|[[岡山県]]<br />→[[岡山県・香川県の放送|岡山県<br />香川県]]
|[[RSKテレビ|山陽放送]]（RSK）
|『マクロス』第<span class="ltr">23</span>話までの放送エリアは岡山県のみ<br />電波相互乗り入れに伴い『マクロス』第<span class="ltr">24</span>話から香川県でも放送
|-
|[[広島県]]
|[[中国放送]]（RCC）
|
|-
|[[山口県]]
|[[テレビ山口]]（tys）
|
|-
|[[愛媛県]]
|[[テレビ愛媛]]（EBC）
|フジテレビ系列
|『マクロス』のみ放送
|-
|[[高知県]]
|[[テレビ高知]]（KUTV）
|rowspan="8"|TBS系列
|
|-
|[[福岡県]]
|[[RKB毎日放送]]（RKB）
|
|-
||[[長崎県]]
|[[長崎放送]]（NBC）
|
|-
|[[熊本県]]
|[[熊本放送]]（RKK）
|
|-
|[[大分県]]
|[[大分放送]]（OBS）
|
|-
|[[宮崎県]]
|[[宮崎放送]]（MRT）
|
|-
|[[鹿児島県]]
|[[南日本放送]]（MBC）
|
|-
|[[沖縄県]]
|[[琉球放送]]（RBC）
|
|}

== スポンサー ==
[[1980年代]]初め、[[バンダイ]]が開拓した『[[機動戦士ガンダム]]』関連のキャラクター商品人気（[[ガンプラ|ガンプラブーム]]）を後追いして、他の玩具・模型メーカーも[[ロボットアニメ]]の商品化に乗り出していた。このため、『マクロス』、『オーガス』の<span class="ltr">2</span>作品は玩具の[[タカトクトイス]]、模型の[[今井科学]]（イマイ）・[[マイクロエース|有井製作所]]（アリイ）が相乗りでスポンサーになる珍しい形態をとり、放送開始前から商品を発売するなど積極的な展開が行われた。

『マクロス』は可変戦闘機[[VF-1 バルキリー|バルキリー]]の斬新なデザインが受け、玩具・模型とも好調なセールスを記録した。日曜午後<span class="ltr">2</span>時の放送枠で視聴率は思わしくなかったが、シリーズが続いた背景には、『マクロス』から生まれた変形ロボットブームに期待するスポンサーの後押しがあった。その後、『サザンクロス』では玩具スポンサーが[[バンダイ]]に交代（ただし何も発売していない）。模型ではイマイ、アリイの陣営に[[エルエス]]も参入し、『[[超攻速ガルビオン]]』などの他作品でも共同でラインナップを展開した。

しかし、バルキリーほどのヒットは再現できず、展開を拡げすぎた各社は業績の悪化を招いた。タカトクトイスは同時期に放送された『[[イタダキマン]]』が低視聴率で打ち切られたところに『オーガス』の不振が追い討ちをかけた格好で[[1984年]]5月に倒産。今井科学も[[1985年]]に経営危機から『マクロス』関連の金型をバンダイに譲り、2002年に会社解散に至った。

「超時空シリーズ」はスポンサーの意気込みによって継続されたが、皮肉にもスポンサー各社の命運を左右することになった。

=== 小学館とマクロスのプラモデル ===
当時、キャラクタープラモデル業界は『ガンダム』をはじめとするサンライズ作品を手がけるバンダイの単独市場といってもいい状況だった。その出版方面のメディアは講談社とタッグを組んで『[[コミックボンボン]]』などでガンプラの特集記事をほぼ独占していた（ただし、[[小学館]]の『[[てれびくん]]』でも1982年にはガンプラの特集を組んでいた）。

ライバル誌である小学館の『[[月刊コロコロコミック|コロコロコミック]]』はポスト『ガンダム』と目された『マクロス』に目をつけ、「『ボンボン』 - 『ガンダム』」と同じように「『コロコロ』 - 『マクロス』」というスタイルを構築し、『マクロス』に登場するメカのプラモデルを題材にした漫画（[[たかや健二]]『[[3D甲子園 プラコン大作|プラコン大作]]』、[[西東栄一]]『[[プラモ天才エスパー太郎]]』など）を次々と開始したのを始め、[[小学館の学年別学習雑誌|学習雑誌]]やムック本などでも『マクロス』のプラモデルの大攻勢をしかけた。

しかし、やはり『マクロス』のプラモデルそのものにガンプラほどの牽引力がなかったため、いつしか小学館でのプラモの扱いは小さくなっていき、『オーガス』のころにはプラモデルの記事は殆どなくなっていた。

== 海外への輸出 ==
『超時空要塞マクロス』（ 初代テレビシリーズ全<span class="ltr">36</span>話のみ。『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』はもちろん、のちの「マクロスシリーズ」をも除く ）と『超時空騎団サザンクロス』は、同じく[[竜の子プロダクション]]が制作した『[[機甲創世記モスピーダ]]』とあわせて[[アメリカ合衆国]]の[[ハーモニーゴールド USA]]社へライセンス販売された。<span class="ltr">3</span>作まとめて''Robotech''（『[[ロボテック]]』）という作品名でテレビ放送され、海外で日本製アニメが注目される契機となる人気作品となった。

{{Main|ロボテック}}

また、ほぼ同時期に[[アメリカ合衆国]]にて変形ロボットものとしてシリーズ展開されていた「[[トランスフォーマー]]」にも、タカトクトイスの[[VF-1 バルキリー|バルキリー]]の[[金型]]を流用した玩具が存在する。VF-1Sスーパーバルキリーを紅白を基調としたカラーリングに変更した「ジェットファイアー / Jetfire」という製品で、発売当初[[タカラトミー|タカラ]]に[[版権]]がなかったため、のちに「トランスフォーマー」が日本に導入された際も未発売に終わった。またアメリカでの最初期の玩具<span class="ltr">CM</span>のアニメパートではバルキリーそのもののデザインで描かれたものも存在するが、テレビシリーズ『[[戦え<span class="ltr">!</span>超ロボット生命体トランスフォーマー]]』とマーベルコミック版では大幅にキャラクターデザインが変更されている。テレビでは第<span class="ltr">1</span>シーズンのみの出演に留まり、日本放映時も当初は登場エピソードをすべてカットする予定だったが、その後の放映期間延長などの方針変更により最終回間近に集中的に放映されるに至った。なおテレビでは日米ともに名称を「スカイファイアー / Skyfire」に変更している。

== 関連項目 ==
* [[毎日放送番組一覧]]
* [[マクロスシリーズ]]
* [[ロボテック]]

== 脚注 ==
{{Reflist}}

{{前後番組|
放送局=[[毎日放送]]制作・[[TBSテレビ|TBS]]系|
放送枠=日曜<span class="ltr">14</span>時台前半|
前番組=[[森繁対談・日曜日のお客様]]|
番組名=超時空シリーズ|
次番組=[[日本列島縦断クイズ]]|
}}

{{ロボテックシリーズ}}
{{デフォルトソート:ちようしくうしりいす}}

[[Category:超時空シリーズ|*]]
[[Category:ロボテック]]
[[Category:三部作]]