ロケストラ
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ロケストラとは、1978年に結成され、1979年に活躍した﹁ロック版オーケストラ﹂である。発案者は当時ウイングスに所属していたポール・マッカートニー。
結成までの経緯[編集]
ロケストラを発案したのはポール・マッカートニーだが、彼は70年代前半にはロケストラの構想を練っており、当時に演奏されたテーマ曲のデモ音源が残っている。実現になったのはそれから約5年後、ポールが国連より﹁カンボジア難民救済コンサート﹂への出演を依頼された事がきっかけであった。当時のポールはアルバム﹁バック・トゥ・ジ・エッグ﹂に見られるように、当時の流行であったニューウェーブに凝っていたことも無関係ではないだろう。 ロックミュージシャンの一人一人に誘いの電話をかけたポールは、総勢22人のメンバーを集める事に成功した。このメンバーには当時のウイングスのメンバーや、以前にポールのツアーに同行したブラス奏者も含んでいる。活動[編集]
初めてロケストラが録音に踏み込んだのは1978年10月3日。場所はアビーロード・スタジオ。このセッションの様子はプロモーション・ビデオとして撮影された。 その時の音源の内﹁ロケストラのテーマ﹂と﹁ソー・グラッド﹂は何故かウイングスのアルバム﹁バック・トゥ・ジ・エッグ﹂に収録された。 1979年12月29日のカンボジア難民救済コンサート最終日に再集合し、﹁ルシール﹂と﹁レット・イット・ビー﹂に前述の﹁ロケストラのテーマ﹂を演奏した。この時の音源はアルバム﹁カンボジア難民救済コンサート﹂︵1981年︶に収録された。メンバー[編集]
このセッション、そしてコンサートのために総勢23人のロックミュージシャンが集まった。 以下に集まったミュージシャンを担当楽器別に記述する。()内は当時の所属グループ等。ただし、ポール・マッカートニーとジョン・ポール・ジョーンズは、ベースとピアノの両方を担当した。ギター[編集]
●デニー・レイン ︵ウイングス︶ ●ローレンス・ジュバー ︵ウイングス︶ ●ピート・タウンゼント ︵ザ・フー︶ ●デヴィッド・ギルモア ︵ピンク・フロイド︶ ●ハンク・マーヴィン ︵シャドウズ︶ベース[編集]
●ポール・マッカートニー ︵ウイングス︶ ●ジョン・ポール・ジョーンズ ︵レッド・ツェッペリン︶ ●ロニー・レイン ●ブルース・トーマス ︵ジ・アトラクションズ︶ピアノ[編集]
●ポール・マッカートニー ︵ウイングス︶ ●ジョン・ポール・ジョーンズ ︵レッド・ツェッペリン︶ ●ゲイリー・ブルッカー ︵プロコル・ハルム︶キーボード[編集]
●リンダ・マッカートニー ︵ウイングス︶ ●トニー・アシュトンブラス[編集]
●トニー・ドーシー ●ハウイー・ケーシー ●スティーヴ・ハワード ●タデアス・リチャード この4人は1975〜76年のウイングスのツアーでもブラスを演奏していた。ドラム[編集]
●スティーヴ・ホリー ︵ウイングス︶ ●ケニー・ジョーンズ ︵ザ・フー︶ ●ジョン・ボーナム ︵レッド・ツェッペリン︶パーカッション[編集]
●トニー・カー ●スピーディ・アクアイ ●レイ・クーパー ●モリス・パート参加する予定であったメンバー[編集]
いずれも担当楽器はドラム参考文献[編集]
- Paul McCartney Recording Sessions (1969〜2013)