林伯猿
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林伯猿︵はやし・はくえん、1906年︵明治39年3月24日︶- 1963年︵昭和38年︶6月27日︶大正・昭和時代の浪曲師。本名は加藤喜一。
三重県津市出身。東京・神田の講談寄席﹁喜楽﹂の下足番をいている頃、浪曲に魅せられ、20歳で鼈甲斎雲竜に弟子入りし竜昇の名をもらったが、文芸浪曲を目指し林伯猿と改名、独特の伯猿調を完成した。昔の落語家のように燭台に百目蝋燭、華やかな後ろ幕を背に、古風な釈台を前にして和洋合奏のレコードで登場するなど演出に工夫を凝らした。
得意演目に﹁滝の白糸﹂﹁愛憎峠﹂﹁鶴八鶴次郎﹂﹁旅の風来坊﹂﹁号外五円五十践﹂﹁次郎長と唐糸屋﹂など。広沢菊春は伯猿から影響を受けたといわれる。
浪曲不遇の時代になって消えていた寄席を復活させるべく、南千住の﹁栗本商店﹂の二階﹁栗友亭﹂が浪曲席になって奔走したのが、この林伯猿という。
参考文献[編集]
- 日外アソシエーツ「新撰芸能人物事典」
- 正岡容「定本日本浪曲史」P.238