食の医学館 「その他の食肉」の解説 そのほかのしょくにく【その他の食肉】 私たちにおなじみの食肉といえば、牛肉、豚肉、鶏肉。しかし、そのほかにもクジラ、イノシシ、ウサギ、スッポン、食用ガエル、カモ、カンガルー、ダチョウ、イナゴ、ハチの子などの食肉が、﹁精がつく﹂などの理由で昔から利用されています。 最近では、こうした特殊な食肉類が、一般的な食肉にアレルギーをもつ人にも利用できる食肉として重要視されています。自然食材の店で、カンガルーや食用ガエルなどの肉が売られているのはそのため。また、ダチョウのように低脂肪・高たんぱくのヘルシーな食肉も注目を集めつつあります。 ところで、こうした特殊な食肉のなかでも、とくに明確に薬効を求めて利用されるものとして、漢方の薬膳用の鶏肉があります。薬膳で使われる鶏肉は薬鶏と呼ばれ、飼育段階からエサに漢方薬を混ぜて、薬効を与えた特別なものです。 代表的な薬鶏のひとつ貝母鶏(ばいもけい)は、漢方のせき止め薬﹁貝母(ばいも)﹂をエサに加えて育てた鶏で、これは呼吸器系の疾患や体質改善に用いられます。一般に薬鶏は、婦人科系の病気や呼吸器の弱い人の治療、体質改善に用いられることが多いようです。 一方、天然の薬用鶏として名高いのが烏骨鶏(うこっけい)。これは非常に強壮作用が強く、日本でも飼育されています。烏骨鶏はたまごやその加工品とともに、デパート、高級スーパーなどで売られています。 出典 小学館食の医学館について 情報