鍾離権
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鍾離 権︵しょうり けん︶は、中国の代表的な仙人である八仙の一人。
姓を鍾離といい、名は権である。字は寂道。号は雲房先生。正陽真人とも呼ばれる。
漢鍾離︵かんしょうり︶という別名もあるが、これは﹁漢の人、鍾離権﹂の意味である。もとは漢に仕えており、左諫議大夫になったが、漢が滅んだ後は西晋に仕えて将軍になった。しかしある戦いで敗れ、終南山に逃げ込むも、道に迷ってしまう。山中をさまよい歩いていると、東華帝君に出逢い、長生真訣・赤符玉篆金科霊文・金丹火候青龍剣法を授かったという。
しかし、実際は五代の人であり、﹁天下都散漢︵天下一の暇人︶鍾離︵鍾離権︶﹂と自称していたのが、﹁漢の人、鍾離権﹂になってしまったという説もある。
その姿は頭に二つのあげまきを結い、太った腹を晒したものとして描かれる。暗八仙は芭蕉扇であり、死者の魂をよみがえらせることができるという。
師は前述のとおり東華帝君、弟子は呂洞賓・曹国舅。
全真教では、東華帝君の教えを呂洞賓に授けたものとして重視され、﹁正陽開悟伝道垂教帝君﹂の封号をもっている。