オゾン層破壊(読み)オゾンそうはかい(英語表記)depletion of the ozone layer

百科事典マイペディア 「オゾン層破壊」の意味・わかりやすい解説

オゾン層破壊【オゾンそうはかい】

 
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UV  

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知恵蔵 「オゾン層破壊」の解説

オゾン層破壊

 
1050km197020002CFC(=chlorofluorocarbon)()()19853879(97)881.1.1()CFCHBFC(=Hydrobromofluorocarbon)9505HCFC(=Hydrochlorofluorocarbon)20CFC使UNEP(=United Nations Environment Programme)982020501980  
(   2007)
 

オゾン層破壊

成層圏のオゾン層(高度10〜50km)が破壊されること。1980年代初め、日本の南極観測隊がオゾンの異常減少を発見。85年、米国の気象衛星「ニンバス7号」がオゾンの減少域の拡大を観測し、オゾンホールと名付けた。成層圏オゾンは、太陽からの有害紫外線(UV‐B)の多くを吸収し、地上の生態系を保護するが、オゾンが減少すると有害紫外線の地上到達量が増え、皮膚がんや白内障が増える危険がある。成層圏オゾンは、成層圏の大気を暖め、地球の気候に大きく関わる。オゾン層破壊の原因に、フロン(クロロフルオロカーボン/CFCs)の大気中への放出がある。成層圏に達したCFCsは紫外線により解離し、生じた塩素原子がオゾンの酸素原子と結合して一酸化塩素を作り、オゾンを壊す。また南極上空の超低温域にある氷晶(極成層圏雲/PSCs)が作り出す塩素酸化物もその一因。南極域では80年代初めから春季を中心にオゾン全量が極端に少なくなる現象がほぼ毎年出現。オゾン全量は全世界で減少し、国内でも札幌などで減少傾向、有害紫外線の増加が危惧される。

(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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