密教の教理を実現するための実践方法の総称。修行法,行法ともいう。経典にもとづいて修法壇を設け,いろいろな仏を本尊として,供物をささげ,手に印を結び,口に真言を唱え,心に本尊を念ずる。修行者と本尊が一体化することによって,成仏したりさまざまな目的を達成しようとする。その順序はインドの貴賓饗応の方法を,密教の教理によって組織したものである。目的により息災法,増益(ぞうやく)法,調伏(ちようぶく)(降伏)法,敬愛法などに分けられ,組織・内容によって大法,秘法,普通法の区別がある。また,内容の主とするところにより,念誦法,供養法,護摩法(供)に分類されるが,これらは並行して行われることが多い。
→護摩
執筆者:和多 秀乗
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…総じて,日々行事,月例行事のように日常性のあるものは小規模・簡略に,特殊な年中行事,臨時的な行事は大規模・盛大に執行される。
[寺事と法要]
寺事の中核となる法要は,何曲かの声明(しようみよう)と,特定の修法(しゆほう)や読経などを組み合わせて構成されている。その組合せ方によって種々の意義を表明しうるわけであり,これに礼拝や行道(ぎようどう),呪法(呪師)などの所作を加えて,より意義を鮮明にし,儀礼としてのかたちを整えている。…
※「修法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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