百科事典マイペディア 「クルップ」の意味・わかりやすい解説 クルップ[会社]【クルップ】 正称はFried.Krupp AGHoesch-Krupp。旧フリート・クルップ会社Fried Krupp AG。1811年ドイツの産業革命前夜に小鋳鋼工場として発足,大砲など武器製造で発展し,幕末の日本でも幕府の軍艦開陽丸の大砲として同社製のものが搭載されていた。20世紀初めには,すでに石炭,鉄鋼,造船,機械などにわたる大総合コンツェルンを形成。ナチスが政権を獲得すると兵器生産によってこれに協力。空襲や戦後の占領軍による企業解体で生産設備などに打撃を受けるが鉄鋼プラントなどの拡大で復活。社会主義圏,開発途上国などとの取引も活発化したが,売上13億ドル弱に達した1965年ころを頂点に,石炭・鉄鋼の斜陽化,延払輸出の資金難などから経営危機を招いた。1970年代半ば以降,再び軍事関連部門に参入。財政危機に陥った。1976年以降イラン政府からの資本参加を受け入れている。1993年鉄鋼のHoeschを買収。1993年株式公開。1998年10月,同じく鉄鋼のティッセンと合併。新会社ティッセン・クルップが誕生した。 →関連項目ウィディア|エッセン|クルップ|ザハロフ|死の商人|超硬合金|兵器工業 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報