「風レンズ」の版間の差分
設置場所から大阪市立科学館を削除(現在は撤去されている) |
編集の要約なし |
||
(同じ利用者による、間の1版が非表示) | |||
16行目: | 16行目: | ||
* 翼端渦が抑制されるので騒音が低減される。 |
* 翼端渦が抑制されるので騒音が低減される。 |
||
* 風レンズの視認性が良いことにより[[バードストライク]]が少ない。 |
* 風レンズの視認性が良いことにより[[バードストライク]]が少ない。 |
||
* ブレード破損時の安全性が高い。(しかし、福岡市みなと100年公園に設置された旧型風車が破損し90m離れた場所の車を直撃、窓ガラスを割る事故が発生している<ref name=riam>[http://www.riam-compact.com/inc/papers/2016-RIAM-minato.pdf 「みなと100年公園」において2014年12月1日に発生した小型風車の破損事故に関する風況調査]</ref>) |
* ブレード破損時の安全性が高い。<!--自動車の被害などについてリンク先に記載がない/レアケースを例に挙げた印象操作の可能性を否定できず--(しかし、福岡市みなと100年公園に設置された旧型風車が破損し90m離れた場所の車を直撃、窓ガラスを割る事故が発生している<ref name=riam>[http://www.riam-compact.com/inc/papers/2016-RIAM-minato.pdf 「みなと100年公園」において2014年12月1日に発生した小型風車の破損事故に関する風況調査]</ref>)--> |
||
* 金属製メッシュをレンズ表面に施すことによってドップラーレーダー干渉を軽減。 |
* 金属製メッシュをレンズ表面に施すことによってドップラーレーダー干渉を軽減。 |
||
* 避雷針をレンズ上に設置できるため、落雷時に電流がブレードや発電機を避けて流れるため、落雷に対する耐性が向上。 |
* 避雷針をレンズ上に設置できるため、落雷時に電流がブレードや発電機を避けて流れるため、落雷に対する耐性が向上。 |
||
== 疑問 == |
|||
* 風レンズに費やす分のコストをローターの大口径化に振り分けたほうが良いのではないか。 |
|||
* 採算性が期待できる100m前後のローター径の風車のための風レンズは物理的に作れないのではないか。 |
|||
* 仮に将来には材料などの進歩によって"現在の"大型風車に対応した風レンズが実現できたとしても、風レンズなし風車もまた同じ技術でもって更なる大型化が実現しているだろうから、いつまでも追いつけないのではないか。 |
|||
* ローターが大型化するにつれて風レンズが短く・出力増加の倍率が下がっている、このトレンドでいけば風レンズの長さはゼロ・出力増加の倍率1.0(増加なし)に向かうのではないか。 |
|||
== 事例 == |
== 事例 == |
||
34行目: | 28行目: | ||
風レンズ風車の製品化・販売のため、産学連携企業として2008年「株式会社ウィンドレンズ」(筑紫野市)が設立された。その後、新型レンズ風車の製品化・販売のため2012年「株式会社リアムウインド」(福岡県春日市)が設立された。 |
風レンズ風車の製品化・販売のため、産学連携企業として2008年「株式会社ウィンドレンズ」(筑紫野市)が設立された。その後、新型レンズ風車の製品化・販売のため2012年「株式会社リアムウインド」(福岡県春日市)が設立された。 |
||
[[環境省]]の支援と[[福岡市]]の協力により、2011年12月から博多湾にてレンズ風車を利用した浮体式海上風力発電実証試験<ref>[http://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/energie/shisei/hakatawanPJ.html 博多湾 浮体式海上風力発電実証試験] - 福岡市役所</ref><ref>[http://www.riam.kyushu-u.ac.jp/windeng/Hakatawan.html 博多湾浮体ページ] - 九州大学応用力学研究所</ref>が九州大学によって行われていたが、2015年度限りで撤去となった<ref name=riam />。 福岡市エネルギー政策課によると﹁改良した電気回路を用いた風レンズ風車は北九州市や新潟市、静岡市で実用化され一定の成果があったが、旧型の電気回路の風車を置き続けると危険なため撤去を決めた﹂とのこと<ref>[http://mainichi.jp/articles/20160126/ddl/k40/020/375000c 風レンズ風車発電実証実験 福岡市、今年度で撤退 14年の羽根破損を機に、発電量も少なく /福岡] - 毎日新聞</ref>。
|
[[環境省]]の支援と[[福岡市]]の協力により、2011年12月から博多湾にてレンズ風車を利用した浮体式海上風力発電実証試験<ref>[http://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/energie/shisei/hakatawanPJ.html 博多湾 浮体式海上風力発電実証試験] - 福岡市役所</ref><ref>[http://www.riam.kyushu-u.ac.jp/windeng/Hakatawan.html 博多湾浮体ページ] - 九州大学応用力学研究所</ref>が九州大学によって行われていたが、2015年度限りで撤去となった<ref name=riam>[http://www.riam-compact.com/inc/papers/2016-RIAM-minato.pdf ﹁みなと100年公園﹂において2014年12月1日に発生した小型風車の破損事故に関する風況調査]</ref>。 福岡市エネルギー政策課によると﹁改良した電気回路を用いた風レンズ風車は北九州市や新潟市、静岡市で実用化され一定の成果があったが、旧型の電気回路の風車を置き続けると危険なため撤去を決めた﹂とのこと<ref>[http://mainichi.jp/articles/20160126/ddl/k40/020/375000c 風レンズ風車発電実証実験 福岡市、今年度で撤退 14年の羽根破損を機に、発電量も少なく /福岡] - 毎日新聞</ref>。
|
||
== 脚注 == |
== 脚注 == |
2022年9月14日 (水) 00:33時点における最新版
構造と原理[編集]
利点[編集]
風レンズ風車の利点としては以下のものが挙げられている[3] ●風車のコンパクト化が可能 ●風力の集中により、従来型の2 - 3倍程度の発電量を達成する。 ●風見鶏効果により、自動的に風上を向く︵パッシブヨー︶。 ●翼端渦が抑制されるので騒音が低減される。 ●風レンズの視認性が良いことによりバードストライクが少ない。 ●ブレード破損時の安全性が高い。 ●金属製メッシュをレンズ表面に施すことによってドップラーレーダー干渉を軽減。 ●避雷針をレンズ上に設置できるため、落雷時に電流がブレードや発電機を避けて流れるため、落雷に対する耐性が向上。事例[編集]
脚注[編集]
- ^ 風レンズとレンズ風車を開発した九州大学風工学分野の公式ホームページ - 九州大学応用力学研究所風工学分野
- ^ A Shrouded Wind Turbine Generating High Output Power with Wind-lens Technology - Energies
- ^ 風力発電: 風レンズ風車とは何か -その将来計画- (PDF) - 九州大学応用力学研究所
- ^ NHK報道資料: 自然エネルギーのみで動作可能ロボットカメラ開発 (PDF) - NHK
- ^ 博多湾 浮体式海上風力発電実証試験 - 福岡市役所
- ^ 博多湾浮体ページ - 九州大学応用力学研究所
- ^ 「みなと100年公園」において2014年12月1日に発生した小型風車の破損事故に関する風況調査
- ^ 風レンズ風車発電実証実験 福岡市、今年度で撤退 14年の羽根破損を機に、発電量も少なく /福岡 - 毎日新聞