「JR東日本E257系電車」を編集中

{{複数の問題
|出典の明記=2024年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">20</span>日 (土) 09:53 (UTC)
|独自研究=2024年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">20</span>日 (土) 09:53 (UTC)
}}
{{鉄道車両
| 車両名 = JR東日本E257系電車
| 背景色 = #0c8c11
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = JR East E257 Limited Express Azusa.jpg
| 画像説明 = 「[[あずさ (列車)|あずさ]]」で運用されるE257系0番台<br />（2008年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">20</span>日 [[相模湖駅]] - [[高尾駅 (東京都)|高尾駅]]間）<!-- 他番台の画像に変更しないでください -->
| 運用者 = [[東日本旅客鉄道]]
| 製造所 = [[日立製作所]][[日立製作所笠戸事業所|笠戸事業所]]<br />[[近畿車輛]]<br />[[東急車輛製造]]
| 製造年 = [[2001年]] - [[2005年]]
| 製造数 = 249両
| 運用開始 = [[2001年]][[<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">1</span>日]]
| 運用終了 = 
| 廃車 = 
| 編成 =9両編成（[[<span class="ltr">MT</span>比|5M4T]]）<br />5両編成（[[<span class="ltr">MT</span>比|3M2T]]）<br />2両編成（[[<span class="ltr">MT</span>比|1M1T]]） 
| 軌間 = 1,067 mm（[[狭軌]]）
| 電気方式 = [[直流電化|直流]]1,500V<br />（[[架空電車線方式]]）
| 最高運転速度 = 130 km/h
| 設計最高速度 = 140 km/h
| 全長     = 先頭車 21,000 mm<br />中間車 20,500 mm
| 全幅     = 2,946 mm
| 全高     = 3,980 mm（[[集電装置|パンタグラフ]]折り畳み高さ）
| 床面高さ = 1,140 mm
| 車体材質 = [[アルミニウム合金]]<br />[[ダブルスキン構造]]（[[A-train (日立製作所)|A-train]]）
| 台車     = 軸梁式[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス台車]]（[[蛇行動#ヨーダンパ|ヨーダンパ]]付）
| 主電動機 = [[かご形三相誘導電動機]]
| 主電動機出力 = 145 kW
| 駆動方式 = [[<span class="ltr">TD</span>平行カルダン駆動方式]]
| 歯車比   =5.65（17:96）
| 制御方式 = [[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]（[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]）
| 制御装置 = 
| 制動装置 = [[回生ブレーキ|回生]]・[[発電ブレーキ|発電]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]<br />[[抑速ブレーキ]]・耐雪ブレーキ
| 保安装置 = 
| 備考     = 
| 備考全幅 = 
}}
'''E257系電車'''（E257けいでんしゃ）は、[[東日本旅客鉄道]]（<span class="ltr">JR</span>東日本）の[[直流電化|直流]][[特急形車両|特急形]][[電車]]である。

== 概要 ==
[[日本国有鉄道]]（国鉄）から引き継いだ[[国鉄183系電車|183系・189系]]や、波動輸送用に転用されていた直流用[[急行形車両|急行形電車]]（[[国鉄165系電車|165系]]）の置き換えのために[[2001年]]より投入した「新世代の特急形電車<ref name="rail fan200202">{{Cite journal|和書|author=吉田行廣（東日本旅客鉄道 鉄道事業本部運輸車両部車両課副課長基本計画グループリーダー）|date=2002-02-01|title=新車訪問【<span class="ltr">65</span>】東日本旅客鉄道 E257系電車|journal=RAIL FAN|issue=2|volume=49|publisher=鉄道友の会|pages=2-5}}</ref>」である。

最初に登場した0番台の開発コンセプトは「シンプルさの中のくつろぎ」であり、車体傾斜などによる速達性の向上よりは特急列車に求められる基本的な快適性の向上に主眼が置かれている<ref name=":0">{{Cite journal|author=東日本旅客鉄道（株）運輸車両部企画課車両開発プロジェクト|date=2001-08-01|title=E257系特急型直流電車|journal=[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]|volume=Vol.41|issue=通巻484号|pages=pp129-136|publisher=[[交友社]]}}</ref>。車両デザインは[[<span class="ltr">GK</span>インダストリアルデザイン]]が担当した。<span class="ltr">JR</span>が独自に設計・製造した特急形車両として初めて製造両数が200両を越え、249両に達した。2022年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日現在、239両が残存し、<span class="ltr">JR</span>グループの特急型では単独系列として最大数となっている<ref>{{Cite book|和書|editor=ジェー・アール・アール|title=JR電車編成表 2022夏|year=2022|publisher=交通新聞社|page=407|isbn=9784330028224}}</ref>。

[[2002年]]に第<span class="ltr">45</span>回[[鉄道友の会]][[ブルーリボン賞 (鉄道)|ブルーリボン賞]]を受賞した<ref>『読売新聞』2002年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">14</span>日朝刊山梨<span class="ltr">2</span>面<span class="ltr">33</span>頁「［短信］<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">14</span>日＝山梨」（読売新聞東京本社）</ref>。

== 構造 ==
本項では落成時点および共通部分を中心に記述し、各番台固有の構造は後述する。

=== 車体 ===
車体は[[<span class="ltr">JR</span>東日本E653系電車|E653系]]や[[<span class="ltr">JR</span>東日本E751系電車|E751系]]を基本とした[[アルミニウム合金|アルミ合金]]製[[ダブルスキン構造]]を採用している。0番台は[[大糸線]]での運転を、500番台は[[臨時列車]]での[[雪|降雪]]線区の運転<ref group="注">置き換え対象となった幕張車両センターの183・189系車両が、かつて冬場に[[上越線]]方面のスキー列車（[[水上 (列車)|新雪]]や[[シュプール号]]など）に使われたことがあったため。</ref>をそれぞれ考慮して耐寒耐雪構造としている。

前面形状は、高運転台非貫通構造のE653系やE751系と異なり[[E231系]]に似た切妻に近い形で、[[クラッシャブルゾーン|衝撃吸収構造]]となっている。0番台には非貫通構造、貫通構造、貫通簡易構造の<span class="ltr">3</span>種類があり、簡易運転台を装備した付属編成のクモハE257形0番台はワンタッチ[[幌]]装置を備える。500番台は[[増解結|分割・併合]]運転を行うため先頭車は貫通構造のみで、クハE257形500番台にワンタッチ幌装置を備える。

[[前照灯]]は[[ハロゲンランプ|ハロゲン]][[シールドビーム]]（HSB）とプロジェクター式[[ディスチャージヘッドランプ]] (HID) を併用している。上部に補助灯も装備している。[[尾灯]]は[[発光ダイオード|LED]]式である。

前面にLED式の[[方向幕|種別・愛称表示器]]を備えている。形状は非貫通構造の先頭車は横長、貫通先頭車ではほぼ正方形となる。側面[[方向幕|行先表示器]]もLED式である。

乗降用のドアはクハE257形は片側<span class="ltr">2</span>か所、そのほかは片側<span class="ltr">1</span>か所であり、このうちサロハE257形のみ中央寄りに設置されている。客室側窓は座席<span class="ltr">2</span>列分<ref group="注">183系グレードアップ改造車より上下寸法を90[[ミリメートル]] (<span class="ltr">mm</span>) 拡大している。</ref> で、E653系やE751系と共通である。[[窓ガラス]]は[[紫外線]]カット機能付きの[[複層ガラス]]である。

低重心化のために[[エア・コンディショナー|空調装置]]はすべて床下に搭載し<ref name="rail fan200202" />、屋根上はパンタグラフ以外の重量物は搭載していないため、平滑である。

後に0番台の全編成と500番台ともに改良型の[[排障器|スカート]]の取り付けが実施されている<ref name="Hensei2015SM">交通新聞社「<span class="ltr">JR</span>電車編成表2015夏」記事。</ref>。

=== 車内 ===
普通車の[[鉄道車両の座席|座席]]は前後間隔（シートピッチ）960 mmの座面スライド機構付き[[リクライニングシート]]で、座席の回転は手動式である。座席背面にテーブル、カップホルダー、網ポケットのマガジンラックを装備する。[[車椅子スペース#鉄道|車椅子対応座席]]は車椅子からの移乗に配慮して通路側回転としている。

0番台には、基本編成の<span class="ltr">8</span>号車であるサロハE257形の下り方の[[合造車|半室]]に[[グリーン車]]（グリーン室）が設定されている。座席はシートピッチ1,160 mm・横<span class="ltr">4</span>列配置のリクライニングシートで、[[フットレスト]]、可動式枕、座席背面にテーブルを装備する。E351系で設置されていたシートヒーターは装備されていない。

車内は[[繊維強化プラスチック|FRP]]やカラーパネルシートを多用し、デッキ・客室間の自動[[貫通扉|仕切り扉]]はタッチスイッチ式を採用した。E351系にあった大型の荷物置き場は本系列では当初設置されなかった。

LED式[[車内案内表示装置|車内案内表示器]]を客室前後端部に備え、床材はゴム製のシートを挟んで振動を軽減している<ref name="rail fan2002022">{{Cite journal|和書|author=吉田行廣（東日本旅客鉄道 鉄道事業本部運輸車両部車両課副課長基本計画グループリーダー）|date=2002-02-01|title=新車訪問【<span class="ltr">65</span>】東日本旅客鉄道 E257系電車|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=2|pages=2-5|publisher=鉄道友の会}}</ref>。[[照明]]はグリーン車・普通車ともに間接式である。

トイレの処理方式は[[便器#腰掛大便器（洋式・洋風大便器）|洋式]]・男性用[[便器#小便器|小便器]]ともに真空式で臭気を軽減しており、サハE257形・モハE257形1500番台は車椅子に対応する。車椅子対応トイレは入口幅や室内寸法を拡大し、入口扉は押ボタン式の自動ドアとなっている。

[[活性炭]]方式の脱臭機能[[空気清浄機]]付き空調装置のエアダクトは荷物棚と一体化し、荷物棚の先端と下部から吹き出す<ref name="rail fan2002022">{{Cite journal|和書|author=吉田行廣（東日本旅客鉄道 鉄道事業本部運輸車両部車両課副課長基本計画グループリーダー）|date=2002-02-01|title=新車訪問【<span class="ltr">65</span>】東日本旅客鉄道 E257系電車|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=2|pages=2-5|publisher=鉄道友の会}}</ref>。

