デジタル大辞泉 「アラファト」の意味・読み・例文・類語 アラファト(Yāsir ‘Arafāt) ﹇1929~2004﹈パレスチナ解放機構︵PLO︶の指導者。エルサレムの生まれ。1969年にPLO議長に就任。イスラエルとの間でパレスチナ人の暫定自治を実現させ、1994年ノーベル平和賞を受賞。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
旺文社世界史事典 三訂版 「アラファト」の解説 アラファトYāsir ‘Arafāt 1929〜2004 パレスチナ解放機構︵PLO︶第3代議長︵在任1969〜2004︶ イェルサレムに生まれ,難民生活をおくるが,カイロ大学で工学を学ぶ。パレスチナ学生連盟議長をへて,1956年アル−ファタハ︵パレスチナ民族解放運動︶を創設,武装ゲリラ活動を展開,イスラエル建国は無効であり,パレスチナの完全解放を主張した。1974年PLOはアラブ首脳会議でパレスチナ人を代表する唯一正統の機関とされ,国連総会でオブザーバーの資格が与えられた。1982年イスラエルによるレバノン戦争によってPLOはベイルートを撤退しチュニスへ移るが,アラファト議長の指導権をめぐって内紛が勃発した。しかし彼は圧倒的な支持を受け指導権を回復した。1988年PLOはイスラエルの生存権を認める国連決議を認め,イスラエル占領地区におけるパレスチナ国家の樹立を宣言した。1990年勃発した湾岸戦争においてサダム=フセインを支持したため,湾岸諸国からの資金援助が絶えるなど窮地に陥ったが,93年ワシントンでイスラエルのラビン首相とパレスチナ暫定自治協定を結び,ガザ地区とイェリコで先行的に自治を認め,その後徐々に自治を拡大するという取り決めを交わした。その結果1994年にはアラファトとラビンにノーベル平和賞が与えられた。1996年パレスチナ自治政府議長に選ばれた。 出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
山川 世界史小辞典 改訂新版 「アラファト」の解説 アラファトYāsir ‘Arafāt 1929~2004 パレスチナ自治政府議長。別名アブー・アンマール。カイロ大学卒業後,クウェートで技師として働きながら,パレスチナ解放運動に従事。ファタハ指導者から1969年にパレスチナ解放機構(PLO)議長に就任。93年イスラエルと原則宣言を締結し,自治政府議長となる。94年ノーベル平和賞受賞。 出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報