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|作品名=5つの銅貨 |
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|原題=The Five Pennies |
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|監督=メルヴィル・シェイヴルソン |
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|脚本=ジャック・ローズ<br />メルヴィル・シェイヴルソン |
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|出演者=[[ダニー・ケイ]]<br />[[バーバラ・ベル・ゲデス]]<br />[[ルイ・アームストロング]] |
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|公開={{flagicon|USA}}1959年6月18日<br />{{flagicon|JPN}}1960年1月30日 |
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⚫ | 『'''5つの銅貨'''』(いつつのどうか、原題:''The Five Pennies'')は、[[1959年]]の[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ映画]]。実在の[[コルネット]]奏者レッド・ニコルズの半生を描いた作品である。 |
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⚫ | 『'''5つの銅貨'''』(いつつのどうか、原題:''The Five Pennies'')は、[[1959年]]の[[アメリカ合衆国の映画]]。実在の[[コルネット]]奏者レッド・ニコルズの半生を描いた作品である。 |
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実在のコルネット奏者レッド・ニコルズ{{enlink|Red Nichols}}の奇跡のカムバックを軸としながら、彼と妻ボビー、娘ドロシーとの家族愛を描いた映画である。タイトルの﹁5つの銅貨﹂はレッド・ニコルズの[[バンド (音楽)|バンド]]名であるが、[[ダニー・ケイ]]の妻シルヴィア・ファインが同名の歌を作詞作曲し、歌手でもあるダニー・ケイが劇中で披露している。[[ルイ・アームストロング]]が本人役で登場して[[トランペット]]を演奏したり、[[ボブ・ホープ]]が観客役で[[カメオ出演]]するシーンもある。レッド・ニコルズ本人こそ画面には登場しないが、トランペットの[[ソロ (音楽)|ソロ]]演奏の[[吹き替え]]を行っている。配役はニコルズ役のダニー・ケイの他、ニコルスの妻ボビーを[[バーバラ・ベル・ゲデス]]、10代になった娘ドロシーを[[チューズデイ・ウェルド]]が演じている。少女時代のドロシーを演じた[[スーザン・ゴードン]]は、プロデューサーで映画監督の[[バート・I・ゴードン]]の娘。
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1920年代、田舎からニューヨークへ出てきたコルネットの得意な青年レッド・ニコルズは、ウィル・パラダイス楽団に入り、[[ルイ・アームストロング]]と[[セッション]]をしたことから実力を認められるようになった。レッドは知り合った歌手のボビーと結婚して独立し、[[ディキシーランド・ジャズ]]・バンドのファイブ・ペニーズ楽団を結成して、巡業を始めた。娘のドロシーが産まれ、若き日の[[トミー・ドーシー]]や[[グレン・ミラー]]も加わった楽団も順調だった。だが、その矢先ドロシーが[[急性灰白髄炎|小児マヒ]]にかかっていることが分かり、レッドは治療に専念するため楽団の解散を決意し、コルネットも[[ゴールデンゲートブリッジ]]から投げ捨ててしまった。時は流れ、ロサンゼルスで造船所の職工になっていたレッドの家に、ドロシーの友達が遊びにきた際、レッドはグレン・ミラーたちが自分の楽団にいたと口を滑らしてしまうが、誰も信じなかった。そこへ妻のボビーがコロネットを持ってきてレッドに手渡したが、彼は満足に吹くことができなくなっており、ドロシーの友達は呆れて帰ってしまった。しかし、ボビーやドロシーの励ましでレッドは練習を重ね、ついに場末のクラブで復帰することになった。だが、彼の名は世間から忘れられており、客はさっぱり集まらなかった。がっかりするレッドの前に、突然ルイ・アームストロングがドーシーやミラーなどかつてのファイブ・ペニーのメンバーを引き連れて現れ、セッションが始まった。そして、最後に娘ドロシーからも、思いもかけぬ贈り物がもたらされるのであった。 |
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⚫ | 本作は、[[アカデミー歌曲賞]]、[[アカデミー作曲賞|作曲賞]]、[[アカデミー撮影賞|撮影賞]]、[[アカデミー衣裳デザイン賞|衣裳デザイン賞]]にノミネートされた。日本では公開当時、[[文部省]]選定映画であった。 |
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実在のコルネット奏者レッド・ニコルズの |
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1920年代、田舎から[[ニューヨーク]]へ出てきたコルネットの得意な青年レッド・ニコルズは、ウィル・パラダイス楽団に入る。レッドは、知り合った歌手のボビーとのデートで訪れた[[ルイ・アームストロング]]の出演する闇酒場で、飛び入りで見事な[[セッション]]をしたことから実力を認められるようになった。ボビーと結婚して独立し、[[ディキシーランド・ジャズ]]・バンドのファイブ・ペニーズ楽団を結成して、巡業を始めた。娘のドロシーが産まれ、若き日のジミー・ドーシーや[[グレン・ミラー]]も加わった楽団も順調だった。ドロシーは幼いながら、両親の血を引いた音楽の才能の片鱗を見せ始めた。楽団の人気は絶好調となり、旅回りの興業が忙しくなったレッドは、妻の反対を押し切ってドロシーを寄宿舎に入れる。そして忙しさにかまけて娘と会う約束を度々キャンセルするようになっていく。ついにクリスマスの夜、ドロシーは寄宿舎のブランコで雨の中両親を待ち続けて倒れてしまい、[[急性灰白髄炎|小児マヒ]]で両足が不自由になってしまう。そして、あれほど仲の良かった父娘の間には深い亀裂が走った。罪悪感に苛まれたレッドは音楽を捨てて、残りの人生を彼女の治療に捧げることを決意する。楽団を解散し、トランペットを[[ゴールデンゲートブリッジ]]から投げ捨ててしまった。 |
