ピーター・ブロック
| ピーター・ブロック Peter Brock | |
|---|---|
 | |
| 基本情報 | |
| 国籍 |
 オーストラリア |
| 生年月日 | 1945年2月26日 |
| 出身地 | ビクトリア州リッチモンド |
| 死没日 | 2006年9月8日（61歳） |
| 死没地 | ウエスタン・オーストラリア |
| 引退 | 2004 |
| ATCC / V8スーパーカーでの経歴 | |
| 活動時期 | 1973-97, 2002 & 2004 |
| 所属 | ホールデン・レーシング、チーム・ブロックなど |
| 出走回数 | 210 |
| 優勝回数 | 37 |
| ポールポジション | 57 |
| 受賞 | |
| 2001 | V8スーパーカー殿堂入り |
ピーター・ジェフリー・ブロック︵Peter Geoffrey Brock AM, 1945年2月26日 - 2006年9月8日︶は、オーストラリアのレーシングドライバー。ピーター・パーフェクト、キング・オブ・ザ・マウンテンまたはブロッキーなどのニックネームで親しまれた。
40年近くのキャリアでホールデン、BMW、フォード、ボルボ、ポルシェ、プジョーなどに乗ったが、特にホールデンとは非常に深い繋がりがあった[1]。ホールデン・ディーラー・チームはブロック仕様のレーシングカーのロードバージョンを幾度も発売している。
3度の結婚で2人の娘と1人の息子がいた。死の2ヶ月前には孫も産まれている。華やかな女性遍歴でも知られる[2][3][4][5][6]。
彼の死亡時に乗っていたシェルビー・デイトナ(レプリカ)[7] の設計に関わったピート・ブロックとは別人である。
1982年のブロック
1984年、バサースト優勝車両
バサースト1000とサンダウン500でそれぞれ9度の優勝を飾り、オーストラリアツーリングカー選手権(ATCC)において3度の年間チャンピオンに輝く。
V8スーパーカーシリーズでは通算37勝を挙げた。これは最近抜かれるまでは史上最高の成績であった[8]。
全盛期であった70年代後半から80年代、オーストラリア国内のレースで圧倒的な強さだった為、同国出身のF1チャンピオン、ジャック・ブラバムやアラン・ジョーンズと同系列で語られるほどであった。
2006年、タルガ・タスマニアにて
ピーター・ブロック基金を設立、公的な寄付を募り、若いレーシングドライバーを育てる運動を始めた。
2002年と2004年にはバサーストにカムバック。
また、タルガ・タスマニアのようなラリー・イベントにもしばしば参加する様になった。
キャリア[編集]
海外での活躍[編集]
何人かのオーストラリア出身のドライバーと異なり、ブロックは欧州でのフル参戦にこだわることはなかった。 ル・マン24時間レースには3度挑戦しているが、いずれもプライベートチームからの参戦であり、これといった結果は残していない[9]。 1977年のスパ24時間レースでは2位に入った。セーフティ・キャンペーン[編集]
飲酒運転撲滅キャンペーンにも協力的で、1970年代半ばからは競技車両番号に05を好んで付けていた。これは故郷ビクトリア州の定める血中アルコール濃度0.05%以下をアピールする為のものであった。 彼が事故死した時の車両番号も05である。エナジー・ポラライザー[編集]
1984年のルマンでの失敗のあと、精神的、肉体的なスランプに陥ったブロックは、ライフスタイルを大きく変更していった[10] 。アルコールとタバコ、あらゆる動物性タンパク質を断ちヴィーガンになった[11]。また、﹁エナジー・ポラライザー﹂と呼ばれる水晶と磁石を使った怪しげな装置を自らの乗るレーシングカーに搭載する。結果、彼の状態は改善していったが、周囲の﹁装置﹂に対する見解は最後まで懐疑的であった[11]。引退後[編集]
1997年にはフルタイムでのレース参戦から引退した。
死[編集]
2006年9月8日の午前11:50、タルガ・ウエスト・ラリーのセカンドステージにおいて、ゴールまで3kmの地点で高速コースアウト。コース脇の木に激突して即死した[12]。同乗していたコ・ドライバーは重傷を負い[13][14]、事故時の様子が収められたビデオを警察が確認、オーバースピードによる操作ミスと断定された[15]。 家族とビクトリア州によって葬儀が行われ[16]、28年間連れ添った3度目の元妻がラジオを通じてファンへのメッセージを送った[17]。栄光[編集]
オーストラリアにおけるモータースポーツの発展への貢献を評し、バサースト1000の優勝トロフィーには彼の名前がつけられた。
●1980年、オーストラリア勲章を受章する[18]。
●1986年、ベント・スプーン賞を受賞。エナジー・ポラライザーのプロモーションが評価を受けた[19]。これは疑似科学的な商品や技術に送られる賞である。
●2000年、オーストラリア・スポーツ・メダルを受賞[20]。
●2001年、V8スーパーカーシリーズの殿堂入り。
