釜泥
釜泥︵かまどろ︶は古典落語の演目の一つ。原話は、安永4年に出版された笑話本・﹁花笑顔﹂の一遍である﹃盗人﹄。
あらすじ[編集]
石川五右衛門といえば、最初に思いつくのが釜茹での刑。 ﹃金門五山桐﹄も手伝ってすっかりお馴染みとなってしまい、同業者たちは面白くない。 そんな中、﹃五右衛門の供養として、東京中の釜を盗んでやろう﹄と言い出す泥棒が出現。みんながそれに同調し、町中の釜が盗まれてしまう事件が続発した。 豆腐屋の老夫婦、釜を盗られては商売上がったりなので、爺さんが釜の中に入り寝ずの番をすることに。 しかし酒を飲んだために寝込んでしまい、その間に釜は二人の泥棒によって盗まれてしまった。 泥棒が釜を運んでいると、釜の中から声がする。しまいには、釜が揺れるのを地震と勘違いして起きた爺さんが顔を出したので、釜を投げ出して泥棒は逃げた。 爺さんが釜から出てみると、そこは一面の野原。 ﹁しまった、今度は家を盗まれた﹂概略[編集]
﹃撃退法﹄をめぐっての夫婦のやり取りや、釜を盗んだものの、いつもと勝手が違って不思議がる泥棒たちの会話など聴き所の多い話。 ちなみに、原話は、家財道具の一切を取られ、仕方なく釜の中で寝ていたところ…という物だ。出典・参考[編集]
- 武藤禎夫「定本 落語三百題」解説