SLAX
(Slaxから転送)
開発者 | Tomas M |
---|---|
OSの系統 | Linux |
開発状況 | 開発中 |
ソースモデル | オープンソース |
最新安定版 | 15.0.1 / 2023年2月2日 |
カーネル種別 | モノリシックカーネル |
既定のUI | Fluxbox |
ライセンス | 数種 |
ウェブサイト |
www |
SLAX︵スラックス︶とは、Slackware︵Linuxディストリビューションの一つ︶をベースとしたチェコ発のLive CDである。Slax 9以降は、Debianをベースにしていたが、Slax 15からSlackwareベースもリリースしている。
Slackware 系統樹
概要[編集]
日本国内では、産業技術総合研究所が日本語化を行っているDebianベースのKNOPPIXが有名だが、SLAXはSlackwareのシンプルで素直な構成という特徴を活かして、シンプルさと軽快さに特徴がある。 KNOPPIXが色々な用途で使用できるように大量のアプリケーションが最初から用意されているため、現在ではCD-ROMに収まらないような巨大なサイズとなっているのに対し、SLAXはデスクトップOSとして必要十分なものにアプリケーションが限定されて用意されており、必要な機能を満たしながらコンパクトになっている。 さらに、多くのソフトウェアはモジュールとして配布されていて、簡単に追加が可能。 従来の1CD Linuxは、CD-ROMドライブの遅さから、遅いという印象を持たれることがあるが、このSLAXは起動時間や反応時間が短いことからCD-ROM起動ということを感じられないほどの軽快さが特徴である。 現在、開発が進められているバージョン6では、ファイルシステムに、以前より使用されていたUnionFSに代わり、Aufs(Another unionFS)が採用されるのに伴い、モジュールファイル周辺に大幅な変更︵バージョン5.xで使われていた.moファイルが.lzmファイルに変更された︶が加えられ、uselivemod/unuselivemod コマンドも activate/deactivate に変更された。ちなみに、バージョン6は従来のCD用のiso形式に加えてUSBメモリ用のtar形式でも配布されている。 また、現在、開発者のTomas Mは、KDE4.x.xとFluxBox1.x.xをデスクトップに採用したバージョン7に向けて作業しており、バージョン6は、安定したKDE3.5.8.を必要とする人のための、バージョン5とバージョン7の中間、ハイブリッドになる、としている。 Slax5はこれ以降メンテナンスしないと宣言されている。種類[編集]
Slax5は公式に4バージョン存在する。 ●SLAX Standard Edition ●最もスタンダードなバージョン。 ●SLAX KillBill Edition ●wineやQemuなどを加え、Windowsのアプリケーションを動かせるようにしたもの。 ●SLAX Server Edition ●サーバ用のモジュールを加えたもの。 ●SLAX Frodo Edition ●他のバージョンの基礎部分。X Window Systemなどは含まれていない。 ●SLAX Popcorn Edition ●Xfceを採用し、115MBまで縮小したもの。日本語化[編集]
日本語化については、 ●ライブCDの部屋 ●slax-ja で、独自に行われている。 ライブCDの部屋版は、SLAXにアプリケーションを追加して汎用性を高める方向で特徴を出しており、slax-ja は、オリジナルのシンプルさを保ちながら日本語化を行っている。 slax-jaについては、Webからの無償ダウンロードだけではなく、埼玉のLinuxユーザーズグループである小江戸らぐ︵日本語化作業者が主宰︶から、コミックマーケットやオープンソースカンファレンス Tokyoなどで、説明書を付けてDVDケース等にパッケージングしたものを有償で配布している。派生版[編集]
Slax派生[編集]
※Slax派生版一覧に掲載されたもの配布版 | 説明 |
---|---|
Porteus | 300MB以下[1]。SLAXから派生。 |
関連ディストリビューション[編集]
●AliXe - フランス語版。ソフトウェアの変更やアップデートがされている。 ●Arudius - 情報保証や脆弱性評価のためのソフトを含んでいる。サイズはわずか210MBで、システム全てをRAM上で処理できる。 ●De-ICE.net - 侵入テストのターゲットとなるように設計されている。 ●GoblinX - デスクトップユーザー向け。カスタマイズされたKDEやXfceやEnlightment等のWMをウリにしている。 ●Ophcrack - Windows NTのパスワードのクラック用。バージョン3.3.0以降はSLAXではなく、Slitazベース[2]。 ●SimpleSlax - 98MBに圧縮したSlax。Slax5.1.8をベースとしていて、最小限の、もしくは古いハードウェア向け。 ●SLAMPP - ホームサーバとして使えるようにアレンジされている。 ●Whax - 情報保証や侵入テストのためのツールを含んでいる。なお、後継のBackTrackの最新版はSLAXではない。脚注[編集]
- ^ Porteus (2010年11月14日). “Why choose Porteus ? – IT IS PORTABLE”. 2011年4月30日閲覧。
- ^ “Ophcrack News”. 2014年9月18日閲覧。