乗降用ドアは特急形で初めて徐々に強く閉まる方式を採用し、手を挟んだ場合の安全性を向上している。[[視覚障害者]]対応として開閉時に「ドアが開きます」「ドアが閉まります」といった警告音声が流れる。内側の塗装は0番台とその改造車が赤色、500番台とその改造車が白色である<ref group="注">651系以来、特急車両のドア内側は水色（651系）や青色（255系・E653系）など鮮やかに塗装されていたが、E257系500番台を境に以降の車両はすべて白色に統一されている。</ref>。

運転台の[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]は左手操作のワンハンドル式を採用する。運転台は通常の[[TIMS]]用の[[鉄道車両のモニタ装置|モニタ]]のほか、運転時刻表のみを表示する小型モニタを併設する。[[<span class="ltr">JR</span>東日本E217系電車|E217系]]やE231系近郊タイプに準じて[[踏切障害事故|踏切事故]]対策として前後の空間を広く確保する。貫通・非貫通構造車ともに運転席とデッキはガラスで仕切られ、デッキから前方の眺望が開ける。助士席部は運転席よりも若干低く造作され、児童らの踏み台として運転室背面にパイプを設置している<ref name="rail fan2002022">{{Cite journal|和書|author=吉田行廣（東日本旅客鉄道 鉄道事業本部運輸車両部車両課副課長基本計画グループリーダー）|date=2002-02-01|title=新車訪問【<span class="ltr">65</span>】東日本旅客鉄道 E257系電車|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=2|pages=2-5|publisher=鉄道友の会}}</ref>。運転室の[[遮光幕|背面仕切カーテン]]は電動式だが助士席側小窓はカーテンが無く、夜間やトンネル内でもデッキから前方が見通せる。

=== 主要機器 ===
制御伝送システムは、[[<span class="ltr">JR</span>東日本E231系電車|E231系]]で採用された[[TIMS]]を特急型車両として初めて搭載している。

0番台の主回路は[[日立製作所]]製[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]][[VVVFインバータ制御|VVVFインバータ装置]]を搭載し、500番台はモハE257形1500番台が[[三菱電機]]製[[インテリジェントパワーモジュール|IPM]]を、モハE257形500番台が日立製作所製IGBT素子VVVFインバータ装置をそれぞれ搭載して、[[磁励音]]の低減が図られている。モハE257形0・100・500番台はインバータ装置<span class="ltr">2</span>群を搭載してモハE256形と合わせて<span class="ltr">8</span>台の[[電動機|主電動機]]を、クモハE257形・モハE257形1000・1500番台はインバータ装置<span class="ltr">1</span>群を搭載して自車のみ<span class="ltr">4</span>台の主電動機を制御する。主電動機は出力145kWの[[かご形三相誘導電動機]]MT72A形（0番台）・MT72B形（500番台）を搭載する。[[起動加速度]]は0番台・500番台とも2.0km/h/sとなっている。

ブレーキシステムは[[回生ブレーキ|回生]]・[[発電ブレーキ|発電]][[遅れ込め制御|ブレンディングブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]を装備する。TIMSによって適切なブレーキ力を与える。発電ブレーキの搭載は、列車密度の低い路線では[[回生失効]]の頻度が高く、空気ブレーキが動作するケースが多いことによる。発電ブレーキシステムにブレーキ[[チョッパ制御|チョッパ]]を搭載しており、環境への配慮が図られている。

[[鉄道車両の台車|台車]]は[[鉄道車両の台車史#%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AC%E3%82%B9%E5%8F%B0%E8%BB%8A|ボルスタレス]]式[[蛇行動#%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%91|ヨーダンパ]]・軸バネ[[ショックアブソーバー#構造|オイルダンパ]]付きで、車輪径は860mm。E653系やE751系と基本的に同じもの<ref name="rail fan2002023">{{Cite journal|和書|author=吉田行廣（東日本旅客鉄道 鉄道事業本部運輸車両部車両課副課長基本計画グループリーダー）|date=2002-02-01|title=新車訪問【<span class="ltr">65</span>】東日本旅客鉄道 E257系電車|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=2|pages=2-5|publisher=鉄道友の会}}</ref>（電動台車DT64系・付随台車TR249系）である。基礎ブレーキ装置は電動台車が[[踏面ブレーキ]]（ユニットブレーキ）、付随台車がユニットブレーキと<span class="ltr">1</span>軸<span class="ltr">1</span>枚の[[ディスクブレーキ]]を装備する<ref name="Tetsushako200109">日本鉄道車輌工業会『車両技術』222号（2001年<span class="ltr">9</span>月）「<span class="ltr">JR</span>東日本 E257系特急形電車」p.35。</ref>。電動台車の重量（主電動機、駆動装置含む）は5,920 kg、付随台車の重量（中間台車）は4,610 kgである<ref name="Tetsushako200109"/>。

[[集電装置|パンタグラフ]]は低断面トンネル対応のシングルアーム式PS36形（0番台）・PS37形（500番台）を採用する。PS36形とPS37形は取り付け互換性を有している。

[[警笛]]はAW2形空気笛とミュージックホーン・電子ホーンを併用する。

== 番台別概説 ==
=== 0番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 0番台
| 背景色 = #79787d
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = JR East E257 series EMU 021.JPG
| 画像説明 = スカート更新後の0番台による特急「[[あずさ (列車)|かいじ]]」<br />（2017年<span class="ltr">5</span>月）
| 運用者 = 
| 製造所 = 
| 製造年 = [[2001年]] - [[2002年]]
| 製造数 = 154両
| 投入先 = [[あずさ (列車)|あずさ・かいじ]]<br/>[[中央本線]]・[[篠ノ井線]]
| 運用開始 = [[2001年]][[<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">1</span>日]]
| 運用終了 = [[2019年]][[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">15</span>日]]（定期）<br />[[2021年]][[<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">20</span>日]]（臨時）
| 編成 = 基本編成<span class="ltr">9</span>両（[[<span class="ltr">MT</span>比|5M4T]]）<br />付属編成<span class="ltr">2</span>両（1M1T）
| 最高運転速度 = 130km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 2.0 km/h/s<ref name="Saibane38">日本鉄道サイバネティクス協議会「鉄道サイバネ・シンポジウム論文集」第<span class="ltr">38</span>回（2001年）「<span class="ltr">JR</span>東日本E257系電車用主回路システム」論文番号504。</ref>
| 常用減速度 = 
| 非常減速度 = 
| 編成定員 = 9両558名（普通車530名・グリーン車<span class="ltr">28</span>名）<br />2両120名（全車普通車）
| 車両定員 = 
| 自重     = 30.1 - 36.8 t
| 編成重量 = 9両 306.1 t<br />2両 70.9 t
| 台車     = 軸梁式ボルスタレス台車（ヨーダンパ付）<br />DT64B（動力）・TR246B、TR249C、TR249D（付随）
| 主電動機 = かご形三相誘導電動機 MT72A形
| 主電動機出力 = 145 kW
| 編成出力 = 11両 145kW×24=3,480kW<br />9両 145kW×20=2,900kW
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 = 
| 保安装置 = [[自動列車停止装置#ATS-P形（デジタル伝送パターン形）|ATS-P]],[[自動列車停止装置#ATS-Ps形（変周地上子組合せパターン型）|ATS-Ps]]<br />※クモハE257-0は[[自動列車停止装置#ATS-S改良形|ATS-S<small>N</small>]]のみ装備
| 備考     = 
| 備考全幅 = {{ブルーリボン賞 (鉄道)|45|2002}}
}}
[[ファイル:Series-E257-M103.jpg|サムネイル|貫通型の前面]]
[[中央本線]]で使われていた183・189系の老朽化による置き換えを目的として、[[日立製作所]]・[[近畿車輛]]・[[東急車輛製造]]の<span class="ltr">3</span>社で製造された。[[2001年]]（平成<span class="ltr">13</span>年）[[<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">1</span>日]]の[[2001年以降の<span class="ltr">JR</span>ダイヤ改正|ダイヤ改正]]より基本・付属各<span class="ltr">3</span>編成が中央本線の[[特別急行列車|特急]]「[[あずさ (列車)|あずさ]]」<span class="ltr">3</span>往復で運用を開始、翌[[2002年]]（平成<span class="ltr">14</span>年）[[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">23</span>日]]に基本編成<span class="ltr">5</span>本が投入され新たに特急「かいじ」<span class="ltr">5</span>往復を<ref>{{Cite journal|和書 |date=2002-05-01|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=5|page=19|publisher=鉄道友の会}}</ref>、[[<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">1</span>日]]に基本編成<span class="ltr">5</span>本、付属編成<span class="ltr">1</span>本が投入され、残る<span class="ltr">4</span>往復を<ref>{{Cite journal|和書 |date=2002年<span class="ltr">10</span>月号|title=鉄道記録帳|journal=RAIL FAN|volume=49|issue=10|page=22|publisher=鉄道友の会}}</ref>、<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">1</span>日のダイヤ改正で基本編成<span class="ltr">3</span>本、付属編成<span class="ltr">1</span>本が投入され、残った特急「あずさ」を置き換え、<span class="ltr">1</span>年間で183系・189系を置き換えた<ref group="注">捻出された183系・189系の一部は団体・臨時用として使用されていた165系の置き換えに転用されている。</ref>。同年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">1</span>日より[[はちおうじ・おうめ|「中央ライナー」「青梅ライナー」]]にも充当されるようになった。

2018年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">1</span>日時点では、[[松本車両センター]]に基本編成<span class="ltr">9</span>両編成<span class="ltr">16</span>本（144両）と付属編成<span class="ltr">2</span>両編成<span class="ltr">5</span>本（<span class="ltr">10</span>両）の計154両が在籍していた<ref name="JRR 2019w 101">ジェー・アール・アール編『<span class="ltr">JR</span>電車編成表』2019冬 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2018年、p.101。{{ISBN2|9784330932187}}。</ref>。

[[<span class="ltr">JR</span>東日本E353系電車|E353系]]の増備に伴い徐々に運用を減らしていき、2019年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">15</span>日をもって中央本線の定期特急列車運用から離脱した。その後余剰となった編成は、順次「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」用2000番台へのリニューアル工事が行われ<ref>[http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/180516-01.pdf 中央線特急列車「あずさ」「かいじ」E353系置き換えについて] - JR東日本長野支社 2018年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">16</span>日</ref>、基本編成<span class="ltr">16</span>本のうち<span class="ltr">13</span>本<ref group="注"> M-105・M-107・ M-111編成以外</ref>が2000番台へ改造され、[[大宮総合車両センター東大宮センター]]へ移籍。[[国鉄185系電車|185系]]を置き換えた<ref name="JRR 2022s 58">ジェー・アール・アール編『<span class="ltr">JR</span>電車編成表』2022夏 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2022年、p.58-59。{{ISBN2|9784330028224}}。</ref>（詳細は[[#2000番台・2500番台|後述]]）。

