復員
復員︵ふくいん︶とは、軍隊の体制を﹁戦時﹂から﹁平時﹂に戻し、兵を動員状態から服務待機に戻すこと[1]。また、軍務を解かれた兵が帰郷すること[2]。
復員令︵ふくいんれい︶は、復員を実施するための法令である。
復員兵︵ふくいんへい︶は、復員した兵士のことである。復員兵の中には、戦場での負傷から重度の身体障害者となった者や、心的外傷後ストレス障害︵PTSD︶を患っている者も少なくない︵傷痍軍人︶[3]。
故郷へ帰る復員兵たちを満載した、運賃無料の復員列車。
︵1945年9月、場所は広島、アメリカ海軍撮影︶
第二次世界大戦後の日本では、外地派遣軍は現地の連合国軍に降伏し、武装解除を受けたのち内地へ帰還させられることとなったが、このさい内地へ移動したのち復員除隊となったため、軍隊を退職することが復員と解釈されがちであるが本来は復員と除隊・退役は別である[1]。
日本海軍では﹁復員﹂ではなく、﹁解員︵かいいん︶﹂と呼ばれた。
日本は太平洋戦争終了後、第一復員省、第二復員省︵後に合併して復員庁︶を創設して復員作業にあたった。
終戦後も戦争神経症により社会復帰できず治療を受けている者は﹁未復員﹂として扱われた[3]。