日用品
(雑貨から転送)
日用品︵にちようひん︶は、生活していくために必要な物。生活必需品︵せいかつひつじゅひん︶、︵日用︶雑貨︵︵にちよう︶ざっか︶ともいわれる。ただし、その範囲は統計や調査など文脈により異なる。
香港の生活雑貨店
概要[編集]
日用品は﹁日常生活に密着した物品﹂と定義される[1]。一般的には、食料品や衣料品などを除く﹁人が日々生活していくために必要な消費財﹂をいう[2]。日用品は一般的には購入しても一度のみ、もしくは短期間の使用のため非耐久消費財に分類される[3]。 ただし、﹁日用品﹂の範囲は統計や調査など文脈により異なる。日用品の具体例として、家具、オフィス家具、金属製品、合成樹脂製品、陶磁器、ほうろう鉄器、漆器、ガラス製品、木竹製品、刃物、スポーツ用品、ベビー用品、文房具、楽器、玩具、喫煙具、眼鏡、宝石などが挙げられる場合もある[1]。 日用品は食品とともに最寄品︵もよりひん︶と呼ばれることもある[4]。食品や日用品を販売する小売業として代表的な業態は、総合スーパー︵GMS︶や食品スーパー︵SM︶で、日常生活に必要な商品を幅広く取り扱う業態である[4]。このほかドラッグストア︵DGS︶では医薬品や化粧品、日用雑貨が中心に取り扱われてきた[4]。 食品・日用品の主要チャネルは食品スーパー︵SM︶、コンビニエンスストア︵CVS︶、ドラッグストア︵DGS︶とされてきた[4]。しかし、インターネットにおける通信販売︵EC︶でも食品・日用品の取り扱いが拡大しており、食品・日用品は多様な業態で販売されるようになっている[4]。雑貨と荒物[編集]
雑貨[編集]
﹁雑貨﹂はもとは金物屋で売られている石鹼︵せっけん︶や束子︵たわし︶のような生活消耗品、小間物屋などで扱われていた便箋や封筒などの日用品を言った[5]。第二次世界大戦後、土産物屋や民芸品店の増加、百貨店やデパート、スーパーマーケットなど多種多様な店舗形態の出現により、品目を明確に分類しづらいものが雑多な貨物︵miscellaneous goods︶として一括りになり﹁雑貨﹂として扱われるようになった[5]。荒物[編集]
荒物とは、ほうき、ザル、ボウルなど家庭用品や小間物などの総称をいう[6]。荒物を扱う店舗を荒物屋といった。日用品と季節性[編集]
商品の態様[編集]
日用品には年間を通じ平均的に消費されるカテゴリと、季節や気温の変化、または行事等が深く関係する季節性カテゴリがある[2]。 年間を通じ平均的に消費される商品群は、人間が生活する上で定期的に消費するもので、洗濯用洗剤、洗濯用品、住宅用洗剤、住宅用品、台所用洗剤、台所用品、風呂用洗剤、風呂用用品、トイレ用洗剤、トイレ用品、掃除用品、オーラルケア用品、トイレタリー用品 、スキンケア用品、ヘアケア用品、フェイスケア用品、シェービング用品、化粧品、消臭剤・芳香剤などがある[2]。 一方、季節性の強い商品群には、冬のカイロや入浴剤、春先から売れ行きが伸びる殺虫剤などの殺虫関連日用品、季節の変わり目の防虫剤や除湿剤、彼岸や盆暮れのろうそくや線香などであり、繁忙期と閑散期で数倍から数十倍の消費量の違いがある[2]。季節指数[編集]
季節指数︵季節変動指数︶とは、季節︵あるいは月︶ごとの自然現象や社会習慣により商品の売り上げの変動を、月別平均法、連環比率法、百分率法などの方法で月単位で指数化したものである[7]。数値が高いほど需要が高まり、低いほど需要は低くなる。各メーカーや小売店はこの指数を元に、生産や販売の調整を行っている。日用品の例[編集]
日用品として、生活用品さらに文化用品を挙げる例がある[8]。以下は一例[8]。- 生活用品
- 文化用品
出典[編集]
(一)^ ab“日用品”. 経済産業省. 2022年9月27日閲覧。
(二)^ abcd“第1回 日用品﹁需要予測が当たらない?﹂二つの理由”. 日立ソリューションズ東日本. 2022年9月27日閲覧。
(三)^ “消費財(しょうひざい)”. 東海東京証券. 2022年9月27日閲覧。
(四)^ abcde山﨑 泰弘. “消費者の食品・日用品における小売業態使い分けの研究”. 流通経済研究所. 2022年9月27日閲覧。
(五)^ ab菊田琢也﹁消費社会と雑貨 : 1980年代、雑誌﹃オリーブ﹄の分析を通じて﹂﹃文化学園大学紀要. 服装学・造形学研究﹄第45巻、文化学園大学、2014年1月、37-45頁、hdl:10457/2178、ISSN 2187-3372、CRID 1050564287769853568、2023年5月20日閲覧。
(六)^ 金野静一. “気仙風土記︵616︶地名と歴史︵113︶高田かいわい10”. 広報りくぜんたかた︵2015年︵平成27年1月1日号︶︶. 陸前高田市. 2022年9月27日閲覧。
(七)^ “小売・流通用語集~流通業界で働く方必携~季節指数”. 日経BP日経クロストレンド. 2022年9月27日閲覧。
(八)^ abc“汎用性のある PCR﹁日用品﹂の対象製品分類の範囲”. CFPプログラム. 2022年9月27日閲覧。