付属編成<span class="ltr">2</span>両編成<span class="ltr">5</span>本（<span class="ltr">10</span>両）に関しては、定期運用離脱後も長野総合車両センターにて留置されていたが、2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日付で本系列初の廃車となり<ref name="JRR 2021w 358">ジェー・アール・アール編『<span class="ltr">JR</span>電車編成表』2021冬 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2020年、p.358。{{ISBN2|9784330082202}}。</ref>、同年<span class="ltr">9</span>月までに全編成が解体された。いずれも基本編成のような改造・転用はなされなかった。

残った<span class="ltr">3</span>編成は2000番台への改造や付属編成の廃車が行われた後も松本車両センターに残留していたが、2021年より順次波動用5000番台へ改造され、M-111編成の改造を最後に本番台は消滅した<ref name="DJ4541" />。

==== 構成 ====
編成は基本編成が[[<span class="ltr">MT</span>比]]5M4Tの<span class="ltr">9</span>両編成、増結用の付属編成が<span class="ltr">MT</span>比1M1Tの<span class="ltr">2</span>両編成であった。[[松本駅]]における[[増解結|増・解結]]作業の関係上付属編成が[[新宿駅|新宿]]・[[東京駅|東京]]方に連結されており、号車番号は付属編成が<span class="ltr">1</span>・<span class="ltr">2</span>号車、基本編成が3 - 11号車となっていた。基本編成のみの<span class="ltr">9</span>両編成で運転する場合でも号車番号の表示は変更されず、3 - 11号車の<span class="ltr">9</span>両による運転として案内・表示された。これは編成両数にかかわらず[[自由席]]車両と[[グリーン車]]の号車番号を統一するための措置であった。グリーン車は基本編成の<span class="ltr">8</span>号車に連結され、[[普通車 (鉄道車両)|普通車]]との半室構造となっていた。

==== 外観 ====
「ふるさとのぬくもり」・「めぐりゆくふるさとの四季」をデザインコンセプトとしていた<ref name=":0" />。外観はアルプスの山々や林檎の花をイメージさせる白を基調としており、車体側面に四季の彩りを表す、[[家紋|武田菱]]を模した大きな菱形模様が描かれた<ref name="rail fan200202" />。菱形模様は桃色{{Color|#FF67A0|■}}（春の花）、碧色{{Color|#00B7A1|■}}（夏の木の葉）、黄色{{Color|#FCD703|■}}（秋の紅葉）、青紫{{Color|#4C9DCA|■}}（冬の山々）、銀色{{Color|#79787D|■}}（八ヶ岳やアルプスの嶺）からなり、その配色は似ているものもあったが、号車ごとに異なっていた（左右のサイドでは向きが逆転しているため、<span class="ltr">8</span>号車を除き全て東京・新宿側に傾いていた）。客用ドア横の号車番号表示は沿線の風物の[[イラストレーション|イラスト]]が号車ごとに描かれていた。

<gallery caption="各車両のロゴマーク" perrow="6">
E257logo01.jpg|1号車<br />[[新宿]]の[[超高層ビル|高層ビル]]
E257logo02.jpg|2号車<br />[[高尾山]]の[[紅葉]]
E257logo03.jpg|3号車<br />[[富士山]]
E257logo04.jpg|4号車<br />[[甲州市]]の[[ブドウ|ぶどう]]
E257logo05.jpg|5号車<br />[[甲府市]]の[[モモ|桃]]
E257logo06.jpg|6号車<br />[[諏訪湖祭湖上花火大会]]
E257logo07.jpg|7号車<br/>車椅子対応
E257logo08.jpg|8号車<br />[[松本城]]
E257logo08g.jpg|8号車<br />グリーン車
E257logo09.jpg|9号車<br />[[信濃国|信州]]の[[リンゴ|りんご]]
E257logo10.jpg|10号車<br />[[道祖神]]
E257logo11.jpg|11号車<br />[[白馬村]]の[[スキー場]]
</gallery>

<gallery caption="各車両のブロックパターン" perrow="6">
E257block01.jpg|1号車
E257block02.jpg|2号車
E257block03.jpg|3号車
E257block04.jpg|4号車
E257block05.jpg|5号車
E257block06.jpg|6号車
E257block07.jpg|7号車
E257block08.jpg|8号車
E257block09.jpg|9号車
E257block10.jpg|10号車
E257block11.jpg|11号車
</gallery>

==== 室内 ====
室内においてもデザインコンセプトに基づき、普通席・グリーン席共に座席の柄に武田菱を模したひし形のパターンが用いられていた。

普通車は明るく軽快なイメージで、「カジュアルで楽しい雰囲気」を指向していた。荷棚上の小天井部は奇数号車がピンク、偶数号車がエメラルドグリーンとされた<ref name=":0" />。

グリーン車は木目調の内装材や、カーペットを用いることで、落ち着いた雰囲気が指向されていた<ref name=":0" />。

モハE257形100番台（<span class="ltr">9</span>号車）の新宿方車端部に喫煙用フリースペースを設けていた<ref name="rail fan200202" />が、<span class="ltr">JR</span>東日本の特急列車完全禁煙化により、[[2007年]][[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日]]からは禁煙のフリースペースとして開放されていた。

<gallery>
JRE E257 type0 nomalcar inside1.jpg|普通車車内（<span class="ltr">1</span>号車）
JRE E257 type0 nomalcar inside2.jpg|普通車車内（<span class="ltr">8</span>号車）
JREaste-SeriesE257-0NormalSeat.JPG|普通車座席
JRE E257 type0 greencar inside.jpg|グリーン車車内
JREaste-SeriesE257-0GreenCarSeat.JPG|グリーン車座席
E257_Green_Car_Table.jpg|グリーン車テーブル
E257-freespace.jpg|alt=モハE257形100番台（<span class="ltr">9</span>号車）新宿方車端に設置しているフリースペース|フリースペース<ref group="注">[[2007年]][[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">17</span>日]]までは喫煙スペースとして使用。</ref>
</gallery>

==== 形式（0番台） ====
===== 基本編成（M101 - M116編成） =====
; クハE256形（1 - 16）
: '''基本編成の<span class="ltr">11</span>号車'''に連結。<span class="ltr">CP</span>を搭載する非貫通型制御車。定員<span class="ltr">64</span>名。号車表示のイラストは「[[白馬村]]の[[スキー場]]」。
; クハE257形100番台（101 - 116）
: '''基本編成の<span class="ltr">3</span>号車'''に連結。<span class="ltr">CP</span>を搭載する貫通型制御車。定員<span class="ltr">52</span>名。松本方車端部にトイレと洗面所を備えていた。号車表示のイラストは「[[富士山]]」。
; モハE256形（1 - 16）
: '''基本編成の<span class="ltr">5</span>号車'''に連結。補助電源用210kVA[[静止形インバータ]]（SIV）を搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">64</span>名。松本方車端部に[[列車便所|トイレ]]、[[洗面器#取付用洗面器|洗面所]]、[[テレホンカード|カード]]式[[公衆電話]]、[[清涼飲料水]]の[[自動販売機]]を備えていた。<ref group="注">自動販売機は2008年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日から使用停止となっている。</ref>。モハE257形0番台とユニットを構成し、号車表示のイラストは「[[甲府市]]の[[モモ|桃]]」。
; モハE257形（1 - 16）
: '''基本編成の<span class="ltr">4</span>号車'''に連結。VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">72</span>名。モハE256形0番台とユニットを構成し、号車表示のイラストは「[[甲州市]]の[[ブドウ|ぶどう]]」。
; モハE256形100番台（101 - 116）
: '''基本編成の<span class="ltr">10</span>号車'''に連結。基本的にモハE256形0番台と同様。モハE257形100番台とユニットを構成し、号車表示のイラストは「[[道祖神]]」。
; モハE257形100番台（101 - 116）
: '''基本編成の<span class="ltr">9</span>号車'''に連結。VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">64</span>名。[[新宿駅|新宿]]方にフリースペースを備えていた。モハE256形100番台とユニットを構成し、号車表示のイラストは「[[信濃国|信州]]の[[リンゴ|りんご]]」。
; モハE257形1000番台（1001 - 1016）
: '''基本編成の<span class="ltr">6</span>号車'''に連結。基本的にモハE257形0番台と同様。本形式とクモハE257形は1C4M方式の単独電動車であった。号車表示のイラストは「[[諏訪湖祭湖上花火大会]]」。
;サハE257形（1 - 16）
: '''基本編成の<span class="ltr">7</span>号車'''に連結。<span class="ltr">CP</span>を搭載する[[付随車]]。定員<span class="ltr">54</span>名。出入台側に[[車椅子]]対応座席<span class="ltr">2</span>席と松本方車端部に車椅子対応トイレと洗面所、[[車内販売|車販準備室]]、多目的室を備えていた。号車表示のイラストはなく、その部分に車椅子マークを表示していた。
; サロハE257形（1 - 16）
: '''基本編成の<span class="ltr">8</span>号車'''に連結。グリーン車・普通車合造の付随車で、定員はグリーン室<span class="ltr">28</span>名・普通室<span class="ltr">24</span>名。出入台に車掌室と業務用室、松本方車端部にトイレと洗面所を備えていた。号車表示ステッカーは<span class="ltr">2</span>箇所あり、東京寄り（普通車側）のイラストは「[[松本城]]」、松本寄り（グリーン車側）はイラストの代わりにグリーン車マークが表示されていた。

<gallery>
KuhaE256-16.JPG|クハE256形0番台
E257kantsu.JPG|クハE257形100番台
MohaE256-16.JPG|モハE256形0番台
MohaE257-16.JPG|モハE257形0番台
JREastMohaE256-116.JPG|モハE256形100番台
MohaE257-116.JPG|モハE257形100番台
MohaE257-1016.JPG|モハE257形1000番台
SahaE257-16.JPG|サハE257形0番台
SarohaE257-16.JPG|サロハE257形0番台
</gallery>

