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赤外線センサ

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使

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赤外線検出器の種類[1]
動作原理 検知波長 素子素材
量子型
(冷却型)
外部光電効果 光電管 紫外線
〜0.9µm
酸化セシウム(Ag-O-Cs)
ヒ化ガリウムセシウム(GaAs-Cs)
内部光電効果 光伝導 3〜5µm テルル化カドミウム水銀(HgCdTe)
アンチモンインジウム(InSb)
8〜12µm テルル化カドミウム水銀(HgCdTe)
ヒ化ガリウム(GaAs)・ヒ化アルミニウムガリウム(AlGaAs)量子井戸型赤外線検知素子(QWIP
光起電力 3〜5µm プラチナシリコン(PtSi)
アンチモンインジウム(InSb)
8〜12µm テルル化カドミウム水銀(HgCdTe)
ゲルマニウムシリコン(GeSi)
熱型
(非冷却型)
焦電効果 焦電素子 1〜3µm 硫化(PbS)
8〜12µm チタン酸バリウムストロンチウム(BST)
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)
熱電効果 熱電対 多結晶シリコン(Poly-Si)
温度による
電気抵抗の
変化効果
ボロメータ 酸化バナジウム(VOx)
巨大磁気抵抗効果(CMR
イットリウム系超伝導体(YBCO)
アモルファスシリコン(a-Si)

量子型 (冷却型)[編集]


IC

CCDCMOSPN

1001000

60K100K-213-173

寿

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使PZT

使調[2]


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使Focal Plane Array: FPA


用途[編集]

近赤外線カメラ[編集]

近赤外線に感光する赤外線フィルムイメージセンサなどを用いることで、肉眼で見える像とは異なる映像を撮影することができる。例えば、波長が長いため可視光に比べて散乱しにくい性質を利用して、煙や薄い布などを透過して向こう側の物体を撮影するために用いることができる。この特長を悪用して水着を透かす盗撮行為が横行したため、赤外線に透けない素材を売りにした水着も販売されている。赤外線フィルムや大半の撮像素子はモノクロカメラと同様の構造で異なる波長に対応していないので、通常は近赤外線カメラから得られる画像はモノクロ画像である。

また、赤外線は目に見えないため、夜間に被写体を近赤外線光源で照らしても被写体に気付かれることなく撮影することができる。夜行性の野生動物を撮影する用途に用いられるほか、防犯用途として相手を刺激せずに撮影することができる。近年の世界的な治安悪化で、近赤外線まで感度分布を持つCCDと赤外線LED照明を使用した監視カメラが、街中の監視カメラや各種料金所ゲートのカメラ、家庭用のドアホンまで幅広く利用されてきている。100m先の物体を照らすことのできる光源も存在する。軍事用の暗視スコープでも、ライトやから放たれるわずかな可視光線のほかに、近赤外線を増幅して明瞭な画像を得ている。

赤外線カメラは可視光を遮断する赤外線フィルタを通して用いる。なお赤外線は可視光と比べてガラスに対する屈折率も小さいため、撮影の際には焦点距離を大きく取る必要があるものもある。そのため、一部のレンズには通常の光で焦点を合わせた後、赤外線でピントを合わせるための目印を付けたものもある。

熱線映像装置[編集]

熱映像装置で撮影した子犬

使FLIR

赤外線捜索追尾装置[編集]

FLIRを始めとする熱線映像装置がサーモグラフィーを撮像するのに対し、対象を点目標として扱い、これを捜索・追尾するための装置が赤外線捜索追尾システム(IRST)である。したがって、同じ周波数帯を使うとはいえ、原理的には異なるものであるが[3]AN/AAQ-40 EOTSのように、FLIRとIRSTを適宜に切り替えて使用できるシステムも登場している[4]

参考文献[編集]



(一)^ 11 2IT2006178-201ISBN 978-4990029814 

(二)^ MEMS. CMC Publishing Co.,Ltd, 2007. 2010830

(三)^  2014ISBN 978-4501330309 

(四)^  (2014). F-35 LIGHTNING II EOTS - Superior Targeting Capability (PDF) (). 201612