上天（読み）ジョウテン

デジタル大辞泉 「上天」の意味・読み・例文・類語

じょう‐てん〔ジヤウ‐〕【上天】

 
1そら。天。天上。⇔下(か)土(ど)。
2 天上界の中ですぐれている方の天。⇔下(げて)天(ん)。
3 天帝。上帝。
﹁ペロピダスの武術の勝りしにや、将(は)た―の祐(たす)けにや﹂︿竜渓・経国美談﹀
4 天にのぼること。昇天。
5 四天の一。冬の天。
[類語]︵1︶空・天・天空・天(てん)穹(きゅう)・穹(きゅ)窿(うりゅう)・蒼(そう)穹(きゅう)・太(たい)虚(きょ)・天球・青空・青天井・宙(ちゅう)・空(くう)・空中・虚(こく)空(う)・中(ちゅ)空(うくう)・中天・上空・大空・低空・高空  

出典　小学館デジタル大辞泉について　情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「上天」の意味・読み・例文・類語

じょう‐てんジャウ‥【上天】

 

(一)〘 名詞 〙 ( ﹁しょうてん﹂とも )
 (二)① そら。天。あめ。⇔下土(かど)。
(一)[初出の実例]﹁雲生二上天一。人託二下土一﹂(出典‥本朝文粋︵1060頃︶一・視雲知隠賦︿大江以言﹀)
 (二)﹁上天の星は末代変らず﹂(出典‥歌謡・山家鳥虫歌︵1772︶上・近江・美濃)
 (三)[その他の文献]︹詩経‐小雅・小明︺
 (三)② 天上界のうち、すぐれている方の天。⇔下天(げてん)。
(一)[初出の実例]﹁上天(ジャウテン)の極果に、八万劫の楽(たのしみ)有といへども﹂(出典‥反故集︵1671︶上)
 (四)③ 天帝。上帝。天上にある神。造物主。
(一)[初出の実例]﹁不レ能下徳感二上天一仁及中黎庶上﹂(出典‥続日本紀‐慶雲二年︵705︶四月壬子)
 (二)﹁かくて身にあやまりなき申ひらき上天(シャウテン)に通じ﹂(出典‥俳諧・俳諧世説︵1785︶三)
 (三)[その他の文献]︹書経‐仲虺之誥︺
 (五)④ ( ━する ) 天にのぼること。昇天。
(一)[初出の実例]﹁ぜずきりしとよみがへり玉ひてより四十日めにおりべてといへるやまより御(ご)じゃうてんなされたる事﹂(出典‥どちりなきりしたん︵一六〇〇年版︶︵1600︶四)
 (二)[その他の文献]︹史記‐封禅書︺
 (六)⑤ 四季の天の一つ。冬の天。︽ 季語・冬 ︾ ︹俳諧・増山の井︵1663︶︺ ︹爾雅‐釈天︺
 (七)⑥ 上等のてんぷら。
  

出典　精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について　情報 | 凡例

普及版 字通 「上天」の読み・字形・画数・意味

【上天】じよう（じやう）てん

 
天空。また、上帝。︹書、泰誓上︺今王受︵紂︶、上天を(つつし)まず、災ひを下民にす。忠良を焚炙(ふんしや)し、孕(ようふ)を刳剔(こてき)す。
字通﹁上﹂の項目を見る。
  

出典　平凡社「普及版 字通」普及版 字通について　情報

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ，政治腐敗の原因になっていることや，候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

AppStore

コトバンク for Android

GooglePlay