高女
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/97/SekienTakajo.jpg/200px-SekienTakajo.jpg)
高女︵たかおんな︶は、鳥山石燕の﹃画図百鬼夜行﹄にある日本の妖怪。
概要[編集]
画図では、女郎屋らしき建物のそばで女性が下半身を長く伸ばした姿が描かれているが、﹃画図百鬼夜行﹄には解説文が一切ないため、どのような妖怪を意図して描かれたものかは不明[1]。江戸時代の吉原遊廓を風刺した創作との説もある[2]。 民俗学者・藤沢衛彦の著書﹃妖怪画談全集 日本編 上﹄では和歌山県の﹁高女房﹂という話で、高女は妓樓︵女郎屋︶の2階を驚かすものと解説されている[1]。また小説家・山田野理夫の著書﹃東北怪談の旅﹄では秋田県の怪談として﹁高女﹂と題し、やはり高女は家の2階を覗きこむもので、嫉妬深い醜い女が男に相手にされないあまり、遊女屋などの2階を覗いて歩くものとされている[3]。こうしたことから同様に戦後の多くの妖怪関連の文献などでは、高女は男に相手にされなかった醜女が化けるもので、女郎屋などの2階を覗いて人を脅すものなどと述べられているが[4]、これについて妖怪研究家・村上健司は、藤沢の説は石燕の絵から想像したことに過ぎず、山田による怪談は別の話に高女を当てはめたものと指摘している[1]。事件[編集]
2016年8月2日、和歌山県御坊市の日高港塩屋緑地の公園Sioトープに展示されていた高女の石像が根本から切断されているのを職員が発見し通報した[5]。この高女像は水木しげるのデザインで、2009年よりほかの妖怪像9体とともに展示されていた。同月10日、高女像の胴体は近くの港の海底︵水深4.5メートル︶で発見され引き揚げられたが、右手部分が破損していた[6]。9月16日、御坊署は7月26日午前5時ごろ、高女像︵約12万円相当︶を足で蹴り損壊した器物損壊の疑いで、同市の男子高校生を和歌山地検田辺支部に書類送検した[7]。脚注[編集]
(一)^ abc村上健司編著﹃妖怪事典﹄毎日新聞社、2000年4月、208頁。ISBN 978-4-620-31428-0。
(二)^ 多田克己﹃百鬼解読﹄講談社︿講談社文庫﹀、2006年8月、20頁。ISBN 978-4-06-275484-2。
(三)^ 山田野理夫﹃東北怪談の旅﹄自由国民社、1974年9月、172頁。 NCID BA42139725。
(四)^ 多田克己﹃幻想世界の住人たち﹄ IV、新紀元社︿Truth In Fantasy﹀、1990年12月23日、268頁。ISBN 978-4-915146-44-2。
(五)^ ﹁妖怪﹁高女﹂の石像、公園から盗難 水木さんデザイン﹂﹃朝日新聞デジタル﹄朝日新聞社、2016年8月9日。2016年9月16日閲覧。オリジナルの2016年9月28日時点におけるアーカイブ。
(六)^ ﹁盗難の妖怪﹁高女﹂石像、海底で発見 水木さんデザイン﹂﹃朝日新聞デジタル﹄、2016年8月11日。2016年9月16日閲覧。オリジナルの2016年8月11日時点におけるアーカイブ。
(七)^ ﹁水木しげるさんデザインの妖怪﹁高女﹂像損壊の疑い、高校生を書類送検 和歌山県警﹂﹃産経WEST﹄産業経済新聞社、2016年9月16日。2016年9月16日閲覧。オリジナルの2016年9月16日時点におけるアーカイブ。