===== 付属編成（M201 - M205編成） =====
; クハE257形（1 - 5）
: '''付属編成の<span class="ltr">1</span>号車'''に連結。補助電源用110kVA SIVとスクリュー式[[圧縮機|電動空気圧縮機]]（<span class="ltr">CP</span>）を搭載する非貫通型[[制御車]]。定員<span class="ltr">52</span>名。松本方車端部にトイレと洗面所を備えていた。号車表示のイラストは「[[新宿]]の[[超高層ビル|高層ビル]]」。
; クモハE257形（1 - 5）
: '''付属編成の<span class="ltr">2</span>号車'''に連結。[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ]]装置と[[集電装置|パンタグラフ]]を搭載する[[制御車|制御]][[動力車|電動車]]。[[定員]]68名。[[松本駅|松本]]方に簡易[[操縦席|運転台]]を備え<ref name="rail fan200202"/>、連結時のワンタッチ幌装置を備えていた。簡易運転台は[[鉄道駅|駅]]や[[車両基地]]での[[増解結]]用で長距離の運転は想定していなかったが、スイッチと計器類は本設運転台とほぼ同じものが取り付けられ、[[警笛|電気笛]]を搭載していた。号車表示のイラストは「[[高尾山]]の[[紅葉]]」。
<gallery>
KuhaE257-4.jpg|クハE257形0番台
KumohaE257-4.jpg|クモハE257形0番台
E257 Coupling of JR East.JPG|付属編成と基本編成の連結部。左側がクモハE257形。
SeriesE257-M204.png|クモハE257形の簡易運転台側
</gallery>

==== 編成（0番台） ====
{|class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|rowspan="2" |
| colspan="11" style="text-align:left;" |{{TrainDirection|甲府・松本・南小谷・館山|新宿・東京・千葉}}
|-
|colspan="9"|基本編成
| colspan="2" |付属編成
|-
!号車
|11||10||9<|| style="background-color:#cf9;" |8||7||6<||5||4<|| style="border-right:solid 3px #666;" |3||2<||1
|-
!形式
|クハ<br />E256<br />-0
|モハ<br />E256<br />-100
|モハ<br />E257<br />-100
|style="background-color:#cf9;"|サロハ<br />E257<br />-0
|サハ<br />E257<br />-0
|モハ<br />E257<br />-1000
|モハ<br />E256<br />-0
|モハ<br />E257<br />-0
|style="border-right:solid 3px #666;"|クハ<br />E257<br />-100
|クモハ<br />E257<br />-0
|クハ<br />E257<br />-0
|}

==== 編成表（0番台） ====
<!--M-111編成の改造につきましては、信頼できる情報源による掲載が行われるまで記載を控えていただきますようお願い致します。-->
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!基本編成名<span class="ltr">!</span>付属編成名<span class="ltr">!</span>落成日<span class="ltr">!</span>製造会社<span class="ltr">!</span>改造後編成名<span class="ltr">!</span>備考
|-
!M-101
!M-201
|2001年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">29</span>日
|日立製作所
|NA-01
|2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日 付属編成廃車
|-
!M-102
!M-202
|2001年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">6</span>日
|近畿車輛
|NA-02
|2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日 付属編成廃車
|-
!M-103
!M-203
|2001年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">22</span>日
|東急車輛
|NA-03
|2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日 付属編成廃車
|-
!M-104
!－
|2001年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">5</span>日
|日立製作所
|NA-04
|
|-
!M-105
!－
|2002年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">10</span>日
|日立製作所
|OM-91
|
|-
!M-106
!－
|2001年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">26</span>日
|近畿車輛
|NA-05
|
|-
!M-107
!－
|2001年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">7</span>日
|東急車輛
|OM-92
|
|-
!M-108
!－
|2002年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">6</span>日
|近畿車輛
|NA-06
|
|-
!M-109
!M-204
|2002年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">8</span>日
|日立製作所
|NA-07
|2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日 付属編成廃車
|-
!M-110
!－
|2002年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">9</span>日
|東急車輛
|NA-08
|
|-
!M-111
!－
|2002年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">10</span>日
|東急車輛
|OM-93
|
|-
!M-112
!－
|2002年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">30</span>日
|日立製作所
|NA-09
|
|-
!M-113
!－
|2002年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">10</span>日
|東急車輛
|NA-10
|
|-
!M-114
!M-205
|2002年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">18</span>日
|日立製作所
|NA-11
|2020年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">15</span>日 付属編成廃車
|-
!M-115
!－
|2002年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">7</span>日
|近畿車輛
|NA-12
|
|-
!M-116
!－
|2002年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">4</span>日
|近畿車輛
|NA-13
|
|}
* 前述のとおり、付属編成は新宿・東京方に連結されていた。号車番号は付属編成が<span class="ltr">1</span>・<span class="ltr">2</span>号車、基本編成が3 - 11号車となっていた。基本編成のみの<span class="ltr">9</span>両編成で運転する場合でも号車番号の表示は変更されず、3 - 11号車の<span class="ltr">9</span>両による運転として案内・表示されていた。

=== 500番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 500番台
| 背景色 = #FCD703
| 文字色 = #000000
| 画像 = Series-E257-500-NB18.jpg
| 画像説明 = 500番台による特急「[[わかしお (列車)|わかしお]]」<br />（2021年<span class="ltr">3</span>月 [[新習志野駅]]）
| 運用者 = 
| 製造所 = 
| 製造年 = [[2004年]] - [[2005年]]
| 製造数 = 95両（<span class="ltr">5</span>両編成<span class="ltr">19</span>本）
| 投入先 = [[さざなみ (列車)|さざなみ]]<br />[[しおさい (列車)|しおさい]]<br />[[あやめ (列車)|あやめ]]<br />[[わかしお (列車)|わかしお]]
| 運用開始 = [[2004年]][[<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">16</span>日]]
| 編成 = 5両（[[<span class="ltr">MT</span>比|3M2T]]）
| 最高運転速度 = 130km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 2.0 km/h/s<ref name="Technology229">日本鉄道車両工業会「車両技術」229号「<span class="ltr">JR</span>東日本 E257系500代特急形直流電車の概要」記事。</ref>
| 常用減速度 = 5.2 km/h/s<ref name="Technology229"/>
| 非常減速度 = 5.2 km/h/s<ref name="Technology229"/>
| 編成定員 = 5両 306名（全車普通車）
| 車両定員 = 
| 自重     = 34.2 - 37.6 t
| 編成重量 = 5両 180.6 t
| 台車     =  軸梁式ボルスタレス台車（ヨーダンパ付）<br />DT64B（動力）・TR246D、TR249E（付随）
| 主電動機 = かご形三相誘導電動機 MT72B形
| 主電動機出力 = 145 kW
| 編成出力 = 5両 145kW×12=1,740kW
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 = 
| 保安装置 = ATS-P,ATS-S<small>N</small>
| 備考     = 出典<ref>交友社『鉄道ファン』2004年<span class="ltr">10</span>月号新車ガイド「<span class="ltr">JR</span>東日本 E257系500番台」p.101。</ref>
}}
房総地区各線の特急列車に運用されていた183系・189系の老朽化による置き換えを目的として、幕張電車区（現・[[幕張車両センター]]）に配置され、[[2004年]][[<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">16</span>日]]のダイヤ改正から営業運転を開始した。「'''Boso Express'''」の[[車両愛称|愛称]]がある。[[#0番台|0番台]]と同様に日立製作所・近畿車輛・東急車輛製造の<span class="ltr">3</span>社で製造された。

車両の構造は0番台を基本としているが、一部の車内設備と搭載機器に相違があるために[[鉄道の車両番号|車両番号]]を500番台として区分している。<span class="ltr">MT</span>比は地下トンネル内の勾配区間の走行を考慮して3M2Tとしている。分割・併合での運転を考慮して、東京方および[[銚子駅|銚子]]・[[安房鴨川駅|安房鴨川]]方の先頭車の双方とも前面[[貫通扉|貫通構造]]を採用している。

車内は普通車のみの<span class="ltr">5</span>両編成であり、グリーン車は連結されていない。インテリアは座席の柄が青を基調としたものとなっている。

0番台とは{{要出典|date=2022年<span class="ltr">6</span>月|範囲=VVVFインバータ装置の差異から磁励音が異なる}}が、[[純電気ブレーキ]]（全電気ブレーキ）は採用していない。

車体色は、[[<span class="ltr">JR</span>東日本255系電車|255系]]と同様の房総特急のイメージカラーである[[白|ホワイト]]□（[[夏]]の[[海|ビーチ]]）をベースに、側[[窓]]下に[[青|ブルー]]{{Color|#2A32FF|■}}（深みのある[[太平洋]]）・客用ドアと正面に[[黄色|イエロー]]{{Color|#FFCC00|■}}（明るい陽光と房総に咲く[[アブラナ|菜の花]]）を基調にデザインされている。客用扉横に「boso」の「<span class="ltr">b</span>」と、[[幕張新都心]]の直線的で近代的な建築物を模したデザインの[[ロゴタイプ|ロゴマーク]]が配置されている。

2004年（平成<span class="ltr">16</span>年）<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">16</span>日のダイヤ改正より「[[さざなみ (列車)|さざなみ]]」「[[わかしお (列車)|わかしお]]」に投入され、さらに翌[[2005年]]（平成<span class="ltr">17</span>年）[[<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">10</span>日]]のダイヤ改正からは「[[しおさい (列車)|しおさい]]」「[[あやめ (列車)|あやめ]]」にも投入され、房総地区で運用されていた183系・189系をすべて置き換えた。

2015年（平成<span class="ltr">27</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">14</span>日ダイヤ改正で千葉、房総地区の特急列車が削減された<ref name="Fan2015-5">交友社「鉄道ファン」2015年<span class="ltr">5</span>月号「平成<span class="ltr">27</span>年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">14</span>日ダイヤ改正にともなう<span class="ltr">JR</span>東日本車両の動き」記事。</ref>ことに伴い、<span class="ltr">9</span>編成（<span class="ltr">45</span>両）の余剰車が発生した<ref name="Fan2015-5" />。余剰車のうち<span class="ltr">2</span>編成はホームライナーに使用され、<span class="ltr">3</span>編成は富士急線直通列車に使用されることになり、後者は幕張車両センター所属のまま豊田車両センター常駐となった。

豊田車両センター常駐の<span class="ltr">3</span>編成は2019年ダイヤ改正を前に車体デザインが小変更され、側窓周りに黒塗装が追加されたほか、客用扉横と正面のロゴが「SERIES E257」に変更され、NB-10編成が赤、NB-11編成がグレー、NB-12編成が緑のアクセントカラーがそれぞれ入れられていた。

