水道 (地理)
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水道︵すいどう︶とは、海において陸地が両側に迫って狭くなった通路状の箇所。
概念[編集]
日本古来の海域の呼称として明治以前の文献に出てくるもののうち船が出入りできる可航水路に用いられるものに﹁瀬戸﹂や﹁澪﹂があった[1]。 一方、英語にはChannel、Strait、Passage、Passなどがある[1]。このうちChannelの語源はラテン語のcanalis︵water-pipe︶で、本義は家庭などに水を供給する水道管そのものである[1]。Channelには深水可航路の意味がある[1]。また、PassageまたはPassの語源はイタリア語のpaseggio︵= a walk︶で狭い航行水面を意味する[1]。 世界的には大地形にChannel、中地形にPassage、小地形をPassを用いていることが多い[1]。しかし厳密に規模で分けられているわけではなく、ハワイ諸島間のものはすべてChannel、アリューシャン列島間のものはすべてPassになっている[1]。 日本語の﹁水道﹂や﹁海峡﹂は英語の呼称法であるChannelやStraitなどの訳語として用いられるようになった[1]。 ﹁水道﹂と﹁海峡﹂や﹁瀬戸﹂の関係について何らかの明確な基準で分けられているわけではない。同じ海域について海峡・水道・瀬戸の複数の名称を有するものもある︵紀淡海峡と友ヶ島水道[1]、豊予海峡と豊後水道と速吸瀬戸︵ただし、豊後水道は豊予海峡南側の海域を指す場合もある[2]︶、朝鮮海峡と対馬海峡西水道、ドーヴァー海峡とイギリス水道[要出典]など︶。また、歴史的に呼称が変化したものとして明治初期に鳴戸水道と呼ばれていた鳴門海峡がある[1]。 なお、行政上は河川であるが、慣習的に水道と呼ばれている水域も存在する︵境水道︶。主な水道[編集]
﹁水道﹂と呼ばれることの方が多いものを挙げる。︵五十音順︶脚注[編集]
(一)^ abcdefghij中西良夫﹁海峡地形の呼称について その呼称起源と妥当性の問題﹂﹃地図﹄第1巻第4号、日本地図学会、1963年、18-22頁、doi:10.11212/jjca1963.1.4_18、2020年2月25日閲覧。
(二)^ 瀬戸内海の環境 > エリアでみる > 豊後水道 瀬戸内海環境情報センター