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天鼓︵てんこ︶
謡曲 →天鼓 (能)
田岡嶺雲の発行した雑誌。→天鼓 (雑誌)
天鼓 ヴォイス・パフォーマー。天鼓以前には”ヴォイス”の分野はメロディやリズムを変則的に用いる、もしくは特異な声や楽器的な声を出すなどが主流だった。天鼓は、ささやきやつぶやき、話し言葉から叫びや慟哭など、人の発するすべての声を音楽として展開する。1980年代、即興ヴォイスによるソロ公演などを経る過程で、自身を”ヴォイス・パフォーマー”、その活動を”ヴォイス・パフォーマンス”と名付けた。[要出典]
1985年 ドイツのメールス・ジャズ・フェスティバルにデビッド・モス率いるデンツ・バンドの一員として出演し ヨーロッパやアメリカでのフェスティバル参加やワークショップによって”ヴォイス・パフォーマンス”が普及、浸透することになった。
即興、エクスペリメンタルの音楽シーンに天鼓が参入したのは、1981年にニューヨークでフレッド・フリスとジョン・ゾーンの演奏に出会ったことから始まっている。’70年代半ばからジョン・ゾーンを中心として胎動していた既成の音楽にとらわれない︵むしろそれを一度破壊し再構築する︶新たな音楽シーンに触発された。即興を中心とするそれらの音楽は当初アメリカでは”ニュー・ミュージック”と言われたが、ヨーロッパでは”ニューヨーク・ノイズ”と呼ばれ、天鼓もそのひとりと見なされていた。
天鼓の音楽活動の始まりは、日本の’70年代後半から動き出したNew Waveの流れに見いだすことができる。女性5人編成のロックバンド水玉消防団でギターとヴォーカルを担当していたが、ニューヨークでのフリス達の演奏に触れた後、水玉消防団と並行してヴォイス・デュオハネムーンズを結成。日本のアンダーグラウンドシーンで即興演奏を重ねる。
’80年代〜’90年代は、ヨーロッパやカナダ、ニューヨークで数多くのフェスに出演。フレッド・フリス、森郁恵、大友良英などとのデュオツアー、エクスペリメンタルのロックバンド、ドラゴン・ブルーを率いてのツアーやソロツアーなど行なう。
2000年﹃ヴォイス・オン・ヴォイス﹄( 巻上公一,一楽儀光,ヴォイス団kuu)
2001年 ソロ・コンサート﹃自由宣言﹄、舞踏の白桃房や劇団態変との共演、’00年第一回妻有トリエンナーレの大地の音楽祭で300人のヴォイスのコンダクトなど。
2010年 巻上公一と共同プロデュースで3日間の﹃NEO VOICE﹄︵青山円形劇場︶というヴォイスのフェス企画、出演している。
出演フェスティバル[編集]
1985〜 メールス・ジャズ・フェス︵独︶ニューミュージックアメリカ︵N.Y.、モントリオール︶ミミ・フェス︵仏︶タクトロス︵スイス︶
1990〜 香港インターナショナル・インディペンデントミュージックフェス、ミュージック・アクション︵カナダ、フランス︶タクトロス︵スイス︶ミュージック・インリミテッド︵オーストリア︶リュブリャナ・ジャズフェス︵スロベニア︶ベルリン・ウーマンズ・フェス︵独︶タンペレ・ニュージャズフェス︵フィンランド︶ブダペスト・ニュージャズフェス︵ハンガリー︶アンジェリカ︵イタリア︶
2000〜 フェスティバル・デンシティ︵仏︶モンペリエール・ソノリテス︵仏︶ヴェリニウス・ジャズフェス︵ラトビア︶フェスティバル・アクトオラール︵仏︶フェスティバル・ダンス&アートマルチプル︵仏︶など
2010〜 ミュージック・アクション︵仏︶フェスティバル・ビヨンドイノセント︵大阪’03〜’07︶
主なバンド活動[編集]
水玉消防団 (1979~1989) with カムラ、可夜、まなこ、宮本
ハネムーンズ (1981~1987) with カムラ
ドラゴン・ブルー (1992~1998) with 今堀恒雄、大友良英、加藤英樹、吉田達也、外山明
アヴァンギャリオン (2013~) with 内橋和久、ナスノミツル、向島ゆり子、吉田達也、田中悠美子
ディスコグラフィー[編集]
主なアルバム[編集]
水玉消防団/乙女の祈りはダッダッダッ!︵筋肉美女, 日本 1981 LP/2001 CD︶
ハネムーンズ/笑う神話︵筋肉美女, 日本 1982 LP︶ハネムーンズ
水玉消防団/満天に赤い花びら︵筋肉美女, 日本 1985 LP/2001 CD︶
天鼓/SLOPE-ゆるやかな消失︵筋肉美女, 日本 RecRec, スイス 1987 LP/2001 CD︶
天鼓/At The Top of Mt.Brocken 魔女山の頂上で︵RecRec, スイス 1992 CD/1999 CD︶
天鼓・森郁恵/Death Praxis︵What's Next? 1993 CD︶デュオ
天鼓/Dragon Blue︵Sound Factory, 香港 1993 CD︶天鼓・大友良英・今堀恒雄・加藤英樹・吉田達也 ライブ録音盤at原宿クロコダイル
H TU, IABROSSE, PARKINS, ROGER, TENKO/La L gende de la Pluie (Ambiances Magu tiques, カナダ 1993 CD)
DRAGON BLUE/Hades Park︵AVAN,日本 1998 CD︶ 天鼓・大友良英・今堀恒雄・加藤英樹・外山明
天鼓・大友良英/PILGRIMAGE︵TZADIK, USA 1998 CD︶デュオ
天鼓・森郁恵/Death Praxis-Mystery︵TZADIK, USA 1999 CD︶﹃デス・プラクシス﹄第2弾
ETAGE34-TENKO/エタージュ34-天鼓︵33revpermi, フランス 2004 CD︶
天鼓/Enelgaia(嘯レーベル, 日本 2010 CD)ヴォイスソロ ZAKスタジオ
コンピレーション[編集]
愛欲人民十時劇場︵ピナコテカ, 日本LP︶ハネムーンズ
若いこだま ECHOES OF YOUTH ︵1983 LP︶ハネムーンズ 久保田真琴プロデュース
Welcome to Dreamland-Another Japan︵Celluid, USA 1985 LP/CD︶水玉消防団
Here, Hunter, Field︵Johnny Blue, ポルトガル 1992 CD︶デュオ 竹田賢一
ゲスト参加[編集]
林英哲 風の使者︵1983 LP︶ハネムーンズ
ばちかぶり ばちかぶり︵ナゴムレコード, 1985 LP︶
デビッド・モス Dense Band︵Moers Music, ドイツ 1985 LP/CD︶
レッド・フリス The Technology of Tears︵RecRec, スイス 1988 LP/CD︶
佐藤道広 Rodan︵Hat Art,スイス 1989 CD︶ジョン・ゾーンプロデュース
大友良英 The Night Before the Death of the Sampling Virus
︵Extream, 日本 1993 CD︶
森郁恵 B/SIDE︵TZADIK, 米国 1997 CD︶
外部リンク[編集]