その後、2019年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">16</span>日のダイヤ改正で「ホームライナー千葉」が廃止されたため、同列車に使われていた<span class="ltr">2</span>編成が余剰となり、余剰車は計<span class="ltr">6</span>編成となった。うち<span class="ltr">4</span>編成は2500番台へ改造され、<span class="ltr">2</span>編成は豊田車両センター常駐の<span class="ltr">3</span>編成とともに5500番台に改造された。

2022年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日現在、幕張車両センターに<span class="ltr">5</span>両編成<span class="ltr">10</span>本（NB-01 - 05，15 - 19，<span class="ltr">50</span>両）が配置されている<ref name="JRR 2022s 50">ジェー・アール・アール編『<span class="ltr">JR</span>電車編成表』2022夏 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2022年、p.50。{{ISBN2|9784330028224}}。</ref>。

==== 形式（500番台） ====
; クハE256形500番台（501 - 519）
: 補助電源用210kVA SIVと<span class="ltr">CP</span>を搭載する制御車。定員<span class="ltr">64</span>名。<span class="ltr">1</span>（<span class="ltr">6</span>）号車に連結する。
; クハE257形500番台（501 - 519）
: CPを搭載する制御車。定員<span class="ltr">52</span>名。東京方車端部にトイレと洗面所を備える。<span class="ltr">1</span>次車（501 - 510）は当初[[交通機関の喫煙規制|喫煙車]]で天井に[[空気清浄機]]と[[オゾン]]脱臭装置を備えていた<ref name="rail fan200202"/> が、2005年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">10</span>日のダイヤ改正で[[禁煙]]車となったため撤去された。<span class="ltr">2</span>次車は当初から禁煙車のため準備工事のみとなっている。連結時のワンタッチ幌装置を備えている。5 (<span class="ltr">10</span>) 号車に連結する。
; モハE257形1500番台（1501 - 1519）
: VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">54</span>名。客室端に車椅子対応座席<span class="ltr">2</span>席と東京側車端部に車椅子対応トイレと洗面所、[[車内販売]]準備室、多目的室を備える。<span class="ltr">2</span>（<span class="ltr">7</span>）号車に連結する。
; モハE256形500番台（501 - 519）
: 補助電源用210kVA SIVを搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">64</span>名。東京方車端部にトイレ・洗面所、カード式公衆電話を備える。モハE257形500番台とユニットを構成し、<span class="ltr">3</span>（<span class="ltr">8</span>）号車に連結する。
; モハE257形500番台（501 - 519）
: VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載する中間電動車。定員<span class="ltr">72</span>名。モハE256形500番台とユニットを構成し、<span class="ltr">4</span>（<span class="ltr">9</span>）号車に連結する。

<gallery>
E257-500 NB-10 KuHa E256-510 Choshi Station 20130824.JPG|クハE256形500番台
E257-500 NB-10 KuHa E257-510 Choshi Station 20130824 (<span class="ltr">1</span>).JPG|クハE257形500番台
E257-500 NB-10 MoHa E257-1510 Choshi Station 20130824.JPG|モハE257形1500番台
E257-500 NB-10 MoHa E256-510 Choshi Station 20130824.JPG|モハE256形500番台
E257-500 NB-10 MoHa E257-510 Choshi Station 20130824.JPG|モハE257形500番台
JRE Kuha-E257-516 Seat.jpg|座席
JRE Kuha-E257-516 Inside.jpg|車内
JRE Kuha-E257-516 Inside Deck.jpg|車内デッキ
</gallery>

==== 編成（500番台） ====
{|class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|
|colspan="5" style="text-align:right;"|{{TrainDirection|安房鴨川・君津・銚子|東京・新宿}}
|-style="border-top:solid 5px #0055ff;"
!号車
|5<br /><small>（<span class="ltr">10</span>）</small>
|>4<br /><small>（<span class="ltr">9</span>）</small>
|3<br /><small>（<span class="ltr">8</span>）</small>
|>2<br /><small>（<span class="ltr">7</span>）</small>
|1<br /><small>（<span class="ltr">6</span>）</small>
|-
!形式
|クハ<br />E257<br />-500
|モハ<br />E257<br />-500
|モハ<br />E256<br />-500
|モハ<br />E257<br />-1500
|クハ<br />E256<br />-500
|}

==== 編成表（500番台） ====
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!編成名<span class="ltr">!</span>落成日<span class="ltr">!</span>製造会社<span class="ltr">!</span>改造後編成名<span class="ltr">!</span>備考
|-
!NB-01
| rowspan="2" |2004年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">16</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
| 
|
|-
!NB-02
|
|
|-
!NB-03
| rowspan="2" |2004年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">5</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
|
|
|-
!NB-04
|
|
|-
!NB-05
| rowspan="2" |2004年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">26</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
|
|
|-
!NB-06
|NC-31
|
|-
!NB-07
| rowspan="2" |2004年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">8</span>日
| rowspan="2" |近畿車輛
|NC-32
|
|-
!NB-08
|OM-51
|
|-
!NB-09
| rowspan="2" |2004年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">16</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
|OM-52
|
|-
!NB-10
|OM-53
|改造前は豊田常駐（赤）
|-
!NB-11
| rowspan="2" |2005年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">22</span>日
| rowspan="2" |東急車輛
|OM-54
|改造前は豊田常駐（灰）
|-
!NB-12
|OM-55
|改造前は豊田常駐（緑）
|-
!NB-13
| rowspan="2" |2005年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">26</span>日
| rowspan="2" |東急車輛
|NC-33
|
|-
!NB-14
|NC-34
|
|-
!NB-15
| rowspan="2" |2005年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">2</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
|
|
|-
!NB-16
|
|
|-
!NB-17
| rowspan="2" |2005年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">7</span>日
| rowspan="2" |日立製作所
|
|
|-
!NB-18
|
|
|-
!NB-19
|2005年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">28</span>日
|日立製作所
|
|
|}

=== 2000番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 2000番台
| 背景色 = #0070bf
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = Series-E257-2000 NA05 Odoriko-EXP.jpg
| 画像説明 = 2000番台による特急「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」<br />（2022年<span class="ltr">2</span>月 [[新子安駅]]）
| 運用者 = [[東日本旅客鉄道]]
| 種車 = 0番台
| 改造所 = [[長野総合車両センター]]<br />[[秋田総合車両センター]]<br />[[総合車両製作所|総合車両製作所横浜事業所]]
| 改造年 = 2019年 - 2021年
| 改造数 = 117両
| 投入先 = [[踊り子 (列車)|踊り子]]・[[湘南 (列車)|湘南]]
| 運用開始 = 2020年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">14</span>日
| 編成 = 9両（[[<span class="ltr">MT</span>比|5M4T]]）
| 軌間 = 
| 電気方式 = 
| 最高運転速度 = 130km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 
| 常用減速度 = 
| 非常減速度 = 
| 編成定員 = 9両546名（普通車498名・グリーン車<span class="ltr">48</span>名）
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 編成重量 = 
| 全幅     = 
| 全高     = 
| 車体材質 = 
| 台車     = 
| 主電動機 = 
| 主電動機出力 = 
| 駆動方式 = 
| 歯車比   = 
| 編成出力 = 
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 = 
| 保安装置 = 
| 備考     = 
| 備考全幅 = 
}}
[[ファイル:Series E257-2000 NA-05 Shonan.jpg|サムネイル|2000番台貫通型先頭車]]

東海道線の特急「踊り子」「スーパービュー踊り子」やライナー列車等に使用されていた[[国鉄185系電車|185系]]、[[<span class="ltr">JR</span>東日本251系電車|251系]]、[[<span class="ltr">JR</span>東日本215系電車|215系]]の置き換えを目的に、0番台に転用改造と機器更新が施されたことにより誕生した番台区分<ref name="JRE press release20191128">{{Cite press release |和書 |format=PDF |url=https://www.jreast.co.jp/press/2019/yokohama/20191128_y01.pdf |title=JR東日本ニュース『特急「踊り子」にリニューアル車両を順次投入します』 |date=2019-11-28 |accessdate=2021-09-11 |publisher=東日本旅客鉄道株式会社 横浜支社}}</ref>。改造は2019年（平成<span class="ltr">31</span>年/令和元年）から2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）にかけて、[[長野総合車両センター]]、[[秋田総合車両センター]]および[[総合車両製作所]]横浜事業所において行われた。

2022年（令和<span class="ltr">4</span>年）<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日現在、<span class="ltr">9</span>両編成<span class="ltr">13</span>本（NA-01 - 13編成、117両）が[[大宮総合車両センター東大宮センター]]に配置されている<ref name="JRR 2022s 58" />。

車番は0番台の車番+2000となっており、基本的に編成番号はNA-01＝M-101、NA-02＝M-102という順で改番されている（一部編成を除く）。

0番台ではグリーン車と普通車の[[合造車|半室構造]]となっていたサロハE257形が、2000番台では全室グリーン車に改造され、サロE257形となっている。

リニューアルにあたり、車体塗装は[[<span class="ltr">JR</span>東日本E261系電車|E261系]]に準ずる、白地に伊豆の空と海の色をイメージしたペニンシュラブルー{{Color|#0070bf|■}}を基調としたものに変更され、[[前照灯]]が[[ディスチャージヘッドランプ|HID]]+[[ハロゲンランプ]]から[[発光ダイオード|LED]]のものへと交換された。前面の<span class="ltr">3</span>色LED電光表示板は交換されずに転用された。

内装面は、座席のモケットが交換され、窓側座席に電源コンセント、各座席上方に[[<span class="ltr">JR</span>東日本E657系電車|E657系]]と同様の指定席発売状況確認ランプ、各先頭車に荷物置き場が設置された<ref name="東日本旅客鉄道公式HP">{{Cite web|和書|website=東日本旅客鉄道公式<span class="ltr">HP</span>首都圏発着在来特急のご案内 |url=https://www.jreast.co.jp/ltd_exp/tokaido/ |title=東海道線特急「湘南」「踊り子」のご案内 |accessdate=2020-12-19 |publisher=東日本旅客鉄道 |url-status=dead|url-status-date=2022-04 |archive-url=https://web.archive.org/web/20201112053737/https://www.jreast.co.jp/ltd_exp/tokaido/ |archive-date=2020-11-12}}</ref>。グリーン車は床板と肘掛けが更新されたが、旧普通席部分で座席と窓枠の位置が合わない席が生じている。