●2001年、オーストラリア独立100周年メダルを受賞[21]。
●2006年、ナショナル・サービス・メダルを受賞Conscription in Australia|National Service Medal(14 February 2006) - For Military Service (?-1967)[22][23]。
レース戦歴[編集]
ル・マン24時間レース[編集]
| 年 | チーム | パートナー | 使用車両 | クラス | ラップ | 総合順位 | クラス順位 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1976年 | チーム ブロック
|
ブライアン・ミュアー ジーン・クロード・オーブリエ
|
BMW・3.5CSL | Gr.5 | 156 | DNF | DNF |
| 1981年 | ポルシェ カーズ オーストラリア
|
コリン・ボンド ジム・リチャーズ
|
ポルシェ・924 カレラ GTR | GT | 0 | DNS | DNS |
| 1984年 | チーム オーストラリア ジョン・フィッツパトリック レーシング
|
ラリー・パーキンス
|
ポルシェ・956B | C1 | 145 | DNF | DNF |
脚注[編集]
- ^ [1]
- ^ Ray Kershler & Rupert Guinness (2005年10月15日). “Wives in the fast lane”. The Daily Telegraph (News Ltd): p. 31
- ^ “Miss Australia Divorce”. The Daily Mirror. (1975年8月4日)
- ^ “Brock's affair shattered my family: mate”. The Australian (News Limited). (2006年9月12日) 2006年9月16日閲覧。
- ^ Rebehah Devlin, Andrew Capel & Doug Robertson (2005年10月10日). “Brock's new model”. The Advertiser (News Ltd): p. 44
- ^ Power, Emily (2006年3月17日). “Brock feud erupts: Jilted man comes out swinging”. Herald-Sun (News Ltd): p. 17
- ^ “Racing legend Brock killed in car crash”. ABC News. (2006年9月8日)
- ^ Ray Kershler (2006年9月9日). “Nine Wins Made Brock the Bradman of Bathurst and a household name”. The Saturday Daily Telegraph (News Ltd): p. 46
- ^ Scott, Phil (1984年9月). “Brock at Le Mans”. Wheels Magazine (Australian Consolidated Press)
- ^ Fogarty, Mark (2006年9月10日). “Brock at ease with public role”. Melbourne: The Age 2006年9月15日閲覧。
- ^ a b Enough Rope with Andrew Denton
- ^ “Australian Motor Racing Legend Dies in Targa West”. Confederation of Australian Motorsport. (2006年9月8日)
- ^ “Peter Brock killed in crash”. The Sydney Morning Herald. (2006年9月8日)
- ^ “Motor racing legend Peter Brock 'reportedly killed'”. The West Australian. (2006年9月8日)
- ^ Taylor, Paige (2008年3月20日). “No inquest into Brock race death”. News.com.au
- ^ “'Remarkable' Brock's hard road”. The Sydney Morning Herald. (2006年9月19日)
- ^ “Brock family accepts state funeral”. News.com.au. (2006年9月9日). オリジナルの2006年10月3日時点におけるアーカイブ。
- ^ [2]
- ^ [3]
- ^ [4]
- ^ [5]
- ^ [6]
- ^ [7]
外部リンク[編集]
| 全般 |
|
|---|---|
| 国立図書館 |
|
| 人物 |
|
