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マックス・カバンヌ︵Max Cabanes、1947年9月22日 - ︶は、フランスのバンド・デシネ作家(漫画家)、イラストレーター。
バンド・デシネ作家となる前は陶芸家として活躍しており、のちにディズニーでポストカードを制作するアーティストとして働いた。1972年より漫画雑誌﹁ルコール﹂(Record)、続いて﹁ピロット﹂(Pilote)に漫画作品を発表。1975年よりパラレルワールドを題材にしたシリーズ﹃ある村で﹄を﹁トゥッス・ブーラン﹂(Tousse Bourin)、後に掲載誌を﹁フリュイド・グラシアル﹂(Fluide Glacial)、﹁月刊シャルリー﹂(Charlie Mensuel)などに変えて発表。この作品でカバンヌは﹁自然と動物の偉大な描き手﹂としての才能を現した[1] 。1978年からはジャン・クロード=フォレストの脚本によるエロティックな作品﹃ルナールの物語﹄を﹁ア・シュイーヴル﹂(À Suivre)にて発表、続いて同様のエロティックな作品を発表した。1986年から彼自身の少年時代を題材にした自伝的作品﹃目隠し鬼﹄を制作し、1989年に発表。同作は日本でも翻訳され、1991年に講談社の漫画雑誌﹁ミスターマガジン﹂に掲載された[2]。この頃からカバンヌは、色コンテと水彩を用いて描くようになる。1990年にアングレーム国際漫画祭 グランプリを受賞[3]。1996年には妻のシルヴィー・ブラスケとともに、彼女の少女時代の恋愛と葛藤を描いた﹃浮気の花束﹄を発表した。
漫画作品を発表する傍ら、絵本の挿絵など、イラストレーションの仕事も多く手掛けている。
作品の特徴[編集]
デビュー初期の作品ではユーモラスなタッチが特徴だったが、﹃目隠し鬼﹄以降の作品では、写実的な画風に取って代わられている。
特記がない限りカバンヌ名義
シリーズ[編集]
●ある村で (Dans les Villages、1978年-2008年、全7巻)
(一)ある村で (1978年)
(二)アンチ・ジョール (L'Anti-Jôle、1982年)
(三)陽気なクロニョット (La Crognote Rieuse、1984年)
(四)現実の夢想家 (Le Rêveur de Réalité、1986年 )
(五)虐待学校 (L'École de la Cruauté、2005年)
(六)2つの地平線に向かって (Une Fuite Deux Horizons、2006年)
(七)シナプスの敗走 (La Déroute des Synapses、2008年)
●目隠し鬼 (Colin-Maillard、1989年-1999年、全2巻) ※1991年に講談社﹁ミスターマガジン﹂にて日本語訳で連載。
(一)目隠し鬼 (1989年)
(二)マックス対スポーツマン (Maxou Contre l'Athlète、1999年)
●ベラガンバ (Bellagamba、クロード・クロッツ作、1999年-2002年、全2巻)
(一)影を追って (La Chasse aux Ombres、1999年)
(二)季節労働者 (Les Saisonniers、2002年)
●血族の王女 (La Princesse du Sang、ジャン=パトリック・マンシェット原作、2009年-2011年、全2巻)
●おかしな物語 (Contes Fripon、1982年)
●インク風呂 (Bain d'Encre、1982年)
●第三の悪者との遭遇 (Rencontre du 3e Sale Type、1982年)
●ルナールの物語 (Le Roman de Renart、ジャン=クロード・フォレスト作、1985年)
●ブラウンヴィルの冒険 (Une Aventure à Brownville、アンブローズ・ビエルス作、1985年)
●僕の近所が世界だった (Mon Quartier c'était le Monde、1987年)
●プティデ (Les Petidés、1987年)
●ベルボトムの時代 (L'Années Pattes d'Eph'、1992年)
●浮気の花束 (Bouquet de Flirts、シルヴィー・ブラスケ作、1996年)
●ウィンチェスター家の屋敷 (La Maison Winchester、マリー=シャルロット・デルマ作、2004年)
●致命 (Fatale、ダグ・エドリーヌ作、2014年)
●魔法の輪 (La Boucle Magique、ジャン・マメールとアラン・ヴェルノン作、1989年)
●世界を旅した男 (L'Homme qui Fait le Tour du Monde、ピエール・クリスタン作、1994年)
●人魚の歌 (La Chanson des Sirènes、ミシェル・ピケマル作、1998年)
●よき人生 (La Bonne Vie、ピエール・クリスタン作、1999年)
●チーターの競争 (La Course du Guépard、ジャン=シャルル・ベルナルディーニ作、2002年)
日本での出版[編集]
●﹃目かくし鬼﹄(小澤晃訳、講談社、1994年、ISBN 4063195422)※絶版
(一)^ Thierry Groensteen (Hrsg.): Asterix, Barbarella & Co. Geschichte des Comic im französischen Sprachraum. Somogy Editions D'Art, Paris 2000. S. 232.
(二)^ http://www.tamotamo.com/YohManKan/YohManKan.htm
(三)^ ﹃はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド﹄152ページ。
参考文献[編集]
●﹃はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド﹄ (玄光社、2013年)
外部リンク[編集]
●Cabanes, Max BD Gest'︵フランス語︶
●Max Cabanes Lambiek Comiclopedia︵英語︶