普通車は「スタンダードでありながら奥行き感のある現代的な空間」、グリーン車は「リッチで高品質感のある現代的な空間」をデザインコンセプトとしている<ref name="JRE press release20191128" />。

==== 編成（2000番台） ====
{|class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|rowspan="2"|
|colspan="9" style="text-align:right;"|{{TrainDirection|伊豆急下田|東京・新宿}}
|-
|colspan="9"|基本編成（2000番台）
|-style="border-top:solid 5px #408DB9;"
!号車
|1||2||3<||style="background-color:#cf9;"|4||5||6<||7||8<|||9
|-
!形式
|クハ<br />E256<br />-2000
|モハ<br />E256<br />-2100
|モハ<br />E257<br />-2100
|style="background-color:#cf9;"|サロ<br />E257<br />-2000
|サハ<br />E257<br />-2000
|モハ<br />E257<br />-3000
|モハ<br />E256<br />-2000
|モハ<br />E257<br />-2000
|クハ<br />E257<br />-2100
|}
<gallery>
ファイル:JRE KuhaE256-2010.jpg|クハE256形2000番台
ファイル:JRE KuhaE257-2110.jpg|クハE257形2100番台
ファイル:JRE MohaE257-2010.jpg|モハE257形2000番台
ファイル:JRE MohaE256-2010.jpg|モハE256形2000番台
ファイル:JRE MohaE257-2110.jpg|モハE257形2100番台
ファイル:JRE MohaE257-3010.jpg|モハE257形3000番台
ファイル:JRE SahaE257-2010.jpg|サハE257形2000番台
ファイル:JRE SaroE257-2010.jpg|サロE257形2000番台
ファイル:Series-E257-2000 inside.jpg|普通車車内
ファイル:Series-E257-2000 inside Green-seat.jpg|グリーン車車内
ファイル:Series-E257-2000 inside Deck.jpg|車内デッキ
ファイル:Series-E257-2000 Rogo.jpg|シンボルマーク
</gallery>

==== 編成表（2000番台） ====
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!<small>編成名</small>
!<small>竣工</small>
!<small>改造施工</small>
!<small>旧編成</small>
!<small>備考</small>
|-
!<small>NA-01</small>
|<small>2020年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">28</span>日</small>
|rowspan=2|<small>長野総合車両センター</small>
|<small>M-101</small>
|
|-
!<small>NA-02</small>
|<small>2021年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">22</span>日</small>
|<small>M-102</small>
|
|-
!<small>NA-03</small>
|<small>2019年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">4</span>日</small>
|<small>秋田総合車両センター</small>
|<small>M-103</small>
|
|-
!<small>NA-04</small>
|<small>2019年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">1</span>日</small>
|<small>長野総合車両センター</small>
|<small>M-104</small>
|
|-
!<small>NA-05</small>
|<small>2020年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">24</span>日</small>
|<small>秋田総合車両センター</small>
|<small>M-106</small>
|
|-
!<small>NA-06</small>
|<small>2019年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">15</span>日</small>
|<small>総合車両製作所横浜事業所（内装）<br />秋田総合車両センター（外装）</small>
|<small>M-108</small>
|
|-
!<small>NA-07</small>
|<small>2019年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">6</span>日</small>
|rowspan=2|<small>秋田総合車両センター</small>
|<small>M-109</small>
|
|-
!<small>NA-08</small>
|<small>2019年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">28</span>日</small>
|<small>M-110</small>
|
|-
!<small>NA-09</small>
|<small>2019年<span class="ltr">2</span>月<span class="ltr">27</span>日</small>
| rowspan="5" |<small>長野総合車両センター</small>
|<small>M-112</small>
|
|-
!<small>NA-10</small>
|<small>2019年<span class="ltr">6</span>月<span class="ltr">25</span>日</small>
|<small>M-113</small>
|
|-
!<small>NA-11</small>
|<small>2020年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">14</span>日</small>
|<small>M-114</small>
|
|-
!<small>NA-12</small>
|<small>2020年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">26</span>日</small>
|<small>M-115</small>
|
|-
!<small>NA-13</small>
|<small>2020年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">10</span>日</small>
|<small>M-116</small>
|
|}

=== 2500番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 2500番台
| 背景色 = #0070bf
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = Series E257-2500 NC-34 Shonan.jpg
| 画像説明 = 2500番台による特急「[[湘南 (列車)|湘南]]」<br/>（2022年<span class="ltr">4</span>月 [[二宮駅]] - [[大磯駅]]間)
| 運用者 = [[東日本旅客鉄道]]
| 種車 = 500番台
| 改造所 = [[秋田総合車両センター]]
| 改造年 = 2020年 - 2021年
| 改造数 = 20両 
| 投入先 = [[踊り子 (列車)|踊り子]]・[[湘南 (列車)|湘南]]<br />[[あかぎ (列車)|あかぎ]]・[[草津・四万]]
| 運用開始 = 2021年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">13</span>日
| 編成 = 5両（3M2T）
| 軌間 = 
| 電気方式 = 
| 最高運転速度 = 130km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 
| 常用減速度 = 
| 非常減速度 = 
| 編成定員 =  5両298名（全車普通車）
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 編成重量 = 
| 全幅     = 
| 全高     = 
| 車体材質 = 
| 台車     = 
| 主電動機 = 
| 主電動機出力 = 
| 駆動方式 = 
| 歯車比   = 
| 編成出力 = 
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 = 
| 保安装置 = 
| 備考     = 
| 備考全幅 = 
}}
東海道線特急「踊り子」の[[伊豆箱根鉄道駿豆線|伊豆箱根鉄道]]直通列車等に使用されていた[[国鉄185系電車|185系]]の置き換えを目的に、500番台に転用改造と機器更新が施されたことにより誕生した番台区分<ref name="JRE press release20191128">{{Cite press release |和書 |format=PDF |url=https://www.jreast.co.jp/press/2019/yokohama/20191128_y01.pdf |title=JR東日本ニュース『特急「踊り子」にリニューアル車両を順次投入します』 |date=2019-11-28 |accessdate=2021-09-11 |publisher=東日本旅客鉄道株式会社 横浜支社}}</ref>。改造は2020年から2021年にかけて、[[秋田総合車両センター]]において行われた。

2022年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">1</span>日現在、<span class="ltr">5</span>両編成<span class="ltr">4</span>本（NC-31 - 34編成、<span class="ltr">20</span>両）が[[大宮総合車両センター東大宮センター]]に配置されている<ref name="JRR 2022s 58" />。

車番は500番台の車番+2000となっている（一部編成を除く）。

内外装共にデザインは2000番台に準拠している。

==== 編成（2500番台） ====
*「踊り子」「湘南」での運転時は10 - 14号車、「あかぎ」「草津・四万」での運転時は1 - 5号車となる。

{|class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|rowspan="1"|
|colspan="5" style="text-align:right;"|{{TrainDirection|修善寺|東京}}<br /> {{TrainDirection|上野・新宿|　高崎・長野原草津口}}
|-
|-style="border-top:solid 5px #408DB9;"
! rowspan="2" |号車
||10||11<||12||13<||14
|-
|1||2<||3||4<||5
|-
!形式
|クハ<br />E256<br />-2500
|モハ<br />E257<br />-3500
|モハ<br />E256<br />-2500
|モハ<br />E257<br />-2500
|クハ<br />E257<br />-2500
|}

<gallery>
JRE_KuhaE256-2513.JPG|クハE256形2500番台
JRE MohaE257-3513.JPG|モハE257形3500番台
JRE MohaE256-2513.JPG|モハE256形2500番台
JRE_MohaE257-2513.JPG|モハE257形2500番台
JRE_KuhaE257-2513.JPG|クハE257形2500番台
ファイル:E257系2500番台トイレ（2023年<span class="ltr">2</span>月）.jpg|トイレ
</gallery>

==== 編成表（2500番台） ====
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!<small>編成名</small>
!<small>竣工</small>
!<small>改造施工</small>
!<small>旧編成</small>
!<small>備考</small>
|-
!<small>NC-31</small>
|<small>2020年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">29</span>日</small>
|rowspan=4|<small>秋田総合車両センター</small>
|<small>NB-06</small>
|
|-
!<small>NC-32</small>
|<small>2020年<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">6</span>日</small>
|<small>NB-07</small>
|
|-
!<small>NC-33</small>
|<small>2021年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">25</span>日</small>
|<small>NB-13</small>
|
|-
!<small>NC-34</small>
|<small>2021年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">4</span>日</small>
|<small>NB-14</small>
|
|}

=== 5000番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 5000番台
| 背景色 = #3B8725
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = あずさ<span class="ltr">77</span>号_代走E257系5000番代_at_豊田〜八王子.jpg
| 画像説明 = E257系5000番台OM-92編成<br>（2024年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">27</span>日 [[豊田駅]] - [[八王子駅]]間）
| 運用者 = [[東日本旅客鉄道]]
| 種車 = 0番台
| 改造所 = [[長野総合車両センター]]
| 改造年 = [[2021年]]
| 改造数 = 27両
| 投入先 = 
| 運用開始 = [[2021年]][[<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">12</span>日]]
| 編成 = 9両（[[<span class="ltr">MT</span>比|5M4T]]）
| 軌間 = 
| 電気方式 = 
| 最高運転速度 = 130 km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 
| 常用減速度 = 
| 非常減速度 = 
| 編成定員 = 9両550名（普通車522名・グリーン車<span class="ltr">28</span>名）
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 編成重量 =
| 全長     =
| 全幅     =
| 全高     =
| 車体材質 =
| 台車     = 
| 主電動機 =
| 主電動機出力 = 
| 駆動方式 =
| 歯車比   =
| 編成出力 = 
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 =
| 保安装置 =
| 備考     = 
| 備考全幅 =
}}

[[ファイル:東日本 E257 5000番台.jpg|サムネイル|5000番台貫通型先頭車]]

直流区間内の[[臨時列車]]（波動輸送）に使用されていた[[国鉄185系電車|185系]]の置き換えを目的として、0番台に転用改造及び機器更新が施されて落成した。[[2021年]]（[[令和]]3年）に<span class="ltr">9</span>両編成<span class="ltr">3</span>本が[[長野総合車両センター]]で改造され、[[大宮総合車両センター東大宮センター]]に配置された。

