カターエフ(英語表記)Valentin Petrovich Kataev

デジタル大辞泉 「カターエフ」の意味・読み・例文・類語

カターエフ(Valentin Petrovich Kataev)

 
18971986!  

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カターエフ」の意味・わかりやすい解説

カターエフ(Valentin Petrovich Kataev)
かたーえふ
Валентин Петрович Катаев/Valentin Petrovich Kataev
(1897―1986)


191519191922ETA192019241922192619201928

 1920使1930()1932193619051936196112195631960419611945

 1960196619671978

 19341946195419551962



183 1967西1972198019901996西33 4196128 201965

カターエフ(Ivan Ivanovich Kataev)
かたーえふ
Иван Иванович Катаев/Ivan Ivanovich Kataev
(1902―1939)

ソ連の小説家。十月革命(ロシア革命)後の内戦に参加し、モスクワ大学経済学部に学んでから文筆活動を開始。「峠(ペレワール)」グループの指導者の一人で、『詩人』(1928)、『心』(1928)、『乳』(1930)などの中編でソビエト建設期の現実を描出した。『乳』は、富農を同情を込めて描いたとして激論の的となった。血の粛清の犠牲となり、1956年名誉回復。

[水野忠夫]

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改訂新版 世界大百科事典 「カターエフ」の意味・わかりやすい解説

カターエフ
Valentin Petrovich Kataev
生没年:1897-1986

オデッサ生れのソ連邦の作家。ソ連の1920年代の風俗を描いた風刺小説《公金横領者》(1926)が,初期の代表作である。30年代にはいると社会主義建設をたたえて《時よ,進め!》(1932)を書くが,さらに作風を転じて《孤帆は白む》(1936)に始まる青少年向きの四部作《黒海の波》(1936-61)と取り組んだ。晩年にもなお,断片を重ね合わせる前衛的な手法によって《聖なる井戸》(1966),《忘れ草》(1967),《わがダイヤモンドの冠》(1978)などの意欲的な作品を発表した。文芸誌《青春》の初代編集長(1955-62)として若手作家を育てた業績も大きい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カターエフ」の意味・わかりやすい解説

カターエフ
Kataev, Valentin Petrovich

[生]1897.1.28. オデッサ
[没]1986.4.12. モスクワ
ソ連の作家。教師の家庭に生れ,1910年から詩を発表,第1次世界大戦に志願して前線に出,兵士たちの生活に取材した短編やルポルタージュを書いた。革命後,赤軍に入隊,ウクライナで国内戦に参加し,22年,モスクワに移って文筆活動を開始した。 20年代に,中,短編や戯曲など実験作を相次いで発表したあと,第1次5ヵ年計画を主題にした長編『時よ,進め』 Vremya,vperëd! (1932) で作家的地位を確立。代表作は,『黒海の波』と銘打たれた自伝4部作の『孤帆は白む』 Beleet parus odinokii (36) ,『ソビエト政権のために』 Za vlast' Sovetov (51) ,『草原の村』 Khutorok v stepi (56) ,『冬の風』 Zimnii veter (61) 。

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百科事典マイペディア 「カターエフ」の意味・わかりやすい解説

カターエフ

ロシア(ソ連)の作家。オデッサ生れ。ユーモア風刺作家として出発,五ヵ年計画期には《時よ,進め!》で社会主義建設を描いた。《孤帆は白む》(1936年)に始まる長編4部作《黒海の波》(1960年完結)は,青少年向きの自伝的小説。晩年は《聖なる井戸》(1966年)で小説形式の意欲的な実験を試みた。

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