DAMS
表示
GP2に参戦するDAMS(2011年)、ドライバーはロマン・グロージャン | |
国籍 | フランス |
---|---|
本拠地 | ルオダン |
創設者 |
ジャン=ポール・ドゥリオ ルネ・アルヌー |
チーム代表 | フランソワ・シカール |
カテゴリ |
フォーミュラ2 フォーミュラE |
公式サイト | https://dams.fr/en/ |
フォーミュラE | |
エントリー名 | ニッサン・e.dams |
レーサー |
22. オリバー・ローランド 23. セバスチャン・ブエミ |
マシン |
Nissan IM02(Rd.1-6) Nissan IM03(Rd.7-) |
フォーミュラ2 | |
エントリー名 | DAMS |
レーサー |
16. ロイ・ニッサニー 17. マーカス・アームストロング |
DAMS(Driot-Arnoux Motor Sport、ダムス)は、ジャン=ポール・ドゥリオとルネ・アルヌーによって1988年に興された[1]フランスのレーシングチームである。
概要
設立されたチームは、1989年に国際F3000選手権にエントリーを開始した。この年はドライバーズランキングでチャンピオンと同点の2位と3位を獲得するなど、初年度から競争力の高さを見せた。2001年をもって撤退するまでの間に、エリック・コマス︵1990年︶、オリビエ・パニス︵1993年︶、ジャン=クリストフ・ブイヨン︵1994年︶の3人のドライバーズチャンピオンを輩出した。
1995年にF1へ進出しようとするが断念。また、資金難に苦しんでいたラルースとの合併に向けて交渉を計るも、実現には至らなかった[2]。1996年には、レイナードと提携して再挑戦したが、資金不足で断念した。
1990年代後半、パノスやローラ、キャディラックのマシンでル・マン24時間レースやアメリカン・ル・マン・シリーズ、FIA GT選手権に参戦した。
2003年にはユーロカップ・フォーミュラ・ルノーV6︵現フォーミュラ・ルノー3.5︶でホセ・マリア・ロペスがチャンピオンを獲得した。
2005年にGP2が創設されると参戦。A1グランプリにフランスチームとして参戦し、2005 - 2006年シーズンには総合優勝した。フォーミュラ・BMWヨーロッパ選手権︵2008 - 2010年︶、フォーミュラ・ル・マン︵2009年︶にも参戦した。
2006年よりトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム (TDP) の受け入れ先となり、中嶋一貴と小林可夢偉が所属。小林はGP2アジアシリーズの2008 - 2009年シーズンにチャンピオンを獲得した。
マネージング・ディレクターだったエリック・ブーリエはルノーF1︵のちロータスF1︶の代表に就任し、2010年以降はDAMSもルノーのドライバー育成プログラムに提携している。
GP2メインシリーズではロマン・グロージャン︵2011年︶、ダヴィデ・ヴァルセッチ︵2012年︶がドライバーズチャンピオンを獲得し、2012年にはチームズタイトルも制覇した。Auto GPではグロージャン︵2010年︶、ケビン・チェッコン︵2011年︶がチャンピオンを獲得した。
2014年からフォーミュラEに参戦の為﹁チーム・e.dams・ルノー﹂を設立。元F1ドライバーのアラン・プロストとジャン・ポール・ドゥリオが共同でチームを運営する[3]。
2014-15年シーズンのドライバーは元F1ドライバーのセバスチャン・ブエミとアラン・プロストの息子のニコラ・プロスト。2位のドラゴン・レーシングと61ポイントの差をつけフォーミュラE初代チームチャンピオンとなった。ドライバーズランキングではブエミが2位、プロストが6位だった。
2015-16年シーズンは﹁ルノー・e.dams﹂とチーム名を変更して引き続きブエミとプロストの2人のドライバーで参戦。全10戦中5戦で勝利し、2年連続のチームタイトルを獲得。ドライバーランキングでは、ブエミが最終戦ロンドン大会でタイトル争いで一騎討ちとなったアプト・シェフラー・アウディ・スポートのルーカス・ディ・グラッシとスタート直後にクラッシュするも、2台目に乗り換えファステストラップを決めて初のドライバータイトルを獲得。またプロストがロンドン大会で2戦連続優勝(レース1はポールポジションも獲得)したことでチームチャンピオンも獲得し、結果ダブルタイトルとなった。プロストは年間3位だった。
2016-17年シーズンもブエミ、プロスト体制で引き続き参戦。ブエミが開幕戦の香港大会、第2戦のマラケシュ大会、第3戦のブエノスアイレス大会で連続優勝し、フォーミュラEでは史上初となる3連勝を飾っている。第4戦のメキシコシティ大会ではミスもあり14位と奮わなかったものの、続く第5戦のモナコ大会、第6戦のパリ大会で連続優勝し、6戦中5勝とシーズン中ではあるものの昨年を上回る活躍を既に見せている。プロストは表彰台こそないものの第6戦までの全てのレースで入賞している。しかしブエミは2度の失格処分や最終戦での接触もあり、コンスタントにポイントを重ねていたディ・グラッシに敗北し、年間2位でシーズンを終えた。プロストは年間6位。