リニューアルにあたり、基本的な設備は2000番台をベースに、外板色は爽やかさ、エネルギッシュ、環境、抑揚、流れをイメージした白地に緑色{{Color|#3B8725|■}}を基調としたものに変更された<ref name="RF728_42-48" /><ref name="RP992_96-102" />。クハE257-5100は自動幌があった場所に塞ぎ板が設置され、非貫通となった<ref name="RF728_42-48" />。

車内には<span class="ltr">1</span>号車、<span class="ltr">9</span>号車に荷物置き場と各客室の[[防犯カメラ]]の設置、カーテンや普通車の側小天井パネルの交換などが行われたが、それ以外は種車と同仕様になっている<ref name="RF728_42-48">{{Cite journal|和書|author=吉田勝博（東日本旅客鉄道鉄道事業本部運輸車両部車両技術センター）|year=|date=2021-12-01|title=E257系5000・5500番台特急形直流電車|journal=鉄道ファン|volume=61|issue=第<span class="ltr">12</span>号（通巻728号）|page=|pages=42 - 48|publisher=交友社|oclc=61102288}}</ref><ref name="RP992_96-102">{{Cite journal|和書|author=吉田勝博（東日本旅客鉄道鉄道事業本部運輸車両部車両技術センター）|date=2021-09-01|title=JR東日本E257系 転用改造・機器更新の概要|journal=[[鉄道ピクトリアル]]|publisher=[[電気車研究会]]|volume=71|issue=第<span class="ltr">11</span>号（通巻第992号）|pages=96 - 102|issn=0040-4047}}</ref>。

==== 編成（5000番台） ====
号車表記は便宜上のものであり、中央本線特急など一部列車では号車が逆転することがある。
{| class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|
| colspan="9" style="text-align:right;" |{{TrainDirection|松本・熱海・伊豆急下田|東京・黒磯}}
|- style="border-top:solid 5px #3B8725;"
!号車
|1
|2
|3<
| style="background-color:#cf9;" |4
|5
|6<
|7
|8<
|9
|-
!形式
|クハ<br />E256<br />-5000
|モハ<br />E256<br />-5100
|モハ<br />E257<br />-5100
| style="background-color:#cf9;" |サロハ<br />E257<br />-5000
|サハ<br />E257<br />-5000
|モハ<br />E257<br />-6000
|モハ<br />E256<br />-5000
|モハ<br />E257<br />-5000
|クハ<br />E257<br />-5100
|}
<gallery>
ファイル:JRE KuhaE256-5007 Nebukawa 20211004.jpg|クハE256形5000番台
ファイル:JRE MohaE256-5107 Nebukawa 20211004.jpg|モハE256形5100番台
ファイル:JRE MohaE257-5107 Nebukawa 20211004.jpg|モハE257形5100番台
ファイル:JRE SarohaE257-5007 Nebukawa 20211004.jpg|サロハE257形5000番台
ファイル:JRE SahaE257-5007 Nebukawa 20211004.jpg|サハE257形5000番台
ファイル:JRE MohaE257-6007 Nebukawa 20211004.jpg|モハE257形6000番台
ファイル:JRE MohaE256-5007 Nebukawa 20211004.jpg|モハE256形5000番台
ファイル:JRE MohaE257-5007 Nebukawa 20211004.jpg|モハE257形5000番台
ファイル:JRE KuhaE257-5107 Nebukawa 20211004.jpg|クハE257形5100番台
</gallery>

==== 編成表（5000番台） ====
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!編成名<span class="ltr">!</span>竣工<span class="ltr">!</span>改造施工<span class="ltr">!</span>旧編成<span class="ltr">!</span>備考
|-
!OM-91
|2021年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">24</span>日<ref name="RF728_42-48" />
| rowspan="3" |長野総合車両センター<ref name="RF728_42-48" />
|M-105
|
|-
!OM-92
|2021年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">20</span>日<ref name="RF728_42-48" />
|M-107
|
|-
!OM-93
|2021年<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">17</span>日<ref name="DJ4541">{{Cite journal|和書|author=ジェー・アール・アール |date=2022-02-15 |title=JR車両の動き |journal=鉄道ダイヤ情報 №454 2022 3月号 |volume=51 |issue=3号（通巻454号）|page=103 |publisher=交通新聞社}}</ref>
|M-111
|
|}

=== 5500番台 ===
{{鉄道車両
| 車両名 = 5500番台
| 背景色 = #3B8725
| 文字色 = #ffffff
| 画像 = Series E257-5500 OM-51.jpg
| 画像説明 = 5500番台OM-51編成
| 運用者 = [[東日本旅客鉄道]]
| 種車 = 500番台
| 改造所 = [[秋田総合車両センター]]
| 改造年 = [[2021年]] - [[2022年]]
| 改造数 = 25両
| 投入先 = [[あかぎ (列車)|あかぎ]]・[[草津・四万]]
| 運用開始 = [[2021年]][[<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">2</span>日]]（臨時）<br />[[2023年]][[<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日]]（定期）
| 編成 = 5両（3M2T）
| 軌間 = 
| 電気方式 = 
| 最高運転速度 = 130 km/h
| 設計最高速度 = 
| 起動加速度 = 
| 常用減速度 = 
| 非常減速度 = 
| 編成定員 = 5両298名（全車普通車）
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 編成重量 =
| 全長     =
| 全幅     =
| 全高     =
| 車体材質 =
| 台車     = 
| 主電動機 =
| 主電動機出力 = 
| 駆動方式 =
| 歯車比   =
| 編成出力 = 
| 制御方式 = 
| 制御装置 = 
| 制動装置 =
| 保安装置 =
| 備考     = 
| 備考全幅 =
}}

5000番台と同様の波動輸送用として、500番台に転用改造及び機器更新が施されて誕生した番台区分。2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）から2022年（令和<span class="ltr">4</span>年）にかけて<span class="ltr">5</span>両編成<span class="ltr">5</span>本が[[秋田総合車両センター]]で改造され、大宮総合車両センター東大宮センターに配置された。

リニューアルにあたっては5000番台と同じく、基本的な設備は2500番台をベースに、外板色は爽やかさ、エネルギッシュ、環境、抑揚、流れをイメージした白地に緑色{{Color|#3B8725|■}}を基調としたものに変更された<ref name="RF728_42-48" /><ref name="RP992_96-102" />。車内については各客室への防犯カメラ設置やカーテンや普通車の側小天井パネルの交換などが行われたが、それ以外は種車と同仕様となっている<ref name="RF728_42-48" /><ref name="RP992_96-102" />。

==== 編成（5500番台） ====
{|class="wikitable" summary="方面別編成表" style="text-align:center; font-size:80%;"
|-
|
|colspan="5" style="text-align:right;"|{{TrainDirection|上野|高崎・長野原草津口}}<br />{{TrainDirection|松本・熱海|黒磯}}
|-style="border-top:solid 5px #3B8725;"
!号車
|1||2<||3||4<||5
|-
!形式
|クハ<br />E256<br />-5500
|モハ<br />E257<br />-6500
|モハ<br />E256<br />-5500
|モハ<br />E257<br />-5500
|クハ<br />E257<br />-5500
|}
<gallery>
ファイル:JRE Kuha-E257-5511.jpg|クハE257形5500番台
ファイル:JRE Moha-E257-5511.jpg|モハE257形5500番台
ファイル:JRE Moha-E256-5511.jpg|モハE256形5500番台
ファイル:JRE Moha-E257-6511.jpg|モハE257形6500番台
ファイル:JRE Kuha-E256-5511.jpg|クハE256形5500番台
ファイル:JRE Moha-E257-5509 Inside.jpg|車内
ファイル:JRE Moha-E257-6509 Seat.jpg|座席
ファイル:JRE Moha-E257-6509 Deck.jpg|車内デッキ
</gallery>

==== 編成表（5500番台） ====
{| class="wikitable" style="font-size:80%"
|-
!編成名<span class="ltr">!</span>竣工<span class="ltr">!</span>改造施工<span class="ltr">!</span>旧編成<span class="ltr">!</span>備考
|-
!OM-51
|2021年<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">16</span>日<ref name="RF728_42-48" />
| rowspan="5" |秋田総合車両センター<ref name="RF728_42-48" />
|NB-08
|
|-
!OM-52
|2021年<span class="ltr">5</span>月<span class="ltr">18</span>日<ref name="RF728_42-48" />
|NB-09
|
|-
!OM-53
|2021年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">7</span>日<ref name="DJ4541" />
|NB-10
|<!--電源コンセント設置編成-->
|-
!OM-54
|2022年<span class="ltr">1</span>月<span class="ltr">12</span>日<ref name="JRR 2022s 58" />
|NB-11
|<!--電源コンセント設置編成-->
|-
!OM-55
|2022年<span class="ltr">4</span>月<span class="ltr">2</span>日
|NB-12
|<!--電源コンセント設置編成-->
|}

== 運用 ==
=== 0番台 ===
導入から定期運用終了まで「あずさ」「かいじ」「中央ライナー」「青梅ライナー」などの中央東線の特急列車・ライナーを中心に運用されていた。

間合い運用では、[[篠ノ井線]][[松本駅|松本]] - [[信越本線]][[長野駅|長野]]間を結ぶ[[快速列車]]にも<span class="ltr">1</span>日<span class="ltr">1</span>往復充当されていたほか、[[東海道線 (<span class="ltr">JR</span>東日本)|東海道線]]の[[湘南 (列車)|「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」]]に充当されていた時期もあった<ref group="注">[[2003年]]（平成<span class="ltr">15</span>年）春から2008年<span class="ltr">3</span>月改正まで充当。</ref>。

ダイヤの乱れや車両故障などの理由により[[<span class="ltr">JR</span>東日本E351系電車|E351系]]の代走として「スーパーあずさ」の運用に入ったほか、[[修学旅行]]等の団体専用列車として運用されることもあり、[[日光線]]や信越本線[[黒姫駅]]まで入線した実績があった。

