文芸的プログラミング
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文芸的プログラミング︵ぶんげいてきプログラミング、英: literate programming︶とは、
●ドナルド・クヌースの提唱したコンピュータのプログラミングスタイルのこと。
●﹁プログラミングは、芸術であり、文学である﹂と主張するドナルド・クヌースの論文集のこと。上に関する論文も含まれる。
ここでは前者について説明する。
概要[編集]
通常コンピュータのプログラミングでは、プログラムソースと関連するドキュメントを別々のファイルに記述するが、これには管理や更新内容の反映が負担となる。 この問題に対して、文芸的プログラミングでは、ドキュメントとソースを併記したWEBと呼ばれるメタソースを記述し、そこからドキュメントとソースコードをそれぞれ生成させることで、情報の一体性を高めている(これらのメカニズムをWEBシステムと呼ぶ)。 単にドキュメントとコードが併記されるだけであれば、通常のコメントやPerlなどに見られる埋め込みドキュメントと違いはないが、文芸的プログラミングでは、さらにマクロを利用することで、任意のコード断片にドキュメントを対応させる。これは、いわゆるハイパーリンクに相当し、コードの実行順と関係なく自由な順序で内容を記述することができる。例えば、1.中心アルゴリズム do_something()は中心となる処理内容である。 <a routine> == item.do_something(). 2.メインループ あるコレクションの全ての内容を<中心アルゴリズム>で処理する。 <main> == for item in collection <a routine>のような形態である。これは最終的に
for item in collection item.do_something().というコードを出力する。 内容への言及を純粋に関連する部分だけを取り出して行うために、コメントとは全く異なる意味作用と見るべきであろう(特に実プログラム中に埋め込まれたコメントは、必要以上に簡略になりがちであるが、記述が中心となる文芸的プログラミングならば、その点は抑制される)。 現実には、変化の激しいソース記述を全て文芸的プログラミングで行うのは無理がある。しかし、複雑なアルゴリズムに関する内容や、配布を意識したオープンソースでは、応用の可能性があるといえる。 クヌースによるオリジナルのWEBシステムでは、PascalコードとTeXフォーマットのドキュメントを生成していた。しかし、文芸的プログラミングの概念は、特定の言語やフォーマットとは独立で、その後各種の言語に多くの移植が行われている。
関連項目[編集]
- インテンショナルプログラミング
- コメント (コンピュータ)
- Javadoc
- Coqdoc
- 形式手法 仕様記述言語VDM等によって可読性のある厳密な仕様定義を行い、コード生成までも可能とする。