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時は流れ、レッドは[[ロサンゼルス]]で造船所の職工になっていた。旧友のグレン・ミラーやジミー・ドーシーは自らの楽団を率い、米国を代表する音楽家となった。しかし、もはや誰もレッドがかつて人気絶頂の楽団のリーダーだったことを覚えていない。ドロシーにも当時のことはおぼろげな記憶でしかなかった。ドロシーの誕生日会で彼女の友達が遊びにきた際、かかっていたレコードの話から、レッドはグレン・ミラーたちが自分の楽団にいたと口を滑らせてしまうが、誰も信じない。そこで妻のボビーがコルネットをレッドに手渡すが、長いあいだ楽器を手にしていなかった彼には、まともな音ひとつ出せなくなっており、ドロシーの友達は呆れて帰ってしまった。しかし、ドロシーは徐々に幼い日々の記憶を蘇らせ、父が自分のために尊い犠牲を払ってくれたことを知る。ボビーや昔の仲間たちはカムバックを進めるが、レッドは自らの技術のあまりの劣化ぶりに諦めてしまっていた。しかしドロシーは、自分の脚のリハビリの時の話を持ち出し、厳しくレッドを叱咤する。やがてレッドは復活に向けた練習を始めるのだった。鍛錬を重ね、レッドはついに場末のクラブで復帰することになった。だが、彼の名は既に世間から忘れ去られており、客席はがら空きだ。がっかりするレッド。そこへ突然ルイ・アームストロングが、ドーシーやミラーなどかつてのファイブ・ペニーズのメンバーと共に演奏しながら、観客を引き連れて入場してきた。たちまち盛大なセッションが始る。往年の勢いを取り戻したレッドのコルネットが鳴り響く。そして、最後に娘ドロシーからも、思いもかけぬ贈り物がもたらされるのであった。
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⚫ | 本作は、[[アカデミー歌曲賞]]、[[アカデミー作曲賞|作曲賞]]、[[アカデミー撮影賞|撮影賞]]、[[アカデミー衣裳デザイン賞|衣裳デザイン賞]]にノミネートされた。日本では公開当時、文部省選定映画であった。 |
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== キャスト == |
== キャスト == |
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! rowspan="2"|役名 |
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! [[テレビ東京|東京12ch]]版 |
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| レッド・ニコルズ || [[ダニー・ケイ]] || [[羽佐間道夫]] |
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| レッド・ニコルズ ||[[ダニー・ケイ]] ||[[羽佐間道夫]] |
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| ボビー・メレディス ||[[バーバラ・ベル・ゲデス]] || [[野口ふみえ]] |
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| 本人 || [[ルイ・アームストロング]] || |
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| ドロシー・ニコルズ(6—8歳) ||[[スーザン・ゴードン]]|| 石崎恵美子 |
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| アーサー・シャット || ボビー・トゥループ || |
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| ルイ・アームストロング || 本人 ||[[相模太郎 (2代目)|相模太郎]] |
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| ドロシー・ニコルズ(6~8歳) || スーザン・ゴードン || |
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| 不明<br />その他 || || [[村越伊知郎]] <br />[[宮田光]]<br />[[松岡文雄]]<br />[[千葉順二]]<br />[[納谷六朗]]<br />[[島木綿子]]<br />[[青野武]]<br />[[金子亜矢子]]<br />木村令子<br />[[中尾隆聖|竹尾智晴]]<br />[[三景啓司|宮本和男]]<br />[[野島昭生]] |
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| ジミー・ドーシー || レイ・アンソニー || |
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| colspan="2"|演出 || 旭谷暘 |
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| デイヴ・タフ || シェリー・マン || |
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| colspan="2"|翻訳 || 三枝邦子 |
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| [[グレン・ミラー]] || レイ・ダレイ || |
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| 本人 || [[ボブ・ホープ]](カメオ出演) || |
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| colspan="2"|制作 || [[東北新社]] |
