住井すゑ(読み)スミイスエ

デジタル大辞泉 「住井すゑ」の意味・読み・例文・類語

すみい‐すえ〔すみゐすゑ〕【住井すゑ】

 
19021997()  

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20世紀日本人名事典 「住井すゑ」の解説

住井 すゑ
スミイ スエ

 

, 





35(1902)17



9(1997)616



()



 







(1)27,(8)29



81退1045182933(6)704(7)9(3)()(3)(8)


 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「住井すゑ」の意味・わかりやすい解説

住井すゑ
すみいすえ
(1902―1997)

小説家。奈良県生まれ。1919年(大正8)農民作家犬田卯(しげる)と結婚。夫婦で「土の芸術」を目ざして24年農民文芸研究会(27年、農民文芸会に改組)をつくる。以後、アナキズムや重農主義の立場から「農民自治」と「女性解放」運動の旗手となるが、戦争下の圧迫に抗しきれず35年(昭和10)茨城県牛久(うしく)沼のほとりに退く。第二次世界大戦後、『夜あけ朝あけ』(1954。毎日出版文化賞受賞)や『向い風』(1958)で再登場し、新しい農民作家として高い世評を受けるようになった。57年(昭和32)夫が病没しているが、その直後にまとめた夫婦共同の回想記『愛といのちと』も深い感動をよんだ。大作の『橋のない川』は、61年に第1部を出し、73年の第6部でいったん完結した。被差別者の人間的解放を願った大河小説であり、執筆には16年間を要した5000枚の大作であるが、20年後に第7部を刊行。ほかに『野づらは星あかり』(1978)、児童文学の作品に『みかん』(1952。小学館文学賞受賞)その他がある。

[古林 尚]

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百科事典マイペディア 「住井すゑ」の意味・わかりやすい解説

住井すゑ【すみいすえ】

 
19192  

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「住井すゑ」の意味・わかりやすい解説

住井すゑ
すみいすえ

[生]1902.1.7. 奈良,田原
[没]1997.6.16. 牛久
小説家。本名は犬田すゑ。 1919年,17歳で上京し,講談社に入社。 21年小説『相剋』を発表。同年農民作家犬田卯 (しげる) と結婚し,夫とともに農民文学運動に活躍。また,30年には無産婦人芸術連盟に参加し,女性解放の視点からも創作活動を続けた。 31年の満州事変以降プロレタリア文学運動への弾圧が激しくなり,35年東京を離れ夫の郷里,茨城県牛久に移り農業と執筆活動に従事。『土の女たち』 (1941) ,『大地の倫理』 (43) などで貧困に苦しむ農民の姿を描く。児童文学でも活躍し,『夜あけ朝あけ』 (54) で毎日出版文化賞を受賞。 59年から代表作『橋のない川』の執筆を開始,被差別部落の少年が苦難のなかで成長していく姿が広く共感を呼び,800万部をこえるロングセラーとなった。 73年に第6部でいったん完結したが,92年 90歳にして第7部を発表,続編が待たれていた。天皇制や平和問題などに関するエッセーも多く,牛久の自宅では平和や文化について学び合う「抱撲舎」を主催し,読者と積極的に交流し続けた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「住井すゑ」の解説

住井すゑ すみい-すえ

1902-1997 昭和-平成時代の小説家。
明治35年1月7日生まれ。大正8年犬田卯(しげる)と結婚。昭和5年無産婦人芸術連盟にくわわり,女性解放・農民文学運動にうちこむ。29年児童文学作品「夜あけ朝あけ」で毎日出版文化賞。36年部落差別とたたかう人間像をえがく大河小説「橋のない川」第1部を刊行,平成4年第7部を完成させた。昭和57年自宅に学習舎「抱樸舎」をひらく。平成9年6月16日死去。95歳。奈良県出身。

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367日誕生日大事典 「住井すゑ」の解説

住井 すゑ (すみい すえ)

生年月日:1902年1月7日
昭和時代;平成時代の小説家;児童文学作家
1997年没

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