タンポ
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/57/Tek-dabb-hardgrunn.gif)
タンポは、拓本を採るときに墨をつけて叩く道具である。書や絵をかくときの筆に当たる。漢字では﹁短穂﹂あるいは﹁打包﹂と書く。
後述するように綿を丸めて球状にするところから、語感が似たタンポン︵綿球︶に由来する語と誤解されることがあるが、両者の間には特に関係ない。
綿などを布で包み、ボール状にして縛ってある部分を持ちやすいように棒状にする。昔は、かもじ︵人毛︶を真綿でくるんで紅絹︵もみ︶の布で包んで作ったが、現在はナイロン綿を目の細かい化繊布でくるんで作る。大きさは直径20センチメートルくらいのものから1センチメートルくらいまで用途に応じて作られる。一般に中国では固く括ったものが用いられるが、日本では比較的柔らかめのものが好まれる。
日本では、この形を流用して刀剣用のタンポが生まれた。これはタンポに砥石の粉末を内部に含ませて、日本刀の刀身を払拭するものである。また、槍術の練習用として、棒の先端にタンポをつけた﹁たんぽ槍﹂というものが用いられることもある。
主に拓本の道具として用いられるが、様々な版画制作時にも素材やつくりを変えることで、利用されている。孔版のステンシルという技法や、銅版画では絹や鹿皮で作られたもの(ダバー)を使用する。絹のものは、固形グランド︵防食剤︶を引きのばす時に使用し、皮製のものは版にインクを詰める時に使用される[1]。