スローライフ
スローフードからスローライフへ[編集]
「:en:Slow Food」も参照
1986年、マクドナルドがイタリアに進出し、ローマのスペイン広場に1号店を開いたが、アメリカ資本のファストフード店に対する反発は大きく、この際に起こった反対運動が、伝統的な食文化を評価するスローフード運動に発展した。1989年にはスローフード運動の国際化が行われた。
日本では1999年春に日本スローフード協会が設立され[1]、また同年にカゴメがパスタソース﹁アンナマンマ﹂のCMメッセージで﹁スローフードに帰ろう﹂を使い[2][3]、2000年より島村菜津が自著でスローフードを広め[4]、またいつからか環境ファッションマガジン﹃ソトコト﹄もスローフードを取り上げるようになっていった[4]。
やがて食文化のみでなく、生活様式全般やまちづくりを見直す動きに広がった。
日本におけるスローライフ[編集]
日本で﹁スローライフ﹂という言葉が使われるようになったのは2001年頃からである。川島正英︵地域活性化研究所︶や筑紫哲也︵ジャーナリスト︶らが﹁スローライフ﹂について模索していたところ、川島の話を聞いた掛川市の榛村純一市長が﹁スローライフシティー﹂を公約に掲げて再選を果たした︵2001年︶。2002年11月、掛川市で﹁スローライフ月間﹂が開かれ、12月のシンポジウム﹁スローライフのまち連合を結成しよう﹂には、掛川市、湖西市、岐阜市、多治見市︵岐阜︶、安塚町︵新潟︶、立川町︵山形︶、柳井市︵山口︶が参加した[5]。
その後、﹁スローライフ月間﹂は各地で開催されるようになり、﹁ゆっくり、ゆったり、心ゆたかに﹂を掲げるスローライフ・ジャパン︵川島正英理事長︶が設立された。
これをまちづくりに応用した思想は、﹁ニューアーバニズム﹂とも言われている。
丁寧な暮らし[編集]
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丁寧な暮らし(ていねいなくらし)はスローライフに類似した日本の概念である。2003年、「当たり前の日常を丁寧に暮らす」をテーマとした雑誌『ku:nel』が創刊され[6]、またその頃に『天然生活』などの生活派の雑誌が増え、「丁寧な暮らし」という言葉が流行していった[4]。
脚注[編集]
- ^ スローフード運動その2「私にもできるスローフード」 スローフードに帰りましょう(2ページ目) All About 2001年3月21日
- ^ 『国立民族学博物館研究報告 33巻1号』 国立民族学博物館 2008年
- ^ 『総合食品 23(3)(267)』 p.32 総合食品研究所 1999年8月 [1]
- ^ a b c 『家事は大変って気づきましたか?』 阿古真理 2022年9月29日 ISBN 978-4750517667
- ^ 筑紫哲也「スローライフ」岩波新書
- ^ 『女性情報 212号』 パド・ウィメンズ・オフィス 2003年