美少女
美少女︵びしょうじょ︶は、一般的に未成年で容姿が可憐な少女または女児を指す。﹁美しい成人女性﹂を意味する美人や美女・別嬪のうち未成年や子供を指し、美少年に対義する概念としての少女や女児でもある。
なお、ここでは類似する概念である美幼女︵びようじょ︶も併せて解説する。
フランツ・ヴィンターハルター﹁アリス王女の絵姿﹂(1859年)
状況[編集]
美しい少女を讃える文化・社会的傾向は、現実とフィクションを含めて、多くの地域と時代で見られる。 どんな容姿・容貌の少女を﹁美しい﹂とみなすかは、文化や見る個人の主観によって変わる。2017年、芸能プロダクションのレプロエンタテインメントとファッション通販サイト運営のdazzy︵デイジー︶は、人工知能︵AI︶が審査員の代わりをする美少女オーディションを実施した。東京大学とイー・ガーディアンが開発した画像認識システム﹁ロカソリューション﹂を利用した[1]。 フィクションの世界でも、ライトノベルを含む小説や映画、テレビドラマ、漫画、アニメ、コンピューターゲームに於いて、少年であるヒーローに相対したヒロインとして美少女が設定される作品が多数存在する。特に、これらのジャンルで好んで用いられるキーワードで、記号でもあると推測される。﹃美少女戦士セーラームーン﹄のように、美少女がタイトルの一部になっている作品もある。 メディアによっては、この言葉は少女を容姿で差別するもの︵ルッキズム︶だとして使用が差し控えられることがある。-
ジョン・エヴァレット・ミレー「あひるの子」(1889年)
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萌えキャラのイメージ画像「マフリ」
言葉としての美少女および美幼女[編集]
美少女と美幼女という言葉の指す対象は、大抵の場合、前者は未成年︵特に二次性徴以降︶の女性︵少女︶を、後者はそれよりも幼い女性︵幼女︶を指すが、広義の少女には幼女を含むこともあり、混同されることもある。こうした状況もあり、幅広く用いられるようになった美少女と比べ、美幼女という言葉自体の認知度は低い。
歴史[編集]
西洋[編集]
主題として扱った文物は特に文学の分野に多く見られ、挙げればきりがない。その中でも特に有名なものとしては白雪姫が挙げられよう。この物語におけるヒロインは白雪姫であり、彼女が彼女の母︵王妃︶を超えて﹁世界一美しい女性﹂になったのが7歳の時であるとされている。日本[編集]
日本の古典文学の中で表された代表的な美少女像は、平安時代の﹃源氏物語﹄の若紫である。絶世の美男であるとされる光源氏は、数え年で10歳ほどの若紫に一目惚れし、かどわかして︵=拉致して︶屋敷に住まわせ、自分の理想の女性に育て上げる事を画策する。この物語のプロットは後世の様々な物語に転化され、引き継がれている。 また、十六宵︵いざよい︶の物語なども挙げられる。彼女は元慶4年︵880年︶に九州で生を享け、その誕生日︵8月16日︶を縁として十六宵と名付けられた。この物語の縁の地である福岡県福岡市東区の翁別神社︵おきなわけじんじゃ︶に遺る史跡に﹁鏡の井﹂がある。これは﹁美しく成長した5歳﹂の彼女が、髪をくしけずったとされる井戸である。またその麗しい容姿が宇多天皇の勅使の耳に入り、彼女が内裏に迎え入れられたのが13歳の時であるとされている。その他[編集]
太宰治の短編小説の題名に﹃美少女﹄がある。一方、﹃広辞苑﹄には﹁美少年﹂はあるが﹁美少女﹂という項目は第五版まで存在しなかった。これは﹁少年という言葉は男子だけでなく女子も指す﹂という解釈、方針によるものである︵女子少年院、またスポーツのカテゴリとして﹁少年女子﹂が存在する。但し少女という単語自体は飛鳥時代から存在する︶。2008年発行の第六版から﹁美少女﹂の項目が新たに加えられた。美しい少女を表すことば[編集]
脚注・出典[編集]
- ^ dazzy 美少女オーディション“整った顔”数値化「好み」除外し公平審査『日刊工業新聞』2017年7月17日5面(2018年4月20日閲覧)