2018年（平成<span class="ltr">30</span>年）<span class="ltr">7</span>月<span class="ltr">1</span>日に「あずさ」「かいじ」の一部<ref group="注">あずさ<span class="ltr">10</span>往復中<span class="ltr">3</span>往復、かいじ<span class="ltr">12</span>往復中<span class="ltr">9</span>往復</ref>に<span class="ltr">9</span>両編成のE353系<span class="ltr">7</span>本（<span class="ltr">63</span>両）が投入されたことにより運用を減らし、2019年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">16</span>日のダイヤ改正で中央東線の特急<ref group="注">「あずさ」「かいじ」および新設の「[[富士回遊]]」「[[はちおうじ・おうめ|はちおうじ」「おうめ]]」</ref>用車両が一部の臨時列車を除き全て[[<span class="ltr">JR</span>東日本E353系電車|E353系]]に統一された<ref name="jreast20181213">{{Cite press release |和書 |date=2018-12-14 |format=PDF |url=https://www.jreast.co.jp/press/2018/20181213.pdf |title=2019年<span class="ltr">3</span>月ダイヤ改正について |accessdate=2018-12-19 |publisher=東日本旅客鉄道}}</ref>ことにより、定期運用を終了した。その後は前述の通り基本編成は2000番台と5000番台に改造、付属編成は廃車となって0番台は2021年に消滅した。0番台から改造されるまでの間、新宿さざなみなどの臨時列車に充当された。その際には編成が逆転していた。

=== 500番台 ===
房総地区の特急列車のほか、以前は間合い運用で早朝の[[鹿島線]]の一部普通列車や[[横須賀線]]の「おはようライナー逗子」「ホームライナー逗子」「[[横須賀・総武快速線#ホームライナー|ホームライナー千葉]]」にも使用されていた。

房総特急の縮小に伴って余剰が発生し、関東地方を中心とした多くの臨時列車で使用されるようになった。2018年（平成<span class="ltr">30</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">17</span>日のダイヤ改正以降は、<span class="ltr">5</span>両編成のまま「あずさ」「かいじ」の臨時列車や、「[[富士回遊|ホリデー快速富士山]]」（後に「[[富士回遊]]」に変更）、「[[鎌倉 (列車)|ホリデー快速鎌倉]]」などでも運用されていたが、｢ホリデー快速鎌倉｣での運用は2021年<span class="ltr">9</span>月が最後となった。

=== 2000番台 ===
2020年（令和<span class="ltr">2</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">14</span>日ダイヤ改正で、2000番台（基本編成）が185系で運用される特急「[[踊り子 (列車)|踊り子]]」のうち、東京 - 伊豆急下田間1.5往復と伊豆急下田→池袋間<span class="ltr">1</span>本、土休日はそれに加え、新宿→伊豆急下田間<span class="ltr">1</span>本と伊豆急下田→東京間<span class="ltr">1</span>本に投入された。2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">13</span>日ダイヤ改正までに「踊り子」運用を当系列で統一したのに加え、「湘南ライナー」に代わって新たに運転される特急「[[湘南 (列車)|湘南]]」にも投入された<ref>{{Cite press release |和書 |date=2020-11-12 |format=PDF |url=https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201112_ho02.pdf|title=東海道線特急が新しく生まれ変わります |accessdate=2020-11-13 |publisher=東日本旅客鉄道}}</ref><ref name="東日本旅客鉄道公式HP" />。

=== 2500番台 ===
2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">13</span>日ダイヤ改正で、[[修善寺駅]]発着の「踊り子」や「湘南」に投入され、運用を開始した。

2023年（令和<span class="ltr">5</span>年）<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日のダイヤ改正からは651系で運用されていた特急「[[あかぎ (列車)|あかぎ]]」や「[[草津・四万]]」として5500番台の補填として運用される場合がある。

=== 5000番台 ===
定期運用は設定されておらず、[[臨時列車]]や[[団体臨時列車]]のみで運用される。

2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）<span class="ltr">8</span>月<span class="ltr">12</span>日に臨時特急「[[さざなみ (列車)|さざなみ]]」<span class="ltr">91</span>号で営業運転を開始した<ref name="2021-8-14">{{Cite web|和書|url=https://town.chibatopi.jp/matome.php?id=1336|title=波動用E257系が房総に |website=ちばとぴ！タウン |work=ちばとぴ！鉄道部 |publisher=千葉日報社 |date=2021-8-14 |accessdate=2021-8-14}}</ref>。同年<span class="ltr">12</span>月からは臨時特急「あずさ」として新宿 - 松本間、2023年<span class="ltr">2</span>月からは臨時特急「踊り子」として東京 - 伊豆急下田間でも運転されている。

=== 5500番台 ===
2021年（令和<span class="ltr">3</span>年）<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">2</span>日・<span class="ltr">3</span>日に[[両国駅]]にて開催の「ちばトレインフェスティバル」にて、185系と日付を分けてOM-52編成が展示され<ref>{{Cite press release |和書 |url=https://www.jreast.co.jp/press/2021/chiba/20210913_c01.pdf |date=2021-09-13 |title=～鉄道の安全・安心と地域の魅力を発信！～「ちばトレインフェスティバル」を開催します！ |format=PDF |accessdate=2021-09-13 |publisher=東日本旅客鉄道千葉支社}}</ref>、同日から快速「武蔵野・青梅奥多摩号」でOM-51編成が営業運転を開始した。

運行開始当初は単発<!--ホリデー快速鎌倉も定期同然とはいえ臨時列車-->の臨時列車や団体列車に用いられていたが、2021年に[[鎌倉 (列車)|ホリデー快速鎌倉]]において500番台を置き換えたことで定期的な運用ができ、2022年秋に特急「鎌倉」となった後も5500番台が用いられている。また、2023年<span class="ltr">3</span>月<span class="ltr">18</span>日のダイヤ改正では[[<span class="ltr">JR</span>東日本651系電車#1000番台|651系1000番台]]を置き換えて特急「あかぎ」「草津・四万」に投入され、定期運用を持つようになった<ref>{{Cite press release |和書 |title=2023年<span class="ltr">3</span>月ダイヤ改正について |publisher=東日本旅客鉄道高崎支社 |date=2022-12-16 |url= https://www.jreast.co.jp/press/2022/takasaki/20221216_ta01.pdf |format=PDF |accessdate=2022-12-16}}</ref><ref> {{Cite press release |和書 |title=特急草津・四万 特急あかぎ |publisher=東日本旅客鉄道高崎支社 |date=2022-12-16 |url= https://www.jreast.co.jp/info/2022/takasaki/20221216_ta02.pdf |format=PDF |accessdate=2022-12-16}}</ref>。
<gallery>
ファイル:Series-E257-RapidService.jpg|篠ノ井線快速で運用される0番台
ファイル:Series E257 500 Fuji Excursion.jpg|豊田車両センター常駐時代の500番台NB-10編成
ファイル:E257 NB-11 2020.jpg|団体列車で運用される豊田車両センター常駐500番台NB-11編成
ファイル:E257系2500番台 あかぎ.jpg|「あかぎ」で運用される2500番台
ファイル:E257-5500.jpg|5500番台で運用されたホリデー快速鎌倉
ファイル:Series E257-5500 OM-53 Kusatsu-Shima-2.jpg|5500番台による高崎線特急「草津・四万」
</gallery>

== 特別装飾・ラッピング ==
* [[日本放送協会|NHK]][[大河ドラマ]]『[[風林火山 (NHK大河ドラマ)|風林火山]]』
** 2007年に放映された『風林火山』に合わせて一部編成（M-116編成）の正面と側面に風林火山をイメージしたイラストの[[ラッピング車両|ラッピング]]が施されており、臨時特急列車「風林火山」号に優先的に運用していた。
* デスティネーションキャンペーン「未知を歩こう。信州」
** 2010年<span class="ltr">10</span>月から<span class="ltr">12</span>月まで長野県内で実施されていた[[デスティネーションキャンペーン]]「未知を歩こう。信州」のキャラクター・アルクマなどのラッピングを施した<span class="ltr">9</span>両編成<span class="ltr">2</span>本（M-101・111編成）が同年<span class="ltr">9</span>月<span class="ltr">9</span>日から<span class="ltr">12</span>月中旬まで運行されていた<ref>{{Cite press release |和書 |format=PDF |date=2010-09-03 |url=http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/100906_2.pdf |title=長野新幹線あさま号・中央東線特急あずさ号「信州デスティネーションキャンペーン」ラッピング車両を運転します! |accessdate=2010-09-07 |publisher=東日本旅客鉄道・同八王子支社・同長野支社}}</ref>。
*あずさ号運行開始<span class="ltr">50</span>周年
**2016年<span class="ltr">10</span>月<span class="ltr">15</span>日から<span class="ltr">12</span>月<span class="ltr">31</span>日頃まで、<span class="ltr">9</span>両<span class="ltr">1</span>編成（M-102編成）に<span class="ltr">50</span>周年を記念したエンブレムとロゴをラッピングし運転された<ref>{{Cite press release |和書 |date=2016-10-13 |format=PDF |url=http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20161013/20161013_info1.pdf |title=特急「あずさ」号運行開始<span class="ltr">50</span>周年を記念したイベントの実施と旅行商品の発売について |accessdate=2016-10-17 |publisher=東日本旅客鉄道・同八王子支社・同長野支社}}</ref>。
**このほか、0番台の全車の車内の座席テーブルにもエンブレムとロゴを施していた。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|30em|group="注"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|30em}}

== 外部リンク ==
{{commonscat|JR East E257}}
* [https://www.jreast.co.jp/train/express/wakashio_sazanami.html わかしお／さざなみ／しおさい（255系／E257系）：<span class="ltr">JR</span>東日本]
* [https://www.jreast.co.jp/train/express/odoriko.html 踊り子／湘南（E257系）：<span class="ltr">JR</span>東日本] 
* [https://www.jreast.co.jp/train/express/akagi.html 草津・四万／あかぎ（E257系）：<span class="ltr">JR</span>東日本]
* {{Wayback|url=http://www.kinkisharyo.co.jp/ja/products/sh/257.htm|date=20190923163033|title=JR東日本 E257系}} - [https://www.kinkisharyo.co.jp/ourproducts/?cat=1 近畿車輛]
* [https://web.archive.org/web/20071111091033/http://www.kinkisharyo.co.jp/pdf/gihou/KSW11/KSW11_p45-47.pdf　新製品紹介 E257系500番代特急電車 東日本旅客鉄道（株）殿]（近畿車輌技報Vol.11・インターネットアーカイブ）

{{JR東日本の車両リスト}}
{{ブルーリボン賞選定車両一覧}}
{{デフォルトソート:しえいああるひかしにほんE257}}
[[Category:東日本旅客鉄道の電車|257]]
[[Category:2001年製の鉄道車両]]
[[Category:東急車輛製造製の電車]]
[[Category:日立製作所製の電車]]
[[Category:近畿車輛製の電車]]
[[Category:鉄道車両関連]]