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| colspan="2"|解説 ||[[芥川也寸志]] |
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| colspan="2"|初回放送 || [[1970年]][[12月24日]]<br />『[[木曜洋画劇場]]』 |
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== スタッフ == |
== スタッフ == |
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*製作:ジャック・ローズ |
* 製作:ジャック・ローズ |
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*監督:メルヴィル・シェイヴルソン |
* 監督:メルヴィル・シェイヴルソン |
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*ストーリー:ロバート・スミス |
* ストーリー:ロバート・スミス |
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*脚本:ジャック・ローズ、メルヴィル・シェイヴルソン |
* 脚本:ジャック・ローズ、メルヴィル・シェイヴルソン |
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*音楽:リース・スティーヴンス |
* 音楽:リース・スティーヴンス |
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*作詞作曲:シルヴィア・ファイン |
* 作詞作曲:シルヴィア・ファイン |
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*トランペット・ソロ演奏:レッド・ニコルス |
* トランペット・ソロ演奏:レッド・ニコルス |
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*撮影:ダニエル・ |
* 撮影:ダニエル・L・ファップ |
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*編集:フランク・P・ケラー |
* 編集:フランク・P・ケラー |
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*衣裳:[[イデス・ヘッド]] |
* 衣裳:[[イーディス・ヘッド]] |
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== 影響 == |
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* レストランで新アレンジの楽譜を渡されたメンバーが、楽譜を見ながらそれぞれのパートを口ずさんで確認し始めると、それが自然にスキャットでのセッションになってしまうシーンがある。ギタリストの[[道下和彦]]はこのシーンに感動したのが音楽家になるきっかけとなった。 |
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* [[三谷幸喜]]は、上記シーンでの効率よく観客へ情報を伝えるシナリオの妙に感動し、脚本家になった。 |
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== 脚注 == |
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<references/> |
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== 関連項目 == |
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* [[:en:Jimmy Dorsey]] |
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* [[:en:Arthur Schutt]] |
* [[:en:Arthur Schutt]] |
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== 外部リンク == |
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* {{Allcinema title|1929|5つの銅貨}} |
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* {{Kinejun title|773|5つの銅貨}} |
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* {{IMDb title|0052809|The Five Pennies}} |
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* {{tcmdb title|75067|title=The Five Pennies}} |
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[[Category:1959年の映画]] |
[[Category:1959年の映画]] |
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[[Category:アメリカ合衆国の映画 |
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[[Category:ジャズを題材とした映画作品]] |
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[[Category:音楽家を題材とした伝記映画]] |
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[[nl:The Five Pennies]] |
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[[pt:The Five Pennies]] |
