ダン・ターナー
表示
ダン・ターナー︵Dan Turner︶は、ロバート・レスリー・ベレム作の架空の私立探偵。ハリウッド探偵︵Hollywood Detective︶として知られる。
彼の初出は、パルプ・マガジン﹃スパイシー・ディテクティヴ﹄︵Spicy Detective︶誌︵1943年に﹃スピード・ディテクティヴ﹄︵Speed Detective︶に改名︶の第2号︵1934年6月︶で、1947年2月の雑誌終刊まで定期的に掲載された。その後、彼自身の名を冠したパルプ・マガジン﹃ハリウッド・ディテクティヴ﹄︵Hollywood Detective︶誌がカルチャー・パブリケーションズ︵Culture Publications︶社︵後にトロージャン・パブリケーションズ︵Trojan Publishing︶に改名︶によって1942年1月から1950年10月まで出版された。
ダン・ターナーは典型的なハードボイルド型の私立探偵で、ロサンゼルスのハリウッドを中心に活躍した。ストーリーのほとんどは撮影スタジオの周辺で進行し、犯罪の焦点となるのは映画ビジネスにかかわる人々︵映画スター、スタントマン、プロデューサー、エージェント、エキストラ、そして無限に供給される魅力的な﹁若手女優﹂︶である。
ほとんどのダン・ターナーものはベレムによって書かれた。これは、ベレム自身かつて映画のエキストラとして働いた経験があり、ハリウッド業界の内部についての知識があったためである。
﹃ハリウッド・ディテクティヴ﹄誌もマックス・プレイステッド (Max Plaisted) の描くダン・ターナーのコミックストリップを特徴とした。
全てのダン・ターナーものは、独特なスラングをちりばめたスタイルで書かれており、それが作品にユニークな味わいを与えている。
拳銃は決して﹁guns﹂でなく﹁roscoes﹂であり、その発射音は﹁ka-chow!﹂である。また女性は、決して単なる﹁woman﹂でなく、﹁dame﹂、﹁frail﹂、﹁quail﹂、﹁wren﹂であり、特に魅力的であるならば﹁doll﹂または﹁cutie﹂である。
映像化作品
[編集]ハリウッド探偵であるにもかかわらず、ダン・ターナーの映画は1947年の『Blackmail』しか製作されていなかった。
1990年にクリストファー・ルイス監督の映画『ダン・ターナー/探偵ストーリー』(出演:マーク・シンガー、トレイシー・スコギンズ、アート・ジョンソン)が、『The Raven Red Kiss-Off』を原作として製作された。
またテレビドラマについては『ベガス』の項を参照されたい。