Viendra Le Temps du Feu
いづれ来たる炎の時 Viendra le temps du feu | ||
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著者 | Wendy Delorme | |
発行日 | 2021/05/03 | |
発行元 | Éditions Cambourakis | |
ジャンル | SF、ディストピア、フェミニズム | |
国 | フランス | |
言語 | フランス語 | |
ページ数 | 272ページ | |
コード |
ISBN 978-2-36624-557-8 ISBN 978-2-36624-661-2(文庫) | |
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﹃Viendra le temps du feu﹄︵和訳﹃いづれ来たる炎の時﹄︵いづれきたるほのおのとき︶の意、原題‥Viendra le temps du feu︶は、ウェンディー・デロームが2021年に発表した第6作目の長編小説である。
あらすじ[編集]
主に、Éve︵エヴ︶とLouise︵ルイーズ︶の二つの世界の物語が交互に進行する。 Éveの世界では、各々の祖国から逃れてきた﹁彼女たち﹂が森で難民コロニーを形成している。コロニーの﹁彼女たち﹂は採掘作業に従事し、地下に複数のギャラリーを建設していた。ある日、外部勢力による﹁彼女たち﹂への攻撃ののち、森で大規模な地滑りが発生すると、多くの﹁彼女たち﹂が巻き込まれてしまう。出産を機にコロニーを去っていたÉveが﹁彼女たち﹂の思い出を回想するほか、地滑りにより生き埋めになったRosa︵ローザ︶による手記などにより、コロニーの実態が明らかになっていく。 Louiseの世界では、Louiseは昼にスーパーマーケットで着ぐるみ業務をする一方で、夜は﹁Gentleman’s Club﹂というバーレスクでストリッパーをしている。ある日、彼女はバーレスクの地下で、発禁処分されている書籍を大量に発見する。それらの書籍に興味を惹かれたLouiseは、当初は秘密裡に読み進めていたが、夫のRaphaël︵ラファエル︶に書籍の存在を打ち明けて以降は、二人で書籍を読み進めていくようになる。登場人物[編集]
●Éve︵エヴ︶ - 主要な語り手、﹁彼女たち﹂のメンバーだったが出産を機にコロニーを去る。 ●Louise︵ルイーズ︶ - 主要な語り手、昼は着ぐるみ業務、夜はストリッパーを務める。 ●Raphaël︵ラファエル︶ - Louiseの夫 ●Louve︵ルーヴ︶ - ﹁彼女たち﹂のメンバー、Éveと親密な仲。 ●Rosa︵ローザ︶ - ﹁彼女たち﹂の初期メンバー、地滑りに巻き込まれる。 ●Grâce︵グレイス︶ - ﹁彼女たち﹂のメンバー ●Francesca︵フランチェスカ︶ - ﹁彼女たち﹂の一員 ●L’enfant︵こども︶ - Éveの息子作中に引用される作品一覧 [1][編集]
●Les Guérillères, Monique Wittig, 2019(1969) - ルイーズが Gentleman’s Club で発見した書籍 ●Lettres à un jeune poète, Rainer Maria Rilke, 1937 - ラファエルが母親への二枚目の手紙で引用 ●C’est de l’eau, David Foster Wallace, 2015(2005) - ラファエルが母親への四枚目の手紙で引用 ●Ronde de nuit, Sarah Waters, 2006 - ラファエルが母親への六枚目の手紙で引用 ●Chronique des oubliés, Velibor Čolić, 1996(1994) - ローザが手記で引用 ●Un appartement sur Uranus, Paul Preciado, 2019 - ﹁lettres des uraniens﹂として引用書誌情報[編集]
●Viendra le temps du feu, Wendy Delorme, Éditions Cambourakis Arléa、2021年、ISBN 9782366245578脚注[編集]
- ^ Viendra le temps du feu,p307-309