ネナシカズラ(英語表記)Cuscuta japonica Choisy

改訂新版 世界大百科事典 「ネナシカズラ」の意味・わかりやすい解説

ネナシカズラ
Cuscuta japonica Choisy


︿退524C.chinensis Lam.

 C.australis R.Br.


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネナシカズラ」の意味・わかりやすい解説

ネナシカズラ
ねなしかずら / 根無葛
[学] Cuscuta japonica Choisy


APG()81051()

 2005Cuscutaceae

 2021621

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネナシカズラ」の意味・わかりやすい解説

ネナシカズラ(根無蔓)
ネナシカズラ
Cuscuta japonica

ヒルガオ科の一年草。東アジアに分布し,日本各地に自生する。緑葉はなく低木や草などにからまって寄生する。茎は針金状のつるとなり無毛,淡黄色でときに紫褐色の斑点がある。長さ約 2mmの鱗片状の葉がある。8~10月に,淡い青白色の小花をやや穂状につける。花冠は鐘形で,長さ約 4mmあり上部は5裂する。果実は楕円状卵形で,熟すると上半部がふたとなってとれ,径約 3mmの種子数個を出す。種子を粉末にして酒に入れて飲むと,強壮,強精,利尿に効果があるといわれ,茎をすりつぶしたものは,にきびの民間治療薬として用いられる。近縁のマメダオシ (豆倒し)ハマネナシカズラ (浜根無蔓)を含めてネナシカズラと総称することもある。

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百科事典マイペディア 「ネナシカズラ」の意味・わかりやすい解説

ネナシカズラ

ヒルガオ科の一年生の寄生植物。北海道〜九州,東アジアに分布し,山野にはえる。地下の根は発芽の時だけ生じ,のちに寄主にまつわり,吸根を出し,養分を吸収して生長。茎は赤色を帯びた黄色で,葉は退化し鱗片状となる。8〜9月淡黄白色の小花を穂状に密に開く。花冠は鐘形で,浅く5裂。果実は卵形で熟すと上部のふたがとれて種子を散らす。近縁のマメダオシは茎が細く,花も小さく,果実は平たい球形となる。近年,北米原産のアメリカネナシカズラが各地に帰化している。

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