化学辞典 第2版 「アラビノース」の解説
アラビノース
アラビノース
arabinose
C5H10O5(150.13).
アルドペントースの一種.︻Ⅰ︼L-アラビノースは,多くの針葉樹の心材中に遊離状態で存在するほか,アラビアゴム,サクラゴム,ペクチン質などの多糖類構成成分として多量に存在する.これらの加水分解で得られる.β-ピラノース型は融点160 ℃.
+191→+104.5°(水).水に易溶,アルコール類に難溶.還元糖としての一般的性質を示す.ある種の酵母により発酵される.[CAS 5328-37-0]︻Ⅱ︼D-アラビノースは,Aloebarbadensis(ユリ科)中にある配糖体の成分,結核菌やライ菌の多糖類の成分として存在する.D-グルコースからD-グルコン酸を経て容易に得られる.[CAS 10323-20-3]︻Ⅲ︼DL-アラビノースは,ペントース尿症患者の尿中に遊離状態で存在する.融点164 ℃.[CAS 147-81-9]
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出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報