ミハイル・イリーン
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ミハイル・イリーン︵Михаил Ильин、ラテン翻字の例‥Mikhail Il'in、1896年1月10日/ユリウス暦1895年12月29日 - 1953年11月15日︶はソビエト連邦︵ウクライナ出身︶の作家、児童向けノンフィクション作家である。姓の日本語表記はイリン、イリインとも。名のミハイルはMと略されるか、完全に省略されることも多い。
経歴[編集]
ユダヤ系で、本名はイリヤ・ヤコヴレヴィチ・マルシャーク︵Илья Яковлевич Маршак、翻字例‥Il'ya Yakovlevich Marshak︶である。詩人・児童文学作家のサムイル・マルシャークは彼の兄に当たる。﹁ミハイル・イリーン﹂のペンネームを名乗ったのは兄との混同を避けるためだという[1]。妹のエレナ・イリーナも作家である。 1896年にウクライナのエカテリノスラフ県バハムト市︵現在のアルチョーモフスク市[2]︶で技術者・発明家の息子として生まれる。1915年、ペテルブルク大学に入学。物理・数学を学ぶ。のち、クラスノダール工業大学化学科へ。1922年からはレニングラード工芸大学に通い、1925年に卒業。文筆業を開始したのは在学中で、児童雑誌﹁新しいロビンソン﹂への寄稿を行なった。一時、工場で働くが身体を壊して退職。1929年に結婚。その後は文筆業に専念する[3]。1953年にモスクワで没。作風[編集]
科学啓蒙的な読み物を得意とし、代表作は夫人エレナ・セガールとの共著﹃人間の歴史﹄[4]︵Как человек стал великаном, 1940-46︶。ほかに児童向けの﹃書物の歴史﹄[5]、﹃灯火の歴史﹄︵Солнце на столе, 1927︶[6]、﹃時計の歴史﹄[7]なども有名。またソ連の体制との折り合いは良く、第一次五ヶ年計画を肯定的に扱った﹃偉大な計画の話﹄︵Рассказ о великом плане, 1930︶などを上梓してもいる︵代表作﹃人間の歴史﹄も唯物史観に基づくものと称されている︶。﹃十万の質問﹄は中華人民共和国でベストセラーとなった。また、1939年には労働赤旗勲章を授与されている[8]。主要作品リスト[編集]
本節では、選集および比較的あたらしい訳書を挙げた。- 「イリン選集」岩崎書店、1949 - 52年
- 「イリーン名作全集」岩崎書店、1966 - 68年
- 袋一平訳『人間の歴史 1-3(岩波少年文庫)』岩波書店、1986年
- 玉城肇訳『時計の歴史 - いま何時(科学入門名著全集5)』国土社、1991年
- 原光雄訳『灯火の歴史 - 机の上の太陽(科学入門名著全集6)』国土社、1991年
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