2017-18シーズンも引き続きブエミ、プロスト体制で参戦。ブエミはマラケシュでの2位を皮切りにコンスタントにポイントを獲得し好走を続けたが、最終的にチャンピオンを獲得したジャン=エリック・ベルニュに73ポイント離されてしまい、年間4位でシーズンを終えた。一方のプロストは全12戦に参戦したドライバー中最低の8ポイントに留まり、この年限りでチームを離れることとなった。また、時を同じくしてサプライヤーのルノーもフォーミュラEから撤退することとなった。
2018-19シーズンはニッサンをマニュファクチャラーに、プロストの後任ドライバーにオリバー・ローランドを迎え﹁ニッサン・e.dams﹂として始動した。
2019年、創業者でオーナーのジャン=ポール・ドリオが死去。以後は息子であるオリヴィエとグレゴリーが共同チームオーナーとなりDAMSが続行されることになった。
2022年2月、元F1ドライバーのシャルル・ピックがDAMSを買収しチームの全権を取得することが発表された[4]。
4月12日、日産自動車は﹁e.dams﹂を買収すると発表した[5]。
成績
この節の加筆が望まれています。 |
GP2
GP2 Results[6] | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年 | マシン | ドライバー | レース | 優勝回数 | Poles | Fast laps | ポイント | D.C. | T.C. |
2005年 | ダラーラ-メカクローム | ホセ・マリア・ロペス | 22 | 1 | 0 | 36 | 9th | 7th | |
ファイルーズ・ファウジー | 22 | 0 | 0 | 0 | 24th | ||||
2006年 | ダラーラ-メカクローム | Franck Perera | 21 | 0 | 0 | 0 | 8 | 17th | 12th |
Ferdinando Monfardini | 20 | 0 | 0 | 0 | 6 | 21st | |||
2007年 | ダラーラ-メカクローム | 中嶋一貴 | 21 | 0 | 1 | 3 | 44 | 5th | 5th |
ニコラ・ラピエール | 20 | 2 | 1 | 2 | 23 | 12th | |||
2008年 | ダラーラ-メカクローム | ジェローム・ダンブロシオ | 20 | 0 | 0 | 0 | 21 | 11th | 8th |
小林可夢偉 | 20 | 1 | 0 | 2 | 10 | 16th | |||
2009年 | ダラーラ-メカクローム | ジェローム・ダンブロシオ | 20 | 0 | 0 | 0 | 29 | 9th | 6th |
小林可夢偉 | 20 | 0 | 0 | 0 | 13 | 16th | |||
2010年 | ダラーラ-メカクローム | ジェローム・ダンブロシオ | 18 | 1 | 1 | 0 | 21 | 12th | 6th |
ホーピン・タン | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 28th | |||
ロマン・グロージャン | 8 | 0 | 0 | 0 | 14 | 14th | |||
2011年 | ダラーラ-メカクローム | ロマン・グロージャン | 18 | 5 | 1 | 6 | 89 | 1st | 2nd |
パル・ヴァハーグ | 18 | 0 | 0 | 0 | 0 | 23rd | |||
2012年 | ダラーラ-メカクローム | ダヴィデ・ヴァルセッチ | 24 | 4 | 2 | 5 | 247 | 1st | 1st |
フェリペ・ナスル | 24 | 0 | 0 | 0 | 95 | 10th | |||
2013年 | ダラーラ-メカクローム | マーカス・エリクソン | 22 | 2 | 2 | 4 | 5 | 121 | 6th |
ステファン・リケルミ | 22 | 0 | 1 | 0 | 1 | 103 | 8th | ||
2014年 | ダラーラ-メカクローム | ジョリオン・パーマー | 4 | 1 | 1 | 3 | 4 | 70 | 1st |
ステファン・リケルミ | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 13 | 10th |
- D.C. = ドライバーズ・ランキング、T.C. = チーム・ランキング
エピソード
- フォーミュラEではドライバーだけでなくメカニックも含めてフランス人が多いため、チーム無線での会話はフランス語で行われている。
脚注
(一)^ “About Dams” (英語). 2010年4月16日閲覧。
(二)^ ﹃F1速報﹄ 1995年テスト情報号、ニューズ出版、24頁。
(三)^ “フォーミュラE‥e.dams、セバスチャン・ブエミとニコラ・プロストを起用”. F1-Gate.com. (2014年7月1日) 2014年9月14日閲覧。
(四)^ 元F1ドライバーのシャルル・ピックが名門DAMSを買収。2022年はFIA F2で岩佐歩夢がドライブ motorsport.com 2022年2月19日
(五)^ “日産自動車、フォーミュラEチーム﹁e.dams﹂を買収”. 日産自動車. 2022年4月12日閲覧。
(六)^ GP2 and Formula 3000 entry list and complete results speedsportmag.com