2023年3月18日 (土) 08:48時点における最新版
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5つの銅貨 | |
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The Five Pennies | |
![]() 本作の題材となったレッド・ニコルズ | |
監督 | メルヴィル・シェイヴルソン |
脚本 |
ジャック・ローズ メルヴィル・シェイヴルソン |
製作 | ジャック・ローズ |
出演者 |
ダニー・ケイ バーバラ・ベル・ゲデス ルイ・アームストロング |
音楽 | リース・スティーヴンス |
撮影 | ダニエル・L・ファップ |
編集 | フランク・P・ケラー |
配給 | パラマウント映画 |
公開 |
![]() ![]() |
上映時間 | 117分 |
製作国 |
![]() |
言語 | 英語 |
概要[編集]
実在のコルネット奏者レッド・ニコルズ (Red Nichols) の奇跡のカムバックを軸としながら、彼と妻ボビー、娘ドロシーとの家族愛を描いた映画である。タイトルの﹁5つの銅貨﹂はレッド・ニコルズのバンド名であるが、ダニー・ケイの妻シルヴィア・ファインが同名の歌を作詞作曲し、歌手でもあるダニー・ケイが劇中で披露している。ルイ・アームストロングが本人役で登場してトランペットを演奏したり、ボブ・ホープが観客役でカメオ出演するシーンもある。レッド・ニコルズ本人こそ画面には登場しないが、トランペットのソロ演奏の吹き替えを行っている。配役はニコルズ役のダニー・ケイの他、ニコルスの妻ボビーをバーバラ・ベル・ゲデス、10代になった娘ドロシーをチューズデイ・ウェルドが演じている。少女時代のドロシーを演じたスーザン・ゴードンは、プロデューサーで映画監督のバート・I・ゴードンの娘。 制作と監督は、ジャック・ローズとメルヴィル・シェイヴルソン︵メルビル・シャベルソンと表記されることもある︶で、脚本も2人の共同である。撮影はのちに﹃ウエスト・サイド物語﹄でアカデミー撮影賞を受賞するダニエル・L・ファップ、衣裳は生涯に8回アカデミー衣裳デザイン賞を受賞するイーディス・ヘッドが務めている。なお、ローズとシェイヴルソンのコンビは実在したヴォードヴィル芸人の伝記映画﹃エディ・フォイ﹄物語も手がけている。 本作は、アカデミー歌曲賞、作曲賞、撮影賞、衣裳デザイン賞にノミネートされた。日本では公開当時、文部省選定映画であった。ストーリー[編集]
1920年代、田舎からニューヨークへ出てきたコルネットの得意な青年レッド・ニコルズは、ウィル・パラダイス楽団に入る。レッドは、知り合った歌手のボビーとのデートで訪れたルイ・アームストロングの出演する闇酒場で、飛び入りで見事なセッションをしたことから実力を認められるようになった。ボビーと結婚して独立し、ディキシーランド・ジャズ・バンドのファイブ・ペニーズ楽団を結成して、巡業を始めた。娘のドロシーが産まれ、若き日のジミー・ドーシーやグレン・ミラーも加わった楽団も順調だった。ドロシーは幼いながら、両親の血を引いた音楽の才能の片鱗を見せ始めた。楽団の人気は絶好調となり、旅回りの興業が忙しくなったレッドは、妻の反対を押し切ってドロシーを寄宿舎に入れる。そして忙しさにかまけて娘と会う約束を度々キャンセルするようになっていく。ついにクリスマスの夜、ドロシーは寄宿舎のブランコで雨の中両親を待ち続けて倒れてしまい、小児マヒで両足が不自由になってしまう。そして、あれほど仲の良かった父娘の間には深い亀裂が走った。罪悪感に苛まれたレッドは音楽を捨てて、残りの人生を彼女の治療に捧げることを決意する。楽団を解散し、トランペットをゴールデンゲートブリッジから投げ捨ててしまった。 時は流れ、レッドはロサンゼルスで造船所の職工になっていた。旧友のグレン・ミラーやジミー・ドーシーは自らの楽団を率い、米国を代表する音楽家となった。しかし、もはや誰もレッドがかつて人気絶頂の楽団のリーダーだったことを覚えていない。ドロシーにも当時のことはおぼろげな記憶でしかなかった。ドロシーの誕生日会で彼女の友達が遊びにきた際、かかっていたレコードの話から、レッドはグレン・ミラーたちが自分の楽団にいたと口を滑らせてしまうが、誰も信じない。そこで妻のボビーがコルネットをレッドに手渡すが、長いあいだ楽器を手にしていなかった彼には、まともな音ひとつ出せなくなっており、ドロシーの友達は呆れて帰ってしまった。しかし、ドロシーは徐々に幼い日々の記憶を蘇らせ、父が自分のために尊い犠牲を払ってくれたことを知る。ボビーや昔の仲間たちはカムバックを進めるが、レッドは自らの技術のあまりの劣化ぶりに諦めてしまっていた。しかしドロシーは、自分の脚のリハビリの時の話を持ち出し、厳しくレッドを叱咤する。やがてレッドは復活に向けた練習を始めるのだった。鍛錬を重ね、レッドはついに場末のクラブで復帰することになった。だが、彼の名は既に世間から忘れ去られており、客席はがら空きだ。がっかりするレッド。そこへ突然ルイ・アームストロングが、ドーシーやミラーなどかつてのファイブ・ペニーズのメンバーと共に演奏しながら、観客を引き連れて入場してきた。たちまち盛大なセッションが始る。往年の勢いを取り戻したレッドのコルネットが鳴り響く。そして、最後に娘ドロシーからも、思いもかけぬ贈り物がもたらされるのであった。キャスト[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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東京12ch版 | ||
レッド・ニコルズ | ダニー・ケイ | 羽佐間道夫 |
ボビー・メレディス | バーバラ・ベル・ゲデス | 野口ふみえ |
ドロシー・ニコルズ(6—8歳) | スーザン・ゴードン | 石崎恵美子 |
ドロシー・ニコルズ(13歳) | チューズデイ・ウェルド | 竹内美香 |
ウィル・パラダイス | ボブ・クロスビー | 大木民夫 |
ルイ・アームストロング | 本人 | 相模太郎 |
不明 その他 |
村越伊知郎 宮田光 松岡文雄 千葉順二 納谷六朗 島木綿子 青野武 金子亜矢子 木村令子 竹尾智晴 宮本和男 野島昭生 | |
演出 | 旭谷暘 | |
翻訳 | 三枝邦子 | |
効果 | ||
調整 | ||
制作 | 東北新社 | |
解説 | 芥川也寸志 | |
初回放送 | 1970年12月24日 『木曜洋画劇場』 |